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魔法少女達と冒険するスレ 3ndシーズン

1 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/05(火) 15:05:31 0
魔法学園で次々に起こる怪事件。
消える生徒、暗躍する危険な影。
果たして誰が犯人なのか。そして、彼の真の目的は。
学園を揺るがす大事件が、今、静かに幕を開ける ――――。


―――― 魔法少女と冒険するスレ 3ndシーズン 〜合わせ鏡の果てに〜 ――――


【スレのお約束】
・決定リール&変換受けありです。
(用語については、なな板TRPGまとめサイト「千夜万夜」参照)
・コテ付き参加大歓迎。途中参加も初心者も悪役さんももちろん大大大歓迎!
・名無しさんネタ投下ももちろん大歓迎。
・拾えるネタは極力拾います。ただし自治、荒らし、ストーリーの破壊を狙うような投下は華麗にスルーです。
・好きな時に好きなように投下してOKです。ただしチャット状態はついていけない場合があるので自重して下さい。
・魔法学園が舞台ですが、参加資格は生徒、学校関係者限定というわけではありません。
・版権キャラで登場する場合は、可能ならファンタジーテイストにアレンジして下さい。(原典があれば教えてね)
 なお最強クラスのキャラで参加しても、必ずしも周りが最強認識してくれるとは限らないかも・・・です。
・大切なのはスレを楽しむ気持ち、コテならなりきりとしてなりたっていることです。
・もし何かわからない事があったら、避難所でお気軽にどうぞ。

【過去ログ】
魔法少女達と冒険するスレ 2ndシーズン(前スレ)
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1173987357/l50

魔法少女と冒険するスレ
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1167716362/l50


【みんなの憩いの場(質問、打ち合わせ等はこちらでどうぞ) 】
魔法少女と冒険するスレ避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1171556198/l50

(元避難所。メモなど)
http://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1119683611/l50

各キャラクターのプロフィールやTRPに関する用語の確認はこちらでどうぞ
TRPGまとめサイト「千夜万夜」
PC:http://verger.sakura.ne.jp/
携帯:http://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm

2 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/05(火) 15:07:20 0
テンプレはこちらです。

名前・
性別・
年齢・
髪型・
瞳色・
容姿・
備考・
(以下は任意解答欄)
得意技・
好きな食べ物・
好きな偉人・
好きな生物・
嫌いな食べ物・
嫌いな金属・
今一番欲しい生物の毛・
保険に入りますか?・

【備考】
全部埋める必要はありません。
ただ、今は学園が舞台なので、知り合いの度合いにあわせてある程度データを明かして下さると嬉しいです。
(たとえばクラスメートなのに、どんな人なのか全く知らないのでは変ですから)
それ以外の、たとえばキャラの過去などは、レスの中で徐々に明かして下さいね。

【テンプレ記載例】
名前・ リリアーナ
性別・ 女
年齢・ 16
髪型・ 金髪のストレートロング
瞳色・ 青
容姿・ 色白で華奢。背はあまり高くない。スタイルは年相応
備考・ イレブン襲撃事件の被害者。その後ギルハートとも不可抗力で接触。
    脅迫され、学園長室にある『鏡の部屋』からあるものを盗み出すはめに。
    現在魔法が使えない。
     
得意技・雷系、回復、補助魔法系 (現在使用不能)
好きな食べ物・甘いもの
好きな偉人・(なぜか赤面)・・・ナ、ナイショです。
好きな生物・犬
嫌いな食べ物・ゲテモノ系
嫌いな金属・合金。(肌が弱いので、肌に直接触れるものだとかぶれる場合があるのよね)
今一番欲しい生物の毛・ フェニックスの羽根。・・・あ、これって毛じゃないよね。
保険に入りますか?・学園入学時に強制加入した気が・・・あれ?気のせいかな?

3 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/05(火) 15:09:38 0
【学園の説明】
・舞台はファンタジー世界。フィジル島にある魔法学園が主な舞台です.。
・現在学園の建物は消え、代わりに塔が出現しています。(塔については後述)

【学園内の現状】
この学園にいた生徒の多くは、召喚された悪魔から逃れるためにゲートから避難をした。
しかし、校舎が崩壊した今、ゲートは閉ざされ、彼等は学園に戻る事ができない。
だが、今学園に残っているのはリリアーナ達だけではなかった。
数は少ないものの、避難できずに取り残された生徒や教師達がいるのだ。
ある者は遠くから校舎が塔に変形するのを見た。
また、ある者は校舎内にいたために塔の中にそのまま巻き込まれてしまった。

塔に入る目的も様々である。
ある者は生きる道を探し、ある者は悪魔と死闘を繰り広げ、
また、ある者は好奇心のおもむくまま塔内を散策したりしていた。

【塔について】
闇の魔法使いギルハートが封印される寸前、学園を壊し塔へ再構築したもの。
そのため避難用に使われていた転移ゲートは使用不可となり、事実上学園からの逃亡も事実上不可能。

塔内部について
建物の内部というよりは、別世界に迷い込むというイメージです。
フロア内のどこかに存在する魔法陣に入れば、別の場所へ転移できる。
内部の世界はマリアベルに縁のある場所のようですが、キャラ視点では今のところ共通項は見出せない。

塔内部の様子(暫定的に「○階」と仮称する)

1階・・・密林。クドリャフカによって魔法陣までの道が切り開かれている。

2階・・・聖堂のような建物。だが神にまつわるものは無く、オブジェやステンドグラスのモチーフは微妙なものばかり。
    入り口付近は瓦礫が散乱している。
    聖堂内部の壁は一部壊されている。壊れた穴の中にある階段を登ると、黒焦げの廊下に出る。
    その更に先に魔法陣が存在する。

3階・・・戦禍によって廃墟と化した街。( ←6/5 今ここ) 
    目から黄色いビームを放つ巨大な鋼の蟻が闊歩していたが、現在は活動停止している。
    4階へ転移する魔法陣付近には数キロ先からでも見えそうな巨大な櫓があり、
    ド派手なネオンとデコレーションで飾り付けられ、「ウエルカム!魔法陣はここ↓」と書かれている。
    ただし巨大櫓は幻影であって実体は無い。                

4階・・・雪山。
    頂上には闇の魔法使いマリアベルがいる。

4 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/05(火) 15:11:30 0

――――――――(以下は参考資料)――――――――

【学園についての説明:通常時】

・舞台はファンタジー世界。フィジル島にある魔法学園が主な舞台です.。
 フィジル島は「魔海域」と呼ばれる、法則を無視した魔の海域の中にあります。
 (魔海域は、「法則を無視した潮流、乱気流」「突然の魔法無効旋風」
 「召喚生物強制送還地帯」などが特に有名です)
・一度学園に入学したら卒業(三等課程合格)まで島を出ることは叶いません。
・学園は全寮制、男女共学です。
・魔法学園の施設は西洋のお城のような外観をしています。
・女子寮、男子寮は校舎と同じ敷地内にあります。カフェテリア等一部の施設は男女共通です。
・女子寮内外には侵入者避けのトラップがあります。要注意。
・校舎には校庭があります。
・ 校舎の裏手には霧のかかった森があります。 森の奥深くには強力な魔物や貴重な生物が住んでいるという噂です。
・描写されていない施設等に関しては、整合性さえ保っていれば好きに設定投下してOKです。
・三等過程卒業者には指輪が与えられ、学園内の立ち入り禁止区画に出入り可能です。
 また、「ゲート」を使用し街へ出られるなど、一般生徒より優遇されます。
・寮部屋に関しても一般生徒は大部屋ですが、三等課程卒業者以上になると個室が与えられます。
(生徒での参加者は、基本的に三等過程卒業者以上とさせていただきます)

・学園地下には広大な図書館があります。管理人はオルビア・ターナー先生です。
・薄暗く本を読む時は上に持っていく、またはランプを貸してもらうという珍しい図書館です。
・置いてある本は古今東西から集められたもので膨大です。

・なお、一般生徒立ち入り禁止区域であるDレベル以下の階層には危険な本が多く保管されています。
 地下にどれだけ広がっているのか不明の階層で、そこに在るのは全て魔本です。
 本から漏れ出たモンスター、怪異現象が巻き起こっている世界でもあります。

(補足)
ちなみに第二部で学園長の力が弱まったのは、課題中の生徒がこの場所で本棚を倒してしまったため。
散らばる本からは無作為に魔力が、現象が、本の世界が現実に溢れかえり、お互いをを刺激しあって混線、暴走を始めた。
その後生徒は無事救出されたが、暫くの間学園長と教頭は図書館制御の為に大きな力を割かなければならなくなった。

現在の学園内の混乱は、その隙をギルハートに付け入られた結果とも言える。

【カリキュラムについて】
卒業までには幾つか試験があります。
最初の卒業試験に合格すると、三等課程卒業という事になります。(第一部参照)
・次に各分野を広く浅く学ぶ二等課程へ進学します。二等過程卒業すると、一等課程へ進学。
・一等課程は二等課程で選択した分野を使った応用編。より実践的な分野を深く学びます。
・なお、二等課程(2ndシーズン)から月一の割合で課題や指令が出されます。

5 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/05(火) 21:59:10 0
前スレ>347
突然現れた巨大櫓
唖然とするフリージア
「な、なによこれ」
よく見るとなんだか存在感が薄っぺらいような気がする
「・・・・幻影ね。魔力の無駄使いだわ」
目印にしてももうちょっとなんかあるだろうと言いたげなフリージア
前スレ>348
しばらく待っていると向こうの方からリリアーナ達がやってきた
>「クドリャフカさんも聞こえたでしょ?あなたからも何とか言ってやってよ!!」
「ああそういえば・・・さすがにそろそろ気が付く頃ですわね」
フリージアはカプセルを覗き込んだ・・・・なぜ胸の谷間に仕舞ってあるかは謎だ
「とりあえず魔法陣を抜けたら出してあげますわ」

>349
>「そうなの。キサラって子、すっごい綺麗だったのよ。
>タイプは全然違うけど、フリージアに勝るとも劣らない美少女でね、もうびっくりよ〜。
>あんな細腕でこーんな大きな武器を軽々と扱うし」
「そんなに力持ちって事はその娘も雪山で修行したのかしら?」
と天然ボケをかますフリージア。そんなわけがない
>「道は拓けたわ。フリージア、急ぎましょう。ラル君、いろいろ協力してくれてありがと。
>私達もレイド先生達の事は心配だけど、今は事件の首謀者であるマリアベルを追うつもり。
>だからもしラル君がここに残りたいのなら、転移に巻き込まれないよう魔法陣から離れてね」
そう言ってリリアーナは魔法陣に乗って転移した
「ちょっと一人じゃ危険ですわ!!」
とあわてて後を追うフリージア


魔方陣を抜けた先は雪に覆われた銀世界であった
「なんだか私の故郷みたいなところですわね・・・」
懐かしいですわとつぶやくフリージア
次々に蘇る思い出
当時10歳だったフリージアは
祖母に命じられて雪山でサバイバルをする羽目になった
そこで熊と戦ったり、倒した熊を料理したり
「私ってたしか良家のお嬢様のはずですわよね」
・・・・思いだしたらなんだか悲しくなって涙が出てきた
ギズモは震えている・・・あまりに寒いからだ
「さて・・・思い出に浸っている場合ではありませんわ。
とりあえずクドリャフカさんを出してあげましょう」



6 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/05(火) 22:15:34 O
そこは白銀の世界だった。魔法少女達が魔法陣で移動した先は雪山だったのだ。
彼女達は今吹きさらしの雪原に立っている。
空からしんしんと粉雪が舞い散る中、
彼女達がマリアベルを追い掛けるのにそう苦労はしないだろう。
なぜなら、雪原にやたら巨大な足跡がついているからだ。
マリアベルの足がこんなに大きくないのは明白だが、
同時にマリアベル以外に足跡を残す輩がいないことも明白だった。

一方そのころ………

ここは塔の外、中途半端に石化したタロウ先生は悔しそうに塔を見上げていた。
「…ん?」
タロウは空に光の輪が浮いている事に気づいた。
さっきまであんなのなかったのに…
その輪から調子外れの歌が聞こえてくる。
「空に〜♪そびえる〜♪黒金の…」
タロウのよく知っている声だ。
「あの歌は…まさか!」
「梅干し一つで僕らのため〜に〜♪…」
次の瞬間、光の輪から空飛ぶバイクとそれにまたがる男が飛び出した。
「エイティ先生!!」
そう、その男は出張していたエイティ先生だったのだ。
「帰ってきたぜぇ!!みんなぁ!!」


塔の3階(?)、キサラがいるエリアでは大変な事が起きていた。
突発的に小さなブラックホールのようなものがぽつぽつと発生し始めたのだ。
その原因は…


再び塔の外。
「先生!エイティ先生!やめてください!」
事情をタロウから聞いたエイティは塔を破壊しにかかったのだ。
塔に向かって鉄球をぼこぼこ撃ち込んでいる。
「あの中には生徒達がいるんですよ!」
「えっ!?そうなのか!?」
攻撃をやめるエイティ、しかしもう遅い。
塔の中の空間がエイティの攻撃のせいで異常をきたしたのだ。


7 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/05(火) 23:20:46 O
落ち着け……落ち着け……落ち着け!
とりあえずリリアーナさんのことは忘れる!
ついでに魔法云々も今は置いておく!


今必要なのは――――冷静にこの状況を判断して――――切り抜けること………!

>>348>>349
冷静になって状況を判断する―――すると、先程リリアーナに渡された指輪が、一筋の光を放っているのだ

その光の先には―――元の持ち主を表すかのように、リリアーナを指している



リリアーナは〜「だから来ちゃだめ、塔の外に出るならあっちよあっち!」

………遠くて若干聞こえにくいものはあるものの、とりあえずまだ何か勘違いしていることは確認できた
何を言いたいのかは――――そこのド派手な櫓に書いてあることなのではないか、とキサラは判断した



とにかく、何か行動を起こすにしろ、誤解を解くにしろ、あの場所に行かなくてはいけないのは間違いなさそうだ

そのとき、キサラの視界をまばゆい光が遮る
思わず目を閉じ、その場に立ち止まる――――



そして、その光が収まったとき、キサラは目を疑った

遠目で確認したが、確かに先程まで存在していた人間が―――消えたのだ

8 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/05(火) 23:39:25 O
「……まぁ、今更驚くことでもないか」
一旦思考を整理したキサラは、至って冷静だった

素早く魔法陣の辺りに移動すると、そこには、狼と虎を連れた一人の少年がいた

……見ると、そのうちの一体は先程リリアーナが自分のところに来るために乗っていたものだった

「……あの………すみません……さっきまで、ここに…………」
キサラの言葉は、ここで止まった

>>6
辺りにブラックホールのような空間がぽつぽつと現れ始めたからだ

(……これも魔法っていうやつなのか…?)
違うのだが、いずれにせよヤバい
これには何となく、何となくだが飲み込まれたらヤバい気がする

足元に現れたブラックホールを、超反応で回避するキサラ
だが、一つ計算違いだった

これは、弾丸のような単調な『攻撃』ではない


「うっ…わあぁぁっ!」
吸い込まれるということを考慮に入れていなかったキサラは、割りとあっさりブラックホールに飲み込まれてしまった

9 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/05(火) 23:44:20 O
##################################

ブラックホールに飲み込まれたキサラは、一瞬気を失った

―――目を覚ましたキサラは、妙な感覚に気付く

辺りは一面の銀世界―――にもかかわらず、地面が明らかに、雪の感触ではないのだ


彼の悪い予感というのは、割と当たる

先程のリリアーナの件、叱り、である


そして、例外なく今回の悪い予感も的中していた


恐る恐る自分の下を覗き込むと、案の定、人がいた

―――彼女の名は、フリージア

「う…わわわっ!?ごっ、ごめんなさい!!!」

慌ててすぐさま彼女の上からどくキサラ

彼は偶然にも……いや、お約束とも言うが、彼女の真上に落とされてしまったのだ


彼女に合流できたのは幸運だったが、この出来事はあまりにも不運だったといえよう――――色んな意味で

10 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/06(水) 09:19:43 0
>前スレ349 >6 >8
>だからもしラル君がここに残りたいのなら、転移に巻き込まれないよう魔法陣から離れてね
「ん・・・あぁ。うん。」
ちょっと現状をまとめたかった為にいったん魔方陣から距離を取ると、リリアーナ達は転移していった。

メラルさんの暴走に関しては、現時点で最強であるレイド先生が着いているし・・・。
今こっち(生徒サイド)は戦力となるのはフリージアに、リリアーナは魔法使えないし。
クドリャフカさんは復活するか分からない・・・。こっちが不安かな。
そんな思考をひとつの声が遮った。

>「……あの………すみません……さっきまで、ここに…………」
「ん?あぁ、スナイパーさんか。どうかしたかい?リリアーナ達は一足先に行っちゃったけd」
その言葉を言い終わるより前に異変が襲った。

>突発的に小さなブラックホールのようなものがぽつぽつと発生し始めたのだ。
「ん、これは・・・?」
>「うっ…わあぁぁっ!」
「あ・・・。行っちゃったか。門(ゲート)なのかな、これ?」
あぶない。と言うより前にスナイパーさんは吸い込まれてしまった。
そしてこの黒い空間からは攻撃的な力をあまり感じない。
「まぁ、なるようになるか。」
そう言って、虎と狼共々に
ラルヴァはひとつのブラックホールへと飛び込んだ。

>そこは白銀の世界だった。
「ゲートを抜けたら、そこは白銀の世界でした、か。」
とりあえず周囲の確認の為に周りを見渡す。そこにいたのは、なんと!

11 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/06(水) 18:51:25 0
まず最初に感じたのは、耳がちぎれそうなほど冷たい風だった。

>5
リリアーナ達は雪原に立っていた。
「寒・・・寒―――― いっ!!」
時折強く吹く風が雪を舞い上がらせるたびに、ごっそりと体温を奪われていく。
リリアーナはかじかむ指先で、薄い上着の合わせを硬く押さえた。
「なんだか私の故郷みたいなところですわね・・・」
白い息を吐きながら、懐かしいですわとフリージアが呟く。
寂しい風景だとリリアーナは思った。
リリアーナには、ここよりはむしろ、先程の街のほうが好感を持てた。
蟻が闊歩する街を好ましいと感じるなんて、随分おかしな話でもあるのだが。

>「さて・・・思い出に浸っている場合ではありませんわ。
>とりあえずクドリャフカさんを出してあげましょう」
「ええ、お願い。ところでフリージアは寒くないの?」
ギズモ同様歯をカチカチ言わせつつ、リリアーナが言った。

>9-10
―――― と、そのとき。
「何よこれは?!」
得体の知れない黒い何かが、宙に幾つも出現した。
そのうちのひとつが突然風船のように膨れ上がる。
唖然としたリリアーナの目前で、中から何か大きなモノが飛び出してきた。
そう思った途端、彼女の目の前で星が舞い飛んだ気がした。
リリアーナの視界は急に暗くなっていった。

『門』に飛び込んだラルヴァは、フリージアとキサラの姿を見つけることが出来た。
突然白銀の虎がその場から飛びのく。
訝しげに思ったラルヴァは足元に視線を移した。

運悪くキサラの靴先が頭を直撃し、新雪に顔面から突っ込んだリリアーナ。
さらにその上に、『門』から出現したラルヴァ御一行様が着地してきた。
リリアーナは暫くじたばたしていたが、次第にその動きが鈍ってきた。
僅かに見える項がみるみる紫色に変色している。
勢い良く雪にめり込んだお陰で怪我は無いものの、息が満足に出来ないようだ。

ちなみに倒れている彼女のすぐ傍には、人間のものとは思えないほど大きな足跡が残っていた。
巨大なそれは遠く山頂へと続いているようだ。

12 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/06(水) 21:31:27 0
フリージアが使い魔収納カプセルを操作し、クドリャフカを出そうとするが、なぜか作動しない。
何か詰まっているような・・・
不審に思いカプセルを振っていると、突如降って来たキサラに押し潰されるフリージア。
その拍子かどうかは分からないが、ポン!という音と共に使い魔収納カプセルから何かが飛び出した。

使い魔収納カプセルから飛び出したのは・・・白い、岩・・・
いや、よく見ればびっしりと厚く霜のついた巨大な氷なのだ。
高さ、幅、奥行きはそれぞれ30mを越す程の巨大さだ。

霜を落としてみれば、中心にうっすらと木のようなものが見えるだろう。
さらに霜を丹念に落とせば、氷の一角に60センチほどの大きな本があることに気付くかも知れない。
氷に覆われているので、題名は判別できないが、鎖を模した飾りカバーでしっかり封をしてある事も・・・。

##################################

突如と降ってきたキサラに潰され、意識が遠のくフリージアの脳裏にクドリャフカが現れた。
『フリージアさん、流石は氷の女王じゃね。ここまでドSとは思わんかったんじゃ。
私のことは気にせんと、先にいってつかぁさい。
私は回復魔法がきかん身の上じゃきぃ、まだ役に立てん。ここでやすんどるけえの。』
フリージアの脳裏で力なく笑い、クドリャフカは消えてしまった。

##################################

>「う…わわわっ!?ごっ、ごめんなさい!!!」
うろたえながら飛びのくキサラ。
だが、なぜかその脳裏にはフリージアとくんずほぐれつの絡み合った姿が鮮明に浮かび上がっていた。
自分も倒れていたのに、まるでその姿を第三の視点で見ているような構図なのだが、今のキサラにその不自然さに気付く余裕はないだろう。
更に追い討ちをかけるように、その感触までも頬に、手にと蘇ってきてしまうのだった。

##################################

それを閃きというのだろうか?
震えるギズモが映った瞬間、ラルヴァは一つの衝動に駆られた。
それはごく当たり前の配慮なのかもしれない。
魔法が使えない=魔法障壁もない=この寒さを生身でもろに受けてしまっている。
そんなリリアーナに羽織をかけてやりたいという衝動が・・・

#################################

13 :マリアベル ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/06(水) 22:16:44 O
マリアベルは今雪山の頂上にいた…と言って誰が信じるだろう。
熱さも喉元過ぎればなんとやらなのだろうか。
そこは雪山の頂上とは思えないほど温暖な場所だった。
決して広くはないがエデンのように平和な場所。
地には若草が生い茂り、樹齢を何百年も重ねたイチイの木が一本天高くそびえる。
その枝には青い鳥が止まり、木の近くにある美しい銀の泉は鏡となってその鳥を写した。
それらの美しい光景に対し、マリアベルの心の中は暗くよどんでいた。
「とにかく杖がないとどうにもならないからな。」
マリアベルはイチイの木に登り、杖にするのに良さそうな枝を何本も集めた。
強力な杖を作るには、木も大切だが魔法生物の体の一部も必要だ。
マリアベルは懐から鼠色をした不気味な袋を取り出した。
「これが手に入ったのは幸運だった。」
これは登山中に遭遇した“白い悪魔”からはぎとった喉袋である。
マリアベルはそれに指を突っ込み、どろどろした黄色の液体をかきだした。
それらを丹念に“杖の候補”にすりつける。
「あと…ニガヨモギがあると嬉しいけどな。」
ニガヨモギとは薬草の一種である。
これはすぐに解決した。地面に様々な種類の薬草が生えていたからである。


マリアベルは即席の杖を作る作業を終わらせると、形の良い一本を手に取ってみた。
「…悪くない。」
マリアベルは手近な的として、イチイの木に止まっている青い鳥に目をつけた。
鳥が枝から飛びたつと同時にマリアベルは杖を向けて唱える。
「デスア・ブラ・カダブラ!!」
杖から蒼い閃光が走り、鳥を捕え…そして、鳥はポトリと地面に落ちた。
これを受けて生き延びた人間はいない死の呪いである。
マリアベルはこの結果に満足した。これなら他のどんな魔法も使えそうだ。
「どうせここに来るのだろう?リリアーナ。
 君を迎える準備は整ったぜ。」

14 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/07(木) 08:31:34 0
>11>12
「ん・・・?あ。」
急いで下敷きになってるリリアーナから飛び退く。
な、なんか血流が悪くなってるみたいだな。

ラルヴァは雪にも構わずリリアーナの脇の下を通るように腕を突っ込み、反対側の脇の下に通す。
そして、もう一方の腕とで輪を作るようにしてリリアーナを抱えてから・・・。
「ふっ・・・!」
左足が沈むのも構わず円状の力を足元にかける。それは反発になって自分を伝わり、抱き起こすという寸法。
ラルヴァ自身はリリアーナを起こすつもりでこの方法を取ったのだが、本人も気づかない問題がひとつ。
脇の下からもう一方へ腕を通して抱き上げた為に、触れてしまうのだ。どことは言わないが。
さらに、起こした後はまるで横から抱きついているように見えなくもない。

「ごめんよ、なんか吸い込まれたと思ったらここに飛んできちゃったよ。」
腕を解いて離れてからリリアーナに着いた雪を払ってやる。
>そんなリリアーナに羽織をかけてやりたいという衝動が・・・
一瞬、躊躇はしたが。とりあえず抗わない事にした。
ぱちん、ぱちんと自分のオーバーマントの留め金を外し、リリアーナにかけてやる。
「寒いだろうからそれ、着てて。こっちは障壁もあるからね。」

そういうラルヴァは上半身はスリーブレスタンクトップ姿である。案外逞しい。
ふと、自分の懐から黒い4つの欠片を取り出した。・・・コークスだ。
「水と氷の力が強いから触媒を使わないとね・・・Ignis!」
そう唱えながら放ると、それは空中でぽん、と火球状の四体の精霊となる。
それらは、フリージア、ラルヴァ、リリアーナ、キサラの元にふよふよと漂ってくる。手を翳すと温かい

しかし、その一瞬ラルヴァに注視していた人は気づいただろう。
タンクトップ姿の彼の体に一瞬赤い光となって走った幾何学的な文様を。
それが脈動するような動きを見せたことを。そして、彼の体に、肘や膝の上まで描かれた刺青を。

15 :名無しになりきれ:2007/06/07(木) 15:06:39 O
雪崩

16 :名無しになりきれ:2007/06/07(木) 16:40:24 0
ダメではないスレだが、おもしろくもない・・・

17 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/07(木) 20:53:10 0
>11
>「ええ、お願い。ところでフリージアは寒くないの?」
「私の故郷はいつもこれぐらいの寒さでしたもの慣れてますわ」
そう返すフリージア
そしてカプセルを開放しようとした・・・が
>12
「え?」
なぜか中から出てきたのはクドリャフカではなく30mの大きな氷の塊であった
「なぜ氷が出てきたのかしら?しかも木と本?」
ドスン!!
そうつぶやいたフリージアの上に何かが落下した
>9
突然上から降ってきた人物それはキサラであった
「お、重いですわ」
下のほうではギズモがうきゅうとかないている
一緒に潰されたらしい
>「う…わわわっ!?ごっ、ごめんなさい!!!」
「おーほっほ私のの上に乗るなんていい度胸ですわね」
ほんのちょっぴり怒ってるフリージア
「まあいいですわ!リリアーナさんクドリャフカさんはもうちょっと休むそうですわよ」
キサラを横目で見ながらリリアーナにそう伝えるフリージア
「それにしても念話とか使えたのねクドリャフカさん・・・・そういえばSって何かしら?」
と不思議そうな顔・・・そういう知識は疎いようである
>14
フリージアはラルヴァの体に走る刺青を見た
光っているからには魔法刻印か何かなのだろうか?
そして男の体をまじまじと見ている自分に気が付くと赤面した
>15
そのときであるゴゴゴゴゴというすさまじい音を聞いたのは
「な、雪崩ですわ」
さあどうなってしまうのか?


18 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/07(木) 22:03:11 O
>>17
>「おーほっほ私のの上に乗るなんていい度胸ですわね」
「う……あ…あの……本当すみません………」

普段の冷静なキサラはどこへやら、どうやら女性を前にすると駄目らしい
もっとも、戦闘となれば多少は解消されるようだが


>>14
そして、一通り落ち着いたところで、彼は一人の少女の存在に気付く
「あ……リリアーナ………さん…?」


自分のせいで彼女が雪に埋まったことも知らず、ラルヴァがリリアーナを起こすのを見ているキサラ
その光景を見て、キサラは他人事なのに何故か赤面していた

その仕草や声、そして何よりその体格などは、やはり可憐な少女を連想せざるを得なかった

「…………?………リリアーナさん……寒いの………?」

そこまで言って、ふと思い出してしまう

―――ああ、やっぱり普通の人は寒いんだな―――と

暑さにはめっぽう弱いが、キサラは異常なほど寒さに強い
吹雪の中でもまったく問題なく戦闘が行えるように、『調整』されているのだ

暑さに弱い点は、元々暑さに弱い上、まだ調整が終わっていない名残なのである


なにはともあれ、登場シーンは最悪だったものの、結界的に計画通り、リリアーナ達と合流できたのだ


>>15
そのとき、大きな音に気付くキサラ
―――これは、聞いたことがある
――――そう、雪崩の音である

「…こんな大規模な雪崩………僕じゃ何とも出来ないな………」

これは、彼が最早『魔法』という未知の存在に頼っているわけでなく、単純に冷静なだけである

19 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/08(金) 06:33:49 0
>12 >14-15 >17−18
雪の中から掘り起こされ、リリアーナは溺れた者のように大きく息をすいこんだ。
相手の腕に支えられ、ふらつきながらもどうにか立ち上がる。
「し、死ぬかと思った・・・ありがとフリージア」
>「ごめんよ、なんか吸い込まれたと思ったらここに飛んできちゃったよ。」
睫に張り付いた粉雪を払っていた手が止まった。
リリアーナは固まった。すぐ近くで聞こえたのは、フリージアではなくラルヴァの声だった。
「あれ?・・・ラ、ラル君・・・だったの?」
一オクターブ上ずった声でようやくそれだけ口にした。てっきりフリージアだと思い込んでいたのだ。
体に回された腕を、やけにはっきり認識してしまいリリアーナは慌てた。
当のラルヴァは何事も無かったかのように腕を解き、服の雪を払うのを手伝ってくれている。
変に意識するのもおかしな話なので、リリアーナもいろいろ気にしないことにした。
「・・・・・・・ありがと」
猫耳バンドを外し髪の雫を払っていると、ふわりと雪のようなものが宙を舞った。
捕まえてみると、それはアンジェリーナの羽根だった。
(メラルさん達、今頃どうしてるかな・・・)
レイドに貰った指輪は不思議な光を放っている。
リリアーナは浮かない顔でアンジェリーナの羽根をポケットにしまった。信じているけれど、心配でない筈が無かった。

>クドリャフカさんはもうちょっと休むそうですわよ」
少し不機嫌なフリージアが叫んだ。歯をカチカチ鳴らしながら、リリアーナも頷く。
服や髪についた雪が中途半端に溶けた分、一層寒さが堪える。とても喋れるような状態ではなかった。
一方のフリージアは、心なしか肌の色艶もよくなったように見える。
こうも違うと、単に寒さに慣れているという次元の話では無い気がしてきた。

濡れ鼠のような姿を見かねたのか、ラルヴァがリリアーナに自分のマントをかけてくれた。
>「寒いだろうからそれ、着てて。こっちは障壁もあるからね。」
ようやく喋れるようになったリリアーナは困惑した。
大層ありがたい申し出だが、いくらラルヴァが鍛えていても、この状況でタンクトップは寒いだろう。
「でも・・・それじゃラル君が」
>「…………?………リリアーナさん……寒いの………?」
リリアーナは遠慮がちな声に振り向いた。そこにはさっき別れたばかりのキサラが立っていた。
「ん?ああ、大丈夫・・・それより」
リリアーナは立て続けにくしゃみをした。
「それより、危ないから来ちゃダメだって言ったのに」
鼻を啜りながら、リリアーナは困ったような、少し責めるような目でキサラを見つめた。
「別に責めてるんじゃないのよ。ただ、ただ、街での事を気にしてるのかなと思って。
 責任感じることなんて無いのよ?何も無かったんだし。―――それよりなんだか顔が赤いわよ、大丈夫?」
リリアーナは熱を測ろうと手を伸ばした。

ラルヴァに視線を戻すと、ちょうど彼は火球状の精霊を呼び出すところだった。
(あれ?今ラル君の体が光った気が・・・)
ごしごしと目を擦るが、光は既に消えた後だった。ラルヴァがこちらに精霊を差し向けてくれた。
「ありがとラル君。あったかいわ」
ふとリリアーナは、フリージア同様薄着のラルヴァをじっと見ていた事に気づいた。
あまりの不躾さに顔に血が上るのを感じ、慌ててフードを被ろうとした。
そんな時だ。遠くから地鳴りのような音が聞こえたのは。

>「な、雪崩ですわ」
珍しくフリージアの声が上ずっている。リリアーナは仰天し、はっとして氷の岩を見上げた。
「フリージア、じゃあクドリャフカさんはどうしよう?!」
これだけ大きければ雪崩に流されることは無いのだろうか?リリアーナには判断がつかない。
>「…こんな大規模な雪崩………僕じゃ何とも出来ないな………」
「あったり前でしょ?!いいからさっさと逃げるわよ!ラル君も早く!!」
リリアーナは山を見上げているキサラの腕をイライラと引っ張った。
だが走り出したものの、雪に足を取られてなかなか思うように前に進めない。
雪崩はすぐそこまで迫っていた。

20 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/08(金) 11:37:38 0
>15>17-19
薄着で見ていると自分達のほうが寒くなるような格好だがラルヴァは気にする様子はない。
さて、あの足跡をたどろうk・・・
>「な、雪崩ですわ」
「・・・まずいね、これは。」
とりあえずラルヴァは手元にあった杖に何か呟くと、クドリャフカ入り氷柱に向かって放り投げる
からまった金属の蔦でできた様な外見のその杖は、空中で解けて氷柱に絡みつく。
「ごめん、後で呼応(ロケーション)で発掘するからね!」
それだけ声をかけてラルヴァはシャニィにまたがって走り出す。

「フリージア、乗って!」
フリージアに手を差し伸べながら、叫ぶ!白銀の虎は大きいので飛び移れそうではある。
その傍らを黒灰色の狼が走り抜ける。それはリリアーナの傍らに併走する。自分に乗れと言うように。
さらに狼はキサラの首根っこをかんで自分の背中に乗せようと謀るのだった。

そして、残された火球は・・・
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/ 
雪崩に襲われていた。

21 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/08(金) 16:08:23 O
>>19
>「それより、危ないから来ちゃダメだって言ったのに」

……今改めて確信した
…やっぱりこの人は、色々と勘違いしているんだな…と

「ご……ごめん…なさい……」
相手が男なら色々と言い返すところなのだが
>「別に責めてんじゃないのよ」
>「責任感じることないのよ?」

「……そんなつもりは………」

そこまで言って彼は急に黙り、そして飛び退く

リリアーナが自分の頭に触れようとしたからだ

何度もいうが、これは彼が女性が苦手なだけである
警戒………といえば警戒なのだが





そして、雪崩はどんどんこちらに迫ってくる

リリアーナに腕を引っ張られ、またも赤面しているが、それに気付いた人はいなかっただろう

>>20
狼にくわえられ、その場から急速に離脱していくキサラとリリアーナ
だが、やはり苦しいのか、彼は狼の背に軽く宙返りをして乗る

とてつもない身軽さである
猿というよりは、それはむしろ鳥に近い感じだった

22 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/08(金) 16:18:04 O
ラルヴァとフリージアを乗せた虎と、自分とリリアーナを乗せた狼は、雪崩を避けるべく、かなりのスピードで移動している
だが、やはり個体差があるのだろう
二匹はどんどん離れ、別の方向へ向かっていく

これは、後で合流する…ということになるのだろうか

さっきの狙撃中に僕のところにきたのもこの狼だったようだし、多少離れても消えることはないのだろう
離れ離れになってはしまったが、とりあえず一難は逃れた

「…………あの……リリアーナさん……」

高速で駆ける狼の背の上で、キサラはリリアーナに話しかける
この際なので、色々聞いておくべきだと思ったからだ
「………僕の身の上は…あまり話せないんですけど………えっと…とりあえず…リリアーナさんは色々勘違いしてると思います」

直球すぎるだろという突っ込みは厳禁だ
彼は今まで、自分の姉としか話したことがないのだ
それも、全ては組織と任務のことばかり
他人とまともにコミュニケーションなどとったことがないのである

「………僕は今…自分の意思でリリアーナさん達を助けたいんです ……責任とか…任務とか…そういうのじゃなくて………………」

「…………だから……僕にも手伝わせてほしいんです ……リリアーナさん…困ってるから………」



相変わらず下手な日本語だが、それは彼にとって、精一杯のコミュニケーションなのである

「………教えてください…出来る範囲でいいので……敵のこと……………僕も……役に立てると思いますから」

23 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/08(金) 21:34:17 0
「あらあら、律の振幅からしてそろそろだとは思ったけど・・・
まあ、これはこれで面白いから結果オーライねぇ〜。
なんだか向こうの山に山小屋も見えるし、雪山名物に期待しちゃうわぁ。」
山の山頂付近、遥か下方の雪崩に追われ、逃げる二つの影を見ながら呟く影が一つ。
その影の胸元に、怪しく輝く目があった。
そっと手を宛てると、その目は閉じ消えてしまった。

#####################################

迫る雪崩にいち早く動いたのはラルヴァ。
白銀の虎シャニィに乗ってフリージアに手を差し伸べる。
圧倒的質量の迫るという危機的状況の中、フリージアの目にはラルヴァの腕が妙に逞しく映るだろう。
先ほど凝視してした【男の体】が瞼に焼きついていることに気付くだろう。

#####################################

風を切って走るルーナのおかげで雪崩からは逃れられたが、その速さは容赦なくリリアーナから熱を奪っていく。
寒さの中で、リリアーナの脳裏に先ほどのことが思い浮かぶ。

  ラルヴァに抱き起こされた情景が。
     火球状の精霊の温かさが。 
        見入ってしまったラルヴァの薄着の姿が。

それらが交じり合って、一つの姿になっていく。
裸のラルヴァに抱きしめられている自分。そしてその暖かさの心地よさにホッと息をつく姿に。

######################################

「はぁ〜やっぱり毛皮っていいわよねえ・・・。」
誰がその存在に気付くというのだろうか?
熊と見間違えんばかりの大狼ルーナの首元。
ふさふさの毛皮にまぎれて気のない呟きをもらしたのは、ミニアルナワーズだった。

そう、魔法陣を通ってこの白銀の世界へ到着してからの数々の気のせい。
フリージアへ届いたクドリャフカの念話も、キサラの脳裏に映ったフリージアとの絡み映像も、ラルヴァの衝動も。
そして、今フリージアが不自然なまでにラルヴァが逞しく見えてることも、リリアーナの脳裏に映った映像も。
全てはミニアルナワーズが精神干渉したことによる産物だったのだ。

人の心を引っ掻き回しつつ、当の本人は気付かれないようにルーナの毛皮で暖を取っていたのだった。
勿論思念体なので、気温による影響などないはずなのだが、それはそれ、気分と言うものなのだ。

24 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/08(金) 23:29:33 0
>20>23
>「フリージア、乗って!」
「わかりましたわ!!」
フリージアは地面を蹴って空中で3回転してから飛び乗った
いつの間にやら猫耳カチューシャの両耳間にはギズモが挟まっている

しばらく経って雪崩から逃れることに成功した二人と二匹
「それにしても大きい猫ちゃんですわねvかわいいですわv」
どうやらフリージアは銀色の虎に夢中になっているようだ
だがそれはあくまでもラルヴァのたくましい体を見て男性として
意識してしまったのをごまかすためである・・・のか?
「ほ〜らごろごろごろぉ♪」
「コワクナイノオカアサン?」
と頭の上で心配そうな顔をするギズモ
「ほらほらまたたびですわよv」
聞こえていないのか胸の谷間からまたたびを取り出すフリージア
・・・だからそれは猫じゃなくて虎だってば

25 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/09(土) 09:04:34 0
>20
炎球を連れたリリアーナの横を、黒灰色の狼が併走する。
リリアーナはぱっと顔を輝かせると、大きな狼の背にしがみ付いた。
「ルーナ、また助けられたわね!」
キサラも無事背に着地したところで、ルーナは雪崩から逃れるべくさらに加速した。
風を切って走るルーナの背で、リリアーナは寒さに震えながら、借りたコートを固く身に巻きつけた。
「火の精霊さんはどこ行っちゃったのかな・・・」
紫色の唇でリリアーナは呟いた。
マントの中に入れてぬくぬく出来たらどんなに気持ち良いだろう。
(・・・無理よね、実行したら大火傷だし、精霊とは逸れちゃったし)

>23
苦笑いしたリリアーナの脳裏に、ふっと先程の光景が浮かび上がった。
やけにラルヴァや自分の様子がリアルに細部まで再現されていて、内心で慌てる。
妄想を払うように、リリアーナはパタパタと頭の上を手で払った。だが
>裸のラルヴァに抱
「わ―――――――――――― っ!!!」
リリアーナはいきなりぽかぽか頭をたたき出した。
あまりの大声にルーナが迷惑そうに振り向いたが、全く気づいていない様子だ。

26 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/09(土) 09:05:54 0
>21-22
>「…………あの……リリアーナさん……」
リリアーナはぽかぽか叩いていた手を止め、キサラに目を向けた。
彼女の顔色が冴えないのは何も寒さのせいだけではなさそうだ。
>「………僕の身の上は…あまり話せないんですけど………えっと…とりあえず…リリアーナさんは色々勘違>いしてると思います」
リリアーナは居住まいを正した。
しばらく無言で舞っていたものの、キサラが必死で言葉を選んでいる様子に気づき水を向けた。
「勘違いってなあに?マリアベルの部下ってこと・・・は無さそうだけど・・・。
 実は蟻の街の人じゃないっていう意味なのかな?
 ―――― じゃあキサラは、あそこで一体何をしてたの?」
少し黙り込んだ後、リリアーナは穏やかに問い掛けた。
「・・・・・・もしかしてこれ、『あまり話せないこと』のうちに入っちゃうのかなぁ?」

>「………僕は今…自分の意思でリリアーナさん達を助けたいんです ……責任とか…任務とか…そういうのじゃなくて………………」
>「…………だから……僕にも手伝わせてほしいんです ……リリアーナさん…困ってるから………」
珍しくリリアーナは即答しなかった。
キサラをどこまで信じていいものかわからなかったからだ。
彼は今「任務」だと言った。それはひいては、彼がどこかの組織の工作員という線が濃厚だ。
>「………教えてください…出来る範囲でいいので……敵のこと……………僕も……役に立てると思いますから」

キサラが沈黙に耐え切れなくなった頃、リリアーナはようやく口を開いた。
「・・・・・・とりあえず皆に何か聞かれたら、蟻の街の住人として自己紹介するといいわ。
 よく野盗の襲撃に遭っていたから、私達もその一味かと思ったとか何とか弁解しなさい。
 もっと上手い言い訳を思いついたら、それを使ってね。
 いくら自分は味方だって言っても、今のキサラの話ひとつで皆が皆信じてくれるとは思えないからね」

リリアーナは穏やかに続ける。
「最初に会ったとき、3等身のお人形みたいな女の子がいたのを覚えてる?」
突然何を言い出すのかとキサラは面食らったようだ。
「あの子ね、 アルナワーズって言うのよ。本当の姿はね、もっと背が高くてオリエンタルな感じなの。
 アルはものっすごく「いい」性格でね、いつも面白がって事態を引っ掻き回した挙句、収拾がつかないほどの騒ぎにしちゃうの。
 だけど・・・さじ加減を心得てると言うか何と言うか・・・。
 死人が出たり、相手が再起不能になるほどひどい目にはあわせないのよね〜」
リリアーナは何か言いたそうなキサラに構わず話を続けた。
「アルは完全に無防備だったあなたを託したとき、『キサラを殺せ』とは言わなかったわ。
 あのアルが信用したんだもの、キサラはきっといい子なのね」

リリアーナはにっこりと微笑んだ。
「もうすっかり巻き込まれちゃってるけれど、キサラが手伝ってくれるとすごく嬉しいわ。
 だけどその前に約束して。
 絶対無理はしないって。
 それから、人はむやみに傷つけないで欲しいの。
 例え襲ってきたとしても、もしかしたら操られている可能性だってあるかもしれないからね」

リリアーナはそう前置きした後、キサラに今までの経緯を話した。
「――――というわけなの。何かわかりにくかった事はあるかしら?」


雪崩からは逃れたものの、フリージア達とは完全に逸れてしまった。
「ルーナ、皆がどこにいるかわかる?」
狼はかすかに頷いた。ルーナの足取りに迷いはないようだが、彼らの姿はまだ見えない。

27 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/09(土) 11:10:04 O
大掛りな雪崩によって、“ある者達”が目覚めようとしていた。
「ホオオォーッ!!」
雪山に響きわたる奇妙な叫び声。
「ホオオォーッ!!」
「ホオオォーッ!!」
その叫びに応えるように同様の叫び声があがる。
叫び声はどうやら雪の下から聞こえてくるようだ。
そして、ぼすぼすと“それら”は雪の下から這い出してきた。
真っ白なトカゲの体には人間のそれと同じような手足がついている。
彼等はリザードマンの亜種“アイススクリーマー”である。
彼等が他の個体と大きく異なるのは目と鼻が無い点である。
ある者は盾と剣を持ち、ある者は弓を構え、
また、ある者は先端に石英の付いた杖を持ち上げていた。
合計三体のアイススクリーマーはちろちろと舌を出し、あたりの温度をうかがった。
『おかしい、さっきまでここに温かい肉があった筈なのに。』
目と鼻の無い彼等は、獲物が発する熱を頼りに狩りを行うのだ。
獲物がいないと悟った彼等は雪の下に潜っていった。
獲物が近くに来るまで彼等は雪の下で待ち続けるのだ。

>26
しばらくして、彼等は雪を踏みしめる振動から獲物の存在を察知した。
『大きな動物一頭に、二本足の頭でっかちが二頭。』
三体のアイススクリーマーはすかさず雪の下から飛び出した。


28 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/09(土) 12:34:40 O
>>26
>「いくら自分は味方だって言っても、今のキサラの話ひとつで皆が皆信じてくれるとは思えないからね」

他の人間はともかく…とりあえず、この少女は、自分を信頼してくれた……と受け取っていいのだろう
馬鹿正直…とはまた違うのだが、コミュニケーションが苦手だからか、キサラは嘘がつけないタイプなので、『組織』という単語をうっかりと漏らしてしまった
だが、それにも関わらず、多少の疑いはあるにしろ、彼女は自分を信頼してくれたのだ

キサラは、そのことに『喜び』を感じた
だが、彼には、それが『喜び』という感情だということは、今はまだわからなかった

>「約束して。絶対無理はしないって。それから、人はむやみに傷付けないで欲しいの。」

「………わかりました」
無理はしない……に関しては、絶対とはいえない
…何故なら、彼にとって、既に今までにない状態なのだ
もしかしたら、すでに無理をしているのかもしれない
彼は自分でも、そのことに気付いてはいないのだが

そして、人を傷付けないこと
今までそんなことを考えたこともなかったキサラだが、今は彼女の言うことに従うことにした


>>27
>しばらくして、彼等は雪を踏みしめる振動から獲物の存在を察知した。


「……!………伏せて!!!」

アイススクリーマーが雪の中から飛び出てくる、その一瞬前、キサラの鋭い五感は、その気配を捉えた

リリアーナを雪の中に埋め、自分は彼女と狼を背にするように雪上に飛び降り、ハンドショットガンを両手に手にする

そしてその一瞬後、雪の中からアイススクリーマーが飛び出してくる

その位置は、先程までキサラ達がいた場所で、キサラが気付かなければ間違いなく先制攻撃を受けていただろう

リリアーナは自分と違い、寒さに耐性がない
普段はどうも魔法でなんとかしているらしいが、それも何らかの理由で不可能なのだろう
そして、ルーナと呼ばれている狼
確かにスピードはあるが、この相手に通用するかは、過信はできない
もとい、彼にとってルーナもまた『得体の知れないもの』の部類なので、頼るつもりもなかった

リリアーナを守りながらの戦いになるので、防戦的な戦い方は必至だった

「………これなら、人じゃないから、傷付けてもいいんですよね?」

29 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/09(土) 14:11:09 0

メラルは弾幕を形成しつつ、攻撃でも、防御でもない…
術の媒体となる杖を呼び寄せるための術を唱え始めていた。
(…この過剰な魔力の流れ…召喚術に似てるけど…。いえ、そもそも…何故、外どころか霧の中まで見えるの?)
>「危ねっ……バリア。
  当たり場所によっちゃ致命傷だっつーの…ってオイ!」
(…先生…最後まで無事でいて欲しいけれど…。)
ナイフ自体は霧に蓄えられた魔力で作られ、霧の外に放たれている。逆に言えば…
霧の中ではナイフは構成されきっておらず、大したダメージにはならない。
その霧の中に…捨て身の覚悟でアンジェリーナが侵入してきた。

メラルは体勢を低くし、偶発的発見を避けつつ詠唱を続ける。
そしてついに、地面に魔法陣が現れ、そこに魔力が集中し始めるが、
周囲からの魔力探知は相変わらず霧に妨げられている。
>「お〜い、メラルちゃ〜ん!!
  俺だよ、俺!愛しのレイド先生!
  頼むから俺の為に暴走を止めてくれ〜!」

(…こういう時までその調子なんですか、先生…。)
メラルは内心、妙に疲れたような気にさせられたが、逆に少し気も楽になった。
(…もしかして、霧の中も見えるのは…霧の力で、魔力がつながっているからかもしれない…。だとしたら、もしかして…。)
メラルが自らの術への干渉を試みる。…すると…干渉自体は出来るが、それほどの効果はない。
レイド先生へ向かうダガーの軌道が多少変わるくらいだ。
(…何か特殊な方法があるの?…なら…)
("何故…邪魔をなさるのですか?")
唐突に…声が聞こえた。静かな…感情の篭っていない声だ。

アンジェリーナがつむじ風の呪文を使うと…内部で使った為か、普段より術の規模が小さい物の、
間違いなく術が発動し…近くの霧が風に乗せて吹き飛ばされた。狙い通りであり、
当然術を強めれば霧を吹き飛ばすのも容易だろう。
アンジェリーナの術なのか、ほんの少しすると…完全に霧が晴れる。
メラルは魔法陣から出現した紫水晶で出来た杖を手に取り、
向かってくるアンジェリーナと対峙して…術を放った。
「グラビティ・ガーター」
メラルの周囲に斥力球と引力球がそれぞれ十数個現れて動き回り、アンジェリーナの攻撃の
軌道を乱し、自らの体勢を整えようとするが、それすら意に介さずアンジェリーナの攻撃がメラルに直撃し、
そこでメラルの意識が途切れた。


少し、時間が過ぎると…メラルが戦っていた辺りの空間が、不自然に歪んだ。
そもそも、空間が操作されている場所である。それを維持する為の魔力は当然の如く存在する。
その魔力の吸収、制御力の伴わない過剰な魔力での無理な杖の召喚。そして、重力の霍乱。
これだけの事をしても尚維持されていた空間だが、相当不安定になっていたのか、
それとも別の要因もあったのか…中心地であるその戦場付近の地面が崩壊し、
歪んだ暗闇に吸い込まれていく…。

30 :エミュー ◆1LtyyBHC/M :2007/06/09(土) 15:45:54 0
>「やーねー、そんなに褒めてくれても何もでないわよ〜。」
(俺は褒めてねぇ!断じて!)
>「エミュー、行きましょう。じゃあキサラ、またね!」
(全く、どこまで天然でどこまで計算なんだか…こいつらホント、楽しいゼ…。)
「ああ、行くカ。」
内心色々考えているようだが、当然行く事に反発することはないようだ。

リリアーナの言葉に、アルがある意味鋭い物言いをする。
>「ま、私は運が良いから平気。だからアル、心配しないで。
  でも・・・そうね・・・不幸にもそんな時が来たら、アルはどんな手を使ってでも止めてね」
>「アルだけじゃ不安だからエミューやルーナにもお願いしておこうかな〜」
>「ちょっとエミュの奥様聞きました?自分の事しか考えていない人間チャンピオンがすぐ横にいたザマスわよ!」
「全くだ。自分を良識があると思ってる分下手な外道よりも残酷だナ。」
それに悪乗りしてとんでもない事をのたまうエミュー。

そして、ラルヴァたちと合流し、リリアーナがラルヴァに駆け寄る。
リリアーナが治療してラルヴァの傷が癒えたのか、ラルヴァが立ち上がった。
そしてふらつきながらも召喚獣に乗って戻る事を提案するラルヴァを見て、
制止しかけたところでアルワナーズが先に違う主旨で進む事を促したので、黙る事にした。
が…その後がそうも行かなかった。
妙に大規模な幻術を使い、目印のような物を作り…その無茶が祟って力尽きてしまった。
「…おいおい、アンタも同じ穴の狢じゃねーかヨ。」
呟くと、更に続けた。
「まぁ、無茶好きが多ければそれだけ面白くはあるけどヨ。」
そうこう言っているうちにリリアーナ達が転移してしまい、
出遅れたエミュー。しかもブラックホールの一つに吸い込まれてしまう。
「…俺も少し油断し過ぎたみたいだナ。コレはちょっと洒落にならねぇゾ。」
そして、消えていってしまった…。


31 :名無しになりきれ:2007/06/09(土) 16:07:03 O
洗脳魔術

32 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/09(土) 21:11:35 0
>27-28
キサラはリリアーナの頼みを聞き入れてくれた。
無理をしないと聞いて、リリアーナはホッとした。
精神的に不安定なキサラが、マリアベルに何かされやないかと心配だったのだ。
「うん。じゃあ約束ね」
リリアーナは手を差し出したが、キサラは応じようとしなかった。
習慣の違いと思ったのか、リリアーナは特に気を悪くした様子も無かった。

>「……!………伏せて!!!」
狼の背中から転落したリリアーナは、受身も取れずに雪の中に落ちた。
ルーナはリリアーナの落下地点まで戻ると、雪の中に半分埋もれている羽織を口に銜える。
「―――― ぶはっ!ゲホッゴホッ!!」
雪の中から真っ白になったリリアーナが掘り起こされた。
「あ、ありがとルーナ。一体何が・・・?!」
リリアーナは口を噤んだ。
キサラの背の向こうに、3体のアイススクリーマーが見えた。
>「………これなら、人じゃないから、傷付けてもいいんですよね?」
「ええそうよ。もし彼らが私達を狩る気ならね」
口ではそう言いながらも、リリアーナもロックバスターを装備しようとしていた。
だが本からの召喚に思いのほか手間取っているようだ。
もしかしたら寒さで思いのほか消耗しているのかもしれない。
リリアーナは舌打ちし、キサラに向かって叫んだ。

「知ってるとは思うけど、アイススクリーマー達は温度で獲物を見つけるの。
 舌と耳を潰せば私達の居場所を察知出来なくなるわ。
 でも銃を使うのなら気をつけて!また雪崩を誘発しかねないわ!」

リリアーナはフリージア達のことが気がかりだった。
アイススクリーマー達に襲われているのが、何も自分たちだけとは限らないのだ。
残してきたエミューの行方も気になる。
皆、無事でいてくれるといいのだが。

33 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/09(土) 22:22:39 0
「意外だわ〜。リリィにそんな垂らし込みの才能があっただなんて。」
ルーナの首の毛皮に包まるミニアルナワーズの感心する言葉。
キサラにすっかりインプリンティングされた様子を見て満足しているのだ。
ちょうどルーナに咥えられた状態のリリアーナと同じ目線の位置なので良く聞こえただろう。
くすくすと面白そうに笑っていたが、リリアーナの表情を見て説明を始めた。

「やーねー、魔力が枯渇してついていけないだなんて一言もいってないわよ〜。
リリィの為に無理して肩入れしたから、『律の振幅』が限界っぽかったから消えただけなのに。
なのに自業自得みたいな言い方されちゃった私・・・。
>「さすがはアル、恩に着るわ。・・・一番危ない部分を押し付けてごめん」
所詮はリリィの恩なんて口だけなのね〜、よよよよ・・・・。
それにちゃんと、『忘れないで、いつでも一緒にいるから』って言ったのにすっかり忘れて・・・」

嘆きながらそれぞれの場面を幻影で映し、まるで証拠を突きつけるように見せることは忘れない。
まるで責めるような言葉だが、三頭身の姿で大げさな芝居がかった仕草なので、あまり深刻な響きはなかったりする。
意外なようだが、アルナワーズは殆ど嘘をつく事はない。
ただ、真実を言わないだけなのであるが・・・。

「まぁ、私達『仲良し』だものね、いいの。気にしないで。心の片隅にでも止めておいて貰えればそれで私は満足よ?
それより、雪原でアイスクリーマー相手にしても際限ないし、さっさと切り上げてラルヴァと合流しましょ〜。
『暖めてもらわなきゃ』ね〜。」
そう、雪原はアイスクリーマーのフィールド。
彼らは雪の中に潜み、そこでの戦いに特化した種族だ。
それが群れを成すので、まともに戦って時間が立てばたつほど敵は増え、事態は悪化する。
ルーナの足を生かして逃げるべきだ、と提案するのだ。
ここで、あえてフリージア達と言わずに、ラルヴァといったのは、勿論リリアーナの反応がみたいというアルナワーズの趣味である。


【律の振幅について】
アルナワーズは独特の価値観で動くように思われているが、それは南方辺境民族という文化圏の違いによるものが大きい。
端的な現し方で言えば、神の概念。
神とは、造物主や救いを求める存在ではなく、何がしかのベクトルを持って突出したエントロピーの代名詞に過ぎない。
水、風、大地、獣、あらゆるものが神足り得る。
荒魂と和魂の概念に近いといえるだろう。
それがアルナワーズの召憑術に深く関係するのだが、今はおいておこう。

この概念の中で呪術とは、自然を構成する大いなる力を引き出し行使するものといえる。
ベクトルを持つものの方向を変え引き出せば、当然その反動たる振り戻しも訪れるのは必然。
これを律の振幅という。
それは術そのものだけでなく、術者の生き方にも影響がある。
故に、アルナワーズは常に中庸の生き方を心がけるのだ。
一方的に他人に干渉し、力を貸せばその分反動も大きくなる。
助力をしても直接的でなかったり、物事をかき回すような行動も、律の振幅を最小限に抑えるための修正行動といえるのだ。
律の振幅の概念自体、生徒はおろか教師にすら殆ど知られていないので周囲からは突飛な行動に移ることが多いのだが・・・

・・・とはいえ、律の振幅が関係なくても引っ掻き回し楽しんでしまうであろう事は間違いない。
アルナワーズという人間自体がそういう性格なのだから。

34 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/09(土) 22:47:46 O
「……………」
アイススクリーマーに対し、慎重に間合いをとるキサラ
一対多数である以上、こちらから仕掛けることは、後ろのリリアーナを危険にさらすことになる
>リリアーナもロックバスターを装備しようとしていた。
だが本からの召喚に思いのほか手間取っているようだ。

そんなリリアーナを横目でチラリと見て、キサラは自分のマントを投げ渡す
「………それ、着てて」
自分はまだ寒さに耐えられる
だが、リリアーナはこの寒さに耐えられない様子だったからだ

>「知ってるとは思うけど、アイススクリーマー達は温度で獲物を見つけるの。
舌と耳を潰せば、私達の居場所を察知出来なくなるわ。

「………つまり、あの三体の耳と舌を撃ち抜けばいいんですね?」

>でも銃を使うのなら気をつけて!また雪崩を誘発しかねないわ!」

「……了解です リリアーナさんは下がってください!」

キサラは、ハンドショットガンを素早く腰にしまい、消音型のハンドガンを構える
これなら音が鳴ることもなく、雪崩を誘発する心配もない
ただ、一丁しかない上、攻撃力に欠けるため、的確な銃撃が必要となるのも事実だった

>>33
キサラの耳に、アルナワーズの声は届いていない
彼とアルナワーズの距離が遠すぎたのだ

もし彼女の忠告が聞こえていれば、それはそれで違った逃げるための戦い方があったのだが……

35 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/10(日) 07:33:17 O
アイススクリーマーは合計三体。
まず、剣と盾を装備した一体は盾を構えたまま勇猛果敢に突進して行く。
次に、弓矢をもつ一体は三本の矢をまとめて持ち、弓を引き絞った。
最後は杖を持った一体である。
彼は残りの二体がいかにも戦闘的な行動をしているのに対し、
何故か楽しそうに踊り始めた。
片足を上げたり、左右に飛びはねたり、くるくる回ったりする様子は、
踊り手の醜悪な容姿に似合わず滑稽で、なんだかこちらまで楽しくなりそうである。
しかし、見とれていてはいけない。
盾を構えたアイススクリーマーがすぐそこまで迫っている!

36 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/10(日) 13:12:13 0
>24
「はぁ・・・雪崩からは逃れたねぇ。ご苦労様、シャニィ。」
>「ほ〜らごろごろごろぉ♪」
「・・・(ーー;)」
撫でられてるシャニィはぐるぐると喉を鳴らすとフリージアに頭を凭せるように体を預けている。
目を細めて心なしか気持ちよさそうだ。
「あー・・・と、ね。フリージア、一応猫科だからマタタビ効くんだけど、ここでそれやったら戦力外になっちゃうんだけど・・・」
以前に契約を結ぶ際、同じ戦法でシャニィを打ち負かして契約したのだ。
猫はマタタビに弱い。

「って、言うか。リリアーナ達を探さないと。」
>「ホオオォーッ!!」
突然雪山に響く声。どことなく歓喜の色を感じ取れる。
「まずいな・・・シャニィ、ルーナを探して!」
その声に応えるように二人と一匹?を乗せてシャニィが再び走り出す。
一心同体であったルーナとシャニィの直感的な呼応にかけて、雪山を走り抜けてゆく

「・・・見えた?!」

37 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/10(日) 13:46:13 0
>33
>「意外だわ〜。リリィにそんな垂らし込みの才能があっただなんて。」
リリアーナの目がまん丸になった。
慌てて振り向くと、そこには、ルーナの毛皮でぬくぬくしているアルの姿が。
「アル、あなたなんでここに?」
>「やーねー、魔力が枯渇してついていけないだなんて一言もいってないわよ〜。
>(中略)所詮はリリィの恩なんて口だけなのね〜、よよよよ・・・・。
>それにちゃんと、『忘れないで、いつでも一緒にいるから』って言ったのにすっかり忘れて・・・」
リリアーナは慌てた。ぼんやりと纏わりついてきた眠気も、この一瞬だけは吹き飛んでしまった。
「ご、ごめんね。アルは身体弱いから、てっきり無理がたたったのかと・・・忘れるなんてそんな・・・」
キサラのマントを纏いながら、リリアーナはしょんぼりと項垂れた。
>「まぁ、私達『仲良し』だものね、いいの。気にしないで。(中略)
それより、雪原でアイスクリーマー相手にしても際限ないし、さっさと切り上げてラルヴァと合流しましょ〜。
『暖めてもらわなきゃ』ね〜。」
「うん・・・」
リリアーナは素直に頷いた。
ぼうっとしているのか、アルの揶揄に全く気づいていないようだ。
ようやく召喚できたロックバスターを装着し、眠そうに目を何度も擦っている。

>34
キサラは2体のアイススクリーマーとの接近戦に入っている。
「数の上で押されている上に足場は雪。アルの言うとおりね。
 キサラ、キリが無いから適当にあしらって逃げましょう!・・・キサラ?!」
キサラは振り向かない。聞こえていないのだろうか?
「何とか逃げ出せるだけの隙が作れると良いんだけど。アル、何か手は無いかしら?」
いずれにせよアイススクリーマーは簡単に見逃してくれる気は無さそうだ。
それに長引けば長引くほどこちらが不利になるのは明らかだった。
キサラがいくら丈夫でも、あんな薄着では体がもたない。

>20 >36
リリアーナ達を庇うように立っていたルーナは、ほんの一瞬だけ明後日の方向を凝視した。
それは一瞬の事でリリアーナは気づかなかった。
だがルーナにはそれで十分だったようだ。

>35
リリアーナはふと、攻撃をしないで後列で踊っているアイススクリーマーに気づいた。
あれは多分魔法使いか何かだ。
直感的にそう思った彼女は、杖を持つアイススクリーマーにロックバスターを打ち込んだ。
音を絞るため攻撃力は通常より劣るが、数を頼りに打ち込めば足止めくらいにはなるだろう。


38 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/10(日) 18:58:40 O
>>35
アイススクリーマーの弱点を聞いたキサラの行動は、実に素早かった
剣を持つアイススクリーマーの盾を鋭い足技で弾き飛ばす
そして更に、迫る剣を紙一重で避わし、零距離からその口内に銃を発砲する
悲鳴をあげ、怯んだ隙に、今度は上空をキッと睨むキサラ
その目には、放たれた3本の弓矢が映っていた
一瞬止まった後、素早く3連射
弾丸は弓矢を撃ち抜き、その矢の残骸を地に落とした

だが、ここでキサラは自分の致命的なミスに気付く
後衛に一体残ったアイススクリーマーが、何やら踊りのような行動を起こしているのだ
見ると、その手には何か棒のようなものが
キサラは、それに見覚えがあった
……あれは…そう、杖だ
「………しまっ……!!」
瞬時にその方向に銃を向けるキサラ
だが、その前に立ち直った剣装備のアイススクリーマーが自分に襲いかかる
「………っ……!!」
素早く一歩下がるキサラ
そのキサラの耳元を、一筋の風切り音が貫く
>>37
その音の正体は、リリアーナの放ったロックバスターの音だった

もし倒せないとしても、これなら少なからずの足止めは期待できる
そう確信したキサラは、再び剣装備のアイススクリーマーを見据え、素早いステップから、上段の回し蹴り
体制を崩した敵の鼻に、弾丸を数発撃ち込んだ
これで、あと2匹である

39 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/10(日) 19:34:08 0
メラルが意識を取り戻すと、そこは雪原だった。
しかし…どこからか聞き覚えがある音が聞こえる。
「雪原…どうして私が今こんな所にいるのかわからないけれど…」
メラルが音のした方向を見ると、雪崩がかなり近くに迫っていた。
「逃げなければ生き残れないのは確かね。でも、杖もいつもの水晶もエミューの所だろうし…」
周囲を見回すと、地面には紫水晶の杖が突き刺さっていた。
メラルは一瞬躊躇ったが、道具を選んでいる場合でもない為、それを掴み取り、
それに腰掛けるようにして乗って飛び、難を逃れた。

雪崩が一段落すると、メラルは付近にあった大岩の上に下りた。
「…下手に動いて状況を悪くしても…面白くないわね。
 それに…そんな気分じゃないし…。」
誰も見ていないと思っている為か、心の内を隠さず落ち込んでいるようだ。
自分の策が失敗した事、暴走した事。そして…仲間に牙を向く事になったことを。

40 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/10(日) 19:44:12 0
>36>38
>「・・・見えた?!」
「どうやらそのようですわね・・・」
なにやら人型のバケモノに襲われているようだ
「こんなに早く合流できるなんて・・・奇跡ですわ。早速援護を・・・って」
そうつぶやいたフリージアの頬を流れ弾が掠める
「ちょ、ちょっと!危ないじゃないの」
味方の弾にやられては意味がないと判断したフリージアは
横から回り込むことにした

「あれはアイスクリーマー!?」
フリージアはその姿を捉え敵対者が何であるか判断した
フリージアの故郷であるジルベリアにもいたトカゲ人間だ
「あれ・・・食べてもおいしくないのよね」
ポツリともらすフリージア
一体故郷ではどんな生活をしていたんだか?

この雪景色の中、銃撃戦が行われている真っ只中を移動するのは大変危険だ
そう判断したフリージア
仕方がないので雪の結晶のドームを展開しそれを中から押しながらちょっとづつ移動する
外から見たら鎌倉が少しずつ近づいているように見えるだろう
「今援護に行きますわよ〜!!」
・・・ちょっとなさけない

41 :アンジェ ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/10(日) 20:32:32 O
>29>39
アンジェが目覚めると、そこは白い建物の中だった。
メラルとの戦闘中に空間が崩壊した際、アンジェだけは塔の二階に飛ばされたのだ。
アンジェはよたよたと歩いていった。
前にマリアベルに吹き飛ばされ、突き破ったステンドグラスから光がさし込む。
アンジェはその光の中で膝まずき、両手を合わせた。
「主よ、魂の救い主よ。天地という書物の全てを著されたお方よ。
 私は万人のために生きることが出来たでしょうか?
 自らの力に翻弄される、あの娘の導き手となりえたでしょうか?
 自らの前世にもてあそばれる、あの青年の力になれたでしょうか?
 風と水、森と大地のつくり手よ、願わくは闇にあらがう者達に…
 よき終末をおあたえください。」
アンジェは手で十字をきると懐から未開封の手紙を取り出した。
アンジェは封を切り、手紙の内容を見ると、優しい笑みを浮かべ…









アンジェの活動限界までの時間が0になった。
魔力を無限にするスンムシゴブタマ薬、その代償はあまりに大きいのだ。

42 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/10(日) 21:56:16 0
雪というのは意外と固まるのが早い。
雪崩に巻き込まれた者が、雪に埋まり出られなくなるのはこのような性質があるためだ。
そんな雪の中に潜み、獲物を待つアイスクリーマーにはそれなりの能力がある。
雪を固めず、まるで新雪がふんわりと積もった状態にする能力が。
この能力が獲物の機動力を奪い、アイスクリーマーの雪原での圧倒的な強さの源になる。

「隙を作るといっても、ねえ。」
アイスクリーマーの感応手段は音と温度のみ。
少なく不便なようでいて、逆に付け入られる場所を減らしているともいえる。
なおかつ、音は雪崩の危険を考えれば使えない。
直接の精神干渉も出来ない事もないが・・・

そうこう考えていると、いつの間にか鎌倉がズリズリと近づいてくる。
保護色になって、今まで気付かなかったのだ。
「リリィ・・・?」
フリージアたちの存在に気付き、そのことを告げようとしたが、言葉は続かなかった。
いや、続けなかった。
声をかけるより優先事項が出来たからだ。
【フリージア、足場を固めてあげて。タイミングは5秒後よ。
ラル、キサラが退いたら足止めでもかまして逃げるわよ〜。向こうの山に小屋が見えるから。】
幻影で文字を作り、メッセージを。
フリージアは氷雪系でシルベリア出身。
ならば今キサラが陥ろうとしている危険な状況も、それに対する対処法も分かるだろう。
一方、視覚という感覚を捨てたアイスクリーマーに知られる心配はない。

『キサラ、5秒後に足場が固まるから、行きがけの駄賃置いて戻って。リリアーナが大変よ。』
キサラの脳内だけで響く声。
幻聴と幻覚の呪文である。
心の中を覗いたばかりだからこそ、ピンポイントで響かせる事が出来たのだ。
そしてついでとばかりに思い浮かぶリリアーナの顔。その表情は、熱に魘されるように苦悶に歪んでいた。

急いで指示を出して回り、横目でリリアーナを見る。
それはぱっと見でかなり危険な状態だとわかる。
無理もない、魔法の使えない身で度重なる戦闘、そして苛酷な自然環境に置かされてきたのだ。
そんなリリアーナを思い、ミニアルナワーズの心中は・・・大 盛 り 上 が り し て い た !!
目指すはただ一点、雪山名物肌と肌の温めあい!だ!!

43 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/10(日) 22:02:27 O
>37>39
「ヒイイィーッ!!」
杖を持ったアイススクリーマーはロックバスターの射撃にあい、悲鳴をあげた。
すると、弓を持った一体がその身でかばうようにして杖を持った一体の前に立ち、
リリアーナに矢を乱射しだした。
杖を持ったアイススクリーマーは立ち直ると、再び滑稽に踊り始める。
杖の先についた石英から光が発せられた。
動作呪文の完成までもう少しである。

44 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/10(日) 23:33:08 O
う〜ん………。
最近俺の運勢は右斜め下に進んでいるっぽいな。
いわゆるスランプってやつ?
ロクな事が無くて何をしても上手くいかない、みたいな?

まあ、そんな事は今はどうでも良い。
どうでも良くはないけど。
とりあえず此処は何処だ?
誰か教えて欲しいね。
何故俺は雪原に居るのか、そしてメラルとアンジェは何処に行ったのか…
教えてくれる奴が居たら連れて来い。
理由を教えてくれるってんなら土下座でもするぜ。
いきなり空間が崩壊したと思ったら、何故か雪原に居た……
全く意味が分からない。
俺の理解力が無いからか?

つーかマジでどうしよう。
俺寒いの苦手なんだけど。
犬や子供が何であんなに雪と戯れるのが好きなのか不思議でたまらないね。

なーんて事をブツブツ言ってる暇があったらさっさと誰か探せって話だよな。
分かりました。
探しますよ、探せば良いんでしょ、探せば。
「お〜い!!誰か居ないのかー!
人間なら誰でも良いから出てきてくれー!」

45 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/10(日) 23:33:26 O
>>42
「………っ………はあっ………はあっ………!!」
寒さに耐性のあるキサラでも、流石にこの極寒の地での戦闘は厳しいのか、容赦なく彼の体力を奪っていく
更に、キサラは気付いていないが、アイススクリーマーは足場を常に新雪と同じ、ふんわりとした雪となっている
元々長期戦に不向きなキサラの体力は急速に失われ、早くも息を切らしていた

(このままじゃ……!!)

そんなとき、脳内に聞き覚えのある声が響く
>『5秒後に足場が固まるから、行き駆けの駄賃だけ置いて戻って。』

(アルワナーズさんの声…!!)
普段なら、その声の主を探すところだが、生憎今はそんな余裕はない

>『リリアーナが大変よ。』
続くアルワナーズの声、そして脳裏に浮かぶ熱に悶えるリリアーナの表情

確かに、これはまずい
自分と違って、いくら着込んでも、この寒さは常人には耐えられるものではなかったのだ

とにかく5秒後、牽制気味に数発撃ち込んで――――

「―――!!」

>>43
>すると、弓を持った一体がその身でかばうようにして杖を持った一体の前に立ち、リリアーナに矢を乱射しだした。

「……くっ……!!」
この数では、流石に全て撃ち落とすことは不可能だ

そこでキサラは、思いがけない行動に出た


「………つ…っ………!!」

なんと、その驚異的な瞬発力をもって、リリアーナとアイススクリーマーを結ぶ線上に立ち―――すなわち、リリアーナの盾となったのだ


>杖を持ったアイススクリーマーは立ち直ると、再び滑稽に踊り始める。


(何か来る―――5秒後じゃ……逃げ切ることは――――)

杖装備のアイススクリーマーを見て、瞬時に判断するキサラ

「く……っ!…間に合え……っ!!」

体力も限界が近い
キサラは、弾層に残った弾丸を、全てアイススクリーマーに向けて発射した――――

46 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/10(日) 23:37:11 0
>37-38>40>42-43
見ればあの狙撃手さんとリリアーナがモンスターと戦っている。
援護に向かうためにシャニィから飛び降りると、ずぼっ・・・と足がはまってしまう。
ふっかふかだ。

>ラル、キサラが退いたら足止めでもかまして逃げるわよ〜。向こうの山に小屋が見えるから。
「シャニィ、援護お願い。いくよ!」
思念を受け取ってから即座に状況に合わせた呪文を頭の中でリストアップ。
「フリージアには敵わないけど、精霊ならね。」
そう呟いて、両手を広げて天と地を指す。
「『引き裂く者よ、出よ!雪狼轟砲覇(ワイ・アーンテイ)!』」
そう叫ぶラルヴァの背後から空を翔る前半身だけの白い狼、氷雪の魔狼が呼び出される
氷を司る下位〜中位の精霊の一種だ。空を翔る雪狼ならば、足場の心配はない。
5体の狼がアイススクリーマー達を撹乱する為に襲い掛かる。
勿論、後方にいるアイススクリーマーも例外ではない。

一方、シャニィは人型の形態を取って、力をためている。


47 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/11(月) 17:50:14 0
>>38
キサラはリリアーナからの援護に気づくと、杖をもったアイススクリーマーへの牽制を止めた。
剣装備のアイススクリーマーを素早いステップで肉薄し、体制を崩したところで頭部に銃弾を叩き込む。
あと2体だ。

>43
伏兵のリリアーナに気づいたアイススクリーマーが、持っていた弓を乱射し始めた。
迎撃を行おうとしたが、この期に及んで思ったように弾が撃てなくなってきた。
リリアーナは愕然とした。
ロックバスターのエネルギー源は精神力だ。彼女が死ぬまで弾切れなどあり得ないはずなのに。

>45
庇いきれないと悟ったキサラは信じられない行動に出た。身を盾にしてリリアーナを庇ったのだ。
「キサラ!!」
リリアーナは悲鳴のような声を上げた。
最後の力を振り絞って威嚇射撃をすると、キサラへ向かって走り出す。
リリアーナがキサラに駆け寄ったのと、彼が5秒後を待たずに全弾撃ちこんだのは同時だった。

「キサラ大丈夫?!ちゃんと見せなさいったら!!」
自力で矢を抜いていたキサラを突き倒しそうな勢いで、リリアーナは傷の具合を検分した。
急所を外れているのにホッとしたようだが、すぐに険しい顔でキサラを怒鳴りつける。
「このバカっ!無理しないって約束したでしょ!いい?こんなこと二度としないで!!
 今止血するわ。―――― 『亜血愁』!」
リリアーナは身を伏せたまま有無を言わせぬ迫力でキサラの体に手をかけ、一点を指で突いた。
途端にキサラの傷が驚異的なスピードで塞がっていく。
キサラは『魔法』だと思ったかもしれないが、本来亜血愁とは出血や激痛を止める技だ。
あくまで応急処置であり、傷が塞がるなどありえない。
だが当のリリアーナは、まさかそんなことになっているとは夢にも思わなかった。

>40 >46
>「『引き裂く者よ、出よ!雪狼轟砲覇(ワイ・アーンテイ)!』」
聞き覚えのある声に、リリアーナはぱっと顔を輝かせた。
ラルヴァが放った5体の狼は、アイススクリーマー達を撹乱する為に襲い掛かかっている。
銃撃戦が終わったと気づきフリージアも姿を見せた。
リリアーナは初めてホッとした笑みを浮かべた。

安心したせいか、急に体が重く感じられた。
リリアーナはキサラにマントを被せようとして――――そのままふらふらと倒れてしまった。
ゴン、と鈍い音がした。雪は今度ばかりは優しく受け止めてはくれなかったようだ。
痛みに眉をひそめたリリアーナは、ぼんやりとした目でキサラに微笑みかけた。
「よかったね・・・皆来てくれ・・・もう・・・大丈・・・・・・」
瞼が重い。眠くて仕方が無い。

リリアーナは『ほんの少し』のつもりで目を閉じた。
何しろもう、くたくただったのだ。

48 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/11(月) 19:46:28 O
>>47

>「このバカっ!無理しないって約束したでしょ!」

「……無理なんかしてません………このぐらい………何とでも………っ!!」

言っていることとは裏腹に、矢を抜きながら痛みに顔を歪ませるキサラ

これが最善の方法ではない―――と、冷静に判断すればすぐにわかったことだ

―――だが―――今日の僕は―――おかしい
体が―――気付いたら動いていたのだ
それも―――わざわざ低い勝率を更に減らして

リリアーナの魔法で、キサラの傷は塞がっていく
だが、痛みを忘れさせたその不思議な術は、魔法などではなかったことを、キサラは今は知る由もなかった

>>46
>「『引き裂く者よ、出よ!雪狼轟砲覇(ワイ・アーンテイ)!』」

聞き覚えがある声が辺りに響く
どうやら先程の二人が来てくれたようだ

これで何とかなるかもしれない―――
過信は出来ないが、これなら、逃げることぐらいは出来る


「……リリアーナさん…逃げ――――」

リリアーナの方に首を向けるキサラ

ゴン、といった鈍い音が聞こえるのと、同時だった

>「よかったね・・・皆来てくれ・・・もう・・・大丈・・・・」

そう言い残し、目を閉じるリリアーナ
「……無理をしたのは……どっちですか………世話がやける……」

キサラは一瞬迷ったが、迷っている場合ではないと悟り、リリアーナを背負ってルーナの方へ向かった

「……退路の確保をお願いします!!」
ラルヴァとフリージアに向けて叫ぶ
重いと言っては怒られそうだが、非力なキサラは精一杯、ゆっくりとリリアーナを背負って移動した

49 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/11(月) 20:25:00 P
>42>45-48
フリージアは唖然とした
幻影の文字に従おうと5秒数えている間にキサラが銃を乱射したからだ
そしてフリージアが雪を固める暇もなく
雪狼がアイスクリーマーを襲う
「・・・・私、今回必要なかったみたいですわね」
落ち込むフリージア
ぽんぽんっと慰めるギズモ

フリージアは銃撃の音が消えたのを確認すると
雪の結晶のドームの一部をべこっと外し外に出た

>「……退路の確保をお願いします!!」
「お〜ほっほっほ!お任せあそばせ!!」
フリージアはさっきまで落ち込んでたのが嘘みたいに笑うと
生き残ったアイスクリーマーに向かって切断系の雪の結晶を放った
さっきまでドームを構成していたそれは次々とアイスクリーマーの足を襲う
当たれば足を負傷し動けなくなるだろう
「後は逃げるだけですわ!お〜ほっほっほ!!」
偉そうに笑っているがやってることはちょっと情けないぞ
そして雪がないかのごとく軽快なステップで撤退するフリージア
雪の上ならお手の物である
心なしか地形対応でパワーアップしているようだ
それが証拠にお肌がつやつやだ

「あれが例の小屋ですわね」
そして一行は小屋を見つける

50 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/11(月) 21:04:44 0
>47-49
雪狼達に牽制させておきながら、
シャニィの馬鹿力で雪煙を起こして逃走する予定だったのだが・・・
そんなラルヴァの目にある光景が浮かんだ。
>そのままふらふらと倒れてしまった。
雪の中でキサラに覆いかぶさるように倒れこむリリアーナ。
・・・倒れた?

    [ 潜 在 能 力 開 放 、承認?(Full Potential, Ready?]

そんな文字が頭に浮かんだ。
「ルーナ!シャニィ!リリアーナ達を守って!」
シャニィは多少不満気な様子を見せるが、いつにないラルヴァの怒気に押されるように
人型のままリリアーナ達の元へ向かう。

>「……退路の確保をお願いします!!」
>「後は逃げるだけですわ!お〜ほっほっほ!!」
退路?そんな必要はない、後顧の憂いは断ち切る。否、 打 ち 砕 く !
地面に片膝をついて左手を雪に当て、右腕を振り上げる。無言で。
雪と右腕の間に3層の雪でできた魔法陣が描かれる。

>生き残ったアイスクリーマーに向かって切断系の雪の結晶を放った
足元を襲われて慌てるアイススクリーマーを横目に、ラルヴァはその右腕を雪面へと振り下ろした。
三層の魔法陣を貫いた拳は魔力を纏い、彼の足元の雪面へとたたきつけられる。
その直後、アイススクリーマー達の足元から幾万もの細い針のようなものが彼らの足元から噴出した。
辛うじて見えるか見えないかと言うほど細い万を超える針(この場合はドリルだろうか)は、アイススクリーマー達を停止させるだろう。
決定的に、致命的に。
「・・・・・・、行こうか。」
それを尻目にラルヴァはリリアーナ達へと歩き出す。
先ほどのような張り詰めた空気はもう纏ってはいなかった。

51 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/11(月) 21:25:43 O
フリージアに守られながら、キサラはリリアーナを背負い、ルーナの元へ急ぐ
傷口は塞がったはずだが、足は痛み、若干足を引きずっていた

>「あれが例の小屋ですわね」
フリージアの発言に、小屋を発見するキサラ
そして、リリアーナをルーナの背に乗せ、自らも倒れるようにその背に乗る

彼の体力も限界だったのだろう


>>50
>細い万を超える針は、アイススクリーマー達を停止させるだろう

>「・・・・・・、行こうか。」

壮絶だった
―――自分が苦労していた敵を―――一瞬で行動停止まで追い込んだのだ

「――――あハハッ―――すごいや……魔法使い……」

キサラの意識は―――そこで途切れた

52 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/11(月) 21:42:19 0
倒れこむようにルーナの背で気絶したキサラ。
二人を落とさないように、人型形態をとり抱きかかえるルーナ。
「私に言わせれば、二人揃って世話が蹴るのよね〜。」
そんなルーナの頭の上で、いかにも自分が助けたような事を言うのは当然、ミニアルナワーズである。
「さ、まだ何があるかわからないから、急いで小屋に向かいましょう?」
二人を気遣うように声をかけるが、実は全然心配などしていなかった。
その心の内は、ベストタイミングで消耗気絶したリリアーナを雪山名物裸で暖めあいさせるべく、算段をつけつつあるだけなのだ。

##########################################

処変わって・・・雪崩のあった山付近。
メラルの耳に奇怪な叫び声が届くだろう。
「ホオオォーッ!」「ギャッギャッギャ!」「ホオォ!!」
けたたましい声と共に、雪の塊から突き出てきたのはアイスクリーマーの・・・・首・・・そして腕・・・尻尾・・・
八つ裂きにされたアイスクリーマーがそれぞれパーツごとに槍に突き刺され、上下左右に揺すられている。
五体のアイスクリーマーがそれぞれに槍を持ち、声を上げながら踊り来るっているようだ。
そして続いて現れたのは・・・四体のアイスクリーマーに担がれた輿。
豪華な毛皮や、電飾で彩られた派手な腰の上に寝そべるように乗っているのはアルナワーズ・アル・アジフその人であった。

アルナワーズもまた、塔の中にいてブラックホールに吸い込まれていたのだ。
そしてその衝撃で小規模ながら魔力暴走を起こし、雪崩を引き起こしたのは秘密だ。

「ほっほっほっほ!下手に動いて状況を悪くしても?・・・面白いじゃな〜い!
あ、その岩はこの子達の儀式の岩だからちょっと退いてあげてね〜。」
輿の上で傲慢なまでに優雅に、そして楽しそうにメラルに向かって宣言をする。
「みんな〜、その子は私のお友達よ〜。ちょっと静かにしてね〜。」
アイスクリーマーに声をかけると、踊り来るっていたアイスクリーマーはたちどころに鎮まり腰を下ろしている。

「直接会うのは初めてかしら?地獄耳のアルナワーズよ〜。
そしてこの子達はさっきお友達になったアイスクリーマー。
最初は襲われちゃったんだけど、私の美しさに女神様と思っちゃったらしくってぇ。
お詫びに襲っちゃった子を八つ裂きにしてお詫びの儀式をしてくれてたとこなの。私は気にしないでって言ったのよぉ?
いくら私が美しいからって、女神様に間違えられるだなんて、美しさって罪よね〜。」
輿の上からのほほんとこれまでの経緯を話すアルナワーズ。
視覚のないアイスクリーマーをもって、美しさの為に女神と間違えられたと言い切ってしまう図太さがアルナワーズたる所以なのだ。

実際には、襲ってきたアイスクリーマーを幻術で自分の事を女神だと思い込ませているだけである。
この輿も、簡単に木を組上げただけのものだが、幻術によって豪華に、そして大きく見せているに過ぎない。

「暴走は終わったみたいねえ。リリィたちと合流するなら場所を教えるわよ〜?」
思念体であるミニアルナワーズがリリアーナの近くにいるので場所の把握はできている。
ゆったりと、穏やかな表情でメラルに尋ねるのであった。

53 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/12(火) 04:20:28 0
彼女は今空の高みから、雪原を見下ろしていた。

彼女は途方に暮れていた。
なぜこんなところにいるのか、自分は誰なのかさっぱりわからない。
ただ、呼ばれている気がするだけだ。
(行かなきゃ)
次の瞬間、彼女の姿は煙のように消えた。

転移した先は、やっぱり見渡す限りの雪景色だった。
彼女はぐるりと周りを見渡し、この場に似つかわしくないスーツ姿の人影に目を留めた。

>44
茶色い髪の青年は、どうも何かを探しているようだった。
>「お〜い!!誰か居ないのかー!
>人間なら誰でも良いから出てきてくれー!」
声を聞きつけた彼女は軽やかに跳躍した。
何時の間にか彼女の靴には、小さな羽のようなものが生えていた。

突然青年の前に現れた彼女は、目が合うなりにっこりと微笑んだ。
前髪が長くて、顔はよく見えない。だが不思議と好感が持てた。
なんとなく懐かしい気もする。
一方、青年の目に今の彼女の姿がどう映っているかはわからない。
なぜなら彼女自身が、今自分が何者かをすっかり見失っているからだ。

彼女は透けた手で、山小屋のある方角を指差した。
人に会いたいのなら、それが一番だろうと思ったのだ。
「私を呼んだのは、あなた?」
彼女は青年にたずねた。

だが声に出してから彼女は気づいた。ここではないと。
「早く行かなくちゃ」
でないと手遅れになっちゃう。
そう呟くなり、彼女は現れたときと同じくらい唐突に姿を消してしまった。

54 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/12(火) 19:45:09 O
雪山の小屋の中。
そこは、一人が住むには申し分無いが、二人が住むには狭い広さだ。
それは、その小屋の主が人間嫌いだからである。
暖炉の側にはボロ布の塊が置いてあるように見える。
ボロ布の塊は置いてある小枝を拾いあげ、暖炉に放り込むとぶつぶつと何か呟きはじめた。
すると、かっと小屋内に熱気が立ち込める。
このボロ布の塊のようなみすぼらしい老婆こそ、この小屋の主シバである。
ある者は彼女を魔女と呼んで忌み嫌い、ある者は彼女を賢者と呼ぶがやはり忌み嫌う。
焼き損ないの灰のような色をしたぶかぶかのローブを着て、
頭にはしっかりとフードを被り、その顔はよく見えない。
しかし、つんとつき出たかぎ鼻に刻まれた深いしわは老婆の生きた長い年月を雄弁に語っていた。
白雪姫に毒リンゴを食べさせたのは彼女の親戚に違いない!
そんな感じの人物だった。


シバはしばらくぶつぶつと呟いていたが、急に呟くのをやめてしまった。
さくさくと雪を踏む音が戸口に近づいて来る。そして戸口の前で止まった。
足音の主が、小屋の主に呼び掛けるため口を開こうとする。
しかし、小屋をおとずれた者が何か言う前にバタンと勢いよくドアが開いた。
あっけにとられるその者達にシバは怒鳴った。
「何をしておる!!
 ドアが開いたのに何故入らん!!
 温かい空気が皆逃げてしまうじゃろうが!!
 さっさと入れ!!」
その者達が小屋内に入ると、またバタンと音をたててドアが閉まった。
シバは彼等を完全に無視するように、再び小枝を暖炉に投げ入れぶつぶつ言い出した。
部屋にまたかっと熱気が立ち込める。気分が悪くなりそうな程の熱い空気である。

55 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/12(火) 21:18:27 0
声をかける前に開く扉。
そして中から有無を言わせぬ言葉。
絶好のロケーションにある山小屋だが、やはりドラマのようにはいかない。
むしろ当然と言うべき小屋の主がいたのだ。

「ありがとうございます。」
お礼を言いつつ小屋の中に入ると、ミニアルナワーズは急いでフリージアの耳元へと移動する。
「フリージア。挨拶と感謝と事情説明をお願いできるかしら?
見たところ難しそうなタイプじゃない?
思念体の私だと、それだけで失礼に当たっちゃうくらいに。
苦手なタイプだろうけど、お願いよ〜。」
気難しそうなシバの相手をフリージアに託し今度はラルヴァの元へ。

そう、この時この瞬間の為に全ての出来事があったと言っても過言ではないのだ!アルナワーズにとっては・・・。

フリージアを必然的に引き離し、まともに動けるのはラルヴァだけ。
今ここに全ての状況は揃ったのだ!

「ラル、ちょっと奥を借りて、二人を寝かせたらルーナたちは遠慮してもらってね。
リリィは冷えちゃってるから、これ以上熱を奪われないように濡れてる服全部脱がしちゃってね。急いで!」
流石に狭い部屋の中で、ルーナとシャニィまでいると身動きも取れない。
そしてテキパキと、事務的に、そして急かして指示を出す。
部屋の熱気や、羞恥心の立ち入る隙を殺すように。

「何をしているの、早くしないと肺炎になる危険があるわ。これは治療行為なのよ?早く脱がせて頂戴。
その後は判るわね。暖めてあげて。」
余計な事を考えるより、命を救う必要な事だと刷り込むように。
同じく寝かされているキサラの様子を見ながら振り返らずにもう一度急かした。
振り返れないのには訳がある。

他に誰も見ていないという印象付け、ラルヴァに決心つけやすいように。
そして・・・ニタリと笑う整えきれない表情を隠す為に・・・

とはいえ、一応はキサラを見ていると、不思議な事に気付いた。
傷がないのだ。
確かに矢傷を何箇所も受けたはず。
リリアーナが亜血愁を施したという事は、傷つき血が流れていたという事だ。
それが何故・・・。
不思議そうに首をかしげるのであった。

56 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/12(火) 22:09:11 0
>54>55

>「何をしておる!!
>ドアが開いたのに何故入らん!!
>温かい空気が皆逃げてしまうじゃろうが!!
>さっさと入れ!!」

「助かりましたわ」
とりあえず礼を言うフリージア
「アリガトウオバアチャン」
頭の上のギズモもお礼を言う

>「フリージア。挨拶と感謝と事情説明をお願いできるかしら?
>見たところ難しそうなタイプじゃない?
>思念体の私だと、それだけで失礼に当たっちゃうくらいに。
>苦手なタイプだろうけど、お願いよ〜。」

「そう言われても・・・わかりましたわ。何とかして見せます」
そういって赫々然々とこれまでの経緯を老婆に話すフリージア
その話に装飾や誇張表現は一切なく画然たる真実のみであった
途中からなぜかおいしい熊料理の作り方になったのはご愛嬌である
「熊肉はあんまり煮過ぎると硬くなってしまいますの・・・あら?何で熊料理の話になったのかしら?」

どうやら老婆に死んだ祖母の面影を重ねてしまったらしく少々余計なことまで喋ってしまったようだ
「すいませんシャーベットおばあさまのことを思い出してしまって」
ちなみに母親の名前はアイスだが・・・まあこれはどうでもいいことだ

57 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/13(水) 08:54:59 0
>54-56
山小屋に向かいながら、ラルヴァは振り返ることはなかった。
罪悪感が重く圧し掛かる。まさかあの一瞬に激昂してしまうとは・・・。
山小屋に入ってみれば年老いた老婆がいた。随分愛想が悪いのは
きっと人間嫌いなんだろう。こんなとこに住んでいるぐらいだから。

>リリィは冷えちゃってるから、これ以上熱を奪われないように濡れてる服全部脱がしちゃってね。急いで!
>「何をしているの、早くしないと肺炎になる危険があるわ。これは治療行為なのよ?早く脱がせて頂戴。
「・・・え゛?」
い、今俺が見たことをありのままに話すz(ry
ごほん、な、脱がせって・・・いいのだろうか。っていうかこれはアルナワーズの罠?
何でいきなりこんな状況に・・・。・・・うぅ。
「わかったよ・・・。」
後で物理的に自分の記憶を消去した方がいいなぁ。今後のために。
というわけでリリアーナはおろかキサラの方も濡れた服は脱がしてしまう。
で、寝てる二人の間に敷居を建てて、そこに引っ掛けるようにして干す。

「アグニ、ジン。」
火と風の下級精霊を呼び出す。
部屋は十分暖かいのだけれど、衣服を乾かす為に火の精霊の力が近くにあったほうがいいだろう。
+風の精霊の力があれば衣服が乾くのにそう時間はかからない・・・はず。
二体の精霊に、危険な空気になったら即知らせるように言い聞かせて奥から出る。
第一、あのスナイパー君は本当に味方なのかまだわからないんだから。

はぁ・・・とりあえずシャニィにぼこぼこにしてもらって忘れよ。
少し、顔が赤くなっているかもしれないけれど。ううう。
「ちょ、ちょっと外見てくる。ルーナ、シャニィ。おいで。」
二人を運ぶため人型を取っていた虎と狼を呼んで外へ向かう。
ついでに雪小屋のまわりも見張っておいた方がいいだろう。

58 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/13(水) 19:59:54 O
>56
老女シバはフリージアに背を向け、相変わらずぶつぶつ唱えながら小枝を暖炉にくべていた。
シバの側には褐色の丸い岩のような物が置かれている。
シバはそれを時々優しく撫でた。
フリージアの話が終わりに近づくと、シバは無言になった。
何故か一緒に部屋の気温が下がる。
シバはフリージアに怒鳴り散らした。
「貴様らの事なぞ、このわしの知ったことかい!
 だまっていればいい気になりおって!
 お前の婆さんはお前に教えなかったのかい?
 お喋りは………」
シバはふっと何かを考え始めた。そして、にたっと笑うと再び話し始めた。
先程とはうってかわった、気味の悪いまでの猫撫で声だ。
「と言う事は、お前らは山に登るのかい?
 あの小僧、マリアベルを追うために?」
シバはかっかと笑った。
「お前らは何故この山がこんなに寒いのか知ってるのかい?
 白い悪魔がうじゃうじゃいて、そいつらが冷たい息を吐くからさ。
 お前らがいくら強くても、寒い雪の上はあいつらの天下。
 山はお前達に味方はしない。
 山の上に登るにつれてお前らは一人一人食われていく。
 一人一人がどれだけ強くても、あいつらの数の多さの前には無力じゃ。」
シバは振り向き、両手で何かを裂くような仕草をした。
「アイススクリーマーは温かい肉が好物じゃからのう。
 奴らは狼のように、獲物を窒息させてから食らうようなまどろっこしいことはしない。
 獲物が弱ると、奴らは指の力で腹を引き裂き、そのまま内臓に食らいつくのさ。
 生きたまま食べた方が肉が温かいからね。」
シバはまた小枝を手に持った。
「それで…どうする?
 そりゃマリアベルの足跡を辿って雪山をつっきるのが一番の近道さ。
 もっとも命の保証はほとんどないがね!
 ちいと回り道になるが雪山をつっきるより安全な道がある。
 そしてその道を知ってるのはこの“賢い女”シバだけぞ!」
シバはまたかっかと高笑いした。

59 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/13(水) 20:10:45 0
雪原の次に彼女が訪れたのは、なんとも奇妙な場所だった。

空一面に星が瞬いている。空だけではない。足元も星の海原だ。
そして目の前には蒼い扉が一つ。
彼女はそっとドアに触れた。
だが触れた途端、扉は際限なく増え始めた。
同じ色、同じ大きさ。数限りなく存在する無数の扉。
だが彼女は、以前のように動じたりはしなかった。
今は完全に理解しているのだ。この扉一つ一つの意味と、その先にあるものが。

彼女はずっと握り締めたままだった手を開いた。
掌には赤い石。怪しく光るそれの中央部分には、黒い筋が一本入っている。
爬虫類の瞳孔のようなそれがぎょろりと動き、彼女の顔が見える位置で停止する。
見方によっては、石が彼女を監視しているようにも指示しているようにも見えたかもしれない。
彼女は特に気にした風でもなく、ある扉の前で立ち止まり、石に頷いてみせた。
「行きましょう」

潜りぬけた扉の向こうは、塔の二階。聖堂のような建物だった。
壊れたステンドグラスからは一筋の光が差し込んでいる。
散らばる色とりどりの硝子が、光を浴びて静かに煌いていた。
その中心に、一羽の鳥が眠っていた。
もとは美しかっただろう純白の羽根は、今はあちこち血で汚れ見る影も無い。

どのくらいそうしていたのだろう。彼女はちらりと天を仰いだ後、軽く頷いた。

彼女が持っていた赤い石が、ふわりと宙に浮いた。
まるではやりの歌でも歌うような気楽さで、彼女は長い長い呪文を詠唱し始める。
『伝令使の杖よ、古き神の名の元に真の姿を示せ』
封印を解く手順は全部赤い石が知っている。
彼女はただ石に請われるまま、呪文を復唱するだけでよかった。

『―――― 目覚めよ、カドゥケウス』

最後の詠唱が終わると、赤い石だったものは粉々にくだけ散った。
散らばった破片はまばゆい光を放ちながらゆっくりと螺旋状を描き・・・やがて一本の杖に姿を変えた。

二匹の蛇が杖に絡みついた姿の杖の名は、カドゥケウス。
知恵と癒しの杖として知られているが、カドゥケウスの真の価値は別にある。
そんな杖を手中にしながら、彼女は何の感慨も示さなかった。
今の彼女は文字通りの伝令使だったのだ。

彼女は手にとった杖を無造作に振った。
倒れている鳥の、血で汚れていた翼が純白に戻った。
さらにその上で杖をもう一振りすると、鳥の輪郭がぼやけ、やがて人の姿へと変化し始めた。
「鳥さん聞こえる?伝言を預かっているの」
彼女は大儀そうに、足元に倒れている女性に声をかけた。



一方その頃。
身体は十分温まったはずなのに、リリアーナはまだ眠ったままだった。
唯一身に付けているレイドの指輪は、狂ったような光を放っている。
だが指輪にはヒビがはいっており、砕けるのも時間の問題のようだ。

60 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/13(水) 21:20:50 0
「この!意気地なしー!じゃなくて、ちょっと待ちなさい!」
その声と共に、無防備なラルヴァの後頭部に衝撃が走った。


>「ちょ、ちょっと外見てくる。ルーナ、シャニィ。おいで。」
ルーナとシャニィを読んだが、後ろについてきたのは・・・いな、後ろから飛んできたのはミニアルナワーズだった。
どこから持ってきたのか、巨大なハリセンでラルヴァの後頭部をはたき、冒頭の後頭部への衝撃へと繋がるのだった。
勿論思念体なので物理的な影響は殆どないのだが、そこは心理描写というものだ。
「ちょっといらっしゃい!あ、ごめんなさい〜。気にせずに続けてね〜。ほほほほ。」
シバとフリージアに苦笑と謝罪を投げかけつつ、ラルヴァの耳を引っ張って奥へと連れ戻す。

「ちょっとラル!どういうつもりよ!ただ裸にしただけで放りだしていくつもり?
あれが必要でしょ!」
指差すと、シャニィが人型のままキサラに抱きついている。
そう、雪山名物、肌と肌で暖めあい!の図である。
「私は思念体だからできないの。リリィを救えるのは・・・ラル、あなたしかいないのよ?
それとも・・・この期に及んで イ ヤ ラ シ イ 事 考えているの?」
あくまでリリアーナを救うためと強調しつつも、その実頭の中がイヤラシイ事で満載なのはミニアルナワーズのほうだった。

魂の抜けたように気絶している今のリリアーナにならば、思念体であるミニアルナワーズは憑依することが出来るだろう。
だが、それはアルナワーズの矜持が許さない。
人形劇ではなく、人間ドラマが楽しいのだから!

据え膳に飛びつくと思っていたのに、予想外にラルヴァが奥手だった為に、アルナワーズは致命的なミスをしてしまった。
ラルヴァ以外にもそれが出来る者がいることを示してしまっていたのだ。
指し示してから自分でも気付き、一瞬顔をしかめてしまったがもはやこうなってしまっては勢いで押すしかない。
狂ったように光る指輪にさりげなく服を落として隠しつつ、ラルヴァに迫るのであった。


61 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/13(水) 22:27:55 0
>58
>「アイススクリーマーは温かい肉が好物じゃからのう。
>奴らは狼のように、獲物を窒息させてから食らうようなまどろっこしいことはしない。
>獲物が弱ると、奴らは指の力で腹を引き裂き、そのまま内臓に食らいつくのさ。
>生きたまま食べた方が肉が温かいからね。」

「温かい生肉・・・おいしいのかしら?」
普通の感性を持つものならば恐怖におびえるだろう老婆の言葉にそうもらすフリージア
きっと周りから突込みが入るだろう
あわてて
「同族喰らいはしませんわ」
と返す・・・人間じゃなかったら食うのかよ

実はフリージア、ジルベリアでの修行時代、アイスクリーマーの肉を食ったことがある
感想は・・・硬くて不味かっただそうだ

>「それで…どうする?
>そりゃマリアベルの足跡を辿って雪山をつっきるのが一番の近道さ。
>もっとも命の保証はほとんどないがね!
>ちいと回り道になるが雪山をつっきるより安全な道がある。
>そしてその道を知ってるのはこの“賢い女”シバだけぞ!」
「別にどっちが捕食者かやつらに教えて差し上げるのも悪くはないと思いますけど・・・
 (食べるわけでもないのに)無駄な殺生は避けたいと思いますわ
 ぜひその道を教えていただけませんこと?
 お礼ならしますわよ。主に肉体労働でv」
普通のお嬢様ならここでお金を持ち出すだろうが・・・あいにくとフリージアは普通じゃなかった
そしてそもそも大量のお金があってもここでは使い道がないだろう

62 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/13(水) 22:52:04 O
「………お姉………ちゃ…………」

横になっているキサラは、うなされているのか、時々表情が苦痛に歪む

だが、周囲があまりにうるさいからか、目を覚ますのにさほど時間はかからなかった


>シャニィが人型のままキサラに抱きついている。

ゆっくりと目を覚ますと、とりあえずそこには見たこともない………大きくまとめるなら、動物

プチパニックから逆に冷静になり、特に突っ込むのはやめておこう…と、静かにシャニィから離れる

……見ると、自分の上着が脱がされていることに気付く
そして、それがラルヴァの精霊によって乾かされていることを知ると、しばらくは寒いが、我慢することにした

………さて、とりあえず今の状況を聞きたいところだが……

リリアーナさんは……依然気を失ったままらしい

……あっちの少年とアルワナーズ…ってリリアーナさんが言ってた人は、忙しそうだ、色んな意味で

……それから……さっき雪原で下敷きにしてしまった女の人は……どうやら誰かと話しているようだが

状況を確認するのなら、こっち側の方が良さそうだ……色んな意味で

キサラはフリージアとシバの元へと向かう

63 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/13(水) 23:13:13 O
>53こいつは驚いた。
いきなり目の前にリリアーナが現れるとは思わなかったね。
しかも何か靴に羽が生えちゃってるよ……。
一体何があったんだ?
そんな俺の疑問を無視してリリアーナは遠くに見える山小屋を指差した。
あんな所に山小屋があったとは…。
>「私を呼んだのは、あなた?」
「いやー俺は…」
>「早く行かなくちゃ」
この超マイペースな感じがリリアーナそのものだな。
人の話を最後まで聞きやしない。
ま、別に良いけど。
とりあえず行く当ても無いし、山小屋に行ってみるかな。

「失礼。ちょっと遭難してしまったので休ませて………?
あれ?お前達も来てたの?
いやー奇偶だなぁ……。
もしかして全員揃っちゃってる系?」
世の中珍しい事もあるもんだ。
こんな殺人事件でも起きそうな山小屋で生徒達に出会うとはね。
なんとも奇偶。
本当に殺人事件が起きなきゃ良いけど…。

64 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/14(木) 09:12:25 0
>60
>「この!意気地なしー!じゃなくて、ちょっと待ちなさい!」
「へぶっ。」
後ろから衝撃が来るものだから間抜けな声が出てしまった。

>「私は思念体だからできないの。リリィを救えるのは・・・ラル、あなたしかいないのよ?
>それとも・・・この期に及んで イ ヤ ラ シ イ 事 考えているの?」
「・・・。考えてる訳じゃないけど。リリアーナってロックが好きなんでしょ?
 それで目が覚めたら抱かれてましたってのは、ショックだろうし。」
などと反論してはいるのだがアルナワーズの剣幕につい気圧されてしまう。
・・・やがて、軽く頭を振るとリリアーナの傍へ向かう。
そして、一瞬アルに向かって振り返った目は、どことなく何かを見透かすような透徹とした目だった。
「分かったよ。まぁ、仕方ないか。イ ヤ ラ シ イ 事 にしたい人もいないはずだから。」

で、リリアーナの方を向いたラルヴァは乾いた自分のオーバーマントを自分の肩にかけると。
倒れたリリアーナの体を少しだけ起こし、自分は体育座りしてから肩の上から抱きすくめるようにしてマントで覆う。
パッと見た所では二人羽織のように見えなくもない。ラルヴァが開いた脚と、肩からまわした腕の間に少女の体がある。
気恥ずかしいけれど、耐えることにしよう。確実に[うわさ屋]さんにネタにされる事を考えると少し頭痛がした。

>63
山小屋の奥でリリアーナを抱えたままぼーっと、精霊と戯れるラルヴァにはその気配には気づいていない。

65 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/14(木) 20:29:03 O
>59
アンジェはどうしようもなく横たわっていた。
ステンドグラスから漏れる光の中心で、倒れて動かない一匹の白いフクロウ。
それこそがアンジェの本当の姿なのだ。
>倒れている鳥の、血で汚れていた翼が純白に戻った。
>鳥の輪郭がぼやけ、やがて人の姿へと変化し始めた。
>「鳥さん聞こえる?伝言を預かっているの」
アンジェは重たい体を持ち上げ、“彼女”の姿を見た。
「…聞かせて。」



一方その頃、雪山の小屋では老女シバの罵声が響いていた。

>61
「このたわけ者が!!
 貴様はものを恐れる分別も持ち合わせていないらしいな!
 わしに言わせれば貴様の頭に詰まってるのは勇気ではなく、すかすかのおが屑じゃ!!」
シバはフリージアの気楽な反応が気に入らなかったらしい。
「肉体労働じゃとな?なら雪掻きを頼もうか?
 この雪山の雪全部を下に降ろしておくれ!
 すかすか頭のお前にはおあつらえむきな仕事じゃわい!」

>62
キサラがシバとフリージアの近くに行くと、彼もシバに怒鳴られた。
とんだとばっちりである。
「魔法も使えない半端者が何を見ている?
 ガキのくせに一人前の顔をしているが、その腰の物がなければお前は何もでかん!
 そうやっていつも周りの気配をうかがっているのはお前が一番弱いからじゃ!
 痩せっぽちのウサギめ!穴に隠れて震えているがいい!!」

>63
小屋の中にレイドが入ってきてもシバの勢いは止まらない。
それどころかさらに怒りをぶちまける。
「次から次へと何様のつもりじゃ!!
 人がちょいと親切な心をみせるとすぐこれだ!
 飢えた狼どもめ!このわしから温かい空気と場所を奪い尽す気か!!」
シバは言いながら側にある褐色の塊をピシャリと叩いた。
褐色の塊がもぞもぞと動いたがすぐにまた動かなくなった。


66 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/14(木) 22:41:12 0
しぶしぶと戻り、指示通りにリリアーナを抱くラルヴァを見てミニアルナワーズはにこやかに微笑んでいた。
「人命救助よ。人命救助。緊急時に余計な事気にしないの。」
ラルヴァの透徹とした目を受け流しながら言い切る。
ベストはラルヴァも裸になっての抱き合うのだったが、ルーナを身代わりにすることなく暖める姿に満足したいたのだ。
(ま、70点で及第点は獲得ねぇ。)
そんなやり取りの中、居間の方からシバの怒鳴り声が鳴り響いてきた。
「あ〜・・・やっぱり・・・これをやるとしんどいのだけど、仕方がないわねえ・・・」
小さく溜息をつきながら、ラルヴァとリリアーナを残して部屋の方へふよふよと飛んで行く。

###################################

怒鳴り散らすシバの前に、一瞬の閃光と共にアルナワーズが現れた。
片膝をつき頭を垂れ、傅く様な姿勢で。

その姿は三頭身ではなく、本来の大きさである。
しかし、その存在感は薄く、半透明になっている。
20センチほどの思念体を無理やり大きくしているのだ。密度が薄くなるのは必然であった。

「このような姿で申し訳ありません。
雪山で難儀していた私達に暖かく安全な場所を施していただきありがとうございます。
そして、思念体の身では失礼に当たると思い、礼儀を知らぬ者に託したのは私の不明。ここに深くお詫びを申し上げますわ。」
深く頭を下げ慇懃な言葉で例と謝罪をのべるた。
それからようやく顔を上げ、言葉を続ける。
「私の友人が話した通り、私達はマリアベルを追っております。
賢い女シバ様に比べれば私達は無知で無力な存在です。
早々にマリアベルを追い、あなた様に暖かく平穏な場所をお返しする以上にシバ様の為になる恩返しを思いつけません。
もし更なる御好意に授かれるのでしたら、安全な道と出来うる恩返しをお教え願えないでしょうか?」
片膝をついたまま、丁重にシバに尋ねる。

67 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/14(木) 23:33:19 O
>65随分と元気の良い婆さんだな。
殺しても死ななそうだ。
「貴方から場所と空気を奪う気などありませんよ。
ただ少〜しだけ休ませて頂けませんかね?
ほら、今の世の中、人と人との関わりを大切にしないと。」
なんともまあ、自分で言うのも何だが図々しいな俺。
そういえば見た事の無い青年が一人混ざってるな。
う〜ん誰だっけ?
そういえばラルヴァ、リリアーナ、メラル、クドリャフカの姿が見えないな。
全員集合〜みたいな感じだと思ったんだが、居るのはフリージアと青年だけか?
辺りを軽く見回して見るが見当たらない。
まだ遭難中だったりして…

四人が遭難しているところを頭の中に思い描いていると、突然閃光と共にアルナワーズが現れた。
彼女は現れるとシバを説得し始める。
相変わらず饒舌な奴だ。
ここまでくると感心に値するよ。

68 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/15(金) 00:33:44 O
>>65「え………あ………す………すみません………」
いきなりすごい剣幕で怒鳴られたキサラは、とりあえず謝ってしまった
内心、『何で僕が怒られなきゃいけないんだろう?』と思い、一瞬腰の銃に手をかけたのは、恐らく誰も気付かなかっただろう
ともあれ、何となくフリージアに状況を聞くどころではなくなってしまった




>>67
そんなとき、キサラは人の気配に気付く
気配の主は、勿論レイドである
まだ知らない気配に、無意識に背中越しに銃を向けるキサラ
「………敵ではないと思いますけど……一応 ……もっとも、これで敵だとしたら凄い度胸だと思いますけど」
背中越しにも関わらず、その銃口はしっかりと頭部に狙いをつけている
気配に気付くのが遅れはしたが、流石といえるだろう



>>66
そこに突然現れるアルワナーズ
彼は思念体のアルワナーズしか見たことがないので、一瞬戸惑ったが、その声を聞いて誰か判断した
その会話の中で、彼は知ることになる
今自分達が倒すべきなのは、マリアベルという名の男だ…ということを




(それにしても……こんなお婆さんにこんなに媚る必要があるのか?)
と思うキサラがいた

69 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/15(金) 02:33:20 0
けたたましい声と共に、雪の塊から突き出てきたアイスクリーマーの・・・・首・・・そして腕・・・尻尾・・・
八つ裂きにされたアイスクリーマーがそれぞれパーツごとに槍に突き刺され、上下左右に揺すられている。
しかしそれに対して、一見しても反応らしい反応は見られない。精々杖を握る手に力が入った程度だ。
>「ほっほっほっほ!下手に動いて状況を悪くしても?・・・面白いじゃな〜い!
> あ、その岩はこの子達の儀式の岩だからちょっと退いてあげてね〜。」
その声を聞き、メラルが声の方向を見る…と、アルが輿に乗っていた。
それを…メラルは容赦なく黙殺した。と言っても立ち上がって石を降りようとする辺り、聞いてはいるのだろう。

>「直接会うのは初めてかしら?地獄耳のアルナワーズよ〜。 そしてこの子達はさっきお友達になったアイスクリーマー。
  最初は襲われちゃったんだけど、私の美しさに女神様と思っちゃったらしくってぇ。
  お詫びに襲っちゃった子を八つ裂きにしてお詫びの儀式をしてくれてたとこなの。私は気にしないでって言ったのよぉ?
  いくら私が美しいからって、女神様に間違えられるだなんて、美しさって罪よね〜。」
「アイスクリーマーに視覚ってあったかしら?」
元々氷系列に造詣があるからか、アイスクリーマーについても知識があったのだろう。
あまり精神的余裕がないためにアルが真面目な話などする気もなさそうだと早とちりして
手短に突っ込んだ上で杖に乗って飛び去ろうとして…急停止する。


>「暴走は終わったみたいねえ。リリィたちと合流するなら場所を教えるわよ〜?」
メラルが少し黙考してから話し始めた。かなり真面目に。そして、普段よりは反応が鈍いが、言った。
「……合流…つまり、生きてるのね?…良かった…。」
メラルが心から安心したように言った。暴走してからどれだけ時間がたっているのか。
それすらわかっていないのだ。わかるのは、自分の意識が二度目に途切れた時の状況を見るに、
レイド先生は恐らく無事、程度の事である。もちろんさっきまでは、
最悪の可能性も…もちろん脳裏にはあったのだ。そして…話を続ける。
「でもその前に。今の状況を教えてもらえないかしら?
 とりあえず、あなたも事態の解決に動く気が無い訳じゃなさそうだし。」
しかし、メラルはアルに対してまだ心を許すには程遠いように見える。
原因は色々とありそうだが…。

70 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/15(金) 09:19:06 0
>65
メイド姿に戻ったアンジェを見ても、彼女は眉一つ動かさなかった。
心配はおろか、興味すら感じていないようだ。
彼女は伝言を伝えようと大きく息を吸った。

『お前の役目は・・・』
だがそこで彼女はふいに黙り込んだ。
何故か彼女はひどく不本意そうな顔をしている。
たっぷり10秒は黙り込んだ後、彼女は再び口を開いた。


だが、ようやく彼女が口にしたのは人の言葉ではなかった。
旋律――――否、鳥のさえずり、と言ったほうがむしろ相応しいだろう。
いずれにせよ人が発声できる音ではなかった。

一通り囀った後、「伝言は以上よ」といわんばかりに軽く小首を傾げた。
用は済んだとばかりに瓦礫に腰掛け、杖をくるくる回して遊びはじめる。
「ま、鳥さんもこれで務めは果たしたわけだし、あとは好きにすればいいんじゃない?
 吹き込まれた命が明日尽きるのか1000年先なのかは、私にとってはどうでもいいことだけど〜」
目が回ったのか、カドゥケウスの蛇が怒って彼女を威嚇した。
びっくりした彼女は慌てて杖を回すのをやめた。
だが一連の仕草が、アンジェが見えたかどうかはわからない。
アンジェを目覚めさせた後、彼女の輪郭は急激にぼやけ始めたからだ。

「ま、しばらくは満足に動けないと思うけど、そのうち元に戻ると思うわ。じゃあね〜」
瓦礫から飛び降りた彼女はひらひら手を振った後、くるりと踵を返した。
扉へ向かう間、杖との会話が途切れ途切れに聞こえてくる。
「えー次は・・・?・・・人使い・・・荒・・・」



>64
ちょうど彼女が二度目の杖を振っていた頃。
眠るリリアーナの指からは、真っ二つになった指輪が滑り落ちた。
途端にリリアーナの表情が苦しげに歪んだ。
浅い息を繰り返し、ラルヴァの厚意で温まりかけていた身体も急に冷たくなっていく。

71 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/15(金) 09:25:40 0
>65
>「このたわけ者が!!
>貴様はものを恐れる分別も持ち合わせていないらしいな!
>わしに言わせれば貴様の頭に詰まってるのは勇気ではなく、すかすかのおが屑じゃ!!」

>「肉体労働じゃとな?なら雪掻きを頼もうか?
>この雪山の雪全部を下に降ろしておくれ!
>すかすか頭のお前にはおあつらえむきな仕事じゃわい!」
とフリージアは外に追い出された
「この雪山の雪を全部って・・・雪山から雪を掻き出したら雪山じゃなくなるじゃない」
それにギズモは「ソウイウ問題ジャナイッテ」と突っ込んだ
「どう考えても出来るわけないし雪だるまでも作りましょっと」
寒い外に追い出されたはずのフリージアはなぜか家の中にいたときよりも元気になっていた
以前アルテリオンにやられた肩の傷も傷跡も残らず完治している
寒さで魔力や体力が回復する変な体質・・・それがフリージアの家系である
だから以前、自分で作り出した氷の棺桶で睡眠をとっていたのだ
・・・・お前は本当に人間か?
「出来ましたわv」
最初は雪だるまを作っていたはずなのにいつの間にか雪の城が建っていた
「お〜ほっほっほ最初とは予定が違うけどこれはこれでOKですわv」
大きさはちょっとした小屋ぐらいだ・・・不条理極まりない
「これなら10年はもちますわよね」
丈夫に出来たのがうれしかったらしいまたお〜っほっほっほと笑い出した
「さて後は色彩の精霊に命じて塗装ですわv」
と雪の城の中に入っていった

突然家の隣に城が完成していたら・・・あなたはどうします?

72 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/15(金) 10:04:07 0
>66>70
>「人命救助よ。人命救助。緊急時に余計な事気にしないの。」
「もういいや・・・。あー、事態が片付いたらきっとネタにされるんだろうなぁ・・・。」
と、腕の中にリリアーナを抱いたままぼーっと考えている。
どうも熱気に頭があてられているらしい。

>途端にリリアーナの表情が苦しげに歪んだ。
>浅い息を繰り返し、ラルヴァの厚意で温まりかけていた身体も急に冷たくなっていく。
「?!リ、リリアーナ?!」
意識がどこかへ飛びかけているのか、それとも精神の消耗が強すぎたんだろうか?
ともかく、自分にできる方法で彼女に力を分けるしかないだろう。
抱いたままのリリアーナの後頭部に顔を埋めるように額を当てる。
精神を集中、自分の魔力と、活力を分け与える。
その為のキーは、自分がかつて聞いた歌だった。

[ 吹きすさぶ風は 苦しみを遠くへと 吹き飛ばしてくれるから
  星々はきっと  私たちを見届ける 生き証人となってくれるだろう
  世界の変化を私たちは望む それが例え苦しい道になるかもしれなくとも
  でもその答えは誰も知らない ならばそれを夜明けへと託そう
  私たちの希望を乗せて 蒼き鳥よ 空を翔け抜けよ ]

実際にはラルヴァの元居た民族固有の言語で歌うのだが、こんな具合だ。
その歌の節に合わせるように、自分の魔力と活力をリリアーナと一部繋げる。
相手とこちらの鼓動を同じタイミングにし、然る後に今度は自分のタイミングに相手を合わせる。
『同調』と呼ばれる、一種の簡易治療だ。

73 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/15(金) 20:41:26 O
>67
「人と人との関わりあいなんぞあまり頼りにならんもんぞ。」
シバはレイドの言葉に対してやや悲しそうにそう答えた。

>66
アルナワーズの言葉を最後まで聞くと、シバは次のように答えた。
「アルナワーズ、お前は口がうまい。
 しかし、お前の心の中はどうじゃな?
 わしの知恵を借りにこの小屋に訪れるのは、なにもお前らだけではない。
 そ奴らも言葉だけはうまかった。
 しかし、その裏ではわしを忌み嫌っておることは明白じゃ。
 誰一人…」
シバは左人さし指を高く上げた。
「誰一人としてわしに二度とは会いに来なかった。
 奴らは用がすみさえすれば、わしのことなぞどうでもいいのさ。
 お前も正直に白状したらどうだい?
 私はあなたの事が嫌いですが、雪山の頂上まで行きたいからあなたのご機嫌をとってます。
 …とな。」

>68
「ところで、痩せっぽちのウサギ。」
シバは銃をレイドに向けているキサラに声をかける。
「弾も無いのにどうするつもりじゃ。」
シバはにたにた笑いながら左手を握って、開いた。
その手からじゃらじゃらとキサラの弾薬がこぼれ落ちる。
「悪いのう、あまり大きな音を出されるとの。
 この子が驚いてしまうからの。」
シバは側にある褐色の塊をまた撫でた。
言葉とは裏腹に全く悪びれていない。
「痩せっぽちのウサギ、お前の手の中にある銃はお前のためにはならない。
 お前はやはり一番の弱虫じゃ。
 いつから銃が無いと安心して他人と話せなくなった?」
シバは右手に持っていた小枝のような物をくるくる回した。
「弱虫と言われて悔しいかい?
 だったら、いい方法を教えてやろうか?
 このシバと知恵比べをするのさ。
 例えば、こう!」
シバは右手の小枝のような物をキサラに投げつけた。

74 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/15(金) 21:20:34 0
・・・雪山にて・・・
アルナワーズの柔らかな微笑が悦楽の笑みに変わる。
判っていた。
メラルの状態が、そして反応が。
今までとの落差が激しいが故に、見ただけで。
自己嫌悪し、精神的に切羽詰っているのはありありと見えた。

だから黙殺される事も、飛び去ろうとする事も。
そして、決して飛び去れない事も。
メラルは分析型の人間だ。
今のような状態では何よりも情報を欲するはずなのだから。

アルナワーズに悦楽の笑みを与えたのはそんな予想されたメラルの行動ではない。
顔の半分が前髪で隠れ、更にサングラスをし、元々乏しい表情を更に隠している・・・
まるで厳重に隠している心を表すように。
そんなメラルの心の襞に隠れた普段見えない心が・・・
仲間の生存に心底安心するほど露になった心を見て、アルナワーズに悦楽の笑みを与えたのだった。

「メラル=エルディーン!学習、戦闘共に学園内でもトップクラスだったあなた・・・
それがある時から突然の低迷。
何があったのか・・・あなたには興味があったのだけど、そんなものよりもっといいもの見せてもらえて嬉しいわぁ〜。
怯えたウサギちゃんでもあるまいし、そんなに警戒しないで?
あなたのお友達のエミュはもっと人懐っこかったわよ〜。」
上機嫌そうにメラルの警戒心を解こうとしてか、楽しそうに柔らかな声をかける。

だが、その表情は柔らかな笑みでもなく、悦楽の笑みでもない・・・確かに笑っているのだが・・・
それは・・・妖艶・・・そう表現するのが一番合うだろうか。
今までの笑みとは違う笑みを湛え、言葉を続ける。

「いいわ、まず状況ね。」
言葉と共に、リリアーナ・フリージア・レイド・クドリャフカ・キサラ・ラルヴァ・ロックのデフォルメ映像が立ち並ぶ。
リリアーナは寝込んでいる姿、フリージアは妙に元気に。レイドはいつもの佇まい。クドリャフカは氷漬け。
キサラは銃を持った姿で、ラルヴァは二頭の獣を従えた姿。
そして・・・ロックは新たに出来た老婆の陰に隠れてしまう。

「リリィは無茶する子だからぁ。今寝込んでいるわね。反面フリージアは雪山でパワーアップだわね。
レイド先生は相変わらず飄々としているわねえ。
クドリャフカは・・・フリージアに氷漬けにされたのは笑えるから後で説明するわ。
こっち新顔の二人。キサラ。どうも謎なのよね。魔法を知らないようでいて呪いの弾丸もっていたり、身体能力が化け物じみていたり。
裏に何があるかわからないし、不安定な子だけど、とりあえず今は落ち着いているわ。
そして謎といえばこっちもね。ラルヴァ。
召喚術の使い手で結構強力。でも、今の今までそんな片鱗すら見せたことのない・・・
この私も全くのノーマークだったのだもの。ある意味一番謎というか強力なのかもね。
みんな揃って山小屋にいるわ。
そしてロック・・・居場所はわからないけど、迷い込んだ山小屋のおばあさんが知っているみたいで今交渉中よ。
そう・・・媚びず・侮らず・恐れず・畏れ・臆せず・敬い・礼節を尽くす・・・私に思念体大活躍よ〜。」
一通り説明を終わると、楽しそうにクドリャフカの顛末を付け加える。

75 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/15(金) 21:21:37 0
フリージアが気絶したクドリャフカを使い魔収納カプセルに入れたのだが、それが原因だった。
使い魔収納カプセルの中の世界は、回復モードと待機モードに分かれる。
待機モードでは外の世界で一日たっても、中の世界では数分しか経たない。
回復モードは時間の流れが遅く、外の世界で数分でも中の世界は一日が過ぎる。
回復魔法と新陳代謝促進のために時間を要するからだ。

クドリャフカは呪いの影響で回復魔法が効かない体質の為、何時までも回復モードが維持される。
それだけなら問題は無かったのだが、中にフリージアの氷人形まで入っていたことが問題だったのだ。
回復魔法と新陳代謝促進の影響でフリージアの氷人形は際限なく成長し、クドリャフカが意識を回復した時には取り込まれる寸前だったのだ。
殆ど氷漬けで凍死する寸前、地下図書館から持ち出した魔本の中に入り込み、難を逃れた、というわけだ。

それがこの白銀の世界に来てフリージアがカプセルから出した氷山とそれに閉じ込められた本の正体だった。

「まあ、これが今の状況よ〜。」
そう締めくくり、柔らかな視線をメラルに向ける

##########################################

・・・山小屋にて・・・
シバの言葉を聞き終わると、すくっと立ち上がり応える。
「私は、あなたと会ったのは初めてです。好きという気持ちも嫌いという気持ちもありませんわ。
ですが、この短い時間でもはっきりした事はあります。
それは私達はあなたに助けられた、という事。そしてあなたが力と知恵を持つ存在である事。
媚びず・侮らず・恐れず・畏れ・臆せず・敬い・礼節を尽くす。
それは恩を受けた人間の当然ではありませんか?」
芝の目を見たまま柔らかに、しかし毅然と言い切った。

その言葉に偽りはない。
中庸を旨とするアルナワーズは受けた恩は礼節を以って返す。

「『我が意思の格率が同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為する』
私が私であるための言葉・・・あなたならお分かりになられるでしょう?
知恵比べをお望みでしたら・・・もう暫くすれば私の本体が来ますので・・・
チェスでも指しますか?
この小屋の空気より熱い勝負を進呈しましょう。」
チェスの一局は時として数年に及ぶ。この意味をシバも理解しているだろう。

話すアルナワーズの視界には、シバしか映っていない。
レイドも、キサラも存在しないかのように・・・ただ一対一の話をしているのだ。

76 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/15(金) 21:40:19 O
>>73
>「ところで、痩せっぽちのウサギ。」
老婆の声に、キサラは背後に気を向けながらも、目をそちらに向ける
>「弾も無いのにどうするつもりじゃ。」
その言葉の意味を理解するのに、あまり時間はかからなかった
先程から不思議には思っていたが、銃を持った瞬間、何故か軽かったからだ
(……にしても……いつの間に……これも魔法なのか………?)
>「悪いのう、あまり大きな音を出されるとの。
この子が驚いてしまうからの。」
老婆は傍らの塊を撫でる
(驚く……ってことは、生き物…なのか……?)
キサラは銃を元の位置にしまう
だが、その瞬間を、老婆の言葉が遮った
>「痩せっぽちのウサギ。お前の手の中にある銃はお前のためにはならない。
その言葉に、ピクリと腕が止まるキサラ
>お前はやはり一番の弱虫じゃ。
>いつから銃がないと安心して話せなくなった?」






―――いつから―――?




……僕は……いつから………





………違う、僕はいつだって―――――


頭の中を駆け巡る、様々な思いと過去

彼の脳裏を巡った思いは、彼自身もわからなかったが、少なくとも、口にした言葉とは異なるものだった

「…貴方に……何が……!」
そこまで言って口をつぐむ
そんなキサラに、シバは枝のような『何か』を投げ渡す
だが、一見枝に見えたそれは、丸められた紙だった
「これは……地図?」

77 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/15(金) 22:54:33 O
>68「こらこら青年。
人に銃を向けちゃ駄目だって習わなかったのか?
つーかもしかして普通の銃で俺を殺せると思ってる?」
甘く見てもらっちゃ困るね。
これでも元は裏の世界の住人だぜ?
いくら背中越しでもこんだけ殺意を向けられてれば銃を向けられてるって事が分かるさ。
>73でもまさかこの婆さんが銃弾を抜いているとはね。
さすがにそこまでは気付かなかった。
>「人と人との関わりあいなんぞあまり頼りにならんもんぞ。」
「幼い頃は俺も同じ意見でしたよ。
でも今の俺は違います。
今の俺があるのは周りの人達ののお蔭です。
もちろん、俺の可愛い生徒も含めてね。
貴方も人と触れ合ってみれば人の暖かさというものが分かりますよ。」
な〜んて何からしくないセリフを婆さんに言いつつ、謎の青年の方に目線をやる。
「ところで青年、君は誰なんだ?」と、聞きたいが、何だか疲れ気味みたいだし、もし俺が顔を忘れてるだけだったらそれこそ失礼に値すると思ったので聞くのは止めた。

78 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/15(金) 22:58:43 O
>75そんでもって今度はアルナワーズの方を見てみる。
うん、コイツと口論しても勝てる見込みは無さそうだ。
リリアーナ以上に手強いだろうね。
つーかリリアーナとの口論は口論とは言わないか。
強引に自分の意見を押し付けて相手の意見はほとんど聞きやしない。
まあ、アイツらしいっちゃアイツらしいけど。
そういや他の生徒がどうしているかまだ状況が掴めてなかったな。
婆さんに聞こうにもアルナワーズと口論という名の交流を深める会を開いているみたいなので入り込めないし。
う〜ん困った。
遭難していない事を祈る。

79 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/16(土) 12:24:05 0
彼女は足取りも軽く青い扉を潜った。

再び星の場所に戻った彼女は、自らの足元へと杖を一振りする。
すぐに新しい扉が現れた。今度は青ではなく漆黒の扉だった。
彼女は扉を開こうと手を伸ばした。だが触れようとする彼女の手を、青白く光る蝶が遮った。
追い払おうとするが、蝶は執拗に纏わりついてくる。
「あなた誰?どうして邪魔するの。私、行かなくちゃいけないのに」
大きく腕を振るったはずみで、彼女は小さな紙の箱を落としてしまった。
中から飛び出したのは、眼鏡だった

眼鏡を拾った彼女に、カドゥケウスは壊せと唆した。彼女は言われるまま握る手に力を篭めた。
ギシギシと眼鏡がきしんだとき、手の甲に水滴が滴った。彼女は不思議そうに自分の手を凝視した。
「私、ないてるの?」
瞬きをするたびに、零れる雫がレンズを濡らす。彼女の目に初めて戸惑いの色が浮かんだ。
「なぜ、ないてるの・・・?」

彼女の手の上に,、青白く光る蝶が止まった。
杖の蛇が蝶を威嚇した。すると、それきり蝶は姿を消してしまった。
まるで彼女の手の中で溶けてしまったようだった。
消える寸前、蝶は美しい女性の姿に変わった。逢った事がある気もするが、よく思い出せない。
彼女はもう一度、蝶が消えた手と眼鏡とを見比べた。

彼女の目に自我の光が戻った。
「・・・・・・そうだった。私、帰らなきゃ」
彼女は慌てて目をごしごし擦った後、手にした眼鏡を大事そうにしまいこんだ。

だが杖は、帰り道を教えてはくれなかった。星の数ほどある扉の見分けは、杖の力無しでは困難だ。
彼女は途方に暮れた。

そんな彼女の耳に、不思議な歌が聞こえてきた。
遠く近く、どこか暖かく懐かしい旋律。聞いていると胸が締めつけられるようだ。だが不思議と不快ではない。
彼女は走り出した。足取りに迷いは無かった。流れてくる歌が足元を照らしてくれるからだ。

戻れという杖の懇願に、今度は耳を貸す気は無かった。
「ダメ。だってこんな私でも、必要としてくれる人達がいるんだもの」

80 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/16(土) 12:27:05 0



リリアーナは微かに身じろぎしたあと、重い瞼をこじ開けた。

全く見覚えの無い小さな小屋だった。
どうでもいいが、窓の外に見えるエキセントリックなお城はいったい何なのだろう。
暖かな空気と、薪が燃える音。かすかに漂う調合薬らしき残り香。
祖母の膝に乗っているような暖かさと安堵感に再びうとうとと目を閉じようとし―― 一気に覚醒する。
「あれ・・・?」
戸惑った彼女が僅かに身じろぎすると、ずっと聞こえていた歌が止んだ。
「ここどこ?皆は?・・・私、一体・・・・・」
キョロキョロと周囲を見渡し――至近距離のラルヴァに気づいたリリアーナは文字通り飛び上がった。
「え?ラ・・・ラル君?」
仰天したリリアーナは自分の回されていた腕を意識し、茹であがったように赤くなった。
「なんでこんな・・・あれ?私どうして・・・・・え?」
慌てて距離と取ろうと動いた彼女は、肌に感じる奇妙な違和感に口を噤む。
「――――え?」
恐る恐る視線を下ろし――――リリアーナは自分の身体に視線を落とした。
ラルヴァと自分の姿を交互に見比べた後、時間が止まった。


「キャ――――――――――――――――――――――――ッ!!」
絹を裂くような甲高い悲鳴が、小屋の中外に響き渡った。


リリアーナはその場に蹲った。
「見・・・見・・・・・見た?」
ラルヴァを見上げる青い目は涙が滲んでいる。パニックを起こし、今にも泣き出してしまいそうだ。

81 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/16(土) 19:27:41 O
>75
「行儀の良いお嬢ちゃん、“知恵比べ”はもう始まっておる。
 お前らがこの小屋の敷居をまたいだ時からな。」

>76
シバは表には出さなかったがキサラが地図に気づいた事に大喜びしていた。
そして、キサラが地図を見て当惑している事も。
地図にはシバの小屋を中心に雪山の詳細な地形が描かれていた。
通るべき道と思われる赤い線がシバの小屋から伸びている。
しかし、その線は山の頂上ではなく山の下に向かって続いているのだ。
よくよく考えれば、シバは一行が雪山に登る手伝いをするなどと一言も言ってない。
シバは自分がたまに下山する時に使う地図をよこしたのかもしれない。
シバはただキサラをからかっているだけかもしれない。

>77
「そこのヒョロッとしたの!外にいるドリル頭の嬢ちゃんに伝えな!
 雪掻きは後でいいからさっさと行っちまいなってな!
 ああ!!待て、お前はまだ行くな!」
シバは戸棚からごそごそと何かを引っ張り出した。
それは細い枝を何本も束ねて作った松明のようだ。
シバはそれをレイドの手に押し付けた。
「持っていきな、ちょっとした選別だよ。
 …何だいその顔は!あたしゃ何も感謝されたいわけじゃないのさ!」

>80
奥からリリアーナの悲鳴が聞こえてくる。
「やかましい小娘だね!!見られて困るほど出るとこ出てるわけじゃないだろうに!!
 さっさと着替えてみんなと外に出ていけ!
 でないとそのまんま放り出すよ!!」

シバはアルナワーズの方を見た。
「あたしから話す事はもう無いよ。これっぽっちも!
 …さぁ、行きな。」
シバはよたよたと暖炉の側の寝床に歩いて行き、狸寝入りを始めた。
何があっても断固として起きる事はなさそうだ。


しばらくして…
小屋の中にいる人間がシバだけになるくらいしばらくして…
シバは寝床から這い出て、喜々とした表情で戸棚に駆け寄った。
中から赤と黒のチェックの板と子箱を取り出した。
「チェスなんて久しぶりだねぇ。」
老婆は乱雑に物が置かれたテーブルを傾け上の物を全部片づけると、
チェックの板を代わりに乗せ、駒を準備した。
「そうだ、まだ上等なチーズが残っていたかも。」
シバはまた戸棚をあさり始めた。
そう、彼女はこれから来るであろうアルナワーズの本体を待っているのだ。
今度こそ友達ができるかもしれないという期待と共に。

82 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/16(土) 22:28:23 0
寝床で狸寝入りを決め込むその背中に、安堵の笑みを浮かべながら一礼するアルナワーズ。
怒鳴り散らしはき捨てるような言葉でも、その行動は助力を惜しんでいなかったのだから。

「あらあら、気絶から醒めたお姫様は混乱しているのかしら・・・?
レイド先生、お久しぶり。
まずはリリィとラルヴァに用意させてきますねぇん。」
リリアーナの心境を想像すると笑いが堪え切れないが、それでも何とか表情を保ちレイドに声をかけ、その場から姿を消した。
フルサイズを保つ事はもう限界だったのだ。

###########################

小屋の奥、うずくまったリリアーナの頭の上に、また一回り小さく10センチほどになったミニミニアルナワーズが現れた。
トンと、リリアーナの額を突き、小さく呪文を唱える。
気休め程度だが、パニック状態を落ち着かせるためだ。
「リリィ?無事目が覚めてよかったわ〜。
見られたことより、まずお礼じゃない?
ラルは濡れた服を全部脱がせて、身も心もリリィと繋がってあなたを助けたのよ?」
せっかく落ち着かせるツボと呪文を使ったのに、またパニックを起こさせるような事を言ってしまうのはもはやサガとしか言い用がない。

続いてラルヴァに向かい、満足げに言葉を続ける。
「いい歌だったわよ〜。歌詞はわからなかったけど。
命を捨てたり拾ったりするのって奇麗事じゃないのよね。
それをこなしてくれて助かったわ。リリィの友人としてお礼を言うわよ〜。
・・・安心なさい、事態が収拾した後これをネタにするような真似はしないから。」
嬉しそうに礼を言うと、ふよふよとラルヴァに近づき、「ごほうびよ」と言いながら頬にキスをした。
その言葉、その行動は、まるで心底リリアーナを助ける事だけが目的だったかのように。

「さ、目も覚めたなら長居しても迷惑になるから行きましょ。色々準備もあるでしょうしね。
フリージアが隣にお城建ててくれたから、みんな待っているわよ〜。」 
本当なら、パニックのリリアーナとうろたえるラルヴァを引っ掻き回してみたくもあったが、残念だが時間がない。
行動の機を逃さぬ為にも泣く泣く諦め、出発を促すのだった。

窓の外にはいつの間にやら城が見える。
当然フリージアの仕業なのだろうが、この短期間の良く出来たものだ。
アルナワーズでさえ、一瞬幻術なのでは?と思ってしまったくらいなのだから。


83 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/16(土) 23:38:32 O
>>81
キサラが手にした地図には、この辺り一帯が書かれていた
(…この辺りが……僕らがあの魔物と戦った辺り……?
………だとすると………この赤い線は…………?)
キサラはしばし周りのことを忘れ、考え込む
が、


>>80
「キャ―――――――――――――――――ッッ!!」
リリアーナの悲鳴に、ビクッとなり、思考を中断せざるを得なくなる
何が起こったのかは―――会話の内容的に知らない方が良さそうだ



更に、シバによって小屋を追い出され、外に出たキサラは、一人でしばらく考えこむ
通るべきとされるはずの赤い線は、山の麓に向けて書かれているのだ
(……さっきこの人は……知恵比べだ………と言った……
…なら……これはただの騙し合いではないはず…………何だ……?)

キサラは、アルワナーズほどではないにしろ、かなり頭がキレるタイプだ
更に『そちら側』に神経を集中させたキサラは、それこそアルワナーズにすら負けず劣らずの頭脳を発揮する



――――落ち着いて―――考えろ――――






「―――『わし』の名前は―――シバ―――」



雪の中、キサラが一人呟き始める
それは、パッと見れば危ない人に見えるが、これこそがキサラの集中の真骨頂―――
彼はこれを、『精神同影』と呼ぶ






この地図の指し示す赤い線―――麓に降りる道しるべ―――





『それの意味は―――何だ?』





『この線に――――何がある?』

84 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/17(日) 09:50:31 0
”風雲フリージア城”
フリージアは自ら作り出した城にそうなずけた
なんだかミニゲームでも始まりそうな勢いである

「さてと今度こそ雪だるまを作りましょっとv」
そう言って雪を丸め始めた


「出来たv」
完成する雪だるま
別に動いたり喋ったりしない普通の雪だるまだ
別に似た姿をした精霊”ユキダルマン”ではないし
フリージアはこれをゴーレムにする魔法も知らない
そんな魔法を知っていたら代わりに雪掻きをさせる事だって出来るだろう
しかし誰にだって得意不得意はあるのだ
霊体攻撃できないし


「みんなはまだかしら?」
外一人で待ってるのをあきたフリージアはそうつぶやいた
そう一人なのである
ギズモはまだ小屋の中にいるのだ
そんなギズモは暖かい小屋の中で褐色の岩のようなものをなんだろうと興味深げに眺めていた

85 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/17(日) 14:48:50 0
>80>82>
頭がまだぼーっとしている。
そもそもこの呪文は術者の精神力等を対象に分け与える技なのだから
行使した自分が疲労するのは当然なのだが。
>「ここどこ?皆は?・・・私、一体・・・・・」
「あ、起きた?だい・・・」
>至近距離のラルヴァに気づいたリリアーナは文字通り飛び上がった。
二人羽織状態でリリアーナを抱えていて、
尚且つ今裸のリリアーナを立ち上がらせてはいけないと押さえようとしたのがまずかった。
起き上がる勢いに引っ張られるようにしてぶっ倒れてしまったのだ。

>「キャ――――――――――――――――――――――――ッ!!」
「ぎゅむ。」
自分が倒れたときの間抜けな一声はリリアーナの絶叫に掻き消された。
自分の羽織っていたマントがひらひらと空中を舞って自分に覆いかぶさった。
起き上がる気力もない、というかこの際倒れたままのほうが見えなくて済む。

>「見・・・見・・・・・見た?」
「アルに言いくるめられて見たと言えば見たよ。今は見えない。
 ついでに言うと後で忘れるために頭に強烈なショックでも与えておこうかと。
 忘れた方がいいよね・・・。」
マントの下からくぐもった声で答える。
>嬉しそうに礼を言うと、ふよふよとラルヴァに近づき、「ごほうびよ」と言いながら頬にキスをした。
正直うろたえる気力が無いのだ。少なくともこのドタバタが更に精神的な気力を削っている・・・。

ほかの皆が外に出る後に遅れるようにして、まだ目の焦点の合わぬラルヴァが
虎と狼の獣人に背負われるようにして出てきた。
「はぁ・・・あんなに暑いのは苦手だよ。」
頭が茹ダコみたいになっていて呂律もあまり回っていないのだった。

86 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/17(日) 19:12:39 0
>「メラル=エルディーン!学習、戦闘共に学園内でもトップクラスだったあなた・・・
  それがある時から突然の低迷。 何があったのか・・・あなたには興味があったのだけど、
  そんなものよりもっといいもの見せてもらえて嬉しいわぁ〜。
  怯えたウサギちゃんでもあるまいし、そんなに警戒しないで?
  あなたのお友達のエミュはもっと人懐っこかったわよ〜。」
(怯えたウサギ…そう。私はただの臆病者。彼女の言うとおり。
でも…エミューが懐くのなら、そこまで悪い人でもなさそうね。
あの子は、決定的に悪い人にはけして懐かないはずだし。それに、
あの力を失って以来の私に疑問を持つのは…ごく当然の事だし。)
メラルは考えながら話しの続きを聞いた。


仲間の事。そして…新しく仲間となっているのであろう二人の事を聞き、メラルが即座に返答した。
「お願いするわ。」
(彼女は明らかに現場の状況を手に取るように知る事が出来ている…。それに、殆ど皆揃ってるみたいだわ。
それなら…行ったほうがいいもの。踊らされている感は否めないけど、利害が対立する訳でもなさそうだし…)
そして、少し考えてから言った。
「まぁ、影の薄い人は大抵かなりの潜在能力を持っているって言うけど…
 これは今までの状態が偽装だったと考えた方が自然ね。キサラって人は
 ありきたりな言い方だけど要警戒、と。まぁ、フリージアはいつもどおりね。
 寒さで魔力とかが回復するとか言ってたし。その影響もあるのかしら?
 リリアーナは…まぁ、大丈夫よね。先生も大丈夫。クドリャフカは……」
少々気まずい沈黙が場を支配する。そして。…流した。が…メラルの口から
無意識に余計な言葉…本心まで漏れる。アルの持つ独特な空気がそうさせたのか、
それとも別の要因なのかはわからないが…。
「さて。とりあえずわざわざ回り込んだりする必要はなさそうね。
 ありがとう、助かったわ。私が…ややこしい物を抱えていなければ、
 あなたとはいい友人になれたかもしれない。」

(確かに暴走は不安材料だけど、使われ方を見て…性質はわかった気がするから、多分今までよりは
マシだろうし…暴走に対する対処法は…あの人が見せてくれたし。…あ…!)
メラルの表情が、今まで以上に真剣そのものになる。
「それと…他には誰もいないの?」


87 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/17(日) 22:02:12 0
・・・雪山にて・・・
>「さて。とりあえずわざわざ回り込んだりする必要はなさそうね。
> ありがとう、助かったわ。私が…ややこしい物を抱えていなければ、
> あなたとはいい友人になれたかもしれない。」

くすくすという笑い声が漏れる。
本来メラルの口から出るはずがなかろう言葉があまりにあっけなく出るのだから。
まさに今のメラルはアルナワーズに精神的な餌を提供し続けているような状態だ。
アルナワーズから笑みが漏れるのもいたしかたがないと言うものだ。

「あらあら、それなら随分無用心だったわね。
残念だけど私と二言以上話せば仲良し、3分以上一緒にいたらもういい友人なのよ〜。
一つや二つややこしい瘤がついていたからって障害になんてならないわ。
だって人生そのものが一番ややこしい物なのだから。うふふふ。」
それはもう楽しそうに、話、ゆっくりと輿から降りる。

>メラルの表情が、今まで以上に真剣そのものになる。
>「それと…他には誰もいないの?」
真剣なメラルの言葉、視線を受け流し、無言のままアルナワーズは大岩の上に立つ。
そして・・・奇妙なポーズをとる。
それと同時に、今まで静かに控えていたアイスクリーマーたちが声を上げて踊りだした。
大岩の上で踊るアルナワーズと、それを囲み踊り狂うアイスクリーマーたち。
まるでトランス状態の宗教儀式のように。

しかし、時折メラルに向けられるアルナワーズの視線は決して忘我のそれではなく、自我を保ちつつ楽しんでいるのが判るだろう。

どのくらい踊りが続いただろうか?
徐々にアルナワーズの体が光りだし、辺り一帯は眩い光に包まれて何も見えなくなった。
「は〜い、お待たせしてゴメンね〜」
光の中踊り来るっているアイスクリーマーを放って、メラルの肩を叩いた。

アルナワーズはアイスクリーマーを操っていたわけではない。
単に思い込ませていただけなので、アイスクリーマーの思う『女神』から余りにも逸脱した行動をとると、思い込みが溶けてしまう。
つまり、最低限の女神役を演じ続ける必要があったのだ。
もう少しこの状況を楽しんでいるつもりだったが、恩を返す必要が出来たので、取り急ぎ切り上げた、というわけだ。

何の罪悪感もなく悪気もなくメラルに説明し、相変わらずの柔らかな表情のままメラルの質問のようやく答える。

「さあ?他は小屋にはいないわねえ。
で、合流するのでしょう?私が知らなくても、他の人が知っているかもしれないしねえ。
だったら私も連れて行って頂戴。友人とのチェスをする約束があるから〜。
あ、いいのよ、ゆっくり飛んでくれて。私のお友達も準備が必要だろうし、メラルだって遅れて合流した方がいいじゃない?
ほら、ヒロインは遅れてやってくる。なぜならばピンチを救うために!って誰かが言っていたじゃない?」
ピンチを救うより、ピンチに陥らないようにした方が、などと突っ込む人はまだまだアルナワーズがわかっていない!
どこまで本気かどこまで遊んでいるのか分からないような雰囲気のまま、杖を指差して飛ぶように促す。
アイスクリーマーたちが忘我から回復しないうちに、と。

アルナワーズ自身が飛ぼうとなると、膨大な労力を使うか、周辺に膨大な迷惑をかけることになる。
故にメラルに相乗りをさせてもらおうと思っていたのだった。

88 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/17(日) 22:30:43 O
>81「アナザーゲート。」
俺は婆さんから押し付けられた松明をアナザーゲートの中にしまいこんだ。
そろそろゲートの中を整理しようかな。
「感謝します、ご老体。
それと余計なお世話かもしれませんが……
感謝されたくない人間なんて、この世には居ないもんですよ?」
婆さんは不服そうな顔をしながら俺と目を合わせようとはしなかった。

>80>82突然奥の方から女性の悲鳴が聞こえてくる。
何か聞き覚えのある声だが……。
婆さんとアルナワーズの対応を聞く限り悲鳴の主はリリアーナだな。
ラルヴァに着替えを覗かれでもしたのかね?
まあ、ラルヴァもそういう年頃だからしょうがないか。
あいつ…ムッツリだったんだな。
とりあえずリリアーナとラルヴァが無事ってのは良かった。
あとはメラルか……。
ひょっこり顔を出して俺を安心させてくれないかね…。

89 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/18(月) 08:54:56 0
>85
リリアーナが急に動いたせいで、ラルヴァは床に倒れてしまった。
彼はひどく疲れている気がする。だが確認する間もなく、彼の姿はマントの下に隠れてしまった。

どうも彼は自分を看病してくれたらしい。
> ついでに言うと後で忘れるために頭に強烈なショックでも与えておこうかと。
> 忘れた方がいいよね・・・。」
リリアーナは反射的に頷こうとして、はたと気づいた。
「・・・え?頭に強烈なショックって・・・?」

>81
>「やかましい小娘だね!!見られて困るほど出るとこ出てるわけじゃないだろうに!!
突然別の部屋から暴言が飛んできた。
ぐうの音も出ないリリアーナの肩に、誰かがそっと服を着せ掛けてくれた。
振り向くと、そこにはグラマーな黒髪の獣人(多分ルーナだろう)が立っていた。
ルーナはリリアーナをじいっと見つめた後、気の毒そうにぽんぽんと肩をたたいた。
「う・・・うわあああああああああああん!!」
リリアーナは泣きながら衝立の裏へ隠れてしまった。

>82
乾いた服を片っ端から身に付けていると、頭にアルが生えてきた。
まだ動揺しているリリアーナを落ち着かせようと沈静のツボと魔法を唱えてくれる。
だがアルはやっぱりアルだった。
>見られたことより、まずお礼じゃない?
>ラルは濡れた服を全部脱がせて、身も心もリリィと繋がってあなたを助けたのよ?」
アルの言ってる事は正しい。だが言い回しに作為を感じるのは何故なのだろう。
リリアーナは無言で頷いた。自分の顔が紅潮したのは鏡を見なくても自覚できた。
からかって遊びたいのか早く落ち着かせたいのか、どちらかにして欲しい。

だが、アルはアルでリリアーナのことを心配してくれていたようだ。
衝立越しのラルヴァとの会話で、今回の事をネタにしないとも言ってくれている。
(からかってるんだなんて決め付けて悪かったかな・・・)
リリアーナは一人反省していた。

>「さ、目も覚めたなら長居しても迷惑になるから行きましょ。色々準備もあるでしょうしね。
>フリージアが隣にお城建ててくれたから、みんな待っているわよ〜。」
「うん。じゃあとりあえずお城に・・・って・・・ええ?!あれ幻術じゃなくて本当に建ってるの?!」
リリアーナは心底感心するとともに、少し笑ってしまった。
「さすがはフリージア。庶民とはスケールが違うわね」


リリアーナが服を着た後も、ラルヴァは倒れたままだった。
彼の傍には2体の獣人が控えているが、顔に被さったマントもそのままだ。
リリアーナは申し訳ない気持ちで一杯になった。
消耗したのも自分のせいだし、多分顔を隠しているのも気まずい自分への配慮なのだろう。
学園では話す機会も殆ど無かったのに、今まで何度も助けてもらっている。
そういえばまだお礼もろくに言っていなかった。

「あの・・・ね、ラル君」
リリアーナはおずおずと声をかけた。
「助けてくれてありがとう。・・・さっきはちょっとその・・・びっくりしちゃって。大声だしてごめんなさい。
 疲れたの私のせいよね・・・ごめんね、倒れた時痛そうな音がしてたけど、大丈夫だった?」
リリアーナはどう切り出したものかと逡巡していたが、やがて意を決したように切り出した。
「その・・・さっきの話だけどね、痛い目にあってまで忘れようとしてくれなくてもいいから。
 人命救助だったんだし、それになんかルーナ達を見てたらすぐに忘れられる気もするもの。
 ―― ただ・・・できる事なら、忘れたふりをしてくれると嬉しいな・・・」
リリアーナはマントから覗いているラルヴァの手に、魔法回復ドリンクの瓶を握らせた。
「ホントにありがと。・・・じゃ・・・じゃあ私、先に行ってるから!」
リリアーナはルーナたちに軽く会釈した後、あたふたと部屋を出ていった。

90 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/18(月) 08:58:15 0
>88
暖炉の部屋に赤い顔をしたまま入ってきたリリアーナは、先客に気づき思わず歓声をあげた。
「レイド先生!!無事でよかったわ!あれからどうなったんですか?メラルさん達は?」
ここでようやく眠っている人物に気づき、リリアーナは口元を押さえた。
この老婆が小屋の主だという事は彼女にもわかっていた。
リリアーナは小屋の主に呼びかけてみたが、返答は無い。眠ってしまったようだ。
仕方なくメモ用紙に精一杯のお礼をしたため、老婆の枕もとに忍ばせておく。

空元気のリリアーナは「外に出ませんか?」とジェスチャーをした。
レイドには報告しなければならないことがあった。謝らなければならないことも。
―――― 正直、気が重い。
リリアーナは壊れた指輪を握りしめ、深いため息をついた。


>84
外に出たリリアーナは、一人で雪だるまを作っていたフリージアに手を振った。
「フリージア、お城に入れてもらっても良いかな?
 クドリャフカさんのこともあるし、これからのこと皆で相談したいの」
 キサラー!そんなところにつっ立ってないであなたも来るのよ」
リリアーナは何事かブツブツ呟いているキサラの背中をぐいぐい押し始めた。

>83
心ここにあらずな様子のキサラを移動させつつ、レイドにキサラのことを包み隠さず話した。
レイドにだけは本当の事を話しておいたほうが良いと思ったのだ。
「なんだか複雑そうな境遇だけど、キサラって本当はとっても優しくて親切なの。
 さっきもアイススクリーマーに襲われたとき、身を呈して庇ってくれたし・・・。
 だから先生、その・・・狙撃した事とか、あんまり怒らないであげてくださいね」
リリアーナは恐る恐るレイドの顔色をうかがった後、慌てて自分の猫耳をキサラの頭に乗せた。
猫耳女性に弱いレイドなら、猫耳をつけたキサラにも優しく接してくれると思ったのだ。
「やっぱり美少女は何着けても似合うわね〜先生もそう思うでしょ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・この期に及んで、まだリリアーナはキサラの性別を勘違いしていた。

異様な空気にまったく気づかず、リリアーナは現れたラルヴァ達に向かって暢気に手招きなどしている。

91 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/18(月) 11:38:59 0
>90
「さあさあみんな遠慮せずに入って頂戴」
フリージアはリリアーナ達を招き入れる

「強度には自信がありますのよ。だって私が作ったんですもの」
お〜ほっほっほといつものごとく笑うフリージア
その笑い声によって城が壊れるということもなく平然と建っている城
どうやら本当に丈夫なようだ
「それにあの小屋までとはいかないけれど結構暖かいと思いますわよ」
ぶっちゃけこの城は見た目が良く中身の広いカマクラのようなものである
色彩の精霊の力でコーティングされているためそうは見えないし魔法の炎以外では溶けはしないのだが

その頃ギズモはつんつんとさっきから気になってる岩のようなものをつついていた
「ウワァ!ウゴイタ!?」
突然動き出す岩のようなもの・・・幼竜
「ウワァ!ドラゴンダ!!」
正確にはワイバーンなんだがギズモはそうとはわからなかった
驚きあわてたギズモは小屋から逃げ出して一目散にフリージアの元に駆け寄った

「オカアサン、イワ、ドラゴン」
「なんのこと?ギズモちゃん」
フリージアには何のことかさっぱりだった

92 :名無しになりきれ:2007/06/18(月) 13:14:05 0
ズババーン

93 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/18(月) 18:20:18 O
>>90
(あと少し……あと少しで――――!)
あと少しで何かがわかる―――そんなときだった
>キサラー!そんなところにつっ立ってないであなたも来るのよ!」
ぐいぐいと背中を押すリリアーナ
集中が切れたキサラは、あと一歩のところで精神同影を中断する……いや、中断せざるを得なくなる
「リ…リリアーナさん……」
相手が相手なら文句の一つや二つ言ってやるところだが、なにせリリアーナは自分が何をしていたかを知らない
なにより―――相手が女性なのだ
何も言い返せない

>「やっぱり美少女は何着けても似合うわね〜先生もそう思うでしょ?」
猫耳をつけられるキサラ
「や…やめてくださいよ……リリアーナさん………」
実際似合っているのは似合っているのだが、
当のキサラは恥ずかしそうに猫耳を外そうとする
「……それに、僕は女じゃないです……」
ずっといつ言おうか迷っていたことをやっと言えたわけだが………
それは実際最悪のタイミングだった……らしい

94 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/18(月) 19:08:30 O
>90>「レイド先生!!無事でよかったわ!あれからどうなったんですか?メラルさん達は?」
リリアーナは部屋に入って来るなり歓声をあげたが、眠っている婆さんに気付き口元を押さえた。
リリアーナが婆さん宛に感謝のメモ用紙を書いている間に此処に来るまでの状況を話した。
メモ用紙を書き終えたリリアーナの「外に出ませんか?」というジェスチャーに従い外に出る。
>84外に出るとフリージアが一人で雪だるまを作っていた。
本当に雪遊びが好きなんだな、コイツは。
>91フリージア作の城に入り、リリアーナからキサラの境遇を聞いた俺は少しだけキサラに好感を持てた気がする。
リリアーナは俺が怒るんじゃないかと心配しているみたいだが、そんな心配は無用だ。
「大丈夫だ。怒ったりはしないよ。
だってキサラは敵からお前を守ってくれたんだろ?
最初はどうあれ、終わりよければ全て良しってな。」
むしろ感謝したい位だ。
キサラが居なかったらリリアーナの命は無かったかもしれないからな。

95 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/18(月) 19:11:28 O
>93俺がキサラに対する好感度を上昇させていると…
>「やっぱり美少女は何着けても似合うわね〜先生もそう思うでしょ?」
キサラの頭の上に猫耳を乗せてしまった。
キサラは小声で恥ずかしそうに
>「や…やめてくださいよ……リリアーナさん………」
>「……それに、僕は女じゃないです……」
あ〜あ……ロックに着けるよりは大分マシだが。
「リリアーナ……君は大きな勘違いをしている様だ。
キサラは美少女ではなく美少年と言った方が正しい。
よって…」
キサラの頭に着いている猫耳を外し、リリアーナの頭に着ける。
「この猫耳はお前が着けなさい。
いくら女っぽくても男の猫耳なんて見たくないの。
男の猫耳なんて見てるだけで殺意が湧いてくるぜ……。
あの猫耳のオッサン今度会ったら殺……」
おっと…ヤバいヤバい。
俺とした事が…危なく冷静さを失うところだった。
まあ、初対面で猫耳を着けたキサラに会ってたらちょっとヤバかったかもしれないな…。
色んな意味で。

96 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/18(月) 21:36:28 0
誰もが驚きの声を上げるだろう。
その意外なまでも快適さに。
特に南国育ちのアルナワーズにはこれが全て雪で作られている、というのはわかっていても信じ難いものだった。
感嘆の声と共に見上げていたが、雪の城の中が少々騒がしくなってきて我にかえる。

「はいはい、合流できた事だし、状況を整頓しましょ〜。
まずこちらキサラ。さっきの廃墟でお友達になった子よ。
そしてこっちがレイド先生。私達の先生ね。」
特に詳しい紹介が必要がなさそうなので、手短に終わらせ次へと行く。
「ここにいないクドリャフカは、フリージアに倒されて氷漬。その上雪崩に生き埋めにされちゃったわ。
後メラルだけど・・・きっと無事よ。女の勘で。」
クドリャフカについては表現方法がかなりアレだが、決して嘘はついていない。
そしてメラルについては・・・ちょうど本体のアルナワーズがアイスクリーマーと踊り狂っているだ。
当然ミニミニアルナワーズもメラルの無事と位置を知っていたが、あえて言わなかった。
言葉が足りないだけで嘘ではないのだ。

「さ、現状確認終了したし、これからの行動予定を立てて即実行よ〜。
さっき地図もらえたのでしょう?」
小さくあくびをしながら、さくさくと話を進めキサラに水を向ける。

無駄話が好きなミニミニアルナワーズがさくさくと話を進めるには訳がある。
それは、無駄話をするほど体力が残っていないのだ。
キサラの呪いの弾丸で撃たれ、更に無理やりフルサイズになったことで、思念体を構成する思念が拡散しすぎたのだ。
思念の量が減れば、形を保っているのが困難になり、ますます思念は拡散してしまう。
10センチにまで縮んだミニミニアルナワーズはもはや形を保っている事が困難になっており、それが眠気として現れているのだ。

「メラルなら大丈夫よ。
フリージアと同じ氷雪系だから、フィールド効果で元気になっているでしょうし・・・
案外天使のような素晴らしい人との出会いが彼女を導いてくれるかもしれないしね。
だから優先順位を忘れないで、ね〜。」
微妙に具体的な予測を残し、ミニミニアルナワーズはもそもそと移動していく。
その先はいつの間にかリリアーナの腰に結び付けられた幻灯機。
アルナワーズ愛用の幻灯機には当然アルナワーズの思念が染み付いている。
その中で休むことによって、思念の総量を回復させようというのだ。

たっぷりと時間をかけ、最後は這いずるように、幻灯機の中へ消えてしまった。

97 :名無しになりきれ:2007/06/18(月) 23:39:34 O
そのとき生徒全員を謎の胸を締め付ける感覚が襲う!!

98 :名無しになりきれ:2007/06/19(火) 00:04:56 O
猫耳のおっさん降臨

99 :名無しになりきれ:2007/06/19(火) 06:57:27 O
>>97
生徒かどうかは微妙だが、無論キサラも含む

100 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/19(火) 19:46:48 O
>98
すぐ外では何者かがアイススクリーマーと闘いながら、
徐々にシバの小屋に近づきつつあった。
フリージアの城の中にいる面々もその姿を確認する事ができた。
それは筋骨隆流のたくましいおっさんだった。
分厚い胸板、膨れあがった上腕二頭筋、割れた腹筋、大木のような太股、
よく焼けた小麦色の肌にはやはりピチピチの海水パンツがよく似合う。

そして一番のポイントは頭に付いた猫耳!!
まさに時代に逆行する凄まじいデザイン!!
まさに彼こそがこの世界における超兄貴!!

超兄貴は体から真っ赤な血を滴らせている。
彼の血なのか返り血なのかはわからない。
超兄貴の周りには二体のアイススクリーマーがいる。
一体は先程リリアーナ達を襲った一体がそうだったように、
先端に石英のついた杖を持って踊っている。
もう一体は何も装備していなかった。
何も持たないアイススクリーマーは超兄貴に噛みつきを仕掛けたが、
超兄貴の猫パンチで頭が潰れて動かなくなった。
白い雪の上に赤い血が飛び散る。
こんな調子で超兄貴が通った所は赤く染まっていくのである。
それはまるで赤い線のように山の下まで続いていた。
>97>99
杖を持ったアイススクリーマーの踊りが終わり、石英から光が発せられた。
超兄貴は突然胸を押さえ、苦痛に顔を歪めた。
「ぬおぉぁ!心臓がぁ…苦しい…」
どうやら心臓を止める呪いをアイススクリーマーは放ったようだ。
フリージアの城の中の生徒達は距離が遠かったため、
胸を締め付けられるような感覚だけですんだのだ。
至近距離から放たれた超兄貴はひとたまりもない。
このままだと死んでしまうだろう。

101 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/19(火) 20:58:16 0
>94-95
レイドはキサラの話を聞いても怒ったりしなかった。
(やっぱりレイド先生は優しいよね〜)
リリアーナは嬉しそうにニコニコした。一方頭にネコ耳を乗せられたキサラは居心地悪そうだ。
「えー外しちゃうの? フリージアとおそろいですっごく可愛いのに」
リリアーナはそう言って、皆を案内する金髪美少女を指差す。

>93 >92
だが次のキサラの言葉は、リリアーナの想像の斜め上を行くものだった。
>「……それに、僕は女じゃないです……」
リリアーナの足が止まった。ぽかんとしている彼女の両肩を、ぽんぽんとレイドが叩く。
>「リリアーナ……君は大きな勘違いをしている様だ。
>キサラは美少女ではなく美少年と言った方が正しい。
>よって…」
頭の上にネコ耳が戻ってきた。
>「この猫耳はお前が着けなさい。 いくら女っぽくても男の猫耳なんて見たくないの。
>男の猫耳なんて見てるだけで殺意が湧いてくるぜ……。
ゴゴゴゴゴ・・・!と暗い情熱を燃やすレイドに気づかず、リリアーナは真っ白になっていた。

「・・・・・・・・・・・・男の子、なの?」
長い沈黙の後、リリアーナは恐る恐るキサラを指差した。
リリアーナの衝撃は大きなものだった。ズババーン という効果音さえ聞こえてきそうだ。
「そんな・・・・・私てっきり女の子だと・・・」
廃墟の街でのアレとか雪山でのソレとかが、走馬灯のように脳裏に蘇る。
(わ・・・私ったら男の子相手になんて大胆なことを・・!)
リリアーナは頭を抱えた。穴があったら入りたいとはまさにこのことだ。
ラルヴァの人命救助のほうがよっぽどアレな気がするが、それはそれ、これはこれなのである。
「ま・・・まあとにかくこれからのことを・・・痛っ!は、話し合いましょ・・・キャッ!」
まだショックから立ち直っていないリリアーナは、あちこちぶつかりながら中央のテーブルへと向かった。

>96
アルは、この場にいないメラルとクドリャフカのことをすらすらと皆に説明した。
まるで見てきたかのような物言いに眉を顰める。
また、一言しか話題に登らなかったクドリャフカに対し、メラルの事は何度も無事だと強調している。
彼女がここまで強調するというのだから、多分メラルのほうは無事なのだろう。
情報をわざと端折ることや誤解されるような言い回しをすることはあっても、アルは嘘を言わないからだ。

「ふうん、『天使のような素晴らしい人』ねえ・・・さぞエキゾチックな天使なんでしょうねえ」
消えかけてるとはいえあのアルがすんなり幻灯機に戻る事から察するに、多分リリアーナの予想は外れていないだろう。
そこまで考えて、はっとリリアーナは我に返った。
「ちょっと待ってよ!!なんで一番壊す可能性が高そうな私に幻灯機結び付けてるのよ ―― っ」
・・・今頃そんなことを叫んでも後の祭りである。しかも呪いでもかかっているのか、どうにも紐が解けそうに無い。

102 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/19(火) 21:02:28 0
気を取り直し、リリアーナはくるりと向き直った。

「アルも言ってたけれど、これからどうしよう?・・・あんまりゆっくりしてる時間は無さそうよね?
 最優先はマリアベルを追うこと。そしてクドリャフカさんを掘り起こすこと・・・でしょうか?」
最後は自信無さそうにレイドにお伺いを立てる。
「でも・・・どうやったら雪崩に埋まった氷柱を掘り起こせるのかしら?」
氷柱の中にあったのは本であってクドリャフカではなかった。という事はクドリャフカは魔本を使ったのだろう。
安全な場所に逃れたのならば、全部終わるまでそっとしておいた方がいい気もする。何せ彼女は怪我人なのだから。
だが、今クドリャフカが本当に安全かどうかは確認する術が無い。
リリアーナは困り果てた顔で、その場にいた全員の顔を順番に眺めた。

大慌てのギズモが城の中に飛び込んできた。
「岩? そう言えば小屋に茶色い岩があったわよね?」
ドラゴンの形なんかしてたかしら? と、リリアーナは首を傾げた。

「そういえばキサラ、ツンデレおばあさんから山の地図を貰ったのよね?見てもいい?」
返事も待たずに既に机に広げられた地図を覗き込む。
「・・・・・・・・・・・・・ねえ、何で道しるべが下向きになってるの? 」
リリアーナは首を傾げた。
だがキサラは答えない。何事かぶつぶつ言いながら考え込んでいる様子だ。
「よくわからない地図よね。この雪山も空間が歪んでるのかしら。ねえ、皆はどう思う?この地図信じていいのかしら〜」
うーん、とリリアーナは腕組みしながら考え込んだ。しばらくしてぽん!と手を叩く。
「・・・わかった! マリアベルは上に行くと見せかけて実は下山したのよ!! 」

>97-100
リリアーナは急に胸を押さえて蹲った。
馬鹿なことを言った罰があたったのか、はたまた魔法障壁の関係か、皆よりも強く呪いの影響を受けたようだ。

103 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/19(火) 21:08:04 0
>93
キサラが男だと知ったフリージア
「そういえば・・・・お母様のお友達が言ってましたわ・・・やっぱり〜美少年は〜〜女装よねぇ〜〜vって」

>100
何か気配がするような気がして後ろを振り向くフリージア
「・・・・・見なかったことにしましょ」
筋骨隆々の猫耳のおっさんを見てしまったフリージアは
見て見ぬフリをしようとした
きっとあのおっさんの名前はアドンかサムソンかバランだっとか
あの猫耳・・・アルテリオンさんと同じ種族だったらいやだなとか・・・脳裏を過ぎったが
それはそれこれはこれである

「な、何なのよこの感覚は?」
だがリリアーナのほうに視線を戻したそのときである
突然の胸を締め付けるような感覚
「まさか私もお母様やお祖母さまと同じ病に・・・・って違うみたいですわね」
>102
周りを見渡すと苦しんでいるのは自分だけではないことに気づいた
「そういえば呪いを跳ね返す薬は私が持ってたんですわ」
それを配るべきかレイド先生に判断を仰ぐ
「私はまだ使うべきではないと思いますわ。だって・・・・」
そうこれはマリアベルへの大切な切り札なのだ
こんなところでは使えない


104 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/19(火) 21:47:22 0
>89>93>95>97

>ただ・・・できる事なら、忘れたふりをしてくれると嬉しいな
床に突っ伏したまま動かないラルヴァはわずかに身じろぎした。
聞こえたのだろうか。

そして、みんながフリージアの城に入ったのにやや遅れて。
黒髪、犬(狼?)耳の女性と、銀髪、猫(虎?)耳の少女コンビに担がれるようにして
ラルヴァが城の中に放り込まれた。
軽く降ろしただけなのだが受身も取らずにぶっ倒れている。
一応マントは付け直しているらしい。
ルーナ「マスターは少し疲れているようですので、こうして少し冷やしておいてあげてください。」
シャニィ「いわゆる知恵熱っ!」

>男の猫耳なんて見てるだけで殺意が湧いてくるぜ
リリアーナに猫耳を付け替えているレイドと、興味深げに周囲を見渡しているシャニィの目が合う。
銀髪の間に生えた耳がぴょこぴょこと動いている。本物らしい。

ラルヴァ「うぐ・・・」
胸の感覚に軽く呻くが、それよりも彼の体の周囲の方がちょっと大変だ。
魔法の炎以外で溶ける筈のない床が彼の周囲だけ少し溶けている。
ルーナ「マスターはとある方法で自己鍛錬してまして。
     ちょっと解放が急だった為に副作用を起こしてるんです。」
シャニィ「ようするに銃身が焼けちゃってる感じ!という訳で少し冷やしておくべしっ!」

どうでもいいが、この二人には胸の苦しみは効いていないらしい。

105 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/19(火) 22:16:05 O
>>95
……さっき現れたリリアーナさん達の担任の先生……名前はレイド先生というらしい
……女と間違われることがほとんどだから、間違われなかったのは嬉しいといえば嬉しいんだけど………
…………凄いさっきから恐い気がするのは気のせい………でしょうか?


>>96
すらすらと状況を説明するアルワナーズ
ここじゃない状況を知ってるかのように話すのは、おそらくまた魔法か何かなのだろう
キサラはまだ魔法についてよくわかっていない
だが、それゆえに純粋で、『魔法なんだから、何でもあり』だと思っているのだ
キサラがそんなアルワナーズに不自然な点を感じたのも事実だった
まだキサラとアルワナーズは出会って間もないが、大体のアルワナーズの性格ぐらいはわかる
おそらくまぁ、分身の術〜みたいなのでも使っているのだろう



(………そもそも、この大きさとか、人間じゃないし)←この辺りがある意味純粋

しかし、さきほどからそんなアルワナーズが、何故か急かすように話を進めているのだ
急ぐことに何かの理由はあるのだろうが………らしくない


106 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/19(火) 22:35:27 O
>>101
キサラが男だということを知り、ショックのあまりか、あちこちにぶつかりながらテーブルに向かうリリアーナ
「………そこまでショックを受けられるのは心外だなぁ……」
という素朴な呟きを聞き取れた人はいただろうか

>>102
状況をあまりわかっていないキサラは、口をはさむこともなく、ただただこの作戦会議を聞いていた
>「そういえばキサラ、あのツンデレおばあさんから山の地図を貰ったのよね?見てもいい?」
『つんでれ』という言葉の意味がわからず、首を傾げているうちに、リリアーナは返事を待たずに地図を覗いてきた
……そういえば、精神同影が中断されたが………あと少しで何か掴めそうだ
この会話の中で――――
>「・・・わかった!マリアベルは上に向かうと見せかけて…」
「ないね」
間発を入れずにリリアーナの言葉を遮るキサラ
ツッコミの才能はあるようだ
「……あの足跡は明らかに山頂に向かっていたし………そこまで面倒なことをする理由が、そのマリアベルにはないんじゃないですか?………それよりはむしろ………―――っ―――!!」
>>97-100
そこまで言ったキサラを、胸を締め付ける感覚が襲う
(……これも何かの魔法…?……だとしたら、近くに敵が…?)
キサラはいつもの通りだが、警戒を欠かさなかった
実際に敵はいないわけだが、もし周囲に敵が近付けば、真っ先にキサラの警戒の網によって気付かれるだろう

107 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/19(火) 22:40:29 O
>>103
>「そういえば・・・・お母様のお友達が言ってましたわ・・・やっぱり〜美少年は〜〜女装よねぇ〜〜vって」
「じょ、女装……って……僕はそんな趣味はありません!!」
目一杯否定するキサラ
というのも、女性に間違われるのが嫌いなのに、それを促進するなどあり得ないからだ

>「そういえば呪いを跳ね返す薬は私が持ってたんですわ」
……呪いを………跳ね返す?
その言葉に何かを思い出し、弾丸をしまうポーチを開けるキサラ
先程の蟻の巣での違和感を思い出してのことだった

>>104
熱にうなされているのか、ぐったりとしているラルヴァ
「………どうでもいいけど……あの二匹…喋れたのか……」

108 :名無しになりきれ:2007/06/20(水) 20:52:36 O
雪が全員の最も辛い過去を映し出す……

109 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/20(水) 21:55:50 0
「まさかとは思うけど案外、頂上まで続いている安全な洞窟でもあったりしてね お〜ほっほっほ」
と地図を見て勘であてずっぽうを言うフリージア
>104
「魔力の熱ってわけですわね」
ならば氷が解けるのも納得である
「冷やすんだったら私が凍らせて・・・」
と言いかけたらみんなに止められた
「なんでですの?気持ちいいですのに」
>107
「お〜ほっほっほ冗談に決まってるじゃないの」
どうやらからかっただけのようだ
ギズモはキサラがポーチを開けるのをじっと見ている
グレムリンであるギズモは機械が大好きなのである
そう・・・もてあそんで壊してしまうほど
もしかしたらO次郎のように気合一発で目の前の機械をばらばらに出来るかもしれない
がっちゃんのようにバリバリ食べてしまうかもしれない
グレムリンというものはそんなよくわかってない生き物なのだ
有る意味、精密機械である銃を使うキサラの天敵であろう
そんなギズモは「オイシソウ」とつぶやいた
>108
「これは一体?」
突然雪が映像を映し出した
胸を押さえ倒れる母
駆け寄る父
そして泣き叫ぶ自分
祖母に続いて母まで亡くした過去
「・・・・新手の精神攻撃ですわ!」
それを振り切るフリージア
所詮一番つらい思い出とはいえ所詮過去!
一度は乗り切ったものだ
「一体誰がこんなことを!!」
激昂するフリージア
窓の外には運の悪いアイススクリーマーが一匹
「あなたですわね!!」
いちゃもんをつけるフリージア
今にもキサラの銃を分解しようとしていたギズモをむんずとつかみ
その脳天に向かって投げつけた

110 :名無しになりきれ:2007/06/20(水) 22:16:32 O
>>109現影は消えない―――(どうやらハズレのようだ)

111 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/20(水) 22:34:54 O
>>108
過去の現影によって、突如苦しみだす仲間達
だが、何故かそんな中、キサラだけは平然と立っている
「……辛い過去………そういった類の精神攻撃か」
周囲の反応からそう判断するキサラ
何故彼にはこの攻撃が効かないのだろうか?

112 :名無しになりきれ:2007/06/20(水) 23:56:58 O
猫耳のおっさんはピンチに強い


113 :名無しになりきれ:2007/06/21(木) 07:28:21 O
おっぱいもみもみ

114 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/21(木) 08:52:35 0
>106>108>109
>「………そこまでショックを受けられるのは心外だなぁ……」
キサラの呟きに反応するように、ルーナはぴくりと耳を動かすと。
すっ・・・と近づいてきてキサラに耳打ちする。
「自分がリリアーナさんに説得された時どんな事されたか思い返してみたらどうです?」
そう、あの場に居た以上はこの狼もそれを見ていたのだ。
リリアーナに抱きしめられるキサラとか。

一方。
雪に写る自分の過去の幻影。
それにラルヴァは恐怖を覚えるが、体が動かない。
叫ぼうにも声すら出ない。まるで全身の神経がある所でぷっつりと切れてしまったように。
過去の虚像は確かな傷を呼び起こす。体に付いた傷が消えるとも、心に付いた傷は消えない。
心の傷は体を凌駕して、現実にその傷口を開く。

いつの間にかラルヴァのマントは、内側からじわじわと漏れ出す血の赤に染まってきている。
だくだくと、濁々と・・・。

115 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/21(木) 19:08:34 0
>106
>「ないね」
>キサラが間髪いれずに却下され、リリアーナの猫耳がしょんぼりと垂れた。
>「まさかとは思うけど案外、頂上まで続いている安全な洞窟でもあったりしてね お〜ほっほっほ」
「・・・・・・その可能性はあるかもね。
 ま、とりあえず行ってみない?おかしいと思えば引き返せば良いんだし!」
頼りになる先生がいることで、リリアーナも随分気が大きくなっているようだ。
「それよりラル君、大丈夫なのかな・・・」

>104 >109
ルーナ達の話から察するに、ラルヴァの具合が悪いのは無理をした後遺症のようなものらしい。
心当たりがありすぎるリリアーナは申し訳無さそうに彼の傍にしゃがみ込んだ。
「雪で頭を冷やした方が良いかしら?」
>「冷やすんだったら私が凍らせて・・・」
リリアーナはギョッとした。いつも氷の棺で眠るフリージアなら実行しかねない。
「ダメ!それだけは止めてフリージア!!」
>「なんでですの?気持ちいいですのに」
(それやったら普通の人は永久に眠っちゃうのよ〜!!)
と言えないリリアーナは、フリージアの腕にぶら下がり必死で首を横に振った。

そして現在。

>103 >108 
胸を締め付ける感覚に、リリアーナはなおも冷たい床の上でもがいていた。
あまりの苦しさに、例え幻影を見たとしても気づけなかっただろう。
>「あなたですわね!!」
フリージアの叫び声とともに、ふっと胸の苦しみが消えた。
「な・・・何だったの?今の」
苦痛から開放されたリリアーナは起き上がり、窓の外に視線を走らせた。
雪の上に誰かが倒れている。血まみれのようだ。
倒れている人物が聖堂で自分を殴り飛ばした猫耳男性だとリリアーナは気づかなかった。
石英を持ったアイススクリーマーがふらふらと立ち上がろうとしている。
リリアーナは慌てて城を飛び出そうとした。
「あの人怪我してるのかも!早く助けなきゃ!!
 皆、ラル君はルーナ達に任せて行きましょ・・・う・・・?!」
外の様子―――― 雪を見た途端、リリアーナの視界がぐにゃりと歪んだ。
(し・・・しまった!まだ伏兵が?!)
―――― ゆっくりと、記憶の底に沈めておいた過去が蘇る。
どこまでが現でどこまでが幻なのか、じわじわと理性が塗りつぶされていく。
過去の幻影に、リリアーナはどっと脂汗を滲ませた。
(ダメ!)
縋るようにポケットを探ると、壊れた指輪の破片を力いっぱい握り締める。
肉に食い込む痛みが、幻に飲み込まれそうな精神を辛くもつなぎとめる。
すっとリリアーナの目に正気の色が戻った。

>110 >111
「キサラ・・・フリージアも大丈夫なのね?」
リリアーナは内心驚いていた。
魔法障壁を持つフリージアやレイドは当然だが、キサラまでこれほど幻術の影響を受けないとは。
(どう考えても普通じゃないわよね)
だが今は考えている暇は無かった。
「キサラ・・・フリージア、動けるのならお願い・・・!」
リリアーナは外を指差した。
今はアイススクリーマー達を撃退し、襲われている人間の素性を明らかにしなければならない。

116 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/21(木) 19:09:34 0


「レイド先生、アイススクリーマーを倒したら、一刻も早くこの場を離れましょう」
リリアーナはレイドに進言した。
「アイススクリーマーが肉体への呪いや幻術の類を使うなんて聞いたこと無いです。
 もしかしたら・・・誰かがアイススクリーマーを使って私達を襲わせてるのかもしれません」
リリアーナはなおも言い募る。
「とりあえず今は、ツンデレおばあさんの言う事を信じて行きましょう!
 また新手が来て足止めされたらジリ貧だもの!レイド先生だってそう思うでしょ?」
自分の意見を押し付けて相手の意見を聞かない。
まさにリリアーナの悪癖全開である。
だが実際のところ、レイドがここまでリリアーナを始めとする生徒の自主性(?)に任せているのは、
多少の問題が起こってもレイド自身がフォローできるからだろう。

>114
「ラル君起きて!移動するわよ!!」
リリアーナは床に横たわるラルヴァを揺さぶった。ぬるりと滑る生暖かい感触に驚く。
彼女の手は鮮血で染まっていた。
「ルーナ、ラル君怪我してたの?!どうして教えてくれなかったの!!」
彼の身体を覆っていたマントを外したリリアーナは驚愕した。
施された刺青全体から、じんわりと血が滲んでいるのだ。
「ラル君起きて!起きなさいってば!!」
リリアーナはぺちぺちとラルヴァの頬を叩いた。
血止めするにしても薬草セットを食べさせるにせよ、彼が目を覚まさないとどうにもならない。

「起きてってば!早く起きないと激マズの魔力回復ドリンク舐めさせるわよ!!!」

117 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/21(木) 21:13:10 0

>「あらあら、それなら随分無用心だったわね。
  残念だけど私と二言以上話せば仲良し、3分以上一緒にいたらもういい友人なのよ〜。
  一つや二つややこしい瘤がついていたからって障害になんてならないわ。
  だって人生そのものが一番ややこしい物なのだから。うふふふ。」
アルが楽しそうに言い、輿を降りた。
反応に困った為、返事は保留して聞くべき事を聞いたところ…アルがアイスクリーマーと一緒に
宗教儀式らしき事を始めた。なにやら楽しんでいる様子だが、時々こちらに視線をあわせる辺りを見て、
メラルは待つ事を望んでいると受け取った。

(まず、問題はどう口止めをするか。そして、彼女の目当てが何か、よね。
一筋縄じゃいかない相手なのは明白。何とか口止めに使える理由が欲しい所だけど…
…そう言えば、そもそも彼女は何で…いえ、考えるまでもないわね。後は…。)

メラルが暫く考えにふけっていると、後ろから肩をたたかれた。
メラルが一瞬遅れて反応した所に、アルが儀式の理由を説明してくれる。
(…思ったより行動に脈絡があるのね…。)
などと失礼な事を考えていると、先程の質問にようやく答えてくれた。
>「さあ?他は小屋にはいないわねえ。
  で、合流するのでしょう?私が知らなくても、他の人が知っているかもしれないしねえ。
  だったら私も連れて行って頂戴。友人とのチェスをする約束があるから〜。
  あ、いいのよ、ゆっくり飛んでくれて。私のお友達も準備が必要だろうし、メラルだって遅れて合流した方がいいじゃない?
  ほら、ヒロインは遅れてやってくる。なぜならばピンチを救うために!って誰かが言っていたじゃない?」
メラルの思考が一瞬フリーズした。行動や言動を読んでいるとしか思えない発言と、
それと矛盾しかねないようなゆっくりでいいという発言のギャップが原因であるが…少しして
立ち直ったようで、メラルが返事をした。

「なら…話の続きは道中でしましょう。」
メラルは、杖で地面を突く。…と、雪が大きく削れ、その中央あたりに
細長い氷の板が現れた。それをメラルが回収し、改めて穴の近くに板を置いた。
「急がないと、まずいでしょうし。…乗って。」
メラルはアルを背負うと、氷の板に乗って言った。
「しっかり掴まっててよ?揺れるから。…ブースト!」
メラルの術と同時に、氷の板の後ろに斥力球が発生し、板がメラルたちを乗せて急発進した。


メラルも雪に慣れているようで、術の補佐を受けつつもかなり自在に板を乗りこなしている。
斥力球による加速もあって既にかなりの速度に達しているのだが、
時折ある障害物になりえる物を側面に斥力球を生んだり、水の術を
推力代わりにしたり、杖をスキーのストックのように用いて難なくかわしている様だ。
最も、同乗者にとってその衝撃はつらい物になるだろうが。…その中で、メラルが話し始める。
「今更だけど、これだけは断っておくわ。あなたが友達だと思うのも、実際にそうなるのも…私は構わないわ。
 でも…もしそのつもりなら、これだけは覚えておいて。私は…裏切りだけは許さない。
 特に、人の秘密を安易に喋るような裏切りは。でも、もしそれでも良いなら…歓迎するわ。」
(私、どうしたのかしら。…らしくないわね…。)
理由はメラル本人にもわからない。でも…何故か、歓迎などという言葉まで自然に出ていた。
そして、そもそもアルに背中を預けている。違和感は感じているのだが、今更どうしようもないので
気付いても現状維持しているようだが…。


と、途中で胸を締め付けられるような感覚を感じ、気を取られてバランスが乱れたが…
途中で何とかバランスを取り戻し、板を減速させ始めた。
少しすると…小屋や城のそこそこ近くまで来たようで、そこで停止して板から下りた。
当然城からも見回せば見える位置ではある。が…メラルに動く様子も…
アルに何かを言う様子もない。それどころか、しゃがみ込んでしまった。
そして。何かを呟いている…。…聞こうとすれば聞き取れそうではあるが…。


118 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/21(木) 21:47:28 O
>96アルナワーズの超が付くほど適当な説明によると、クドリャフかは氷漬の生き埋め、メラルは多分無事との事だ。
ヤバい……むちゃくちゃ心配になってきた。

>101->102一方、リリアーナはキサラの衝撃の事実に驚きつつも今後の行動について検討中だ。
大したもんだね。
良い嫁さんになりそうだ。
>「アルも言ってたけれど、これからどうしよう?・・・あんまりゆっくりしてる時間は無さそうよね?
 最優先はマリアベルを追うこと。そしてクドリャフカさんを掘り起こすこと・・・でしょうか?」
「まあ、そういう事になるが……。
二つを同時に行う事になれば戦力を二つに分けなきゃならんし……。
かと言って全員が片方に行っちまって時間切れになったらシャレにならんし…。」
今のメンバーで戦力を二つにするのは得策とは言えない気がするんだよなあ。
どんな危険な奴が居るのか分からんし、リリアーナとキサラは魔法が使えない。あ〜どうしよう。
誰か悩める子羊にナイスなアイデアをくれないかね……
>「・・・分かった!マリアベルは上に行くと見せかけて実は下山したのよ!!」
うわっ。ビックリした。
リリアーナはそう叫んだ次の瞬間胸を押さえ込んだ。
「ん?どした?大丈夫か?」

119 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/21(木) 21:49:18 O
>103>104>106どうやら苦しいのはリリアーナだけではない様で、キサラとフリージア、つい先程入って来たラルヴァも結構苦しそうだ。ラルヴァに至っては体の熱で周りの雪を少し溶かしてる。
どうやら冷やせばすぐに治るらしいので少し安心。
それにしても羨ましいな、ラルヴァの奴。
年中獣耳パラダイスか

フリージアは呪いをハネ返す薬を持っているらしいが対マリアベル戦に向けて残しておきたいと言う。
「無理すんなよ…
どうしても苦しいってんなら使っても良いんだぞ?」
苦しんでいる生徒達を見てるのが心底辛かった俺は視線をふと外にやる。
すると……
>100俺が今年度最もなぶり殺しにしてやりたい奴グランプリ優勝候補に挙がっているオッサンが居るではないか。
しかも相手はアイススクリーマー。
オッサンは結構苦戦しているっぽい。
「ご愁傷様。
お前が俺の生徒に手を出していなかったら嫌々助けていたかもしれないが…
恨むなら自分を恨めよ。」
俺って結構冷たくなろうと思えば冷たくなれるんだ。
まあ、相手があのオッサンだからかな。
俺の生徒に手を出した超ド級の変態猫耳野郎を助ける義理は世界中を探したところで見当たらないね。

120 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/21(木) 21:54:02 O
>108視線をオッサンから外した途端に過去の記憶が蘇ってきやがった。
上級の悪魔の恐さを全く知らなかったガキの頃の思い出が…
誰の仕業だ?精神的に追い詰めようってか?
ハッハッハッ!
そいつは残念だったな。
俺の精神はそんな事じゃ壊せねえよ。
何故かって?
俺はもう過去との決別は果たしてるんだよ。
どうだ?悔しいだろう?

>116俺が何処の誰とも知らない奴に対して優越感に浸っていると、リリアーナの意見押し付け攻撃が始まった。
もう勘弁して下さい。
お前に「そう思うでしょ?」って言われたら思ってなくても「そう思います」って言わなきゃ話が進まないからな。
「分かったよ…
それじゃあ新手の方々が来る前に移動しますか…。

生徒に指示されて行動する俺って一体…。
さて、リリアーナが他の奴を起こしてる間に戦闘の準備しておこうかな。


121 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/21(木) 22:02:18 0
メラルの術によって急発進する氷の板。
右に左にと障害物を避けながら、「ゆっくりって言ったのにぃぃぃ〜〜〜!」というアルナワーズの悲鳴にドップラー効果を効かせながら飛んでゆく。
自在に乗りこなすメラルとは対照的に、アルナワーズは立ってすらいられず這いつくばって悲鳴を上げる事しか出来ないでいた。
メラルの言葉は耳に入っていても、応える事などで気はしない。
そのような状態なので、途中胸を締め付けられるような感覚も、既に締め付けられているような感覚を味わい続けているのでそれにまぎれて気付きもしなかった。

シバの小屋やフリージアの城の近くまで来て、ようやく停止したときは、息も絶え絶え。
呼吸を整えるのにたっぷりと時間がかかってしまった。
大きく息を吸い、ようやく立ち上がった刹那・・・雪山が漆黒の闇に塗りつぶされる。

#######################################

全てのものを溶かし包み込む漆黒の闇・・・
その闇にまぎれて神殿に忍び込む一つの影。
悪戯っぽい笑みを浮かべ、物陰から物陰へと移動する影の主は幼さの残る顔立ちのアルナワーズだった。
「むふふっふ、おばば様ったら、来月成人式を迎える私を子ども扱いするんだから。」
神殿の最深部の一室に入るとごそごそと戸棚を漁りだし、一つの巻物を見つけた。
「あった!今まで嵐を呼ぶ女、なんて呼ばれてたけどこれで正真正銘嵐を起こす女になれるのねぇん。」
満面の笑みを浮かべ闇へと消えていった。

十三歳の夏、成人式を来月に控えたアルナワーズは禁を破り一人で術を行使した。
生来好奇心が強く、やってみたいと思った事はやらずにはいられない性格が災いしたのだ。
未熟な知識と能力、そして精神力での召憑術は取り返しのつかないことを引き起こす。
アルナワーズの召憑術により呼び出したのは『嵐』の具現。
呼び出すこと事態は成功したといえよう。だが、その未熟さは制御を誤り同時に二つの『嵐』の具現を召憑する事になった。
幸い即座に事態を察知した師匠によって一命を取り留めるが、召憑したモノはアルナワーズの心臓と肺に融合するような形で宿ってしまう。
そのため心肺機能は極端に下がり、封印措置のない状態で意識を失うと融合したモノが暴走するようになってしまった。
意識がある状態でもたえず精神力という鎖で縛っておかなければならず、アルナワーズの活動・生活を大く制限する枷となった。


十四歳。アルナワーズには婚約者がいた。幼馴染の男だ。
一年前の事故(?)以来、周囲の者達がアルナワーズを避ける中、その男だけは以前と変わらず接していた。
お互い来年には結婚する意志を持っていた。
夏の夜、男の部屋で二人はハダカのまま見詰め合っていた。
二つの乳房の間にあるもう一つの黒いふくらみ。恥ずかしがって隠そうとするアルナワーズの手を男がそっと制する。
二人の間に言葉は要らなかった。
重なり合う二人の身体。
「い・・・いだダダ・ちょ・・・そこ、ちが・・・」
「あ、ごめ・・えと・・こ、こう!?」
「え、そんないきなり・・ぐ・・・だ・・ぁあ・・いだああああ・・・!!!」
破瓜の痛みに我を忘れ振り乱した時、アルナワーズの内の何かが切れ、気絶してしまう。
ぐったりとして横たわるアルナワーズの上でうろたえる男。
その直後、気絶して弛緩したアルナワーズの表情が突如として動き出した。

122 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/21(木) 22:05:49 0
「いざや聴け 喚起されしモノ うぬが見立て 七とせの 鼓を打つ響きの間を以って 五芒の戒め六芒の枷、呪詛の楔を樽緩めん」

突然歌うように唱えられる言葉。それはルーンでも魔法文字でもなく普通の言葉。召憑術の呪文は呪歌や儀式魔法に近い。
一定の旋律に言霊を乗せた正しき詩によって成り立つ。
そこに込められる言霊は大きく、その大きさに弛緩して横たわるアルナワーズの身体はビクンと大きく跳ね上がる。
歌はそれだけでは終わらなかった。曲調を変え続く。

「聖地バラナシより轟け 地霊を目覚まし 負界の底より 鳴動せよ 我が啓示となりて 汝が名はタイフーンアイ!」

名を定めるとアルナワーズの乳房の間にある黒いソフトボール大の球体の中心に切れ目が入り大きな目が見開いた。
ギロリと圧し掛かったままの状態の男をにらみつけると一陣の風が巻き起こる。
アルナワーズの半径一メーターから外は見る見る間に暴風が吹き荒れ、大粒の雨と雷が荒れ狂う。
荒れ狂う気象の中、またまったく違う曲調と音程をとり続く。

「爆風よ デカンの怨嗟よ ポタラの果て 銀影の彼方 全ての軸を歪ませ吹き荒れよ 汝が名はクラウドオブダウンバースト!」

歌が終わるとアルナワーズの口が限界まで広がり、途切れる事無く黒雲が勢い良く噴出し続ける。
見る見るうちに部屋を根こそぎ吹き飛ばし猛烈な乱気流とそれによる真空刃、酸性雨、雹、雷が降り注ぐ。
アルナワーズの半径1メーターを除き周囲四キロほどの局地的な大嵐が起こったのだ。

アルナワーズが目を覚ましたとき、家はなくなり周囲は洪水に見舞われていた。
男は暴風雨・酸性雨・雷・雹・真空刃、にもまれた無残な状態でその脇を流れていった。
幸い男は一命を取り留めたものの、アルナワーズとの結婚の話は破綻してしまった。
そしてアルナワーズはイスタリア学園へと旅立った。
融合し別離できないのならば二つのモノを飲み込めるほどの器になれるように、見聞を広げる為に。

タイフーンアイ:ソフトボール大の球体。中心に巨大な目が一つ。嵐の具現したもの。大嵐を起こし、暴風雨・雷を発生させる。心臓に融合。
亜種にトルネードアイ・ブリザードアイ・ストームアイなどがある。
クラウドオブダウンバースト:暗雲。気象現象ダウンバーストの具現。乱気流・雷・酸性雨・雹を発生させる。肺に融合。

#######################################
「あらやだ懐かしい。」
雪に映し出された辛い過去を苦笑しながら手を振り、かき消していく。
辛い過去をトラウマとして背負っている者には心理的影響が肉体にまで現れるほど恐ろしいものだ。
とはいえ、それを経験に昇華させている者にとっては単なる過去視にしか過ぎない。

「もしかしたらこれが心理投影するという幻鏡雪なのかしら?」
振り向いて言葉をかけると、当のメラルはしゃがみこんでしまっている。
「あらまあ、どうしましょう・・・。抱きかかえて運べるほど体力ないしい・・」
おそらくメラルも辛い過去が見えているのだろう。
強い衝撃を与えて正気に戻すという選択肢もあるが、抱きかかえて運ぶと同様にアルナワーズの力では少々不足している。

そこでアルナワーズのとった選択肢は・・・周りからみつからないように幻術で雪原の一部になることだった。
「一緒にいることしか出来ない弱い私を許して〜。」
しゃがみこむメラルの隣に座り、そっとメラルの言葉に耳を傾ける。

123 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/22(金) 00:07:52 0
>116>117>121
>リリアーナはぺちぺちとラルヴァの頬を叩いた。
>「ルーナ、ラル君怪我してたの?!どうして教えてくれなかったの!!」
ルーナ「マスターは怪我なんてしてません。ヒトは、心に受けた傷が開いたとき
     『その時に受けた体の傷』をも再現してしまうんです。」
ルーナは少し悲しげな眼をしてラルヴァを見ている。
ルーナ「その内、マスターの流血も止まり・・・ま・・・・・・?」

リリアーナにぺちぺちと頬を叩かれて、ラルヴァは不意に眼を開いた。
ゆっくりと開けるのではなく、ぎろり、と音で表せそうな程に。
急に開いた眼がすぐ傍にいたリリアーナを捉える。その眼はしっかりと開いていながら
そこにいるリリアーナを認識しない。まるで幻でも見ているような眼だ。

ラルヴァ「う・・・あ・・・ぁ・・・。」
口を開けて吐気と共に掠れたような声が漏れる。
目の前の少女を見つめる目は紛れも無く恐怖に満ちている。
ラルヴァ「殺・・・さ・・・なぃ・・・・・・あ、ああぁぁぁぁぁあああアアアアアアアアッッッ!!!」

急に叫びだしたラルヴァは倒れていたのを全く感じさせない動きで大きく飛び退る。
そして周りの人間を恐れるような目で、まるで狂ったように雪の城の壁を叩く。逃げ出したいとばかりに。
半端に叩いても壊れないことに焦れたのか、ラルヴァ壁際を伝うようにして素早い動きで城の外へと走り出す。まるで獣だ。

そして、城から飛び出したラルヴァはその近くへと辿り着いていたメラルやアルナワーズの傍らを通り過ぎていく。
辛うじて目に止まるか否かという凄まじい速度で走っていくのだ。
山を下るように走り去っていく彼の足跡の跡を、白い雪面を染める血がぽつぽつと追いかけていた。

ルーナ「・・・トラウマが、起きてしまいましたか。ほとぼりが冷めた頃に私とシャニィで追いかけます。
     今のマスターは危険ですし、きっと『あの姿』は見せたくないでしょうから。」
どこか辛そうな表情を見せるシャニィとルーナは、その奇行の理由を知っているようだった。

124 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/22(金) 00:22:57 0
フリージアの城からそれなりに山を下った所。
あたり一面が雪だけとなり、あれだけ大きな雪の城も見えなくなった頃に
ようやく彼の足取りが止まった。だが、その目は未だ幻影に苛まれたまま。

悪夢は終わるのではなく、これからクライマックスを迎えるのだから。
雪が見せる幻影は眠ったままの彼の意識を、起こされた現実と夢を錯覚させたから。
彼に見えるのは、ある日突然自分を殺そうとした・・・
ジブン ノ カゾク ノ スガタ

グァ・・・グォ・・・グルァァァァァァアアアアアッッ!!
雪山に響き渡る叫び。
それは最早人間ではなく、どこかの獣のあげるような叫びとなっていた。
アイススクリーマー達ですら、その叫びに一瞬恐れ慄くような。
ナゼ ボク ヲ コロス ノ ?
ボク ハ イキテ ハ イケナイ ノ ?
ボク ガ バケモノ ダカラ ナノ ?

グァァァァァッ!ガァァァァァィギァァァァァァァァァァァァ!
白い雪面の最中で、雪に両膝を埋め天を向いて叫ぶ少年。
瞳から、額から、腕から脚から全身から血を流す。
色彩の薄い瞳は今は濁った血の色に染まっている。
その気弱な笑みを浮かべる風貌も苦痛と悲しみに引き歪み
砂色の髪に覆われた頭からは
7本の角が皮膚を突き破って生えている。

ゴォアアアァァァァッ、ガアアアアアァァァァァッ!
その叫びに呼応するように、流した血が魔方陣を作り上げる。
それが一度輝くと、彼の周囲にある雪が血煙と化して山の地肌を表してゆく。
白い山の中、赤く染まった地の中心で叫ぶ、己の血に染まったその姿はまさに
ラルヴァ=ケラス、即ち【角を戴く獣】であった。

125 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/22(金) 10:37:21 0
跳ね返って来たギズモをむんずと掴むと
再び頭の上に乗せるフリージア
どうやら猫耳のおっさんに止めを刺そうとしていた
アイスクリーマーに当たったらしい
結果としておっさんを救ってしまった
「不本意ですわ・・・」
>119>120
どうやらレイド先生もおっさんを助けたくなさそうだ
>「分かったよ…
>それじゃあ新手の方々が来る前に移動しますか…。」
「それじゃあこのお城は廃棄ですわね。雪さえあればいくらでも作れますもの」
そういった次の瞬間
>123>
突然暴走するラルヴァ
壁を叩きだし城を飛び出す
そして外に飛び出してしまった
>「・・・トラウマが、起きてしまいましたか。ほとぼりが冷めた頃に私とシャニィで追いかけます。
>今のマスターは危険ですし、きっと『あの姿』は見せたくないでしょうから。」
「あの姿?」
一体なんだというのだろうか?
アイスクリーマーさえも追いつけないほどの速さで走って行ったラルヴァはやがて見えなくなってしまった
「追いかけるにしてもなんにしても今は近くにいるアイススクリーマーを何とかしましょ」
とフリージアは城を盾にして飛び道具でアイスクリーマーを排除せんと雪の結晶を構えた

126 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/22(金) 20:54:59 0
>120 >123 >125
アイススクリーマーはフリージアによって既に倒されていたようだ。
しゅたっ!と音がするくらい見事にギズモがフリージアの頭に納まる。
「アイ・・・・・・じゃなくてギズモ・スラッガー?!」
目をまん丸にしていたリリアーナは、ようやくそれだけ呟いた。

「あっ!良く見たらあの人、マリアベルに駆け寄ろうとして私を殴ったおっさんじゃない!」
今更気づいたリリアーナは一人憤慨していたが、ふとあることに気づいた。
聖堂での振る舞いから察するに、彼もまたマリアベルの関係者と見ていい。
その彼が、真っ直ぐ山頂を目指さず麓を目指していた。
マリアベルは山頂を目指した筈なのに、これは一体どういうことだろう。
「ねえキサラ、地図に書かれたルートってどうなってたっけ?」
リリアーナは赤い血の跡を指差した。
地図と猫耳男性の辿ってきたルートを重ね合わせれば、何か見えてくるかもしれない。

>「分かったよ…
>それじゃあ新手の方々が来る前に移動しますか…。」
「はいっ!」
げっそりした顔のレイドとは対照的に、リリアーナは元気良く返事をした。
そしてすぐにラルヴァへと視線を落とす。
彼に気を取られていたリリアーナは、メラル達が近くまで来ていたことに気づいていないようだ。

ルーナはラルヴァの傷は、心の傷のせいだと悲しそうに語った。
レイドなら何か知っているだろうか?リリアーナはちらりとレイドを盗み見た。
>「その内、マスターの流血も止まり・・・ま・・・・・・?」
「・・・とりあえず起こさないと話にならないわね」
リリアーナはラルヴァを起こすべく、魔力回復ドリンクを取り出した。
>「殺・・・さ・・・なぃ・・・・・・あ、ああぁぁぁぁぁあああアアアアアアアアッッッ!!!」
「え?―――― あっ!ラル君!!!」
ラルヴァは錯乱した様子で、城を飛び出してしまった。
「・・・トラウマが、起きてしまいましたか。ほとぼりが冷めた頃に私とシャニィで追いかけます。
>     今のマスターは危険ですし、きっと『あの姿』は見せたくないでしょうから。」
>「あの姿?」
シャニィとルーナは辛そうな顔で、ラルヴァが残した足跡をじっと見つめていた。
雪上には足跡だけでなく血の跡も点々と続いている。後を追うのは容易だろう。
「トラウマになるくらい魔力回復ドリンクが嫌い・・・って話なら良かったのにね・・・」
学園に来る生徒は皆ひと癖もふた癖もある者ばかりなのだ。
だが、その中でもラルヴァはかなり複雑な部類の背景がありそうだ。

>「追いかけるにしてもなんにしても今は近くにいるアイススクリーマーを何とかしましょ」
「あ、うん!
・・・それにしても山小屋のおばあさん、こんな騒ぎが起きてるのに良く眠ってられるわね」
自分の考えに沈みこんでいたリリアーナは、慌ててロックバスターを召喚した。

ロックバスターを構えつつ、リリアーナはかなり焦っていた。
怪我をしていたのに一人先行してしまったラルヴァの事が心配だったのだ。
どこかで倒れてはいないだろうか? 気絶したり力尽きたところを奴等に襲われたらひとたまりも無い。
急いで駆けつけるとしても、リリアーナの足ではたかが知れている。
またアイススクリーマー達に襲われるかもしれない。
ルーナ達に頼むとしても、この場にいる全員を乗せて走れるものだろうか?

「ソリか何かで、一気に下山できたら良いのに」
リリアーナは思わず呟いていた。


127 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/22(金) 23:53:50 O
>>115
>「キサラ…フリージアも大丈夫なのね?」
「……辛い過去の再現なら……僕には効かない…………だって……………」
女性のように高く、そして細いキサラの声は周りの音に掻き消され、その先は聞こえなかった
だが、読唇術がもし使えたらこう言っているのがわかったろう
「……僕に……過去は、ないから」


>>120
「分かったよ…
それじゃあ新手の方々が来る前に移動しますか…。

「………僕に何か出来ることは?」
自分は魔法に関して何も知らない
無理に行動して、また無茶をすれば、リリアーナに怒られる
………それは正直、嫌だ
自分に出来ることは何か?状況をまとめる立場であろうレイド先生に、キサラは尋ねた


>>123-124
そんな中、突如苦しみだすラルヴァ
他の皆もそれなりに過去に苦しんでいる様子だが、彼は尋常じゃない
何だかよくわからないが、暴走とかしそうなので、とりあえず一撃入れて大人しくさせようか…などと考えた、そのとき
>「殺・・・さ・・・なぃ・・・・・・あ、ああぁぁぁぁぁあああアアアアアアアアッッッ!!!」
そう叫び、どこかへ走り去るラルヴァ
「……皆して……世話がやける…っ!!」
銃を抜くキサラ
装填したのはゴム弾
人を気絶させるには充分な威力だ
これをラルヴァに当て、気絶させようというのだが
そんなキサラをルーナが制し、銃を下げるキサラ
その一連の会話を聞き、小さな声で
「………僕と……同じか…………」
そう呟いた

128 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/23(土) 00:01:41 O
>>125
>「追いかけるにしてもなんにしても今は近くにいるアイススクリーマーを何とかしましょ」
フリージアの言葉に、黙ってうなずくキサラ
装填したゴム弾を抜き、使い慣れたハンドショットガンの弾に装填し直す
その間1秒足らず
一流の銃使いでもこれには驚くだろう
そしてそのまま流れるような動きで銃を撃ち始めた


>>126
>「ねえキサラ、地図に書かれたルートってどうなってたっけ?」
リリアーナに聞かれ、地図を投げ渡すキサラ
「……勝手に見て …今は忙しい」
まさに今、アイスクリーマーを倒す最中なのだ


「………それから、リリアーナさん」
なおも弾丸を撃ち込みながらリリアーナに話しかける
「……その銃 ……よくわからないけど………とりあえず射撃の基本なら後で教えましょうか?
……正直今のままの戦い方じゃ……見るに耐えない」
地味にキツいことを言っているのには、本人は気付いていない
何故なら彼は思ったことをそのまま言っているだけなのだから

129 :名無しになりきれ:2007/06/23(土) 13:37:37 0
猫耳のおっさん涙目w

130 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/23(土) 18:20:16 O
>128
キサラは杖を持ったアイススクリーマーに発砲した。
何発も何発も何発も…

アイススクリーマーはどうしようもなかった。
見張らしの良い雪原における射撃は(ましてや散弾は)回避困難だからである。
しかし、アイススクリーマーは、キサラが何発も発砲する必要がある通りタフだ。
全身を血で真っ赤に濡らしながら、なお動きを止めない。
キサラが弾倉内の最後の一発を放ったところでやっと絶命した。
辺りには死体のアイススクリーマーが一体血だらけで倒れ、
猫耳のおっさんは呪いは解けたもののまだ苦しそうにあえいでいた。

何かが足りなかった。
その場にあるはずのものがいつの間にか無くなっているのである。
それは、猫耳のおっさんに殴られ、
頭から血を流し倒れていたはずのアイススクリーマーだ。

>125
それはフリージアの背後から突然現れた。
頭から血をしたたらせたアイススクリーマーが雪の下から飛び出したのだ。
両手でガッとフリージアを抱き締めるアイススクリーマー。
しかし、このアイススクリーマーはこの後フリージアに、
凄まじい反撃を受けようとは予想だにしていなかった。


131 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/23(土) 19:28:44 O
>127>「………僕に何か出来る事は?」
と、キサラに尋ねられるが、魔法の全く使えないキサラに出来る事は超限定されている。
せいぜい援護とか応援とか……
魔力が付与されていない銃でマリアベルと闘うのは難しいだろうし…
魔法が使える奴からしてみれば、ただの銃なんてオモチャの銃と大して変わらない。
かと言ってそれを直接本人に伝えるのもなあ…
「う〜ん……
とりあえずリリアーナのお守り。
あとは死ななければ上出来。」

さて戦闘の準備に移ろう。
「アナザーゲート。」
さて、何持ってこうかな。
とりあえず手探りで適当に掴んでみるか。
…………なんだこりゃ?
変な紫色の薬発見。
しかも液体。
こんなん入れたっけ?
まあ、一応持っておくかな。
こんなんより、武器を探さないと……おっ…エレキギター発見。
一見普通のギターだが普通のギターとは一味違う。
これはギターから発せられる電撃で相手を攻撃する事が出来るナイスな武器なのだ。
ギターを全然やった事がない人でも大丈夫。
適当に弾いてるだけでも雷は出るからね。
実際俺もギターは全然やった事ないから。
よし、これを持ってこう。
あとは何を持って…
>123>「殺・・・さ・・・なぃ・・・・・・あ、ああぁぁぁぁぁあああアアアアアアアアッッッ!!!」
なになに今度は何よ!
なんでも良いけどいきなり叫ぶのは止めてくれないかい?

ラルヴァは叫ぶのを止めると外へと逃げ出した。
ルーナが言うにはラルヴァのトラウマが発生したらしい。
どんなトラウマだよ、ったく……恐ろしいな、トラウマってのは。

132 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/23(土) 19:30:57 O
>125>「追いかけるにしてもなんにしても今は近くにいるアイススクリーマーを何とかしましょ」
フリージアは戦闘の準備万端みたいだ。
しかしあんまり時間はかけてらんないな。
早く追いかけないとちょっとマズイ気がする。
そーすると、今の目的はラルヴァとマリアベルの追跡、アイススクリーマーの排除、メラルとクドリャフカの捜索か…。
やる事が多すぎる……何から潰して行くべきか…
駄目だ…俺の足りない頭じゃ考えるだけ時間の無駄だ!
まずはアイススクリーマーの排除からとりかかろう。
俺はギターを肩に掛けて外に出た。

>130アイススクリーマーの体はなかなか頑丈に出来ているらしく、キサラの銃弾を受けてもなかなか死なない。
最後の一発を撃ったところで絶命した。
「あれ?これで全部か?
おっかしいなあ…
5、6匹は居ると思ったんだが…」
せっかく久々にギターの威力を試そうと思ったのに…
ライブは暫く延期になりそうだ。
悪いな、ファンの皆。
もう少し待っててくれ。
え?ファンなんか居ないだろ?
うるせい。一人位居るだろう、きっと。

アイススクリーマーの死体の近くにはオッサンが苦しそうに喘いでいる。
気色悪い。
オッサンの喘ぎ声なんざ聞きたくないってのに…
なんならいっそのこと楽にしてやろうか?って思ったけどやめた。
せいぜい苦しんで死にやがれ。

俺はアイススクリーマーの数が少なかった事に少々拍子抜けしていたが、突然フリージアの背後から一匹のアイススクリーマーが飛び出してきた。
アイススクリーマーはフリージアに抱きつく。
馬鹿な奴だ。
俺が助ける必要は無さそうだな。

133 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/23(土) 20:41:32 0

メラルは悪夢に囚われ、外のことを気にする余裕を失っているためか…
それとも、見えているのに思い通りには動けない、変えられない。
ただ望ましくない結果に突き進むしかない事が原因なのか。
しゃがみこんで、震えてすらいるメラルの考えていることが、時々つぶやきとなって聞こえてくる。

=============================================================================================
そこは、光一筋差し込まぬ完全な闇に包まれた部屋の中…。
一人の少女が中で座っていた。杖や水晶などは奪われているが、
手足に拘束をうけてはいないようだ。
「…ここは…どこ…?私、何で…」
『これってまさか…。あの時の…』
少女は、周囲を見回すも、何も見えず。
考え込むような素振りを見せ始めた。
『…家の権力争いに巻き込まれて、攫われた…そう、あの時の…。』

少しして、その闇一色の部屋に、光が差した。部屋の扉が空けられ、
中の少女より2〜3歳年上らしき少女が姿を見せ、話しかけてくる。
「敵に捕らえられても取り乱す様子はない…その年でずいぶんと立派なねぇ。
 あなたもエルディーン家の一員だというだけのことはあると言ったところかしら?」
しかし、メラルは一切返答せず黙ったままだ。
「でも、それだけでしかないのよね〜。"目"がない以上、永遠に姉のオマケでしかないの。
 …一人では何もできない。それどころか、こうやって捕まって足を引っ張る事しかできない。
 それがあなた。そうでしょう?」
しかし、またしても少女…メラルは何も言いはしなかった。
『私は、あの女…エイナの意識を自分に引きつけて、エミューに不意討ちさせて
 倒そうとしたけど、全く通用しなくて…。』

エイナの罵声を全て無言で受け、相手が焦れてきたタイミングで…エミューが
扉の影、死角になる位置から飛び出し、エイナの顔面にサンダーブレスを浴びせようとするも、
メラル達に見えていたエイナは氷で作られたダミーで、ただそれを粉砕しただけに過ぎなかった。
「…これがあなたの限界?つまらない子ねぇ。」
改めて本物のエイナが姿を見せた。そしてエミューと共に応戦しようとするメラルを
軽くあしらいながらエミューに近づき…自らの術で氷漬けにして、
動きを封じるとメラルに近寄ってきた。
「私達にとって、必要な事実は…あなたがここに無傷で生きていること。ただ、それだけよ。
 もう、あなたがあなたとしてこの世界にいるのはこれで最後。」
そして、エイナが抵抗するメラルをあっさり制し、背後から首を捕まえる。
その時、メラルの頭の中にエミューの声が聞こえた。
(何をやってんダ?使っちまえヨ。)
(でも、あの力は、まだ試した事すら…。)
(もうそれしか手はねぇだろうがヨ!) 
「さようなら。」
『そして…"壊される"前に私は初めて使った…あの力を。』
そして、エイナが最後の一言と共に、もう一方の手をメラルの頭に伸ばし、
メラルの体から藍色の霧が放たれ、それまでの媒体なしでの無理な術の行使が
祟ったせいか、目の力を使ったせいか…ほぼ同時にメラルの意識が途切れた…。

================================================================================================

『…でも、これは過去。今のこれは幻影…。この先を見るわけにはいかない…。
 ここまでならともかく、あの感覚をもう一度味わうのは、絶対に耐えられないから…。』
今までの呟きと比べて、明らかにしっかりした、意思の篭った声が聞こえる。そして、メラルが術を発動させる。
『解呪』
直後、メラルの呟きは止まる。震えも、少しして止まったようだ。
しかし…メラルは身動き一つしようとはしなかった。ただ、荒い息をついている。


134 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/23(土) 22:07:57 0
>130
突然バックアタックを仕掛けられたフリージア
あろうことか背中に抱き付こうとするアイスクリーマー
「ウシロ!!」
頭の上のギズモが警告を発する
「何をするのよ!!」
抱きついてくるアイスクリーマーに鋭い背面蹴り
なぜかスカートの中は影になっていて見えない

カッキーン!
次の瞬間、金属同士がぶつかるような音がした
どうやらとても”女の子の口からいえないところ”に蹴りがヒットしたらしい
あまりの痛みのため”女の子の口からいえないところ”を抑えるアイスクリーマー

なぜかギズモも同じところを抑えている
よっぽど痛そうなのだろう
女の子であるフリージアはそんなに痛いものかしらねえ?
という顔をして止めを刺した

ズシャ!

「自分を守るためとはいえ・・・殺しに慣れることは出来そうにありませんわ」
顔にかかった返り血を雪で拭いフリージアはこうつぶやいた

135 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/24(日) 13:11:55 0
>126 >128
キサラは地図を投げて寄越した。
>「……勝手に見て …今は忙しい」
「あ、うん」
リリアーナは応戦するキサラの影で、いそいそと地図を広げ始めた。
レイドからお守りを頼まれたはいいが、リリアーナ相手ではキサラも大変だろう。
「ああ・・・・・・・やっぱり地図を信じて良いみたいね」
猫耳男性が向かっていた方角と地図上の赤い線は完全に一致していた。
「ま、詳しい事はあのおっさんを締め上げれば分かる事よね〜」
もっともそれまで猫耳男性が生き延びていればの話だが。

キサラに呼びかけられ、リリアーナは顔を上げた。
>「……その銃 ……よくわからないけど………とりあえず射撃の基本なら後で教えましょうか?
>……正直今のままの戦い方じゃ……見るに耐えない」
リリアーナはぷうっと膨れた。
「そりゃわぁるかったわね〜!そもそも私は戦闘向きじゃないの!!」
『じゃあ何なら向いているのか』という突っ込みはタブーである。
リリアーナはむっつりと黙り込んだ。
――― キサラが最後のアイススクリーマーを倒したようだ。
見届けたリリアーナは、地図でキサラの背をつんつん突ついてきた。
「・・・・・時間が出来たら後で教えてくれる?」

>「あれ?これで全部か?
ギターを担いだレイドが、城から出て周りを見渡している。
「先生ーその人締め上げて、マリアベルのこときりきり白状させません?
 例えば、なんでマリアベルのいる山頂じゃなくこっちに向かってきたの?とか〜」
猫耳のおっさんは苦しいのか涙目だ。
リリアーナは少し迷っていたが、意を決しレイドに薬草キットを投げ渡した。
猫耳男性に使用するかどうかもレイドに一任する気のようだ。
どのみちこの程度の薬草では、使ってもここから逃げおおせるくらいの体力しか回復できないだろう。
レイドは苦虫をかみ殺したような顔をしている。
話を聞き出すのはおろか猫耳の男に関わるのも真っ平といわんばかりだが・・・。

猫耳男性の処遇が決まり次第、ラルヴァを追った方が良いだろう。
「ルーナ、ラルヴァがどんな状態でどこにいるのかって分かる?かなり遠い?」
リリアーナはそう尋ねたが、過度の期待は寄せていないようだ。

返り血を雪で拭っていたフリージアに、リリアーナはおずおずと話し掛けた。
「ねえフリージア、皆が乗れるソリみたいなものって作るの難しい?
 ほら、アイススクリーマーがまた湧いてこないうちにラル君と合流したいし・・・
 ああ!でもまだクドリャフカさんとメラルさんの捜索が――――!!」
リリアーナはくしゃくしゃと髪をかき回した。
クドリャフカに関しては、彼女の幻影を見ていないリリアーナが心配するのも当然だった。

>133
涙目になっていたリリアーナは、ふと少し離れた場所に蹲る人影に気づいた。
幻かと思ったリリアーナは、両目をごしごし擦った。
消えない。
リリアーナはぱっと顔を輝かせた。
「メラルさん!!ねえ皆、メラルさんだわ!!良かった、無事だったのね!! メラルさぁぁああん!!」
リリアーナは雪の上を走った。

>122
だが彼女に駆け寄る寸前、見えない何かにぶつかってしまった。
跳ね飛ばされたリリアーナは雪の上をころころ転がる。リリアーナは咳き込みながら雪から顔を出した。
「な・・・な・・・何よ今の?!」
ふと気づけば腰につけていた幻灯機がふわふわ宙を浮いていた。まるで見えない何かの上に乗っているようだ。

136 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/24(日) 19:53:24 0
>135
>「ねえフリージア、皆が乗れるソリみたいなものって作るの難しい?
>ほら、アイススクリーマーがまた湧いてこないうちにラル君と合流したいし・・・
>ああ!でもまだクドリャフカさんとメラルさんの捜索が――――!!」
メラルをすぐさま発見するリリアーナ
だが次の瞬間何も無いところでこけた
どうやら巧妙にカモフラージュされた”何か”に足を引っ掛けたようだ


色々あってその”何か”が敵ではないと確信したフリージア
早速、善は急げとリリアーナの注文通りのソリを製作し始めた
周りにたくさんの雪の結晶を発生させそれを3Dパズルのように器用に組み立てる
その手際の良さを見ると頭の中にはすでに設計図が描かれているようだ

数分も経たないうちに五、六人は乗れそうな大きさのソリが出来上がった
「別に空に浮かべるわけでもなかったから簡単でしたわ」
とのたまうフリージア

そして雪の結晶でチェーンを作り取り付けると
「で、寅さんと狼さんのどちらがお引きになるの?」
とフリージアはルーナとシャニィの動物さんチームに問いかけた
隣でギズモが「ボクガヒク」とか言っているようだが当然大きさ的に無理があるので却下である


137 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/24(日) 21:39:58 0
ただただ黙ってメラルの口からもれ出る言葉を拾っていた。
途中、猛スピードでそばを駆け抜けていったラルヴァの蹴り上げた雪を被って顔を顰めるも、聞き続ける。
ほんの少し先で行われる銃撃戦にも興味を示す事もなかった。
アルナワーズもずっと戦っていたのだ。
メラルのサングラスを外してみたいという衝動との戦いだ。

それがなんらかの関係はあるのは明白。
だが、この学園の生徒は自分を含め、何かしらを封印している場合が多い。
メガネであったり、ガントレットであったり、判りやすい事この上ない。
しかし不用意に触れては取り返しがつかないことになる。
どうせ触れるのならば、それなりの準備をしてからでないと・・・どう言い聞かせながら・・・。

>『解呪』
呟きと震えが止まるのを見て、アルナワーズの内の戦いも終わらせることが出来た。
身動き一つとれずにいるメラルの肩を抱き、そっと囁きかける。
「お友達になってくれてありがとう。私は人の秘密を安易に喋るような裏切りはしないわ〜。安心して。
でも、何が秘密なのか教えてくれないと判断に困っちゃうかも〜。
それからぁ・・・歓迎してくれたから一ついいことを教えてあげる。」
荒い息をつき、メラルの状況もわかりそうなものだが、そんなことお構いなしに言葉を続ける。
これから話す言葉はそれ以上に重要といわんばかりに。
「私に事を女狐か古狸みたいに思ってなぁい?
それは間違いよ〜。私なんて子栗鼠みたいなものだもの。
注意すべきはリリアーナよ。アングルは常に彼女にあるのだから。
だ・か・ら・・・彼女と接するときは気をつけたほうがいいわよ〜。大親友の忠告(はーと)。」

それだけ言うと、そっとメラルから離れ立ち上がる。
それによりメラルは幻術効果範囲から外れてその姿が露になるはずだ。

これで後は勝手に向こうがメラルを見つけてくれるだろう。
自分はゆっくりとシバの元へと行くだけだ・・・
そのはずだった。

>「メラルさん!!ねえ皆、メラルさんだわ!!良かった、無事だったのね!! メラルさぁぁああん!!」
しかし、アルナワーズの想像以上に早い発見。
そして一目散に走ってくるリリアーナ。その速さは雪山を駆ける速度とはとても思えない。
まさにご主人を見つけて全力疾走をする子犬だ。
一方、アルナワーズは身体能力は底辺まで低い。
雪山を歩くのはかなり難儀をするし、一直線に駆けてくるリリアーナをとっさに躱すことなどできるはずもない。
結果・・・

「・・・これだから天然の子は怖いのよね・・・扱いやすいのだか憎いのだが・・・」
雪の上に倒れ、頭に幻灯機が乗ったアルナワーズの姿が露になった。

138 :ラルヴァ(ルーナ視点) ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/24(日) 23:11:27 0
>125-127>135-136
マスターは例のトラウマを呼び起こされてしまった。
衝動のままにかけていくマスター。狙撃手の少年が銃を発砲しようとしたので止める。
「今は、下手に止めないでおいてください。」

>「あの姿?」
>「………僕と……同じか…………」
それらの言葉を横に聞きながらアイススクリーマー達を屠ってゆく。
人の形態のままのほうが爪を振るう分には扱いやすい。
ひたすら首筋や眼球を狙って引き裂く。
最後の一体が血に伏してからふと思う。この人達なら話しても受け入れてくれるのではないかと。
だけど、マスター自身が私達にすら話していないことを、まだ話す訳にもいかない。

>「ルーナ、ラルヴァがどんな状態でどこにいるのかって分かる?かなり遠い?」
「かすかな匂いで感じ取る限りでは、場所はわかります。そんなに遠くもないでしょう。
 マスター自身の状態ですが、流石にこれはお話できません。とりあえず命に別状はないはずですが。」
召喚対象として契約した私達にはわずかにマスターの命の状態が感じ取れる。
それに元来持つ獣の嗅覚で追うのはそう難しいことではない。ただ・・・

>「で、寅さんと狼さんのどちらがお引きになるの?」
「では、シャニィにお願いしましょう。彼女の方が私よりパワーはあるので。」
とりあえず雪の城からマスターのマントを持ってくる。さて・・・
「では、私は先行して来ます。シャニィ、ソリの先導頼みましたからね。」
わかった!と応じるシャニィを尻目に私は獣の姿を取って駆け出した。
そして・・・

雪原にマスターは横たわっていた。周囲が円形に血の池のようになっている。
恐らく、魔力と精神力が限界を超えて気絶しているのだろう。
七つの角を持つ頭部、鉤爪が現れやや変質した腕。全身の刻印は今は収まっているらしい。
「・・・。」
マントでそっと包み、フードで頭も隠してぐるぐると巻いておく。
ふと振り返ればようやくシャニィ達のソリが見える頃だった。

139 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/25(月) 09:04:32 O
>131
> 「う〜ん……
> とりあえずリリアーナのお守り。
> あとは死ななければ上出来。」
「……………わかりました」
……言葉を選んでくれているのは確かだが、キサラは内心、自分が魔法を使えないことの無力さを感じていた
ここでは―――少なくともこれから先は、魔法が使えないと、それだけで無力なのだ

>>130
そんな無力さを感じながらも、キサラは弾層の弾丸を撃ち尽したものの、何とかアイスクリーマーを倒した
……だが
(………………一体足りない……!!)
弾丸を補充しながら、キサラはそれに誰よりも早く気付いた
だが、それでも遅かった
最後のアイスクリーマーは、フリージアの背後に現れ、抱き締める状となったのだ
(…………く……っ………)
アイスクリーマーに銃を向けるキサラ
だが、フリージアが盾となり、発砲はできない…が

>>134
迂濶だった…と思っていたところだが、フリージアの鋭い背面蹴り
そして更に、女性にはわからない金属音
「うわ〜…………」と小さく呟くキサラ
こんな顔と声でも、キサラも一応男の子なのである
>>135
今度こそアイスクリーマーを全て倒した
> 見届けたリリアーナは、地図でキサラの背をつんつん突いてきた。
>「・・・・・時間ができたら後で教えてくれる?」
「え……?あ………はい………」
てっきりもっと怒られると思っていたキサラ
もしキサラが先程の「つんでれ」の意味がわかっていれば、ここで使っただろうに

140 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/25(月) 09:21:53 O
>>134
そして、戦闘を終え、返り血を浴びたフリージアをジッと見つめるキサラ
その目からどんなことを思っているのかはわからないが、
視線に気付いてこちらに声をかけてきたフリージアに対し、「……別に」と一言返し、視線をそらした

>>「ああ!でもまだクドリャフカさんとメラルさんの捜索が――――!!」
「……やることはまだ山積みみたい………ですね ……戦力に余裕があるなら分担して―――っていうところですけど……そんな余裕は…………」
キサラも少し考えこむ
そんなことを考えていると、何かを見つけたらしく、雪山をかなりのスピードで走っていくリリアーナ
(……それだけ速く走れるなら………なんでさっき……)
と、柄にもなく少しお怒りのキサラがいた
だが、そんなリリアーナは、突然何かにぶつかって倒れてしまう
それに対してちょっと「ざまあみろ」とか思ったキサラだが、彼はポーカーフェイスなためか、少したりとも表情には表さなかった
>「・・・これだから天然の子は怖いのよね・・・扱いやすいのだか憎いのだが・・・」
雪の中から聞こえる声
「……アルワナーズ……さん………?」
見れば、さっき小屋の中で見た人と同じ姿、同じ声をしている
そして

141 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/25(月) 18:01:04 O
そして、更に、サングラスで目元を隠した女性が一人
会話の流れからして、おそらく彼女が先程から何度か会話に出てきたメラルという人なのだろう
アルワナーズさんと一緒にいるあたり、大丈夫だろうけど…とは思いつつも、性格上警戒は欠かさないキサラ
もっとも、様子を見る限り、相手も同じようで、互いに警戒しているようだが
要は、似た者同士なのかもしれない

142 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/25(月) 21:06:27 0
>133 >136
「メラルさん大丈夫?怪我は無い?」
リリアーナはメラルの顔を覗き込んだ。だが反応は無い。
「・・・メラルさん?」
訝しげに首を傾げたものの、リリアーナは気を取り直した。
メラルを移動させようと視線を巡らせるが、レイドは取り込み中、フリージアはソリを組み立てている。
「キサラー! 悪いけど来てくれない?」
手招きしながら、リリアーナはふと違和感を覚えた。
(あれ?私、今ここまで走ってきたのよね?)
雪上で思うように動けず、あんなに苦労していたのが嘘のような話だった。
リリアーナははっとして足元を見下ろした。だが夢で見たように、彼女の靴に羽根など生えていなかった。
(―――― まさか、ね・・・)

>137
>雪の上に倒れ、頭に幻灯機が乗ったアルナワーズの姿が露になった。
「うわああああ?!ア、アル!!!・・・の本体じゃない!!何でここに!」
アルを見た途端リリアーナは飛び上がった。あわあわと這うようにしてメラルの影に隠れる。
「あ、いや・・・ぶつかってごめんね。気づかなくって・・・その・・・だ・・・大丈夫だった?けがは無い?」
そ〜っとメラルの肩越しにアルの様子を伺う。
目が合った途端、リリアーナはびくっとしてダラダラ冷や汗を流し始めた。
実のところ、リリアーナはアルが苦手だった。
別にアルのことがキライという訳ではないのだが――――いろいろあって苦手なのだ。
(『いろいろ』 の内容については、今までの経緯を見て推して図るべし!・・・である)

「あ・・・えっと・・・その・・・悪気は無かったのよ・・・。
 ・・・そ、そうだわ!アル、大変なの!クドリャフカさんが行方知れずなの!
 カプセルに入ってたら氷の中に閉じ込められて丸い氷が大きくて運べなくて雪崩の下敷きに・・・あれ?」
リリアーナはぐるぐるしている。
だんだん自分でも何を言ってるのか分からなくなっているようだ。

『意図したとおりに自分の考えがアルに伝わらない』というのも、アルが苦手な一因かもしれない。
「まあそういうわけで、アルも一緒にクドリャフカさんを探してくれない?だって大親友なんでしょ?」
だが今回の場合、リリアーナの説明に非があるといえよう。
もし残留思念の件がなかったら、たとえアルでなくても理解不能な内容だといえよう。

>141 
「とにかくソリに乗って移動しましょう?またアイススクリーマーに襲われても嫌だし・・・キサラ?」
キサラの様子に気づいたリリアーナは、あれ?と首を傾げた。
彼は穴があくくらいメラルの様子を凝視していた。
メラルはメラルで、顔の角度が、じっとキサラの方を見ているように見えた。
(サングラスをかけているので、実際のところはよくは分からないのだが)
リリアーナは2人の様子を何度か見比べた後、ぽんと手を叩いた。

「キサラー、悪いけどメラルさんに肩を貸してあげてくれる〜?」
本当は自分とキサラの2人でメラルに肩を貸そうとしていたようだが、なぜか気が変わったようだ。
妙に嬉しそうにニコニコしている。
もしかしたら、何か大きな勘違いをしているのかもしれない。


143 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/26(火) 08:26:19 0
>140
フリージアがキサラに「なんですの」
と聞いてそれに「別に」とつれない返事をされたが
それはわりとどうでもいい話である


>138
メラルと合流したリリアーナ御一行は
虎 のシャニィにソリを引かせラルヴァの元に
そのときフリージアがシャニィと触れ合うために一番先頭に座ったのは言うまでも無い
「やっぱり綺麗な毛並みですわv」
もうメロメロのふにゃふにゃである


やっとルーナに追いついたソリ
そこで見たラルヴァの姿は・・・・・・・
「ちょ、ちょっと血まみれじゃないの!大丈夫ですの?」
マントやフードで覆われた血まみれの姿だった
「リリアーナさん確か治療術を使えましたわよね」
あわててリリアーナを呼ぶフリージア
こんなときに自分も治療魔法が使えればと一瞬思ったが
出来ないことを補い合うのが仲間ですわねと思い直したフリージアは
「私は私の出来ることをしなくちゃ」
そう言って周りを見渡すのであった

144 :名無しになりきれ:2007/06/26(火) 17:57:58 O
初心者でも新規入園しておKですか?

145 :名無しになりきれ:2007/06/26(火) 18:40:25 O
>>144
初心者という言葉は万能免罪符じゃないぞ
最低限ログ嫁テンプレ嫁

146 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/26(火) 19:33:54 O
ラルヴァの周りだけ雪が溶け、山肌が露出している。
シバが渡した地図の赤い線もちょうどそこで途切れていた。
そして、その露出した山肌に穴が空いている事を、
誰かが気づくのに時間はかからなかった。
しかし、問題はその穴の大きさである。
小さいのだ。直径約15cmくらいだろうか。
それこそ、“痩せっぽちのウサギ”でないと通り抜けられないように見える。
シバはここを通れと言うつもりなのだろうか?

「いやぁ!!」
突然女性の悲鳴が雪原に響いた。
見ると女の子が五体のアイススクリーマーに追い掛けられている。
その五体は武器こそ持っていないが、
同じく武器を持っていないその女の子にとっては十分すぎるほど脅威である。
女の子の年はリリアーナ達とあまり変わらないように見える。
緑色の瞳に同じ色のショートヘア、白いモコモコした服を着ている。
「やめてよ!こっちに来ないで!!」
その女の子は一行に気づくと大きな声で助けを求めた。
「お願い!助けて!殺されちゃう!!…きゃっ!」
女の子は何かに足をとられてバフンと雪の上に転んだ。
雪の上でばたつく女の子に五体のアイススクリーマーが群がる。

147 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/26(火) 20:54:47 O
>>142
>「キサラー! 悪いけど来てくれない?」
リリアーナに呼ばれ、傍に寄るキサラ
その目線は、メラルに対する警戒は欠かすつもりはないようだが
だが、その様子を勘違いしたリリアーナがやたらとニコニコしながら、
>「キサラー、悪いけどメラルさんに肩を貸してあげてくれる〜?」
と促す
……またよからぬ勘違いをしているな………と思ったキサラは、リリアーナが他を見ている間に、
「……一人で歩けますよね」
と言って、肩を貸すつもりはなかった


>>146
そして現在
ソリに乗って移動する途中、ラルヴァを一番初めに見つけたのはキサラだった
その周りは、何故か雪が不自然に溶けている
人間の体温だけではここまでは溶けないはずだ

また、その溶けて露出した山肌に、直径15cm程の穴を見つけた
「………ここを通る……なんてことは………」
…不可能だ
実際この中で一番細身なのは、意外にも女性陣よりもキサラなのだが、
そんなキサラでも、この穴を通ることは出来そうにもない
仮に出来ても、一人で行ったところでどうにもならないため、それでは意味がない
「……さっきのアルワナーズさんの人形で………」
>「いやぁ!!」
言いかけたキサラの発言を、鋭く響く悲鳴が遮る
その方向を正確に感じとったキサラは、反射的にその方向へと走り出した

148 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/26(火) 21:05:15 O
>>146
鋭い足技でアイスクリーマーの一体を強襲、そのまま流れるような一連の動きで回し蹴りを放ち、5体のアイスクリーマー全てを怯ませるキサラ
「…………そのまま伏せていてください」
少女に一言それだけ言うと、左手に何やら黒いグローブをはめるキサラ
体勢を立て直したアイスクリーマーに、更に足技で攻撃を加える
だが、非力なキサラでは決定打を与えることは難しそうだ
素早いフットワークで、そのうちの一体の背後をとるキサラ
その背にそっと左手を当てる…
すると、青い稲光がアイスクリーマーを貫き、黒焦げにした
「………アイツの発明品も……たまには役に立つか………」
リリアーナ達は気付いただろうか
その稲光から、微かに魔力が感じ取れたのを…

149 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/26(火) 21:21:43 0
埋もれた雪からゆっくりと立ち上がるアルナワーズ。
いつもの笑みを湛える表情は崩れる事はない。
「あら、リリィ?何を怯えているのぉ?」
冷や汗を垂らしながらしどろもどろのリリアーナにゆっくりと近づいていくのはホラー映画チックだろうか?
リリアーナの頬にそっと手を添え、ハグとも締めているともつかぬ・・・絡み付いている、という表現が適当だろうか?

「いいのよぉ。メラルに夢中で私なんて全く眼中になかったことも〜
ひ弱な私に体当たりして弾き飛ばしちゃった事も〜
ぜ〜んぜん気にしてないわ〜。だって私達【大親友】でしょう?
だから、これはプレゼントよ。【大親友】からのプレゼント、大事にしてくれるわよね?」

穏やかだが棘のついた言葉でリリアーナの心を縛り上げ、親友だから許すという条件や良心の呵責という錠で鍵をかける。
有無を言えない状態に追い込んでから、リリアーナの腰に改めて幻灯機を結び付けていく。
「クドリャフカを使い魔収納カプセルに入れて、出してみたら氷山が変わりに出てきてそれが雪崩に埋まっちゃったのでしょう?行くから落ち着いて。」
幻灯機を結び終わると、リリアーナの言いたい事を代弁することで落ち着けさせ、立ち上がる。
リリアーナに絡み付いていたのはただ面白がってのことではない。
魔法障壁を纏っていない今のリリアーナなら、触れることで表層心理を読み取る事も可能。
押しの強いリリアーナと押し合う事を避け、言葉に従い橇へと歩いていく。

まっすぐに橇へと向かわず、キサラへと進路を変える。
キサラの身長は165cm。一方アルナワーズは163cm。
目線の高さは殆ど一緒の二人なので、じっと目を見つめたまま一刀足の間合いまで歩み寄る。
「あーら、キサラ。直接会うのは始めてねぇん。」
明るい挨拶だが、目線は全く外さず見詰め合う形に。
「廃墟ではゴメンなさぁい。リリアーナじゃあ頑なになっちゃうわよねえ。はい、サービス(ハート)」
目線を外せず蛇に睨まれた変える状態のキサラの頬と頭に手を這わせ、自分の胸にぎゅっと押し付ける。
女性が苦手だとわかった上の悪戯であると共に、アルナワーズ流の歓迎なのだ。
押し付けて数秒後、ようやく拘束を解き、今度こそ橇へ乗り込むために歩いていった。

##############################################

橇で移動中、クドリャフカの顛末(>75)を語るアルナワーズ。
そして、@雪崩に埋まった氷山を探し出して掘り起こす。A氷山から魔本を取り出す。B魔本の封印を時クドリャフカを出す。
この3ステップが必要の旨を伝えた。
「一番ネックはBよねえ。特別な儀式が必要な場合が多いし。
それに、よしんばクドリャフカを出せたとしても、どうするつもり?
あの子って回復魔法が効かない体質じゃない?とはいえ、出たからには戦わずにいられない子だしい。
戦えなくても、身代わりになれちゃう能力があるから・・・ねえ。
一緒にいるだけが友情って訳じゃないと思うのよね。」
橇の上で風を切りながら話す言葉は、クドリャフカは後回し、という方向へと向かっている。
だが、後回しに城と確定した言葉も出さない。

アルナワーズ自身は魔本の封印が簡単に解けるものではないと思っている。
おそらく、クドリャフカ救出を優先しても、封印が解けず無駄足に終わるだろう、と。
だが、そんな無駄足を踏ませてみたいという悪戯心との葛藤を抱えているのだ。

「そうそう、そういえば私って、古い友人のところに遊びに来たのよね〜。
先約だから、ゴメンなさ〜い。」
血塗れのラルヴァが見えるほど近づいたとき、思い出したようにアルナワーズが声を上げた。
申し訳なさそうに頭を下げると、ポンという乾いた音と共に姿を消してしまった。

そう、今まで橇に乗っていたアルナワーズは幻影だったのだ。

##############################################

「朋、遠方より来る、よ〜。」
前に立ったとたん、勝手に開いた扉を潜りながら、古い友人にあったかのような表情で小屋の中に入っていった。

150 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/26(火) 22:06:59 O
>135リリアーナから薬草を受け取った俺は、これからどうやってこの男を拷問しようか考えていた。
こんな奴を拷問する時間が勿体無い気もするが、まあ、しょうがないか…。
俺はオッサンを生徒達から少し離した所へ移動させる。
「今から聞く事に正直に答えればこの薬草をやる。
答えなかった場合……死ぬよりキツイ拷問を受けてもらう。
正直に答えた方が身の為になるぞ?
それじゃあ早速第一問。
何故お前はマリアベルが居る筈の山頂ではなくこっちに来たんだ?」
………へぇ〜そうかい。
答える気は無いと。
「バキッ!」
右腕の骨をへし折る。
オッサンは苦痛の表情を浮かべ大声で叫ぶ。
うるさいな。
大の大人が片腕を折られた位でわめくな。
カッコ悪いぞ。
「んじゃ次。第二問。
お前とマリアベル関係は?」
………なかなか強情なオッサンだなぁ。
「バキッ…ボキッ。」
今度は両足の骨をへし折る。
ああもうマジでうるさいよ。
さっさと答えてくれりゃあ良いのに。
何をそんなに意地になってるんだか…

そんな調子で俺は拷問を続けたがオッサンは何一つ喋らなかった。
「もうお前に用は無い。
勝手にアイススクリーマーに殺られて死にやがれ。」
一つ位情報をよこせば薬草をやったのに……馬鹿な奴だ。

オッサンを放置し、俺はリリアーナ達の元へと向かった。
するとそこにはメラルの姿があった。
「おっ!久々だなぁ。
思ったより早く合流出来て良かったよ。
これで後はマリアベルとクドリャフカの捜索だな。」

どうやらこれからソリで下山する事に決まったみたいだ。
確かにソリは速くて良いかもしれないが、「寒くないのか?」と俺は問いたい。
俺はただでさえ寒いの苦手だってのに…若いって良いね。
素晴らしいよ。

151 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/26(火) 22:11:48 O
―――ソリで走行中
俺の「歩きながらゆっくり下山しない?」
という意見は速効で却下され、ソリで下山している。
時間が無いから却下されるのが当然なんだけど……寒い。鼻とか感覚無いもん。
>149アルナワーズが何やら説明しているが俺の感覚の無い耳には全く聞こえない。
まあ、ただ単に説明を聞く余裕が無いだけなんだけど。
あと数分乗ってたら死ぬんじゃないか?と思った瞬間に血で染まったラルヴァの姿が目に入った。
ああ……何か嫌な予感がする。
>146->147「いやぁ!!」
可愛らしい女の子の叫び声が聞こえるとキサラは声のする方へと走り出した。
予想的中。
俺の勘もなかなか捨てたもんじゃないな。
俺はすぐにキサラを追いかけようとは思わなかった。
奴は魔法は使えないらしいがそれなりに動けるらしいので、ヤバくなったら女の子を助け出して上手く逃げると思っていたからだ。
とりあえず今優先すべき事はラルヴァの治療だな。
俺は治癒魔法が苦手なんだ。
任せた、リリアーナ。


152 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/06/27(水) 00:48:32 0

>「お友達になってくれてありがとう。私は人の秘密を安易に喋るような裏切りはしないわ〜。安心して。
  でも、何が秘密なのか教えてくれないと判断に困っちゃうかも〜。
  それからぁ・・・歓迎してくれたから一ついいことを教えてあげる。」
>「私に事を女狐か古狸みたいに思ってなぁい?
  それは間違いよ〜。私なんて子栗鼠みたいなものだもの。
  注意すべきはリリアーナよ。アングルは常に彼女にあるのだから。
  だ・か・ら・・・彼女と接するときは気をつけたほうがいいわよ〜。大親友の忠告(はーと)。」
メラルは、今だ消耗した様子であったが…何とかこれだけ言った。
「…あなたとは、いずれ…じっくり話す場が…必要かもしれないわね。」
いろいろな事全てをこの一言で誤魔化しきるつもりのようだ。
メラルは秘密を抱えていた為に最近までずっとアルのことを警戒対象として見て来ていた。
信用しない訳ではないが、単純に割り切れない部分もまだ色々とあるのかもしれない。
そして、リリアーナの呼ぶ声も影響しているのだろう。何時の間にやらかけていた
スペアのサングラスのずれを直しながら、視線をそらす。
>「メラルさん!!ねえ皆、メラルさんだわ!!良かった、無事だったのね!! メラルさぁぁああん!!」
>「・・・これだから天然の子は怖いのよね・・・扱いやすいのだか憎いのだが・・・」
リリアーナの声が聞こえた後のメラルの反応は、明らかに妙だった。アルの言葉にも返事はない。

その状態は、顔を覗き込まれても変わる事はなかった。
キサラに声をかけられても、無言で立ち上がってソリの方に向かっていくだけだ。
合流してからの落ち込みようは、明らかに悪化している。キサラの事は、
多少なれども警戒はしているようだがそこまで強く警戒してはいない、いや、
そこまで警戒する心理的余裕はなさそうだ。

ソリの中…おとなしく、しかし落ち込んだ風だったメラルが、ようやく口を開いた。
「…レイド先生。リリアーナ、フリージア…ごめんなさい。
 術の暴走に…巻き込んじゃって…。謝ってすむ事じゃないとは
 思うけど…本当にごめんなさい。」
 しかし、その内容は不自然極まりない。過去にメラルが操られた時とは、
 明らかに対応が違う。そして、口調が弱々しく感じられる。
 過去の事件が…影響しているのだろうか。
 そして、メラルは…叫び声に対しても、すぐに動く素振りは見られなかった。

153 : ◆7O/3IU/E7M :2007/06/27(水) 00:56:24 0
>>144の足元に一枚の紙切れが絡みついた。
あちこち破れて読みにくいが、どうやら転入生向けの入学案内のようだ。
要約した内容は以下の通りである。

・・・(中略)・・・。メール欄には半角でsageとお入れください。
何か不明な点がありましたら、下記学生課までお気軽にお問い合わせ下さい。
入学願書も同課にて常時受け付けております。

学生課(避難所)
PC:ttp://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1171556198
携帯:ttp://c-others.2ch.net/test/-/charaneta2/1171556198/i

学園についての参考資料
TRPGまとめサイト「千夜万夜」
PC:ttp://verger.sakura.ne.jp/
携帯:ttp://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm



154 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/27(水) 01:27:24 0
>152
「無事だっただけで十分ですわ」
と微笑むフリージア
自分も一度は操られかけたのであるメラルに大きな口は叩けない

>146>148
突然響く女性の声
何事かと振り向くフリージア
見ると5匹のアイスクリーマーに見知らぬ女の子が囲まれてるではないか?
「た、助けないと!?」
慌てふためくフリージア
だがそれよりも先に飛び出すキサラ
彼はあっという間にアイスクリーマーを一匹倒してしまった


「今の・・・電撃ですわよね」
先ほどの青白い光を見て少しキサラから遠ざかるフリージア
フリージアはとことん電撃に弱いのだ

「あの手袋マジックアイテムかしら?」
そうつぶやくフリージア
フリージアが知っている同じような道具は力を2倍にするファイトグローブのみだ
電撃を放つものなんて記憶には無い

「今はそんなことより襲われていた娘ですわ」
フリージアは少女に駈け寄った
まだ4匹ものアイスクリーマーが残っているのである
安全な場所に避難させなければ
「とりあえずここに入ってらして」
フリージアは雪の結晶のドームを作ると少女を押し込め
自分はキサラの援護に回った
とはいえあまり近づくと電撃の影響を受けるだろうから
遠くから雪の結晶を投擲するというものだったが
「レイド先生なら突っ込んでいっても大丈夫でしょうけど・・・さすがに電撃は苦手ですわ」
味方の攻撃におびえる姿はちょっと情けなかった


155 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/27(水) 02:13:07 0
>マスター自身の状態ですが、流石にこれはお話できません。とりあえず命に別状はないはずですが。」
ルーナの微妙な言い回しにリリアーナは首を傾げた。
リリアーナとしては命に別状があるかどうかが知りたかっただけなのだが・・・。
もしかしたら、状態を教えられないような事態がラルヴァの身に起こっているのだろうか?

>149
アルに絡まれ、リリアーナは声にならない悲鳴をあげた。
口から魂が抜けかけているリリアーナを離すと、にこやかにアルは幻灯機を持たせた。
断れなかったリリアーナは、ソリまでの道のりをとぼとぼと歩いた。
どん底のリリアーナとは対照的に、フリージアはシャニィに抱きついてご満悦だ。
彼女の猫好きはやっぱり筋金入りだった。
人型だと全然食指が動かないのにね、とリリアーナは変なところで感心していた。

走り始めたソリの上で、リリアーナは寒さに震えながらクドリャフカの顛末に耳を傾けた。
アルの話を聞く限り、クドリャフカ救出は時間が掛かる上に一筋縄ではいかなさそうだ。
>「一番ネックはBよねえ。特別な儀式が必要な場合が多いし。
>それに、よしんばクドリャフカを出せたとしても、どうするつもり?
>あの子って回復魔法が効かない体質じゃない?とはいえ、出たからには戦わずにいられない子だしい。
>戦えなくても、身代わりになれちゃう能力があるから・・・ねえ。
寒さのせいで一言も話せなかったが、アルの言わんとするところはリリアーナにも理解できていた。
>一緒にいるだけが友情って訳じゃないと思うのよね。」
リリアーナはレイドを風除けにしつつ、ソリの音に負けないよう声を張り上げた。
「ぞうで・・・アヅど言うどおじがぼで(訳:そうね・・・アルの言うとおりかもね)」
簡単に封印が解けないのなら、クドリャフカにとっては魔本の中の方が安全だともいえる。
アルの話を聞き、少なくともリリアーナ自身はクドリャフカ救出を後回しにする決心がついたようだ。
ただレイドが一声掛けさえすれば、いつでもクドリャフカを迎えに行くだろう。
「(訳:そういえばレイド先生、さっきの猫耳男性から何か聞き出せましたか?)」
レイドは曖昧に笑って首を傾げる。まさか聞こえてないとは夢にも思わない。
「あまり芳しくはなかったんだな」と解釈したリリアーナは、それ以上尋ねたりはしなかった。

言いたい事を言って、アルは消えてしまった。
だが、リリアーナはあまり驚かなかった。
寒すぎて抗議する気力はなかったし、なんとなく予想していたせいかもしれない。
そもそも一緒に来る気なら、愛用の幻灯機をリリアーナに預ける必要がないのだから。

>151-152
ずっと借りてきた猫のように大人しかったメラルが、ようやく口を開いた。
>「…レイド先生。リリアーナ、フリージア…ごめんなさい。
> 術の暴走に…巻き込んじゃって…。謝ってすむ事じゃないとは
> 思うけど…本当にごめんなさい。」
リリアーナの猫耳がピクッと動いた。
「(訳:何水臭い事言ってるのよ!友達でしょ!)」
ソリから思わず立ち上がったが、落ちそうになり慌てて座りなおした。
>「無事だっただけで十分ですわ」
「(訳:そうそう!皆生きてるんだし結果オーライよ。アンジェリーナさんも・・・多分無事だと思うわ。)」
そう言いながらリリアーナはポケットを探り、取り出したキャンディをメラルの手に握らせる。
「(訳:おなかがすくとロクな考えも浮かばないわ。だからこれ食べて元気出してね)」
キャンディそっくりの変身薬は混ざっていないと思うのだが・・・まあその辺は神のみぞ知る、である。

156 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/27(水) 02:15:15 0
>146-148 >154
倒れているラルヴァが見えてきた。横たわる彼の横にルーナがじっと寄り添っていた。
マントに包まれたラルヴァの周りは血の池のようになっている。
そしてこの場所が、地図の終着点でもあったのは偶然か、はたまた必然か。
>「リリアーナさん確か治療術を使えましたわよね」
「え?あ、う、うん」
リリアーナは慌ててソリから飛び降りた。
「ルーナ、止血するから手を離してくれる?」
少女の助けを呼ぶ声が聞こえてきたが、リリアーナはちらりと目線を動かしただけだった。
どうせ行っても足手まといなのだから。

>138
リリアーナがラルヴァのマントを強引に捲った。
露になったラルヴァの姿に、リリアーナの顔色がさっと変わった。思わず隠すようにマントを元に戻す。
ルーナは憂いに満ちた顔でこちらを見ている
「ラル君自身の状態については話せないって・・・・・・このことだったのね?」
正直寒くてしょうがないが、剃れど頃ではなかった。
ここまで血と体力を消耗し、横たわっているラルヴァのほうがもっと辛いだろう。
「信じられない事に傷はたいした事ないわね、出血も収まってるし・・・問題は魔力と精神力の消耗・・・か。
 ねえルーナ、私がラル君にあげたドリンク、まだ持ってる?」
ルーナは魔力回復ドリンクをリリアーナに渡した。
角がたくさん生えているラルヴァの頭を膝枕し、リリアーナは軽く頬を叩いた。
「ラル君、ラル君起きて!お薬飲みましょ!」
超絶不味いドリンクだが、飲まないと多分ラルヴァの魔力は回復できないだろう。
「いい子だからちゃんと飲んでよー」
リリアーナはラルヴァの口をこじ開けると、ドリンクの瓶を傾けた。


157 :ラルヴァ(まだルーナ視点) ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/27(水) 09:22:39 0
>143>146>156
>「ちょ、ちょっと血まみれじゃないの!大丈夫ですの?」
>リリアーナがラルヴァのマントを強引に捲った。
「あ・・・・・・。」
マスターの姿に気を取られていて、彼女の動きを止められなかった。
見られた・・・。

>「ラル君自身の状態については話せないって・・・・・・このことだったのね?」
「えぇ、まぁその通りです。マスター自身からこの姿について話せるようになるまでは
 私も隠すつもりだったのですが・・・。」
仕方ない、彼女には今は黙っていてもらうしかないか。

>「お願い!助けて!殺されちゃう!!…きゃっ!」
「!」
その少女の悲鳴に答えるように、私とシャニィは同時に駆け出していた。
キサラによって怯んだ奴のうち一体、その首を私は両腕の爪で引き裂く。
シャニィは一瞬で人型を取ると、直突きを放つ。
それはまた別の一体の腹部に直撃し、その体に大穴を開ける。
いつ見てもぞっとする光景だ。
流石に私の力ではあんな真似は出来ない・・・。

>角がたくさん生えているラルヴァの頭を膝枕し、リリアーナは軽く頬を叩いた。
>「いい子だからちゃんと飲んでよー」
膝枕をしたリリアーナには分かるだろう。ラルヴァの頭に生える7本の角。
それらは頭をぐるっと一周するように生えているのだが、
膝枕をしてみても角が触れる感触がしないのだ。4本ばかり。
じんわりと熱を感じるが、その頭髪以外に触れていない。
いわゆる幻影だろうか。しかし内3つは触れると硬い感触を覚えるのだが。

「けふっ・・・ごふっ・・・!」
魔力回復ドリンクを飲まされて、マスターは途端に咳き込む。
同時に食道の血を吐き出しているようだ。
が、容態が良くなったのは間違いないことは顔色を見れば明瞭だった。
しかしまだ、悪夢からは覚めてくれないようだ。

158 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/27(水) 18:19:28 0
>「けふっ・・・ごふっ・・・!」
リリアーナは血を吐くラルヴァが息を詰まらせないよう横を向かせると、口から血をかき出した。
魔力が回復していると確信したリリアーナは、ラルヴァの口元を拭うと再び魔法薬の瓶を取る。
「さ、もう一度よ」

>151-152
少し精神的余裕が出てきたリリアーナは、レイドだけに聞こえるよう小声で話し掛けた。
「レイド先生、なんだかメラルさんの様子おかしくありません?
 目立ったけがはないみたいだけど・・・・・・暴走って後遺症とかあるのかな?」
リリアーナはマントで隠しているラルヴァの角に視線を落とした。
何か思い当たったのか、突然リリアーナは声を上げた。
傍らのレイドの服をぐいぐい引っ張り耳打ちする。
「もしかしたら暴走時の記憶がばっちり残っちゃってるのかも!
 先生、アイススクリーマーはフリージア達に任せて、メラルさんのことお願いしていい?
 あの様子じゃメラルさん、絶対絶対気にしてると思うの〜」

>157
魔力回復ドリンクを飲ませたリリアーナは、再びラルヴァを起こそうと奮闘していた。
だがラルヴァはまだ目を覚まさない。
「なんで?肉体的にはもう問題ないはずなのに・・・・・・」
幻の角も本物の角も消える気配がない。
こうなるともうリリアーナにはお手上げだ。
「もしかして・・・私が無理させたから?」
リリアーナの目が潤んだ。

>149
思いつめた様子で心配そうにラルヴァを見下ろしていたリリアーナは、ふと腰の幻灯機に目を留めた。
アルナワーズの幻灯機を見て何か閃いたのか、リリアーナはいきなりそれを鷲掴みする。
「思念体のアル、まだそこにいるんでしょ?
ラル君が大変なの、身体は回復したはずのに目を覚まさないのよ〜!
 そういうのって幻術科の得意分野でしょ?だから出てきてよー!おねがいー!!」
リリアーナは必死で呼びかけながらゆさゆさと幻灯機を揺さぶりはじめた。
もちろん紐でくくりつけてあるから落とすような事はない。
だが放っておけば、今にもバンバン叩き出しそうな勢いだ。
「アルーアルーアルーアルってばー!!!」

159 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/28(木) 19:27:13 O
>148>157
今残っているアイススクリーマーは二体。
仲間が倒され憤るかと思いきや…なんと全速力で逃げ出し、雪に潜って消えてしまった。

>154
「うわぁ…」
フリージアの作ったドームに匿われていた女の子が出てきた。
手には何故かさっきまでは持っていなかった杖を手にしている。
女の子は絶命した三体のアイススクリーマーを確認した。
それを見て険しい顔をしていたが、ぱっと明るい顔をして一行に振り返った。
「すごいね!強いんだね!」
女の子はサクサク雪を踏みながら駆け寄って来た。
かなり雪に慣れている走り方だ。
「助けてくれてありがとう!あなた達は命の恩人よ!」
女の子は両手をぱっとひろげながらウィンクした。
「私の名前はレイア、雪山の案内人をしているの。
 あなた達も観光に来たの?それとも…」
レイアはあごをさすって複雑そうな顔をした。
「…シバに何か言われたの?」

160 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/28(木) 19:56:20 O
>>149
アルワナーズにじっと見つめられ、自分でも顔が赤くなっているのがわかるほど、顔が熱くなっているキサラ
こういうと言い過ぎだが、周りの雪も溶けてしまいそうだ
>「あーら、キサラ。直接会うのは初めてねぇん。」
目線を外さず、まっすぐこっちを見たまま話すアルワナーズ
それに対し、緊張のあまりか、「あ……」とか「う……」とかしか喋れないキサラ
>「廃墟ではごめんなさぁい。リリアーナじゃ頑なになっちゃうわよねぇ。はい、サービス(はぁと)」
>目線を外せず蛇に睨まれた変える状態のキサラの頬と頭に手を這わせ、自分の胸にぎゅっと押し付ける
「――――――!!!」
無論、抵抗するすべもなく、されるがままのキサラ
……普通の男性なら天国でも、彼にとってはまさに地獄だった
これでまた女性に対するトラウマが増えたのは言うまでもなく、
橇の中でもアルワナーズから一番遠い場所でずっと黙っていたのも言うまでもない
ついでに、橇の中で急に消えたアルワナーズに対し、少しほっとしたのも、また言うまでもない
#######################


161 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/28(木) 20:09:03 O
>>159
まるで格闘家が次!と言わんばかりに周囲を見渡すキサラ
だが、半分以上の仲間を失ったアイススクリーマーは、憤るどころか、雪に潜って逃げてしまった
雪に潜ってからの奇襲…というわけでもなさそうだ
>「うわぁ…」
>フリージアの作ったドームに匿われていた女の子が出てきた。
さきほどまでなかったはずの杖に疑問は持ったが、
(特に警戒することではない…か…)
そう判断したキサラ
少なくとも、この少女に敵意はない

そして、
「……ここは僕が………彼のことが心配でしょう?……行ってあげてください」
ルーナとシャニィ、そしてフリージアにそう促す
魔法こそ使えなくとも、言葉を伝えることはできる…
いや、今僕にできることは……これぐらいしかないから
> 「助けてくれてありがとう!あなた達は命の恩人よ!」
> 女の子は両手をぱっとひろげながらウィンクした。
少女のウィンクに、軽くドキマギするキサラ
そして一瞬、先程のアルワナーズの行動を思い出してしまった
相手が少女でも、女性はだめらしい
……もっとも、シバは大丈夫だったようだが
> 「私の名前はレイア、雪山の案内人をしているの。
「………雪山の……案内人………?」

……だとしたら妙だ
この雪山、先程のようなアイススクリーマーなど…山のように出るだろう
にも関わらず、戦うこともせず逃げるだけだった……
実際、僕たちが来なければ…………
>  あなた達も観光に来たの?それとも…」
そんなキサラの思考を知ってか知らずか、レイアはそのまま話し続ける
> レイアはあごをさすって複雑そうな顔をした。
> 「…シバに何か言われたの?」 「……シバ………」
……って確かあの……
………その表情が何を意味するのかはわからなかったが……
とりあえず、地図の通りには到着したようだ

162 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/28(木) 22:06:45 0
リリアーナが大声でを呼びながら幻灯機を揺さぶっていると、振り落とされるようにミニアルナワーズが落ちてきた。
「あーもーうっさい!リアルタイムで編集するの大変なのにぃ!」
出てくるや否や、リリアーナに人間魚雷ヨロシク飛び掛るミニアルナワーズ。
本体より微妙に直情的になるのは、デフォルメキャラの宿命なのだ。

思念体なので、殴っても殆ど効果がないはずなのだが、小さな手でしっかり殴られた感触を味わうだろう。
先ほどアルナワーズが幻灯機をリリアーナの腰に結びつける時にたっぷりと思念を補給しておいたのだ。
思念の密度もまた上がっているという事だ。

ようやく落ち着き、リリアーナからラルヴァの事を聞くアルナワーズ。
「あらあら・・・まるで王冠みたいね。しかも七本だなんてとっても素敵・・・」
ラルヴァの頭をつついたり撫でたりしながら、のほほんとした感想を漏らすが、ルーナに目をやり、
「覚醒まで後半分、って事なのかしらぁ?」
目を細め意味ありげな視線を送り、ニタリと笑う。

だが、すぐに目線を外し、リリアーナの方へと向き直り、深い深い溜息をつく。
「リリィ・・・あなた、恩とか絶対法則って言葉知らないの?せっかくの魔法回復薬を無駄にして・・・」
やれやれといった仕草で首を振りながら言葉を続ける。
「あなたが凍えて死にそうな時、ラルは自分の体温をリリィにあげたわ。
今度はリリィがラルを救う番よ。
古今東西眠れる王子様を救うのは唯一つ!ほら、まだ残っているから口に含んで!」
魔法回復薬の小瓶をぐいぐいとリリアーナに突きつけてアルナワーズは迫る。
口移しで回復薬を飲ませる事を!

「ラルはリリィを助ける時に、イヤラシイ事なんて考えていなかったけど・・・
リリィは・・・変な事考えてラルを見殺しにするのかしら・・・?」
勝ち誇ったように笑いながら追い討ちをかけるアルナワーズ。
勿論是はすべて趣味だ!
とはいえ、絶対法則は確かにあるので、これで目覚める事も十分ありうるのだが・・・
密かに、リリアーナが口移しでラルヴァに魔法薬を飲ましたらそっとラルヴァの精神に干渉する準備をしていた。


163 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/28(木) 22:14:05 0
>159>161
逃げていくアイスクリーマー
「なかなか賢い選択ですわね」
もしかしたら援軍をつれてくるかもしれないが
それまでに目的を達成してしまえば問題はない
フリージアはそう考えた

>「……ここは僕が………彼のことが心配でしょう?……行ってあげてください」
「私が行っても回復呪文が使えるわけでもないから意味がありませんわ」
と断るフリージア
それよりもさっきのアイスクリーマーが援軍をつれてくるのが心配なのだ

>「すごいね!強いんだね!」
「お〜ほっほっほ!当たり前ですわ!!」
偉そうなフリージア・・・一匹も倒してないくせに
「あんなのジルベリアの熊に比べれば雑魚ですもの」
10歳の頃、雪山で熊殺しをする羽目になったことを思い出した
本当に自分ひとりで倒したかどうかは記憶に乏しいが

>「助けてくれてありがとう!あなた達は命の恩人よ!」
「人助けなんて当たり前じゃない。お〜ほっほっほ!!」
情けは人のためならず
いつかは自分に返ってくる
見返りを期待して親切にしとけ
と祖母に言われたからではない・・・多分

>「…シバに何か言われたの?」
「ああ!あのお婆さんね。ちょっと怖かったけど私の祖母に比べればまだましでしたわ」
10歳の子供を修行だといって雪山に放り出す人と比べられたらシバさんがかわいそうである

そしてさっきまで持ってなかった杖に気づくと
「あなた転送魔法とか使えるのかしら?」
とたずねた
アポートや口寄せとか呼ばれる物を取り寄せる魔法を知っているフリージアは
さっきまで持っていなかったものを持っていても
特に変だとは思わなかったのである


でもちょっと待ってほしい
杖なしで魔法が使えるなら杖を召還する意味がない
フリージアはそのことに気が付くことが出来なかったのだ



164 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/06/28(木) 22:20:16 O
>152>158>ちょっと余裕が出てきた様子のリリアーナは、ソリに乗っている時のメラルの様子を気にしている様だった。
俺は寒くてあんまり記憶に無いけど。
>「レイド先生、なんだかメラルさんの様子おかしくありません?
 目立ったけがはないみたいだけど・・・・・・暴走って後遺症とかあるのかな?」
>「もしかしたら暴走時の記憶がばっちり残っちゃってるのかも!
 先生、アイススクリーマーはフリージア達に任せて、メラルさんのことお願いしていい?
 あの様子じゃメラルさん、絶対絶対気にしてると思うの〜」
「暴走の時ってのは大概記憶が無いもんなんだけどなぁ…。
まあ、メラルは俺に任せろ。
大して役には立たないが、傍で話を聞いてやる事位は出来るからな。」
そうリリアーナに告げると俺はメラルに寄り添った。
「メ〜ラ〜ル。
深刻そうな顔して、何か悩み事でもあんのか?
悩みだったら俺が聞くぞ?
あ〜、恋の悩みとかは困るけど…。
その点に関しては俺が悩みを聞いてもらいたいくらいだぜ〜…ハッハッハ…。
で、どうしたんだ?
無理に話せとは言わないが、溜め込むのは体に毒だぞ?」

165 :名無しになりきれ:2007/06/28(木) 23:30:42 O
「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………」
突然雪山が震えるように音をたてはじめた
そこから突然、青い色の古代機械―――ミスリルゴーレムが現れた!!
ミスリルゴーレムは右手にレイアを、そして意表をつかれたキサラを左手に掴む!
レイアはもちろんのこと、キサラ程度の力ではどうしようもない!
それどころか、二人を掴む腕からは、骨が軋む音すら聞こえる!
キサラは銃も落とし、苦しそうに悲鳴をあげるだけ
ミスリルゴーレムの厄介なところは、一切の魔法が効かず、その強度故にほとんどの物理攻撃も効かないところだ
しかもこの状況、無理に破壊すれば二人の命も危ない!!
さあどうする一行!!!




―――続く

166 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/29(金) 10:43:59 0
>164
メラルに暴走時の記憶があるかもしれない、というリリアーナの説を、レイドは笑ったりしなかった。
>「まあ、メラルは俺に任せろ。
>大して役には立たないが、傍で話を聞いてやる事位は出来るからな。」
リリアーナはこっくり頷いた。
正直メラルの気持ちを楽に出来るのは、ここにいるメンバーではレイド以外考えられなかった。

>162
再び幻灯機を揺さぶり始めると、振り落とされるような形でミニミニアルナワーズが落っこちてきた。
「アル――――!! 待ってたわ――――!!!」
>「あーもーうっさい!リアルタイムで編集するの大変なのにぃ!」
「編集???・・・! ちょ・・・キャ ―――― っ?!!」
両手が薬とラルヴァで塞がっていたリリアーナは、アルの鉄拳をモロに受けた。
「な、なんかぶたれたとこ痛いんだけど?!いたたたっ!やめてよホント痛いから!!
 とにかく今は暴れてる場合じゃないのよ、ラル君が大変なんだってばー!!」
どうにか落ち着いたアルに、リリアーナはラルヴァの状態を説明した。

>「あらあら・・・まるで王冠みたいね。しかも七本だなんてとっても素敵・・・」
嫌ーな含み笑いをしたアルは、戻ってきたルーナに意味ありげな言葉をおくっていた。
「ま、後頭部の角が実体化してなくてよかったわ。角が足に刺さったらさすがに痛いし」
ラルヴァを膝枕していたリリアーナは、一人うんうんと頷く。

アルはリリアーナの方を向き直るなり、深い深いため息をついた。
>「リリィ・・・あなた、恩とか絶対法則って言葉知らないの?せっかくの魔法回復薬を無駄にして・・・」
「アル、あなたいったい何が言いたいの?」
精一杯介抱しているし、魔法回復薬もきっちり効果を発揮しているというのに。
まだ何が足りないというのだろう?

>今度はリリィがラルを救う番よ。
>古今東西眠れる王子様を救うのは唯一つ!ほら、まだ残っているから口に含んで!」
「・・・・・・・・・・・はい?」
>魔法回復薬の小瓶をぐいぐいとリリアーナに突きつけてアルナワーズは迫る。
>口移しで回復薬を飲ませる事を!
「え――――――――――――!!!」
リリアーナは真っ赤になった。
かなり動揺しているのは端から見てもわかっただろう。
リリアーナも俗に言うお年頃である。やはりそういった面ではいろいろ思うところがあるようだ。

赤面して石と化している彼女に、アルは勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
>「ラルはリリィを助ける時に、イヤラシイ事なんて考えていなかったけど・・・
>リリィは・・・変な事考えてラルを見殺しにするのかしら・・・?」
リリアーナはっと我に返った。そうだ、この状態がラルヴァにとって良い筈がない。
ルーナ達も心配そうにこちらの様子を伺っている。
「ラル君は大丈夫よ、だから心配しないで待っててね!」
リリアーナは安心させるようにシャニィに微笑みかけた後、アルに向き直りキッと睨みつけた。
「あんまり馬鹿にしないでくれる?私を誰だと思ってるの!
 例え魔法が使えなくても私はヒーラーなの!ラル君が助かるっていうならどんな手だって試すわよ!!」
リリアーナはぐいっと魔法回復薬をあおると、ラルヴァの上に屈み込んだ。


167 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/06/29(金) 10:45:11 0



リリアーナは身を起こすと、ラルヴァの口の端に零れた薬をそっと拭った。
ルーナ達が固唾を飲んでマスターを見つめている。
「ラル君?・・・ラル君起きて。皆あなたのこと待ってるのよ」
リリアーナが優しくラルヴァの肩をゆすった。

>165
ルーナ達が固唾を飲んで見守っている中、突然轟音が響いた。
突如現れた巨大な敵は、瞬く間にキサラと少女を捕まえてしまった。
「―――― あれはミスリムゴーレム!なんでこんな場所に?!」
ミスリルゴーレムは通常は宝物を守らせたり、門から敵の侵入を防いだりするために配置される。
魔法は効果が無く、またミスリル製なので破壊するにも困難を極める。
だがそれはあくまで通常環境での話であり、普通の人間が遭遇した場合の話である。
命のスペルが壊されればゴーレムは活動を停止する。

それにここは極寒の地。
地形補正があるため、ある属性の魔法なら劇的な効果をあげることが出来る。
そう、ミスリル製ということがゴーレム自身の最大の弱点でもあるのだ。

でも、その前に。
「捕まった二人をなんとかしなきゃ!!」

168 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/06/29(金) 18:59:49 O
>>163
>「あなた転送魔法とか使えるのかしら?」
「ううん、違う。さっき拾ったの。
 ほら、さっき私何もないところで転んだでしょ?
 雪の中にこの杖が埋まってて、それに足をとられたのよ。」
レイアの持つ杖はアイススクリーマー達が持っていたそれとは異なり、
動物の背骨のような形をしている。

>>165
「きやっ!今度は何よ!」突然現れたミスリルゴーレムに鷲掴みにされるレイア。
ゴーレムは握力を強めていく、このままでは命が危ない。
「痛いわね!離しなさいよ、うすらトンカチ!!
 大事な瓶が割れちゃうでしょ!」
レイアの懐からガラスが擦れあう音が聞こえだした。

169 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/06/29(金) 21:06:44 0
>165>167>168
>「ううん、違う。さっき拾ったの。
>ほら、さっき私何もないところで転んだでしょ?
>雪の中にこの杖が埋まってて、それに足をとられたのよ。」

「なんだ、そうでしたの」
単純なお嬢様育ちの(?)フリージアはころっと納得した
>「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………」
「な、なんですの」
突然地面から現れたゴーレムに驚くフリージア

そしてそのゴーレムは・・・
「この色とつや・・私の苦手なミスリルじゃないの」
あまりに硬くて攻撃がぜんぜん通じないこの金属をフリージアは苦手にしていた

「とにかくゴーレムであるからにはアレがどこかにあるはずですわ」
ちゃんと授業にも出ていたしテスト範囲でもあったゴーレムの弱点
つまりemethのeの文字を削り取ることによりゴーレムが崩壊するという弱点である
フリージアはこの時、授業をまじめに受けていて本当に良かったと思った

「ギズモちゃんemethの文字を探すのよ」

「キットアレダヨ」
と指を刺す頭上のギズモ
たしかにemethという文字が彫られている

「あれね・・・・って!ちょっとなんて所に文字彫ってあるのよ!!」
どこに文字が掘ってあったかは想像に任せる
少なくとも女の子のフリージアの口からはとても言えない所だ

「と、ともかくやってみますわ!」
と雪の結晶を一転集中、水の一滴岩をも砕く
eの文字を削り取ろうと同じ場所に連続で投擲した

ガンガンガンガンと連続で音がする
フリージアがいくら雪山でパワーアップしているといっても相手はミスリルだ
果たしてeの文字を削り取ることは出来たのだろうか?
そしてゴーレムが崩壊したとして落ちる二人をキャッチできるのだろうか?

170 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/06/29(金) 22:39:02 0
赤面して石と化したリリアーナが覚悟を決めて啖呵を切ったのを受け、アルナワーズの表情がぱっと明るくなる。
「まー!まー!流石ヒーラー魂!頼もしいわよ〜」
両手を合わせて感心と感動を表している。
が、その実、腹の中では煽られるがままに反応する様に感動していた。

順調に目的をクリアーしていく様に気を良くしつつ、自分の仕事に取り掛かる。
【ファーストキスは魔法回復薬の味?】
【雪山に愛の奇跡を起こす唇】
【流れ込む液体。それは柔ら中唇から】
今回のシーンの副題を考えつつ、そっとラルヴァの頭にミニアルナワーズは腕を突き刺していく。
思念体だからできる荒業。
直接脳に接触して精神干渉を行うのだ。

ゆっくじ、じっくり、ラルヴァの精神をまさぐると・・・
ラルヴァの精神と接触した瞬間、音もなくミニアルナワーズは消し飛んでしまった。
それはほんの一瞬。
しかしその一瞬の間に融合し、垣間見、・・・そして弾き飛ばされた。

「え、え?ええ??」
ミニアルナワーズ自身も何が起こったか、すぐには理解できなかった。
雪の上をころころと転がるミニアルナワーズの身体は、思念を補充したばかりだというのに随分と密度を減らし現実世界へと弾き飛ばされたのだった。
そんな状態なので、ミスリルゴーレムが現れた事など気付く余裕はなかった。

171 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/29(金) 23:43:55 O
>>163
>「私が行っても回復呪文が使えるわけでもないから意味がありませんわ」
……なるほど
魔法使いなら何でもできる……ってわけじゃない…か
……魔法使いも人間…誰にも得手不得手はある…ってことらしい
>>168
> >「あなた転送魔法とか使えるのかしら?」
> 「ううん、違う。さっき拾ったの。
>  ほら、さっき私何もないところで転んだでしょ?
>  雪の中にこの杖が埋まってて、それに足をとられたのよ。」
……確証はない
………魔法使いにとって杖は…そうとう大事なもののはず
……それを落として…そのままにする奴が…はたしているのだろうか?
(――――まだ完全には信用できない―――か)
もっとも、隣のお嬢様は信じているようだが
>>165
……さて…と…どうしたものかな……
……いずれにしろ、この人…何かを知っているみたいだけど……
> 「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………」
「………?………何の音…………ッ!!?」
突然現れたミスリルゴーレムに、意表をつかれて掴まれるキサラ
「…………っ………つ……ああぁっ………!!!」
銃は運悪く雪上に落ち、骨が軋む音が聞こえる
このパワーの差では、抵抗することすらできない
「く……っ………!!」
成す術なく、苦しそうに声をあげるキサラ
その肋骨は、既に数本が砕けているようだ

172 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/06/30(土) 20:06:15 0
>165>166-167>170
リリアーナが口移しを終えて数瞬、アルナワーズが精神干渉を試みる。
が、ぽん。とでも音がしたようにアルナワーズは吹き飛ばされる。
僅か一瞬で見えたのは、血の池の中で棘だらけの逆十字架に磔にされたラルヴァの映像だった。

>「ラル君?・・・ラル君起きて。皆あなたのこと待ってるのよ」
弾かれたのと同時にラルヴァは目を開いた。
ゆっくりとではなく、唐突に。その目の焦点は目の前のリリアーナより更に向こうを見ている。
そして、今度はゆっくりと立ち上がる。
軽く頭を二、三度振ってからようやくラルヴァは口を開いた。
いつもの気弱そうなものと、似て否なる悲しそうな微笑を浮かべて。
「そっか、見られちゃったか。ありがとうリリアーナ、必死に助けてくれてたのは伝わってたよ。」
袖から伸びる自身の左腕に軽く触れる。そこは鉤爪が伸び、岩のように変質している。

「まぁ、不可抗力かな。一応見られないようにお願いはしてたけれど、仕方ないよ。」
ルーナが何か釈明を述べるよりも先に、振り向かずにラルヴァは言う。
それを聞いてルーナはまるで心臓を鷲掴みにされたような、申し訳なさそうな表情をするばかり。

>「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………」
「ミスリルゴーレム、か。」
ゆらり、とゆっくりとラルヴァはミスリルゴーレムへと歩み寄る。
その姿が、ゴーレムの前で消えたと思った途端。
ゴーレムの頭上に飛び乗っていた。

「みんな少し離れていて下さい。どうにかしてみます。」
と言うや否やゴーレムの頭頂部に右手を押し当て、呪文の詠唱を行う。
【 往く時は留まる事なくして 悠久たる物はなし 
  今、『七角の贄』の名において 万物の根源たる英霊に 御願い奉る
  彼の者を 現世の断りより解き放て ディスインテグレイト !】
ミスリルゴーレムの魔法の耐久性というのは基本的に魔法の破壊力に対応している。
だからこそ、ディスインテグレイト(分子分解)は魔法そのものをレジストしない限り耐えられない。

「それに、フリージアの氷で傷ついていたということは。恐らく100%純粋なミスリルじゃない。」
ゴーレムの頭頂に乗る寸前、フリージアの氷で「emeth」の周りが欠けたのが見えていた。
ミスリルはあまりに貴重な物質だからこそ、純度100%のミスリルゴーレムではないと踏んだのだ。
ゴーレムは、その頭頂部からサラサラと砂のようにバラバラになっていくだろう。
そして、捕まっている二人の寸前でその分解は停止させ、
落ちてくる二人を待ち構えていたシャニィとルーナがキャッチするつもりだ。

173 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/06/30(土) 22:14:31 0
雪に閉ざされた山の洞窟の中に問題の没落吸血鬼はいた。
己の食料である生物の血を求めて果てのなさそうな洞窟をさまよい、何度目かわからぬほど回数を重ねたため息が再度こぼれる。
「戦略的撤退した後にこんなことになるなんて…果たして誰が予想できだろうか?」


>6
学園の屋上にて何者かにより召喚されたヴァン。
次々と倒されていく悪魔たちをみて完全にびびったヴァンはコウモリに変身して身を隠していた。
可能な限りの隠密魔法を駆使し、なんとか誰にも見つからずにいたのだが…。
そこで行なわれた学園の再構築。
それでもまだ大丈夫と楽観していた中で再び隠れてうとうととしているうちに、強力ななにかによって体を引っ張られる。
教師のエイティが塔を壊してときに発生したブラックホールに飲み込まれたのである。


ブラックホールに放り出された先でみたものは一面に埋め尽くされた雪。
塔の内部にも関わらず屋外という矛盾した空間に戸惑いを隠せず、自分の想像を越える出来事に成す術もなかった。
日光の恐怖があるヴァンは、まずは日の光の届かない場所をさがすために本調子がでないまま歩き出し、
当てもなく雪山をさまよっていたところ、偶然この洞窟を見つけて中へ入りいまに至る


何匹かコウモリを偵察に行かせているがいまだに新たな発見はなく、ランプひとつない暗闇の中神経を研ぎ澄ませている。
雪の寒さから逃れた人間の一人も見つかると踏んでいたヴァンだが、人間は愚か生物の気配がしない…。
「大変なことになってきた。
 このままだと絶対死んじゃう…」
吸血鬼は適度に血を吸わなければ肉体が劣化する。
その果ての終着にあるのは『死』であり自身の消滅でしかない。
吸血鬼の祖ほどの者ならば吸血行為をしなくても生きられるが、太陽を克服していない半人前のヴァンはせいぜい後二日。
節約状態のコウモリに変身して三日が限度というぐあいだろう。
日光からは逃れたものの、今度は血の渇きに頭を抱えて座り込んでしまった。

174 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/06/30(土) 23:58:19 O
>>172
ディスインテグレイト!
ラルヴァの放った魔法によって、ミスリルゴーレムは徐々に、それでいて急速に砂のように物質が変化していく
キサラはそれを感じとった瞬間、体は動いていた
砂と化す前、すなわちまだミスリルである状態の崩れゆくゴーレムの体を足場として、タリアの位置まで跳び、
そのままタリアを抱きかかえて雪上に着地した
その姿は、俗にいうお姫様だっk…………
タリアを地上に置いたキサラは、痛みに顔を歪ませ……はしなかった
実際肋骨が数本折れ、その痛みに耐えられるほどキサラは我慢強くはない
だが、周りに心配をかけたくないのだろう
(今ここでそんなことに時間を裂いている場合じゃない―――)
周囲の心配の声も味気なく断り、周囲からすれば、幸いにも怪我はなかったようにしか見えないだろう

175 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/01(日) 00:01:05 0
「ア、アル?!」
ぽんっと音を立ててアルが弾き飛ばされた。
ころころ雪の上を転がる彼女の身体が縮んでいく。一体何があったのだろう?

ラルヴァに視線を落とすと、彼は目を覚ましていた。
だがリリアーナではなく、別の何かを見つめているようだった。
彼はゆっくり立ち上がった後、何度か軽く頭を振る。
そして自分の異質な左腕に気づくと、なんとも寂しそうな笑みを浮かべた。
>「そっか、見られちゃったか。ありがとうリリアーナ、必死に助けてくれてたのは伝わってたよ。」
袖から伸びる左腕にラルヴァは軽く触れた。彼の腕は鉤爪が伸び、岩のように変質している。
>「まぁ、不可抗力かな。一応見られないようにお願いはしてたけれど、仕方ないよ。」
リリアーナはラルヴァに、何と声をかけていいのかわからなかった。
最初から無かった事にしてあげたかった。
山小屋で私が目を覚ましたとき、彼もこんな気持ちになったのだろうか?
あまりに困っていたので、ラルヴァの言葉に含まれた不可解さに気づくのはもっと後のことだった。

ガンガンガンガンと連続で金属特有の音が続く。
見ればフリージアがミスリルゴーレムに向けて結晶を連続で放っているところだった。
「フリージアったら・・・・・・どこ狙ってるのよ・・・」
確かにその部分は男性の弱点だが・・・
>「ミスリルゴーレム、か。」
「ちょっとラル君、あなたフラフラじゃない!まだ動いちゃダメよ!!」

フリージアの一点集中攻撃に気を取られていたゴーレムは、伏兵のラルヴァに気づくのが遅れた
迎撃するため邪魔な人質を放り投げようとするが、もう遅い。
ディスインテグレイトを受けゴーレムは動きを止めた。
待ち構えていた2人が、落ちてきた人質を無事受け止める。

だがキャッチしたのは2人の獣人ではなく、レイドとシャニィだった。
レイドが目配せし、メラルとリリアーナの傍にルーナが残るようにしたからだ。
可愛い少女を無事受け止めたにも関わらず、レイドの横顔は厳しい。。
ゴーレムに握られていた身を案じているようにも、何かに警戒しているようにも見えた。

リリアーナはレイドから視線を外すと、フリージアにむけてぐっと親指を立てて見せた。
「フリージア、ナイス判断!お陰で人質も無事開放されたわね!
 でも何でわざわざあんな場所狙ったの?・・・あ、もしかしてゴーレムにも性別があるとか!?
 見分けられるなんて・・・フリージアったらすごいわね!」
リリアーナは心底尊敬した顔でフリージアを見つめた。

ゴーレムの傍にはキサラの銃が置き去りにされていた、
「アル、寝たフリしてないで加減起きて頂戴。
 ちょっとキサラ、あなたの大事な銃が雪の中に落ちたまんまじゃない!」
返事が無い。
「・・・・・・キサラ?」
不審に思ったリリアーナは拾った銃を手に、シャニィに抱えられたままのキサラを覗き込んだ。


176 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/01(日) 00:24:52 0
>172>175
なかなかemethのeに当たらないフリージア
やはり最初のeに当たらず別の文字に当たったらどうなってしまうのだろうか
とかミスリルで兆弾して自分のところに跳ね返ってきたらどうしようとか
迷いがあるのがいけないのだろうか?
それでもフリージアの雪の結晶が当たったところはえぐれ・・・・
「え?ちょっと!なにこれ?ミスリルの割には柔すぎるんじゃないの?」
そう思いっきりえぐれたり欠けたりしていたのだ

そしてラルヴァ登場
さっきまで血を流していたのが嘘のように軽々とゴーレムの頭上に飛び乗った
「すごいジャンプ力ですわ!?」
そのジャンプ力になぜかバッタと人を合成したキメラの英雄の面影を見たフリージアであった

>「みんな少し離れていて下さい。どうにかしてみます。」
「わ、わかりましたわ!!」
言われてなぜか残像付きのバックダッシュではなれるフリージア
別にそんな離れ方しなくても普通に後退すれば良いのに・・・

そして分解魔法であっという間に崩壊を始める不純物入りミスリルゴーレム
>「それに、フリージアの氷で傷ついていたということは。恐らく100%純粋なミスリルじゃない。」
その言葉で苦手なミスリルの割にはあっさり砕けたことに納得するフリージア
それに意思の無いゴーレムであったこともあっという間に崩壊した原因の一つであろう
意思を持たぬものが魔法をレジストしようとするはずが無いからだ

どうやら人質は無事救出されたらしい

>「フリージア、ナイス判断!お陰で人質も無事開放されたわね!
>でも何でわざわざあんな場所狙ったの?・・・あ、もしかしてゴーレムにも性別があるとか!?
>見分けられるなんて・・・フリージアったらすごいわね!」

「え、その、え〜と、お〜ほっほっほ!!」
ごまかそうと笑うフリージア
基本的に意思の無いゴーレムにそんなものあるわけが無い
意思があるのならその意思の性別によると思うが・・・

そんな様子を見かねてか
「アソコニ emethッテ カイテ アッタノ」
と説明するギズモであった

177 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/01(日) 10:21:32 0

リリアーナ達の言葉に対しても、表情は変わる事はなく。
ただ一言「ありがとう。」といっただけだった。
だが、その口調はメラルらしくなかった。普段の冷静さではなく、
その奥に隠された心が篭っているような感じである。

>「メ〜ラ〜ル。 深刻そうな顔して、何か悩み事でもあんのか?
  悩みだったら俺が聞くぞ? あ〜、恋の悩みとかは困るけど…。
  その点に関しては俺が悩みを聞いてもらいたいくらいだぜ〜…ハッハッハ…。
  で、どうしたんだ? 無理に話せとは言わないが、溜め込むのは体に毒だぞ?」
いつものメラルなら、間違いなく茶化すような部分に対して嫌味のようなことを言った上で
煙に巻いたのだろう。しかし、今回はそんな素振りは見られない。視線すらあわせず、
顔を軽く伏せるような状態で、メラルが呟くように…レイドにしか聞こえないように言った。

「先生も。皆も。酷いです。」
少し、間をおいてメラルが続けた。
「優しくて、芯が強くて、義理堅くて…。これじゃ私、逃げられないじゃないですか。
 これで逃げたら、それこそ仲間として失格じゃないですか。」
そして、また少し間が開く。
「怖かったんです。自分にすら理解できなかった力のせいで、皆に怖がられるのが。
 でも…多分大丈夫だとわかって、少し…気が楽になりました。他にも、
 色々と要因はありましたけど…もう、大丈夫だと思います。。」
レイドは気付くだろうか。メラルが、あえて理解できなかったと過去形で言っていることを。

「まだ、覚悟が出来た訳じゃないですけど…二人にも、先生にも…きちんと話します。
 力の事も…私が頑なに隠し続けた理由も。」
メラルが話している途中、ゴゴゴゴゴという妙な音が。そして、今度は即座に対応した。
「ですが、今はあっちを優先して下さい。これで皆が怪我をしたら、本末転倒です。」
メラルは立ち上がると、杖に腰掛けるように乗って、音の方向に飛んでいった。


飛んできて、リリアーナの近くに着地してすぐに、メラルは
異形…と例えるには人間に近く、人と言うには異形に近い。
そんな姿のラルヴァが、かなり高位の術、分子分解を用いる…
その光景を見る事になった。そして、そのラルヴァがラルヴァである事自体、
そこまで面識があったわけではないメラルにはリリアーナの言葉で推測するしか出来なかった。
しかし、その姿を見ても恐れる様子も怖がる様子もないリリアーナ達の姿は、
メラルに更なる安心感を与えたようだ。それが、最後の一押しになる。
(…信じて…良さそうね。多分、彼も…人に話せるとは思えない。)

リリアーナがキサラに駆け寄っている。メラルにはキサラがかなりのダメージを
負っているように見えた。しかし、メラルはキサラに駆け寄る事はなく、ただ
落ちている銃器を拾い集める事を優先させた。その間に、考えを纏める。
(部外者にまで話すのはもっての他。アルは…まぁ、エミューの判断に
賭けてみるのもいいかもしれない。それに、彼女の協力なしに
聞く人間を制限するのは難しいのよね。)
そして、思念体のアルに近づいていった。
「…その魔力。アル…よね?ちょっと、大事な話をしたいんだけど、
 学園外の人間にまで聞かれるのは少し困るの。頃合を見て、
 …ちょっと協力してもらえるかしら?」
メラルは、サングラスに手をかけて、それを外す。
左目は髪で隠れているが、恐らくその行動だけでも
ある程度話の内容は類推できるであろう。


178 :名無しになりきれ:2007/07/01(日) 14:33:25 0
空は黒い雲に覆われると猛吹雪が吹きはじめた。

179 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/01(日) 20:30:17 O
>177メラルは俺と視線を合わせようとはせず、顔を軽く伏せたまま呟いた。
>「先生も。皆も。酷いです。」
え?ちょっと待って。俺何か酷い事したっけ?
>「優しくて、芯が強くて、義理堅くて…。これじゃ私、逃げられないじゃないですか。
 これで逃げたら、それこそ仲間として失格じゃないですか。」
なるほど…そういう事ですか。
>「怖かったんです。自分にすら理解出来なかった力のせいで、皆に怖がられるのが。
 でも、多分大丈夫だと分かって、少し…気が楽になりました。他にも、
色々と要因はありましたけど…もう、大丈夫だと思います。。」
…その気持ちは俺も分かるよ。
子供の頃の俺と同じ考えだ。
「誰が怖がるかよ。
俺はもちろん、アイツ等が友達を怖がる筈無いだろ?」
いや〜ホントに良かった〜。
なんとか調子を取り戻しつつあるみたいだ。

>「まだ、覚悟が出来た訳じゃないですけど…二人にも、先生にも…きちんと話します。
 力の事も…私が頑なに隠し続けた理由も。」
「ああ。ゆっくりで良い。
全てを話すのはお前の覚悟がしっかりと決まったらで良いからさ。
きっとアイツ等も待ってくれるだろうよ。」
ここでまたゴゴゴゴゴ……という音が聞こえる。
>「ですが、今はあっちを優先して下さい。
これで皆が怪我をしたら本末転倒です。」
そういうとメラルは杖に腰掛け、音のする方へ飛んで行った。
フッ……アイツもすっかり立派に成長しやがって。
俺は本当に嬉しいよ。

さて、あんまり感傷に浸ってる暇はないな。

180 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/01(日) 20:32:16 O
>175音が聞こえた方へ向かうと、リリアーナ達とゴーレムの姿が目に入った。
しかもゴーレムは何気に人質を取っていやがる。
しかしまあ、なんとか、生徒達の活躍によりゴーレムは崩れ、人質の二人は無傷で解放された。
俺はゴーレムと闘う事はなく、落ちてきた少女を受け止めるだけの役だった。
「大丈夫かい、お嬢さん?
痛い所はあるか?」
この娘の体も心配だが、近くに別の敵が居ないかどうかも心配だ。
早くこの場から立ち去った方が良いかもしんないねえ……。
このままじゃマリアベルに辿り着く前に魔力を使い切っちまうぜ〜…。

181 :名無しになりきれ:2007/07/01(日) 21:18:32 0
上の方から転がってくるクドリャフカ氷

182 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/01(日) 22:11:04 0
世界に秘境魔境は数あれど、最も謎めいていて最も身近な場所は人の心である。
                        バイ・わ・た・し
名言集みたいなこと言ってみたけど、実際その通りなのよね。
ラルヴァの精神に不用意に触れ、せっかく回復した思念体もかなりの量を持っていかれてしまった。
心理という海原に、一滴の水滴を垂らすようなものだ。
もって行かれる事も、それが呼び水となって溢れる事もある。
だからこそ人の心は深く、面白い。

そんなことを思いながら、起き上がる。
キサラと見知らぬ女の子を握ったミスリルゴーレムを分解するラルヴァ・・・?
「あらあら、愛の力は偉大ねえ。
あのくらいの年の男の子は単純だから張り切っちゃって。」
リリアーナの背中ごしに感心したように呟きをもらすが、その大きさは確実に聞こえる大きさだ。

精神干渉は試みたが、結局は何も出来ず。
ラルヴァが目覚めたのはまさにお約束という絶対法則のおかげに他ならない。

「それにしても、Eを削るだけでいいのに、場所があそこだからってじわじわといたぶるだなんて・・・
男の子は見ているだけで震え上がりそうよ〜。
あ、一部マニアの心は鷲掴みにしたみたいだけど。
流石は氷の女王よ!」
感心ついでにフリージアにも労いの(?)言葉をかける。
いまいち意味不明というか意図不明の言葉はアルナワーズたる所以。
深く考えては負けだと思う。
それがアルナワーズを良く知る人物の評だ。

「さ〜て、無事危機を乗り越えたところで、あのウサギちゃんは・・・誰?」
キサラと共にミスリルゴーレムに囚われていたレイアを見て首をかしげる。
白いもこもこが雪ウサギのような印象なのだ。
そんなアルに声をかけるのはメラルだった。
そして、思念体のアルに近づいていった。
>「…その魔力。アル…よね?ちょっと、大事な話をしたいんだけど、
> 学園外の人間にまで聞かれるのは少し困るの。頃合を見て、
> …ちょっと協力してもらえるかしら?」
サングラスを外した時点で粗方の意味を把握し・・・・
少し口を尖らせ、表情が曇る。
「・・・いいの?
学園外の人間には聞かれては困る、が条件で・・・?
協力は惜しまないわよ〜。何をすればいいか言って頂戴。」
表情が複雑に推移し、最後には・・・ニタリ・・・とした愉悦の笑みを浮かべ応えた。

183 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/01(日) 22:34:29 0
【洞窟内】
あまりの空腹の為だろうか?
ヴァンエレンの感覚がありえない情報を伝える。
数体の生き物の近づいてくる気配。
これはいい。
謎なのは洞窟内だというのに黒い雲に覆われ、吹雪が吹き始めたことだ。

しかしそれは錯覚などではなく、紛れもなく本物だとすぐ判るだろう。
容赦なく打ち付ける雪や雹の痛みによって。
「行き倒れのヴァンパイアだわ〜。あなたのご主人はこの人なのぉ?」
「ふん、アンデッドか。温度と音の感覚しかないアイスクリーマーが気付かないのは道理じゃの」
真っ暗な洞窟内で吹雪に阻まれて見えないが、人間のようだ。
だがそれだけではない。周囲をアイスクリーマー数体に囲まれているのは判るだろう。


シバの小屋でチーズとワインを片手にチェスを興じている二人の元に、二人(?)の客が訪れたのは十数分前。
一組は【女神】を探したアイスクリーマーたち。
もう一人は、ヴァンエレンの放った蝙蝠だったのだ。
それに興味を持ったアルナワーズはシバとアイスクリーマーと共に散歩がてら救出に来た訳だ。


「あらあら可哀想。血をあげたいけど、私貧血気味だしぃ・・・代わりに血の気の余っている人・・・紹介して差し上げましょうか?」
吹雪という壁で阻まれた向こう側から、おっとりとした声が響く。
僅かに見えるのは、人のシルエットと中央に光る怪しげな巨大な目。
もう片方はヴァンエレンの蝙蝠を光の枷で拘束しているようだ。
抗いがたいような甘く、誘うような声がヴァンエレンの脳に響く。

########################################

洞窟内吹雪の秘密。
私の心臓に【タイフーン・アイ】という嵐の具現が憑依融合しているのよね〜。
それが環境に影響されて【ブリザード・アイ】に変化しちゃったみたい。
嵐の具現を発言させれば、屋内だろうがどこだろうが、私中心に嵐が発生するのよ〜。
あ、ちなみに台風の目だから、私を中心に半径1Mは無風の快適空間よん。
か弱いから嵐の壁と、アイスクリーマーさんたちに守ってもらえないと外になんて出歩けないわぁん。

184 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/01(日) 22:50:29 O
>175
シャニィに抱えられたキサラは、苦しそうな顔をしていた
それは骨が折れた痛みからなのは間違いない
だが、ここで疑問に思えることが一つ…誰か気づくだろうか
―――そう、明らかに不自然なのだ
…キサラの肋骨は折れたが、レイアには特に異常は見当たらない…
事実、ミスリルゴーレムに捕まったときも、キサラは痛みに声をあげるほどだったが、
少女はそれどころかゴーレムに対して罵声を浴びせていた



少し遅れて、キサラはリリアーナに返事を返した
……周りの吹雪に掻き消されて、消えそうなぐらい小さく、細い声で…一言
「…大丈夫」と
だが、その言葉と裏腹に…次の瞬間にキサラは目を閉じた

185 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/02(月) 06:47:05 0
>182
一回り小さくなったアルは、雪の中からむっくりと起き上がった。
>「あらあら、愛の力は偉大ねえ。
>あのくらいの年の男の子は単純だから張り切っちゃって。」
聞こえよがしな声に、リリアーナは一瞬固まった。
だがすぐに「自分のことをからかってると考えるのは自意識過剰」と結論付けたようだ。
そう、 二人の間に起こったあんな事やこんな事は、全部治療行為なのだから。
「でもね、ラル君はもう少し自分を大事にしないとダメだと思うのよ」
リリアーナは困ったようにため息をついた。
「あれだけ血を流して、身体だって元に戻ってないのに・・・・・・。
 いくら好みの女の子を助けるためとはいえ、あんな魔法使っちゃって大丈夫なのかな・・・・・・」

>176
ギズモの返答を聞いてリアクションに困ったリリアーナは、
「あら・・・そうなのね。・・・・・・・・・・あは・・・あはははははは」
とりあえず一緒になって笑い始めた。
アルが助け舟を出さなければ延々笑っていたに違いない。

>184
シャニィに抱えられたキサラはグッタリしていた。
リリアーナが心配そうに覗き込むと、蒼ざめたキサラは小さく「大丈夫」と囁いた。
そんな訳がない。絶対どこか怪我をしているに違いない。
向こうの女の子はぴんぴんしてるのに、この差は一体何なのだろう。
(・・・はっ!もしかしてキサラは偏食?だから怪我しちゃったとか?!)
一瞬そんな的外れな考えが脳裏を過ぎる。だが今はそんなことを考えている場合ではない。
額に脂汗を滲ませ目を閉じてしまったキサラに、リリアーナは慌てた。
「わー!!眠っちゃダメよ!今寝たら死んじゃうから!!」
ぺちぺちとキサラの頬を叩いて起こそうとする。
「待って、今何か回復アイテムを・・・・・・・・ぶはっ!」
急にひどい吹雪になった。視界全部が白に塗りつぶされ、10メートル先の視界すらままならない。
このままではキサラを治療するより早く雪だるまになってしまうだろう。

>180 
「シャニィ、シャニィ! あなたはキサラを眠らせないよう話し掛けて!!
 レイド先生ー!どうしよう、キサラがゴーレムのせいで怪我してます!!
 早く吹雪が当たらない場所に移動しないと・・・・・・!」
リリアーナは寒さに震えながら、レイド達に聞こえるよう大声を張り上げた。
雷なのだろうか、不気味な地響きが聞こえる今、一刻も早く移動した方がいいだろう。
「そこの女の子!あなたこの山に詳しいんでしょう?
 私達はシバに言われてここにきたのよ。山頂に行きたいの。 
 もしよければ山頂までのルートと、雪から避難できるような場所を教えて!」

186 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/02(月) 11:25:47 0
>182
>「それにしても、Eを削るだけでいいのに、場所があそこだからってじわじわと
いたぶるだなんて・・・
>男の子は見ているだけで震え上がりそうよ〜。
>あ、一部マニアの心は鷲掴みにしたみたいだけど。
>流石は氷の女王よ!」

「お〜ほっほっほ!ゴーレムに痛覚は無くてよ!それに私なんて”残虐白雪姫”と
呼ばれたお祖母さまにはおよびもしませんわ・・・・で一部のマニアってなにかしら(ボソッ)」
そのよくわからない言葉によくわからない返事を返すフリージア
最後の一言を言う頃にはアルはメラルのほうに行ってしまったため聞かれ無かった
それにしてもフリージアの祖母、悪役レスラーみたいな二つ名だ
>178>181
そして猛吹雪が吹雪く
その吹雪に押されてか上の方から氷の塊のような物が転がってきたが
まさかクドリャフカの入った氷なんていうご都合展開あるわけが無いので
見なかったことにした

「雪の結晶のドームを展開しますわよ」
吹雪避けにドームを展開するがすぐに吹き飛ばされる

ギズモは一生懸命フリージアの足首につかまっている
フリージアは「そういえばよく吹雪きに吹き飛ばされましたっけ・・・」と懐かしそうな顔をした

187 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/02(月) 17:39:52 0
放った使役コウモリのうちの一体が複数の何かに囲まれたという連絡があったのを最後に忽然と気配を消した。
この山にはアイスクリーマーといった群れで行動する魔物がいたが、魔物同士で争うことはまずない。
さきにヴァンから攻撃を仕掛けるか縄張りを荒らすかしない限りは、双方にとってなんの利益もない争いなどルールに反する。
ならば魔物とは違う外敵要因によってなんらかの干渉があったと考えられる。
たいした力も持たず主との繋がりがなければすぐに消滅するほどの魔力しかもっていないコウモリだ。
そんな弱い存在のものなど、多少魔法をかじったものならば殺すなど他愛のないことだろう。
さて、重要なのはコウモリのことではなくそれを無力化できる存在がこの雪山に現れたという事だ。
たかが動物に遅れをとるような使い魔でもないので、人間である可能性が非常に高い。
とうとう獲物を発見したヴァンはいつでも行動が移せるように魔力を全身に巡らせた。


>183
洞窟の中に何者かが足を踏み入れた。
さきほど見つけた獲物と思われる存在ならば袋の鼠状態だ。
これから血を吸いにいく手間が省けたというもの…。
やる気十分といった感じで舌なめずりをする。
しかし、突然洞窟の中が冷え込み暗雲が立ち込めて吹雪が舞い始めた。
(天候操作の魔法か?吸血鬼相手にあまり有効な攻撃とは思えないが…)
帽子が打ち付けるような雹まじりの雪に飛ばされそうになるのを手で押さえる。
やがて入ってきた何者たちが正体を現しはじめた。
同時に吹雪という異常現象がぱったりと止んだ。
ヴァンは用心深く現れた侵入者の者たちを目で追う。


>「行き倒れのヴァンパイアだわ〜。あなたのご主人はこの人なのぉ?」
>「ふん、アンデッドか。温度と音の感覚しかないアイスクリーマーが気付かないのは道理じゃの」
二人の人間とヴァンを包囲するようにアイスクリーマーが逃げ道を塞いでいる。
なんらかの精神干渉で操られているようだ。
フラフラと頼りない足取りは意識があるのか疑わしい。
ヴァンは戦力の確認をすると、警戒心を剥き出しにして五匹のコウモリが出現させる。
主を守るために二体は二人の前に出、もう三体はアイスクリーマーを牽制している。
洞窟内に『チィチィチィチィ』という鳴き声と無数の羽ばたく音が木霊した。

>「あらあら可哀想。血をあげたいけど、私貧血気味だしぃ・・・代わりに血の気の余っている人・・・紹介して差し上げましょうか?」

幻術なのか脳に直接作用する言葉はヴァンにクリーンヒットした。
暗示にかかってしまい、酒に酔ったように思考が定まらなくなってしまう。
「血をくれる人を紹介してくれるんでふか〜?それはご親切にどうも」
酒に酔ったように呂律の回っていないり投げた様な口調で話す。
「わたくし、吸血鬼のヴァンエレン・ブランカートと申します。
 こうもりにだって変身できちゃいまふよ〜」
誰も聞いていないというのに面白いくらいにペチャクチャ喋り、あろうことか芸のように自分の技を披露する。
周りにいたコウモリよりも一回り大きく、サイズの小さくなった帽子をかぶったコウモリ姿のヴァンが煙とともに現れた。
「さぁ、早速案内を頼みまふ!」
変身したままの姿でシバとアルナワーズの周りを飛び回る。

188 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/02(月) 19:17:13 O
>>180
>「大丈夫かい、お嬢さん?
>痛い所はあるか?」
「はい、私は大丈夫です。」
レイアはレイドの手から降りると、懐をまさぐった。
ほっと安心した表情をするとレイアは改めて頭を下げた。
「ありがとう、あなた達にはまた助けられました。」

>>185
>「そこの女の子!あなたこの山に詳しいんでしょう?
> 私達はシバに言われてここにきたのよ。山頂に行きたいの。 
> もしよければ山頂までのルートと、雪から避難できるような場所を教えて!」
レイアは吹雪に負けないくらい大きな声で答えた。
「山頂までのルートも雪から避難できる場所も知っているわ!
 その中に入るのよ!」
レイアが指差したのは先程の小さな穴だった。
そのままではもちろん入れない。
レイアは懐から瓶を取り出した。
中には金色の何かさらさらしたものが入っている。
「さぁ!みんな並んで!
 魔法の粉をかけてあげる!」
レイアはまずリリアーナに瓶の粉を乱暴に振りかけた。
しかし、リリアーナには何の変化も見えない。
「さぁ、行って!
 さぁ!さぁ!さぁ!」
見た目よりずっと力が強いレイアは、リリアーナをぐいぐい穴の方へ押し付けた。
するとリリアーナの体がみるみる縮んでいき、穴を通るのにちょうどよい大きさになった。
まるでお人形さんだ。
「みんなもほら!私の前に並んで!」
次々と小さくなって穴に入る(押し込まれる?)メンバー達。
最後にレイアは自身に粉をかけた。
「シバ絡みかぁ…嫌な予感がするなぁ。」
レイアは穴の中に入って行った。

洞窟の中はずいぶん暗いようだ。


189 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/02(月) 22:08:50 0
【雪原】
実体のない思念体であるミニアルナワーズにとっては天候は関係ないが、肉体を持つ他のメンバーにとってこの吹雪は脅威となるだろう。
メラルやラルヴァの事も気になるが、取り急ぎ移動する必要がある。
そこで【案内人】と称するレイアが小さな穴に入るよう、魔法の粉をかけていく。
「まあまあ、みんなお揃いね〜。縮尺が揃って嬉しいわ。」
同じ大きさに縮んだメンバーを前に、嬉しげに声をあげる。
しかしそんな余韻に浸るまもなく次々に穴に放り込まれてしまう。
「これでちょっとは落ち着けるかしら?」
ミニアルナワーズが身体を光らせて穴内を照らし、一堂に振り返る。


【洞窟】
よほど空腹状態だったのだろうか?
軽い暗示にかかり、すっかり酩酊状態のヴァンエレン。
口上も軽く自己紹介をし、手の内まで明かしてくれるその姿にアルナワーズはにんまりとし、シバはやれやれといった感じで息をつく。
「まあ!すごいわねえ。それじゃあ・・・」
大型蝙蝠になったヴァンエレンに感心の拍手を送る姿は純粋に楽しんでいるようだ。
送られた目配せに応え、シバは拘束していた蝙蝠を離した。

「残念だけど、私達はか弱いからとても案内なんて出来ないわ〜。
でも大丈夫。この子に居場所は教えておいたから。」
キィキィと鳴きながら主人の元へと戻った蝙蝠を指差しながら注意事項を伝える。
【血の気の多い友人】がどこにいても、この蝙蝠は居場所を知ることが出来る。
ただし、この蝙蝠が殺されたり使い魔収納カプセルなどに収納されたら位置感覚は途切れてしまう、と。

本体のアルナワーズは思念体であるミニアルナワーズと意識が繋がっており、その位置が把握できる。
口には出さないが、その位置把握機能を使い魔蝙蝠にも付与しておいたのだ。
これが道案内できる使い魔蝙蝠のカラクリである。

注意事項を言い終わると、アルナワーズはヴァンエレン蝙蝠にそっと手をかざす。
「私は通りすがりの博愛主義者の天使よ〜。
でも私って、慎み深いから、ここであった事はあまり覚えていないでねぇん。」
ヴァンエレンの脳から、アルナワーズやシバの記憶印象がぼやけていくだろう。
そして今のやり取りも・・・
ただ、何者かに血を吸える相手まで導かれる、と摩り替わっていくはずだ。


「良い事した後って気持ちいいわ〜。程よい運動にもなったし。」
「お前さん、ええんか?あの小僧どもだろう?」
「ええ。飢え死にしそうな人を放っておけないしぃ。・・・それに・・・恋は障害があるほど燃え上がるものよん。」
「【ついで】に律の傾きも直せるし、か?」
「ふふふ。ねえ、帰ったらチーズフォンデュしましょう?それから、さっきの続き、2−6ポーンなんてどう?」
「そりゃ構わんが、儂は4−5ビショップとするぞえ?」
「あらまあ、そこまでビショップが下がってくるだなんて・・・」

ヴァンエレンを見送った後、アイスクリーマーに護衛されながら着た道を引き返す二人。
その会話はもう旧来の友人のような空気を醸しつつ続く・・・

190 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/03(火) 21:17:19 0
>188
>「山頂までのルートも雪から避難できる場所も知っているわ!
> その中に入るのよ!」
何でも女の子の名前はレイアというらしい。
が示した穴は直径15センチくらい、まるでウサギ穴のように小さな穴だった。
「ちょ・・・冗談でしょ?こんなちっちゃい穴メラルさんだって無理よ」
女の子は有無を言わさずリリアーナ達を並ばせ、金色の粉をぶちまけた。
>「さぁ、行って!
> さぁ!さぁ!さぁ!」
「お、押さないでよ〜!!無理だって・・・・・・・あれ?」

気づけばリリアーナは真っ暗な洞窟の中にいた。
そして洞窟の外に見える皆の姿は、まるで巨木のようだった。
>「みんなもほら!私の前に並んで!」
女の子は巨人と見まごうサイズの仲間たちを、次々穴の中に押し込もうとしていた。
「うわ〜ん助けて〜!潰される〜!!」
リリアーナは慌てて真っ暗な洞窟の奥へと逃げ込んだ。

どかっと誰かに後ろから突き飛ばされ、リリアーナは転んでしまった。
「いたた・・・。誰よ、痛いじゃないの〜!!」
リリアーナは見えない誰かを押しのけた。
「ねえ、みんな揃ってる? 無事小さくなれたかな〜?」
リリアーナは痛む膝を擦りながら、皆に呼びかけた。

>189
その時。
>「これでちょっとは落ち着けるかしら?」
アルの身体がぼうっと光った。
「キャ――――!! お化け ――――!!」
リリアーナは絶叫した。
身体が縮んだため、リリアーナより背が高いのに三等身のままのデフォルメボディ。
はっきりいってライトアップされた姿は恐すぎた。
物語に出てくる「カイチュウデントウ」とやらで顔を下から照らした時、きっとこんな感じだろう。

「もー!!アル!身体を光らせられるなら顔も光らせてよ!恐いじゃない!!」
怒鳴ってからはっと口を押さえるが、もう遅い。
「あはははは・・・・えーと・・・いや・・・その・・・。
 あっそうだ!私キサラの手当てしなきゃいけなかったんだっけ!」
リリアーナはいそいそとキサラを抱えたシャニィの元へと向かった。

キサラの怪我の状態を調べ終わったリリアーナは顔を曇らせた。
「肋骨。ぽっきり折れちゃってるわね」
外傷ならともかく、回復魔法をつかえない今肋骨骨折では手の施しようが無い。
「一緒に捕まっていた女の子・・・レイアだっけ?あの子はぴんぴんしてるっていうのに・・・
 どうしてこんなに差が出るのかしら〜!!」
リリアーナはくしゃくしゃと髪をかき回した後、キサラをビシッと指差した。
「キサラ、もしかしてあなた好き嫌いが多いわね?!
 知ってる? 偏食してる子は骨が脆くなっちゃうのよ!」
高らかに宣言したリリアーナは、ふっと表情を緩めるとじいっとキサラを見つめた。
「―――― ちょっとは目が覚めた? うん。じゃあ冗談はこのくらいにして・・・」

リリアーナはフリージアを手招きした。
「ねえフリージア、使い魔収納カプセル出してくれる?キサラ骨折してるの。
 回復するまでその中に入れてあげたいんだけど・・・・・・構わないかしら〜?」

そしてリリアーナは、視界の隅を掠めたアルの姿に気づき、再び仰天する。
「あ―――― っ!アル!あなた縮んでる!縮んでるってば!!」
ロウソクが少しづつ短くなるように、光るアルもまた小さくなっていくようだ。
「どうしよう!このままじゃアルが燃え尽きちゃう・・・そうだ灯り! 誰か灯りを持ってない〜?!」

191 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/03(火) 21:49:16 0
【小さな洞窟内】
>189>190

「ここまで小さくなるとオケラさんやモグラさんとかも強敵になるかもしれませんわね」
それならまだ良いが黒い羽を持つ昆虫Gや病原菌感染源Nとかに殺されるのはいや過ぎる
結構そういった生き物が洞窟とかにいるのだ
特に接近戦をやる人間にとっては小さくなった分パワーも減るので普通の生き物相手でも大変危険だ
まあ魔法による遠距離戦をすれば問題ないんだろうが
「肉食の生き物に出会わなければいいんだけど・・・」
不安そうにあたりを見渡すフリージア

ぶっちゃけびびり過ぎである

>「これでちょっとは落ち着けるかしら?」
と光るアルナワーズ
さっきまで暗かった洞窟はアルのおかげでだいぶ明るくなった
「少々・・・不気味ですわね」
その姿についこう洩らしてしまうフリージア

「早くもとの大きさに戻れる広い場所まで案内してくれませんこと?」
フリージアはそうレイアに言った
そんなことをしているとリリアーナが手招きをしてきた

近寄るフリージア
>「ねえフリージア、使い魔収納カプセル出してくれる?キサラ骨折してるの。
>回復するまでその中に入れてあげたいんだけど・・・・・・構わないかしら〜?」

「まあ今はクドリャフカさんも入ってないし良いですわ」
胸元に手を突っ込んでフリージアはカプセルを取り出した
今回は余計なものも入ってないはずである

それにしても4次元ポケットのような胸元だ
どういう仕組みなんだろうか?
「さあ入りますの?やめますの?」
そう言いつつキサラにカプセルを向けるフリージア

>「どうしよう!このままじゃアルが燃え尽きちゃう・・・そうだ灯り! 誰か灯りを持ってない〜?!」
「わ、私持ってませんことよ!そうだギズモちゃん発光!!」
「ソノ ワザハ マダ オボェテナイ」
ギズモ・・・その言い方だといずれ覚えるみたいだぞ

192 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/03(火) 22:19:35 O
ちっ…
また吹雪いてきやがった。
寒い。
>185>188「移動するのは賛成だが場所がなぁ…」
という俺の心配は先程助けた少女によって解決された。
少女は懐から金色の粉が入った瓶を取り出し、皆に粉を振りかける。
俺も皆と同様、体に粉をかけられ、穴に近付くと体がみるみる小さくなっていった。

【洞窟内】
>189洞窟の中は真っ暗だったが、ミニアルナワーズのお蔭で光を得る事が出来た
それにしても何故か洞窟ってのは気が滅入るな。

>190リリアーナは叫んだり怒鳴ったり診療したりと忙しそうだ。
灯りを持っていないか、と言われてもそんな物は持ち合わせて……る。
すっかり忘れてた。
婆さんから松明を貰ってたんだ。
「灯りなら任せな。
アナザーゲート。
え〜と。あった。
テレレテッテレ〜。松明〜。」
意味不明な掛け声と共に松明を取り出し火を着ける。
「よ〜し。んじゃちょっと探索してみますか。」

193 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/03(火) 23:42:41 0
>189
吸血鬼が持つ変身能力はとても新鮮に見えたようで拍手まで送られた。
反対にもう一人の訪問者であるシバは楽しんでいるアルナワーズをみて心底呆れているようだった。
これに気を良くしたヴァンは「続きまして。一族に伝わる秘儀を――」と続けて披露しようとしたが、アルナワーズの次の言葉に遮られる。

>「残念だけど、私達はか弱いからとても案内なんて出来ないわ〜。
>でも大丈夫。この子に居場所は教えておいたから。」

少し寂しそうな表情を浮かべると、繰り出そうとしていた『何か』を途中でストップさせる。
アルナワーズは案内ができないことを告げると、変わりに拘束していたコウモリに居場所を教えておいたという。
いままで拘束されていた使い魔が解放されると嬉しそうに飛びついてきた。
簡単なカラクリと注意事項を述べるとコウモリになって空中を飛んでいるヴァンに手をかざし目を見る。
そのときに再び行なわれる精神干渉に成す術もなく、頭の栓が緩んで呆けているところを偽りの記憶を植え付けられた。
焦点の合わない目で何度も壁にぶつかりながらも、洞窟を行く己が使い魔の後を追っていく。


わき目も振らず目の前を高速で行く使い魔を追ってコウモリの姿で飛来し、洞窟の中を爆進していた。
記憶が少々霧に包まれたように霞んでいるが、そんなことは気にしていられない。
とにかく血気あふれんばかりの人間がいるというのだから、過去のことなど振り返らずにコウモリについていくべきだ。
そうヴァンは自分に言い聞かせながらたいした疑問ももたずにどんどん進んで行った。


しばらくしてついた場所はかなり広めの空間だった。
しかし、ここが終着点ではないようで、天井にある小さな穴の周囲を使い魔は飛び回っている。
穴に入りたいようだが自分の身体よりも小さいのでそれは無茶なことだ。
別の道を探すべきかとヴァンは顎に手を当てて考える仕草をみせ、ふむと一つ呟いた。
そもそもどこに目的の人間がいるかも知らないし、この洞窟の地図さえない。
こんなところでいつまでも考えたところで答えなどみつかるはずもなく、しょうがないのでそこらの岩に座りこんでしまう。
どこから取り出したのか、カップを片手に優雅にティータイムとしゃれ込んでいる中で、天井を飛んでいたコウモリが肩へと降りてきた。
「どうやら向こうからやってきてくれたみたいだね」

「はじめまして人間たちよ。
 さて、最初に血をくれるのは一体誰なのかな?」

194 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/04(水) 00:53:19 O
####################################



―――ス―――私は―――
――――の―――もね――――
――――そう、私が―――――の―――さんも―――――
―から―――――



『バイバイ、キサラ―――』



―――違う……これは……
…これは……違う
……僕の記憶じゃない―――僕の……過去は―――――
####################################
>>190
>「……ってる?偏食してる子は骨が脆くなっちゃうのよ!」
……リリアーナさんが叫ぶ声が聞こえる
目はまだ開いていないものの、しばらくしてキサラの意識は覚醒した
>「回復するまで中に入れてあげたいんだけど・・・・・・構わないかしら〜?」
「………心配性ですね、リリアーナさんは……」
ゆっくりと目を開け、ゆっくりと体を起こすキサラ
痛みに顔を一瞬歪める辺り、立ち上がるのは厳しそうだ
「……肋骨…か………この程度なら……まだ行けます
……少し無理をしてでも……今は…前に進まなきゃ…いけない
………僕だけ一人…休んで仲間外れは……嫌です」
そう言ってキサラは立ち上がる
痛みには慣れているようだが、大丈夫なのだろうか?
>>193
更に、目を覚ましたキサラ達の前に、吸血鬼が現れた
「……リリアーナさん、新しいお仲間……って雰囲気じゃないですよね?
……念のため」
聞きながら腰の銃に手をかける
いつでも撃てる体勢だ

195 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/04(水) 08:43:53 0
>188>193

>「さぁ!みんな並んで!魔法の粉をかけてあげる!」
>「みんなもほら!私の前に並んで!」
ドタドタと押し込まれるようにラルヴァ達も穴へと押し込まれてゆく。
まるで「○リバー冒険記」みたいだ、と思ったが何かを言う暇もなかった。

【洞窟内】
洞窟に入ってから、ラルヴァは自分のフードを目深にかぶってしまっている。
アルナワーズが洞窟内を照らしてみても、見えるのは口元位までだ。
その為にラルヴァの表情等は全く分からない。

>「はじめまして人間たちよ。さて、最初に血をくれるのは一体誰なのかな?」
みんなに着いていったところで現れたのはどう見ても[ヒトにあらざる者]だ。

ブランカートにとっては不思議なのだろうが、ちびっこい人間達の集団の中から血の匂いがする。
うまそうな血の匂いが、濃密な魔力と活力に満ちた血の匂いがしている。
それはどうもフードを目深に被っている人間が発生源のようだ。

196 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/05(木) 07:07:02 0
>テレレテッテレ〜。松明〜。」
レイドが変な掛け声付で松明を取り出した。
リリアーナはぱちぱち拍手した。
普段なら「スゴ=イヤドラ=エモーン!!」とでも賞賛するところだが、さすがに先生相手なので控えた。

>「……肋骨…か………この程度なら……まだ行けます
>………僕だけ一人…休んで仲間外れは……嫌です」
「カプセルに入ってもちゃんと外の様子が見えるのよ?中で長い時間経過しても、外の時間じゃほんの一瞬なのに」
まあしょうがないかとリリアーナはため息をついた。
繊細そうな顔だちとは裏腹に、言い出したら聞かない強情ぶりにはなんとなく気づいていた。
あんまり辛ければ自分から申し出てくるだろう。
「ん・・・・・・・まあキサラがカプセル嫌って言うんだから仕方ないか〜。ん。」気が変わったら、自分でフリージアに言ってね。
 フリージア、そういうわけだから。呼び止めちゃってごめんね〜」
リリアーナはすまなそうに両手を合わせると、再びキサラに向き直った。

「まー肋骨骨折は寝てるしかないんだけど・・・とりあえず・・・動かないでよ?」
リリアーナは止血と痛み止めの秘孔である『亜血愁』を突いた。
回復魔法と違って気休めにしかならないが、徐々に痛みが和らいでいくだろう。

穴の中は思ったよりもしっかりしていた。外に比べれば寒さも和らいでいる。
足元の土が随分踏み固められている事に気づいたリリアーナは、案内の少女に尋ねてみた。
「ここ本当にウサギ穴なの?それとも山の人たちが良く使う道なのかな?」

ラルヴァは穴の中に入ってからずっと、血まみれのローブを目深に被っている。メラルもずっと大人しい。
メラルは元々物静かなだが、ラルヴァについては殆ど知らないので、これが普段どおりなのか判断がつかない。
「・・・・・・・・・・」
リリアーナは歩を早めると、ラルヴァとメラルの背をたて続けに叩いた。
「何しょげてるの? 2人ともこーんな口してるわ」
リリアーナは眉を寄せると、口をアヒルのように尖らせへの字にしてみせた。
本当は良く見えないのだが、そんなことはどうでもいい。
「あれよ、ただでさえここ薄暗いんだから、もっと元気出して行きましょ〜!!」
おー! と一人で拳を振り上げてみる。―― もっとも、リリアーナのほうも空元気なのだが。

しばらく進むと、道に大穴があいていた。
リリアーナ達の基準で言うなら、直径2、3メートルといったところだろうか?
羽音のような音が強まるたびに、穴から風が吹き込んでくる。
仲間たちと一緒にそっと穴を覗き込んだリリアーナは、思わず「うへぇ」と呟いた。
その穴の向こう側で、リリアーナ達よりも大きな蝙蝠が飛び回っていた。
蝙蝠が穴に近寄るたびに風が吹き込むが、どうやら大きすぎて中に入れないようだ。

そしてちょうど穴の真下部分では、一人の吸血鬼が優雅にお茶の準備をしていた。
「レイド先生、あれってもしかして吸血鬼ですよね?クロスのお呪いって効くのかしら?」
吸血鬼には傍系が多い種族で、それぞれ弱点も微妙に異なる。
だが、授業で選択しなかったリリアーナは、見ても今ひとつ違いがわからない。
それ以前の問題で、今の身体の大きさに準じたクロスを見せて効果があるのか疑問だが・・・。

197 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/05(木) 10:07:11 0
>194
>「……リリアーナさん、新しいお仲間……って雰囲気じゃないですよね?
>……念のため」
キサラが銃を抜いたのを見るや否や、リリアーナの目がぎらりと光った。
「この・・・バカ!!」
リリアーナは怪我人相手だというのに、容赦なくげんこつを振り下ろした。
無表情ながらも不満げな様子のキサラに、ビシィっと指を突きつける。
「銃は撃ったとき反動があるって事くらい私だって知ってるのよ!
 下手に動いて折れた肋骨が内臓に突き刺さったらどうするの?
 いい?魔法使いが指先一つでどんな怪我でも治せると思ったら大間違いよ!
 さっきのはただの痛み止め! 治ったわけじゃないんだから無茶したら 死 ぬ の !」

本気で怒っているリリアーナは、吸血鬼そっちのけで畳み掛けるように続ける。
「―――― キサラ、はっきり言っておくわ。自分が超人で、一人で何で出来ると思ったら大間違いよ。
 そんな足元も覚束ない身体でフラフラ出てこられたらかえって足手まといだわ。
 あなた以上にきちんと戦える人がいるのに、何で今あなたが戦う準備なんかしてるの。
 そんなに私達が信用出来ないの?怪我人には怪我人の領分ってもんがあるのよ。わかったら大人しくしてなさい!!」

リリアーナは一息に言い切ると、今にも泣き出しそうな顔になった。
「だいいちあのサイズの吸血鬼相手に、こんな豆鉄砲が通用すると思ってるの?
 いいキサラ、もうあなたは一人きりじゃないのよ。ここにいる皆は誰一人、あなたに危害を加えようなんて考えてない。
 本当はキサラだって分かってるんでしょ?だったら、もう何でも自分一人で解決しようとしないで」
リリアーナはウェストポーチをごそごそ引っ掻き回し始めた。
「余計なお世話かもしれないけど、私はキサラのことが心配なの。
 こんな無茶なことばかりしていたら、今に本当に死んじゃう。
 友達が無茶して傷ついたり苦しんだりするのを見るの、私は嫌なのよ!」
リリアーナは取り出した薬草セットをぐいっとキサラに押し付けた。多少効果は落ちるが、回復を促進する効果が期待できる。
「反省したらそれを食べなさい。残したら許さないからね! シャニィ、悪いけどキサラのこと頼むわ」

>193
リリアーナは再び穴の傍に戻ると、中をじっと覗きこんだ。
はるか下に見える吸血鬼と、落とし穴の向こう側に続く道を交互に眺めたあと、ぽんと手を叩く。
「ね、この落とし穴飛び越えて向こう側に渡っちゃわない?
 だってあの吸血鬼、どうも私達サイズには変身できないみたいだもの。だったら実害無いし、放置して行きましょ!」

うん、と一人納得して身を起こそうとしたちょうどその時、運悪く使い魔蝙蝠が穴に体当たりしてきた。
風圧と振動で、リリアーナは大きくバランスを崩した。
「嘘・・・・・・キャ――――――――!! 」
むなしく手を伸ばすがもう遅い。リリアーナは穴に落っこちてしまった!

>「はじめまして人間たちよ。
> さて、最初に血をくれるのは一体誰なのかな?」
鐘の音のように大声が振ってきた。リリアーナは痛む頭を振りながらどうにか身を起こした。
「いたたたた・・・・・・・」
リリアーナはキョロキョロ周りを見渡した。
(ん?なによここ・・・バスタブ?)
なんだか紅茶のいい香りが漂っている。リリアーナはバスタブの外を見た途端飛び上がった。
目の前にはなんと、こちらを面白そうに眺めている吸血鬼の姿が!
―――― どうやら彼女は、吸血鬼の持つティーカップの中に落ちてしまったようだ。

リリアーナはダラダラ冷や汗を流していたが、突然両手を組み、可愛らしくポーズして見せた。
「私リリアーナ。デモ人間ジャナイワ、見テノトオリ、トッテモ可愛イ妖精サンヨ♥
 幸運ノ妖精ダカラ、貴方ニ血ハアゲラレナイワ〜。ゴメンナサイネ〜♥ 」

二人の間を天使が通り過ぎていった。
そうは言っても一応リリアーナは「赤い石」の所有者だ。
ラルヴァ程ではないだろうが、吸血鬼にしてみればさぞかしおいしそうな匂いがするだろう。
「・・・・・・・・ジャ、ジャアソウイウ事デ♥ 」
リリアーナは機械仕掛けの人形のようにぎくしゃくと立ち上がると、さっさと逃げるべくティーカップを跨ぎ始めた。

198 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/05(木) 10:50:41 0
>192>193>194>195>196>197
レイド先生の取り出したたいまつのおかげでだいぶ明るくなった
やはり持つべきものは頼りになる教師である

顔を隠すラルヴァ
別に666の獣の王のような角なんか気にしないのにと言う表情のフリージア
ぶっちゃけるとギズモで異形の存在には慣れてしまっているのである
そんなギズモはフリージアの頭にへばりついていた

歩いていくと大きな空間が見える
その先には見知らぬ人影が・・・

>「レイド先生、あれってもしかして吸血鬼ですよね?クロスのお呪いって効くのかしら?」
なるほど確かにそれらしき姿をしているが・・・
「見た目だけで人を判断してはいけませんわよリリアーナさん」
母親の友人で似たカラーリングの人間を知っているフリージアはこう言った

その見知らぬ人影を敵対者だと判断して銃を構えようとするキサラ

それにぶち切れるリリアーナ
銃なんて撃ってことがないフリージアはなぜリリアーナが怒ったのか実感がわかなかったが
理由を聞いて納得した
骨折してる人間が反動のある銃なんて撃てるはずもなく
下手をすれば死んでしまう

「ツカエナイナラタベテイイ?」
ギズモはそんな恐ろしげなことを言っているが決してキサラのことではなく
銃のことを言っているのだ
「人のものを勝手に食べちゃ駄目よ」
言い聞かせるフリージア

199 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/05(木) 10:52:22 0
>196>197
そんなやりとりをしていると魔蝙蝠にリリアーナが突き飛ばされた

>「はじめまして人間たちよ。さて、最初に血をくれるのは一体誰なのかな?」
礼儀正しく自分が吸血鬼だと自白する男

この世界には目が赤い人間はいる
髪の青い人間もいる。青白い肌の人間・・・はフリージアだ
契約精霊の影響、ただの遺伝等、理由はそれぞれだ
だがその口からのぞく牙は紛れもなく人とは違うもの
そう血を吸う鬼
吸血鬼の最大の特徴だ

そしてその礼儀正しい雰囲気から夜の貴族としての礼儀作法をきちんと勉強したことが伺える
もしかしたら噂に聞くヴァンパイヤ・ハイソサエティクラブの会員なのだろうか?
そんなことを考えながらフリージアはその人物をにらみつけていた

ティーカップの中から這い出そうとするリリアーナを邪魔しようとする吸血鬼

「私のお友達を食べさせるわけにはいきませんわね吸血鬼さん」
その手に通常サイズの雪の結晶をぶつけるとフリージアは意地悪そうにそう言った

「フリージングドール・マリオネット!!」
さっきの雪の結晶で小さくなっても魔法の大きさが変わらないことに気がついたフリージアは
鬼とついているからには人間よりも怪力の吸血鬼に対抗するため
ノーマルサイズのフリージアの1.5倍の大きさの氷結傀儡人形を作り出す・・・・だが

「・・・・・鎖が重くて動きませんわ」

そう小さくなっていたフリージアは
2m以上ある氷結傀儡人形を動かすにはあまりに非力すぎたのだった
何というお間抜け!いやそれ以前にこの狭い洞窟でそんな大きい人形動かせるわけが無い

やるせない空気がその場を包み込んだ
まあ結果としてリリアーナが安全圏まで逃げる時間稼ぎは出来たみたいだが

200 :アルテリオン ◆xpIzi22gbg :2007/07/05(木) 15:07:30 0
私は・・・何の為に戦ってきたのだろう・・・

何の為・・・そもそも私に目的は存在したのだろうか?

騎士の家に生まれ・・・女としての道を捨て騎士の道を歩まされ・・・

気がつけば・・・英雄・・・そして・・・殺人鬼・・・国の狗と呼ばれるようになった。

・・・いや私は猫系の獣人だ・・・

何の為に生きた・・・何の為に殺した・・・何に己を捧げてきた・・・

国か?民か?家か?ならば何故・・・何故私を殺した・・・

反逆者の汚名と共に・・・

・・・

・・



とある一室のベットで眠る彼女の眼から涙がこぼれた。

201 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/05(木) 16:14:37 O
>>>リリアーナは止血と痛み止めの秘孔である『亜血愁』

202 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/05(木) 16:25:39 O
>>196
>リリアーナは止血と痛み止めの秘孔である『亜血愁』を突いた
>回復魔法と違って気休めにしかならないが、徐々に痛みが和らいでいくだろう
(………ホント……何でもありだな………)
表面上はそう思ったキサラだが、
その脳裏に一瞬北●の拳がよぎったのは……気のせいということにしておこう


203 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/05(木) 16:32:15 O
>>197
効かないまでも、もしかしたら足止め程度には…そう思って抜いた銃
だが、
> キサラが銃を抜いたのを見るや否や、リリアーナの目がぎらりと光った。
> 「この・・・バカ!!」
「………つっ!!」
リリアーナに思いきり殴られた
表情には出さないが、正直痛い
それに骨にも少し響いた
> 無表情ながらも不満げな様子のキサラに、ビシィっと指を突きつける。
> 「銃は撃ったとき反動があるって事くらい私だって知ってるのよ!
>  下手に動いて折れた肋骨が内臓に突き刺さったらどうするの?
>  いい?魔法使いが指先一つでどんな怪我でも治せると思ったら大間違いよ!
>  さっきのはただの痛み止め! 治ったわけじゃないんだから無茶したら 死 ぬ の !」
すごい剣幕に圧され、しかも実際相手の言っていることは正しいので、大人しくしているキサラ
さっきから怒られてばかりなのは気のせいだろうか?
>「いいキサラ、もうあなたは一人きりじゃないのよ。ここにいる皆は、誰一人、あなたに危害を加えようなんて考えてない」




―――ああ……そうか、そういうことだったんだ
僕は知らなかったんだ
……仲間がいる…なんてことを
先程自分でも……認めたじゃないか
『仲間外れはいやだ』…と
なのに……気付かなかった
いや、認めようとしなかっただけなのかもしれない
―――この人達は…仲間なのだと



押し付けられた薬草を呑み、シャニィの傍で大人しく膝をつく

204 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/05(木) 16:48:05 0
>194>195
二人の小さい人間がまずは現れた。
そのうちの一方は魔物にとって非常に食欲をそそるいい血の匂いがする人間だった。
その備えたる魔力は吸血鬼にとっては垂涎ものの一品だろう。
しかし、その雰囲気たるや『どうぞ血をお与えします』といった服従のそれではない。
一方は銃を構えてこちらを威嚇し、もう一方は武器を構えないでいるもののその目は敵意に満ちている。

>197
穴からダイビングしてきた人間はこれまたあの小さい穴を十分通り抜けられるほどの小人でいらっしゃった。
紅茶のプールに見事に着水した小人リリアーナは自らを妖精と名乗り血をあげられないと言う。
>「・・・・・・・・ジャ、ジャアソウイウ事デ? 」
カタコトでしゃべるところは完全におかしい。
足取りも機械のようにぎこちない。
「ああ、そうだったんだ。じゃあいま逃がしてあげるからね……って、んなわけねーだろ!」
ヴァンはノリツッコミを覚えた!
血の匂いは嘘をつけない。
この人物はまごうことなき人間である。
(嘘を用いてごまかそうという魂胆だったのであろうが残念だったね。
…それにしても、普通の人間よりもおいしそうな匂いがするな。
とりあえずこのまま食べてしまうか)
今回はどうやら久々の豊作だなと、目の前の人間たちをみて嬉しそうにするヴァン。
「というわけで、いただきま〜す!」
紅茶の中からリリアーナが逃げぬうちにカップを傾ける。


>199
>「私のお友達を食べさせるわけにはいきませんわね吸血鬼さん」
「にゃがっ!」
どこからか聞こえてきた声とともに放たれるのは氷の結晶。
おでこに的中したが、吸血鬼にとってはあまり効かないような殺傷能力に欠けた攻撃だった。
それでもちょっと吃驚してしまうヴァンは叫びとも奇声ともとれる声を上げる。
そのときに思わず手に持っていたカップを落としてしまった!
大きな音を立てて白く装飾が目立つカップが複数の物質と化した。
「ああ、高かったのに……許さないぞ!」
怒る方向が違う気がするが、赤くなったおでこを擦りながらとにかくご立腹の吸血鬼。


目の前に立ちはだかったのはヴァンを大いに上回る身体の人形だった。
突如現れた真打ちは上から見下ろしヴァンを威圧している。
明らかに強そうです的な雰囲気をかもしだす人形に恐怖したヴァンは本能で岩の影に隠れてしまった。
しかし、いくら待っても巨体のそれは動く気配がない。
>「・・・・・鎖が重くて動きませんわ」
この洞窟の閉鎖空間という中の時間が止まる。
「このあほーぅ!」
無言で人形へと歩いていき、力の限りのとび蹴りを頭部めがけてお見舞いしてやる。
重心が傾いて動かずの氷でできた透明の人形は壁に寄りかかる形で倒れた。
「焦らせおって……こんなものか?まだまだ手ぬるいぞ!」
でかい奴がいなくなると威勢だけは立派になる没落吸血鬼であった。


こんな小さな存在の血など摂取しても仕方がない。
人間は本来こんな小さいものではないので、なんらかの魔法がかけてあるとみていいだろう。
簡単なディスペルマジックの呪文を唱えると、範囲内の空間にかけられた魔法が打ち消される。
欲をかいたヴァンは獲物がでかければいいという安易な考えで、向こう見ずな行動を行なった。
さてさて、この簡易的な解呪魔法で体は元の大きさに戻るだろうか?

205 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/05(木) 20:31:22 O
>>196
>「ここ本当にウサギ穴なの?それとも山の人たちが良く使う道なのかな?」
「昔から何人も山の頂上を目指してこの道を通ったそうよ。
 その人達はシバに貢ぎ物を渡して、代わりにこの魔法の粉をもらってたの。」
レイアは考え込むような仕草をした。
「シバが何をあなた達に話したのか知らないけど…
 そんなにいいもんじゃないよ。頂上なんて。
 帰ってこなかった人も多いし。」

>>197
「きゃ〜!」
リリアーナが下に落っこちるのを見てレイアは悲鳴をあげた。
恐る恐る下を見ると、リリアーナはティーカップの中に落ちている。
それを眺めているのは吸血鬼だ。
「大変!助けてあげて!」レイアは他のメンバーをえいえいと押すが、ある事に気づいた。
「あぁ、そうね!体の大きさを元に戻さないと!」
人は慌てていると簡単な動作さえうまく出来なくなる時がある。
そして、レイアも同様だった。
「えぇ!?あれでもないし…これでもないし…」
レイアは体を大きくする魔法の粉を出そうとしていたが、
懐から出てくるのは違う物ばかりだ。
本、やかん、ナス、スプーン、缶詰、ヤクルトetc…
レイアが体を大きくする魔法の粉を取り出すまで、まだ時間がかかりそうだ。

206 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/05(木) 20:54:47 0
「・・・人型である必要なかったんじゃない?」
ポツリと漏らした感想は何に対してであるかは推して知るべし。
フリージアの氷人形圧殺攻撃によって、危機を脱するリリアーナ。
そんなリリアーナの口から信じられない言葉が飛び出した。

「あなた吸血鬼の癖になぜこんな穴倉にいるのよ!
吸血鬼といえばアンデッドの貴族!館か城を構えてどーんとしているものでしょ?
なのにこんな所にいるだなんて!大方吸血鬼に転化したての蝙蝠がいいところね。
まさか貴族階級の吸血鬼だけど落ちぶれてこんなところに流れ着いたなんてオチ、はないわよねえ。
そんな惨めな姿晒すだなんて私なら自殺物だもの!
どっちにしても、そんな小物が私の血を飲もうだなんて・・・
あんたもピーーーがぶら下がっているなら実力で奪ってみなさい!
返り討ちにして壁のシミにしてあげるからね!」

あたふたと逃げていたリリアーナが、そんなことを言える余裕があるとは思えない。
だが、確かにどすを聞かせたリリアーナの声、そしてリリアーナの口からその言葉は発せられたのだ。
「あらあら、リリィったら、洞窟に入ってから人をお化け扱いしたり、毒を吐くようになったと思っていたら見事な啖呵だわ〜。
あんなこと言われたら私なら萎縮しちゃう〜。」
穴から下を見下ろしながら両手を頬に当て驚くミニアルナワーズ。

リリアーナが啖呵を切っている間、もごもごと口を動かしていたのは秘密だ。
そう、リリアーナの啖呵はミニアルナワーズの幻聴魔法を利用した腹話術だったのだ。

「リリィったら、魔法も使えない上にあんな挑発するのは無謀よ〜。
みんな、リリィを助けて〜。」
いけしゃあしゃあと危機感を煽り、ミニアルナワーズは穴の奥に逃げていく。
なぜならばヴァンエレンがディスペルマジックを唱えるのを見たから。
魔法によって思念体となり、自律行動しているミニアルナワーズにとって、それは死の呪文にも等しいのだった。

207 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/05(木) 22:11:18 O
>196>197リリアーナは軽くネガティブ気味な二人を空元気で励ましつつ、洞窟を進んで行った。
12、3分歩き続けると大きな穴に出くわした。
しかも穴の中からは巨大な蝙蝠が出てきやがった。
まあ、俺達が小さいだけなんだが…。
穴の中には優雅に紅茶を飲んでる吸血鬼が居た。
コイツもまたでかいな。
リリアーナは穴を覗き込み、吸血鬼にクロスの効果があるのか聞いてきたが、正直俺にもよく分からない。
俺の吸血鬼に対する知識は乏しく、弱点といえば日光かクロスしか思い浮かばない。
んでもって止めは杭を心臓をぶっ刺す。
「う〜ん………。
このサイズの吸血鬼には効きそうにないなあ…。」
と、穴を覗きながらぼやいていると突然リリアーナの悲鳴が聞こえた。
どうやら落ちてしまったみたいだね。
あ〜あ………。
何でこうなるのかね。
俺がボ〜ッとしてるのが悪いのかな?
「マズイな…。
サイズにハンデがありすぎる。
せめて元のサイズに戻れたら…。」
>205レイアを横目でチラ見するが、どうやら元のサイズに戻るには時間がかかりそうだ。
やっぱり整理整頓はちゃんとしておくべきだよね、うん。

208 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/05(木) 22:12:51 O
>199>204フリージアの攻撃によりリリアーナの危機は何とか救われたが、時間稼ぎ程度のダメージしか与えられていない様だ。

しょうがない、ちょっと飛び降りるか…。
俺はあたふたしているレイアに松明を渡し、飛び降りた。

―――――あれ?
何故だか分からんが吸血鬼に近寄るにつれて体が元のサイズに戻ってる様な…。
何でだ?
薬の効果が切れたのかな?
まあ良いや。
こっちには好都合だ。

「大丈夫か〜?助けに…」
>206>「あなた吸血鬼の癖になぜこんな穴倉にいるのよ!
吸血鬼といえばアンデッドの貴族!館か城を構えてどーんとしているものでしょ?
なのにこんな所にいるだなんて!大方吸血鬼に転化したての蝙蝠がいいところね。
まさか貴族階級の吸血鬼だけど落ちぶれてこんなところに流れ着いたなんてオチ、はないわよねえ。
そんな惨めな姿晒すだなんて私なら自殺物だもの!
どっちにしても、そんな小物が私の血を飲もうだなんて・・・
あんたもピーーーがぶら下がっているなら実力で奪ってみなさい!
返り討ちにして壁のシミにしてあげるからね!」
………え?
リリアーナってこんなキャラだったっけ?
どんだけ毒舌なのよ。
「まあ、アレだ。
ドンマイ、吸血鬼。
壁のシミにはしないでやるから、さっさと逃げろ。
さもないと……黒こげにしちまうぜ?」
俺は吸血鬼にエレキギターを構えて見せた。

209 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/05(木) 22:15:39 0
>「誰が怖がるかよ。 俺はもちろん、アイツ等が友達を怖がる筈無いだろ?」
レイドの言葉も、少なからずメラルを安心させるものだったのだろう。
その言葉の後押しもうけて、メラルは行動に移ったようだ。

>「・・・いいの? 学園外の人間には聞かれては困る、が条件で・・・?
  協力は惜しまないわよ〜。何をすればいいか言って頂戴。」
メラルはアルの表情を見定め、その表情は信用できない物に感じたが…
言葉の口調からは信用に値するものを感じ取ったようだ。
メラルは暫し考えた上で言った。
「…概ね構わないわ。使い魔を含めて、"今ここにいる"という条件つきなら。
 それに必要な事をあなたが考えてして欲しいの。私が話しを始めるときに。
 あなた、多分細かな指図をされるのは好きじゃないでしょ?それに…」
メラルが少し間をおいて、おだやかな口調で言った。
「賢明なあなたなら、安易に口外すればどうなるか理解できるはず。
 だから、良心とかそういったもの以前の問題で口外する可能性はない。
 そう思ってるから。」
迂遠な脅しとも取れる言い方をして、アルの意図したであろう疑問。
つまり、心の準備は出来ているのかという問いに対し、
その意図に気付いていないかのような態度を取って見せる。

そして、少女の粉に対しても…個人的に無用心じゃないかという
意見はあったが少女の勢いに流されるように洞窟に入っていった。

洞窟の中に入ってから…メラルには気になる相手がいた。
ラルヴァである。なお、キサラについては、明らかに相当な怪我をしているため、
そこまで警戒心全開ではない。ちなみに、一応本人に
動く意志はあるようなので銃器は返しておいたようだ。
(無理もないわ。多分、解決できるのは時間と優しい仲間。
それしか、ないだろうから。私は…本当の意味で解決できるのかしら?)
と、いきなりリリアーナに背を叩かれる。
>「何しょげてるの? 2人ともこーんな口してるわ」
リリアーナは眉を寄せると、口をアヒルのように尖らせへの字にしてみせた。
>「あれよ、ただでさえここ薄暗いんだから、もっと元気出して行きましょ〜!!」
(ホント、目も行き届くし、鋭いし…何より、良い人ね。…それに、そもそも…)
「そうね。」
短く言うと、メラルは相変わらずの無口で歩を進めた。ただし、
心持ち顔を下げ気味にしないようにしているようではある。
(私が私の占いを信じずに、誰が信じるというのかしらね?
覚悟、しなきゃ駄目なのよ。本当に、私は…。)



210 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/05(木) 22:16:37 0

暫く進み、道に大穴があいてるのが見つかった。
リリアーナが先に覗き込んだ後で、キサラの行動を注意しているようだが、そこに首は突っ込まない。
そのやり取りの間にメラルも穴を覗き込んでみて、吸血鬼を見つける。
(…可能なら放置、ね。)
そして、少しして、リリアーナも同じ判断をしたようで、それを提案し、
…しかし、リリアーナは使い魔蝙蝠のせいで転落してしまった。
フリージアが術で支援をしたようだが、長時間の効果は期待できそうもない。
(…そう。…先延ばしにしては駄目。絶対に。)
メラルは、アルに目配せをし…ようとして、アルが小細工をした上、
逃げて行ってしまったという状況に溜息をついてから、言った。
後の言葉は、空気中にある水分を操り、相手の耳元から
微小な声を出す術によって生まれた声である。距離的に無理があった
アル、リリアーナ以外のその場の学園関係者全員に聞こえるように、である。
長時間用いると魔力消費が馬鹿にならないため、複数の人間に伝えるには本来向いていないのだが。
「この戦いが終わった後で、一旦休憩しない?怪我人もいるし。」
『それに…話しておかなきゃならない事も、あるから。』
言うと、メラルは穴に飛び込んだ。途中で、
ディスペルマジックの効果でもとの大きさに戻ったようだ。

メラルがヴァンパイア…ブランガードの前に着地しようとしつつ、言った。
「…血が欲しいなら…あげるわよ?」
そして…運悪くついさっきまでヴァンが座っていた岩の、
ヘリの部分を踏んでしまい、目に見えない色々な物を
台無しにしながら綺麗にすっ転んだ。

211 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/06(金) 09:57:42 0
>196>198>203>204>208-209
>「何しょげてるの? 2人ともこーんな口してるわ」
>角なんか気にしないのにと言う表情のフリージア
みんなどうやら心配してくれているらしい。
リリアーナに声をかけられてもフードの下の表情は良く分からない。
辛うじて見える口元が苦笑のような形のまま
「大丈夫だよ。」
と言うのみだ。

幾人かが降りて行く中で、ラルヴァ達はまだ穴の上に残っている。
キサラの怪我は心配だし、アルナワーズもまだ残っている。
その時の為だ。
そんな中でルーナがぽつぽつと話し始める。
何も語らぬ主の状態を教える為に。

「マスターは、元々人外の者達に村が囲まれていた時に
 その災いから免れる為にある魔道師が生み出した[七角の贄]。
 その特徴が顕れています。」
かつてラルヴァの出身の村が7種の人外の者達に襲われていた時
彼らをなだめ、鎮める為の生贄として作られた贄。
遥か遠い昔に生まれたその血脈は、村の誰もが忘れた今になって再び発現した。

「本来、魔術を使うものは自分の中に魔力の通り道が存在しています。
 今のマスターはその状態にプラスして、全身の血液が魔力の通り道となり
 また血液そのものも魔力を生み出しています。」
つまり全身の血のすみずみまで魔力が行き渡る。
それは、血の通う肉の一片まで常に新鮮な魔力が染み通っているということ。
この状態は身体能力も向上させてくれるが、肉を食らう魔をも引き寄せるのだ。
シャニィやルーナもそれに魅かれてラルヴァと戦ったのだと。

「一旦こうなってしまった時は儀式によって戻さなくてはいけないのですが・・・
 その魔具は今クドリャフカさんの氷を探知するために放してしまってますから。」
つまりしばらくは封印できないのだ。
「とりあえず今は様子を見ましょうか、あの吸血鬼もそれ程恐ろしくは見えませんが・・・」

212 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/06(金) 17:36:34 0
>206
ディスペルの呪文を唱えている途中で、罵声という言葉の暴力が聞こえてくる。
ヴァンは言われるごとに一つ、また一つと額に青筋マークが増えていく…。
詠唱が終わる頃には暴言は終わっていたが、ピンからキリまですべて聞いてしまっていた。
小物扱い(実際そうなのだが)した挙句、後半には下ネタを交えて吸血鬼を馬鹿にした言葉がヴァンの心に突き刺さる。
「畜生、好き勝手言うんじゃないよ。
 私だってな、がんばってるんだよ!
 それなのに次男坊だからってみんな馬鹿にしやがって。
 ぐすっ…。
 泣いてないもんね!」
一同を睨んで強がるがその眼には涙が滲んでいた。
つまり、泣いちゃったのである。
「挙句に召喚されてわけわからん場所に移動したかと思えば今度は雪山かよ。
 まったく冗談じゃない!」
言ってもしかたがない過去を暴露して嘆く、つまり愚痴を声を荒げて吐き捨てる。
ネチネチと続ける言葉には次第に怒気が含まれていた。


>210
>「…血が欲しいなら…あげるわよ?」
「え、本当かい?」
泣いちゃったヴァンに同情したのか、メラルが天井から降りてくる。
だが、岩に綺麗に着地したかったようだが足場が不安定だったために転んでしまう。
それに巻き込まれたヴァンはメラルに押し倒される形で下敷きになってしまった。

>208
>「まあ、アレだ。
>ドンマイ、吸血鬼。
>壁のシミにはしないでやるから、さっさと逃げろ。
>さもないと……黒こげにしちまうぜ?」
なぐさめの声がかかる。
そしてその直後には警告の言葉。
ヴァンが見上げると、スーツを着こなしたレイドがエレキギターを構えていた。
見せかけやごまかしの警告ではない。
ここで攻撃を仕掛けようものなら本当に黒焦げにされてしまうだろう。


その警告による恐怖がきっかけとなり、ヴァンの中で起爆スイッチが入ってしまう。
「うぐぐ、適当なこといって期待もたせておいて好き勝手やりおって…。
 みんな死んじゃえーーーー!」
ヴァンの手持ちすべてのコウモリが解放された。
自由になった瞬間に洞窟の中を大群が爆発するように暴れまわる!
ヴァン自身も泣きじゃくりながらコウモリに変身して、メラルの下から逃れると本来の目的を忘れて只管に洞窟の中を飛んで行った。
一同から離れるに従ってコウモリの数も徐々に減っていき、やがてコウモリは一匹もいなくなった。

213 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/06(金) 21:27:56 0
>204
>「ああ、そうだったんだ。じゃあいま逃がしてあげるからね……って、んなわけねーだろ!」
「うわあぁぁぁぁああん!やっぱり〜?!」
ガクン、とバスタブサイズのティーカップが傾いた。
芳醇な香りの液体が流れていく先には、大きな白い牙がみえる真っ暗な入り口。
あそこに入ったらスプラッタ間違い無しだ。
「キャー!嫌ー!!やめてっ!小さい人間食べたっておなか膨れないわよ ―――!
!!!」
リリアーナは必死でカップの淵にしがみ付き、カップから逃げようとした。
もちろん吸血鬼がみすみすそんな真似を逃がす筈も無い。
まさにリリアーナ絶体絶命!

>191
その時。
リリアーナをカップに押し戻そうとした手は、フリージアの雪の結晶によって阻まれた。
>「私のお友達を食べさせるわけにはいきませんわね吸血鬼さん」
「フ・・・・・・フリージアァ〜!」
リリアーナは感動のあまり目をうるうるさせた。フリージアの背後に輝く日輪が見えた気がする。
やはり持つべきものはフォロー上手な友達だ。
フリージアの活躍で、リリアーナの脱出を阻んでいた陶器の檻は砕け散った。

吸血鬼の「お茶うけ」から辛くも逃れたリリアーナは、陶器の残骸の中からむくりと起き上がった。
「痛たたた・・・・・・・・・」
腕から血が流れている。どうやら破片で切ったようだ。
皆は、と慌てて顔を上げると、丁度吸血鬼がフリージアの氷人形を倒したところだった。
>「焦らせおって……こんなものか?まだまだ手ぬるいぞ!」
「フリージアのフリージングマリオネットを破るなんて・・・・・・なんて奴なの!」

吸血鬼が何事か呪文を詠唱し始めた。
魅了の呪文でも使われたらたまらない。リリアーナは射程距離から逃れようとあたふたと逃げ出そうとする。
>「大丈夫か〜?助けに…」
「レイド先生!」
リリアーナはレイドの姿に気づくと、子犬のように駆けていった。

214 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/06(金) 21:31:45 0
>206
>「あなた吸血鬼の癖になぜこんな穴倉にいるのよ!
「――――???」
リリアーナはぽかんとしてキョロキョロ周囲を見渡した。
何が起こったのかわからない。喋っていないのに凄みたっぷりの自分の声が聞こえてくる。
吸血鬼だけでなく、皆も目をまん丸にしてリリアーナの方を見ていた。
「わ・・・・・・・私じゃないわよ?!」
と言ったはずなのだが、なぜかリリアーナの言葉はかき消されドスの聞いた声だけがあたりに響く。
罵倒の言葉を重ねるたびに、吸血鬼の額に青筋マークが増えていく・・・・・・。
「な、何でよー!私何にも言ってないのにー!!どんな呪いなのよこれ――――!!」
自分ではとても口に出来そうに無い程下品な罵倒に、リリアーナは半べそになった。

偽リリアーナの声は散々相手を罵倒したあと、唐突に消えた。
皆の視線も物凄く痛い・・・・・・。
件の吸血鬼殿は、石のように固まったまま肩を震わせている。
「違、違う・・・・・・今の私じゃないも・・・・・・」
>「あらあら、リリィったら、(中略)見事な啖呵だわ〜。
>あんなこと言われたら私なら萎縮しちゃう〜。」
リリアーナの弁解をかき消すようにアルの声が高らかに響いた。
はっと天井を見上げると、アルが両手を頬に当てて驚いた振りをしている。
―――― 雷に打たれたかのように、リリアーナは瞬時に全てを理解した。
そう、アルのあれは、あくまで『フリ』・・・・・・。
>「リリィったら、魔法も使えない上にあんな挑発するのは無謀よ〜。
>みんな、リリィを助けて〜。」
「ア――――ル――――――――!!あなたって人は――――!!!!!」
さっきお化けと勘違いしてしまった『お返し(はあと)』がこれではあんまりだ。

だが我に返った吸血鬼は、全く思いも寄らぬ行動に出た。
そう、涙ながらにぼやき始めたのである。
さっき自分が食べられかけたというのに、リリアーナはなんだか気の毒になっていた。
>「…血が欲しいなら…あげるわよ?」
吸血鬼の涙に同情したのか、メラルが名乗り出てしまった。
「メラルさんダメ! 血を吸われたら吸血鬼になっちゃう! 」
次の瞬間リリアーナは我が目を疑った。なんとあのメラルがすっ転んだのである。
しかも着地地点は吸血鬼の上!!!!!
「メラルさんっ! 早まっちゃらめぇええええ!!」

ようやくレイドの元に辿りつたリリアーナは、わんわん泣きながらレイドの足にしがみ付いた。
「うわーん!レイド先生―――!!アルは私のこと苛めるしメラルさんが吸血鬼の毒牙に ―― っ!!」
元に戻ったレイドとは対照的に、リリアーナの背は殆ど変わっていない。
魔法の粉とアルの干渉があった時にディスペルを受けたせいか、ちょっと面倒な事になったようだ。

怒りを爆発させた吸血鬼は無数の蝙蝠を解き放った。
「キャ―――――― !!!いや――――んっ!!ばか――――――!!!!」
そして。
蝙蝠の群れは洞窟内をさんざん暴れ回った後、姿を消してしまった。まるで蝙蝠台風である。
後には髪や服をくしゃくしゃにされた一同が残された。

「み・・・・・・皆揃ってる?・・・・・・だ・・・大丈夫だった?」
リリアーナはよろよろしながら立ち上がると、レイドによじ登り始めた。
「あーもう、これからどうしよう・・・・・・」
先のことを考えると頭が痛い。あそこまで罵倒された吸血鬼は怒って地の果てまで追いかけてくるだろう。
魔法が使えないリリアーナに撃退する術は無い。
「外にラル君の流した血が残ってるからそっち行けばいいのに。
 今ならきっと雪が積もってて、カキ氷かシャーベットみたいになってるかもしれないのに!」

ようやくレイドの頭に登ったリリアーナは、天井の穴にいるレイアに呼びかけた。
「 レイア、まだ魔法の粉は残ってる? あっ!キサラにラル君! 身体の具合はどう?」

215 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/06(金) 21:54:15 0
>204>205>213
>「焦らせおって……こんなものか?まだまだ手ぬるいぞ!」
と吸血鬼は強がる
>「フリージアのフリージングマリオネットを破るなんて・・・・・・なんて奴なの!」
と相手の実力を勘違いしているリリアーナ
「お〜ほっほっほ!なかなかやりますわね」
意味も無く偉そうなフリージア
噛合っているようでまったく噛合わない会話
はるか後ろではレイアが青狸状態になっている


>206>210
>「・・・人型である必要なかったんじゃない?」
「お〜ほっほっほ!!自慢じゃないけど私の頭の中に傀儡人形はあれしかありませんわよ」
本当に自慢じゃなかった

そして突然思いっきり伏字だらけの毒舌を吐くリリアーナ(?)
「リリアーナさん・・・」
ひどくショックを受けるフリージア
喋っている単語の意味がほとんどわからなかったのがショックだったのだ
後でリリアーナにさっき口走った単語の意味を聞いてみよう
そうフリージアは思った


何を思ったか吸血鬼はディスペルを唱えた
逃げ出すミニアルナワーズ
ヘア!!とかジュア!!とかいう勢いでぐんぐん大きくなるフリージア
いや!?フリージアだけではない吸血鬼に近づく人間の大半が大きくなっている
一匹人間じゃないのが混ざっているが

>「この戦いが終わった後で、一旦休憩しない?怪我人もいるし。」
>『それに…話しておかなきゃならない事も、あるから。』
シリアスそうなことを言うメラルだったが・・・
>「…血が欲しいなら…あげるわよ?」
そのシリアスは最後まで続かず・・・・すっ転んだ
「 ば、バナナの皮はどこですの?黄色いアレは?」
シリアス担当だと思っていたメラルがやったボケにフリージアは大混乱だ


>208>212>214
いつの間にか吸血鬼はその姿を消していた
「お〜ほっほっほっほっほ」
混乱していたのでなぜ敵がいなくなったのかわからないフリージアは
とりあえず笑ってみた
どうやらレイド先生が何とかしてくれたみたいだが・・・
「あら?先生ギターをお弾きになるの?」
フリージアは何でギターを持っているか不思議に思った
もうちょっとマジックアイテム学の講義をまじめに受けろ

>「外にラル君の流した血が残ってるからそっち行けばいいのに。
>「今ならきっと雪が積もってて、カキ氷かシャーベットみたいになってるかもしれないのに!」
フリージアには吸血鬼の嗜好なんてわからなかったから
そんなものかしらと普通に受け止めた
「そういえばさっき口走ってた単語の意味が・・・」
>「 レイア、まだ魔法の粉は残ってる? あっ!キサラにラル君! 身体の具合はどう?」
それどころではなさそうだったので問いかけるのをやめておいた

216 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/07(土) 13:04:19 O
「見つかったわ!」
天井の穴からレイアの元気な声が響いた。
体を大きくする粉が見つかったのだ。
「でもどうしよう?二人ともなんだか苦しそう。」
二人、というのはラルヴァとキサラの事だ。
しかし、レイアの心配は杞憂だった。
シャニイとルーナというたくましい二人組がいるからだ。
獣人コンビに支えられ降りてくるキサラとラルヴァ。
最後にレイアが飛び降りた。
五人とも降りたとたん体がもとの大きさに戻る。
降りる前にレイアが体を大きくする粉をかけたからだ。
「こっちが体を小さくして、こっちが体を大きくするの。」
レイアは金色の粉と銀色の粉の入った瓶を一行に見せた。
「あなたにも…ほら。」
レイアは銀色の粉を指先でつまみ、
まだ小さいままのリリアーナにパラパラとかけた。
そしてレイアは懐からヤクルト(小さな容器に入った飲み物)を取り出した。
あやしい笑みを浮かべながらリリアーナに差し出す。
「乳酸菌足りてるぅ?」


217 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/07(土) 17:15:10 O
シャニィに抱えられ、リリアーナ達のもとに合流するキサラ
>>206
だが、その場についたリリアーナは、
>「あなた吸血鬼の癖になぜこんな穴倉にいるのよ!
吸血鬼といえばアンデッドの貴族!館か城を構えてどーんとしているものでしょ?
なのにこんな所にいるだなんて!大方吸血鬼に転化したての蝙蝠がいいところね。
まさか貴族階級の吸血鬼だけど落ちぶれてこんなところに流れ着いたなんてオチ、はないわよねえ。
そんな惨めな姿晒すだなんて私なら自殺物だもの!
どっちにしても、そんな小物が私の血を飲もうだなんて・・・
あんたもピーーーがぶら下がっているなら実力で奪ってみなさい!
返り討ちにして壁のシミにしてあげるからね!」
……とりあえず色々と凄いことを言いたい放題だ
その威勢の割に、行動が矛盾して………
>「あらあら、リリィったら、洞窟に入ってから人をお化け扱いしたり、毒を吐くようになったと思ったら見事な淡呵だわ〜。
あんなこと言われたら私なら萎縮しちゃう〜。」
………なるほど、この人の仕業か
色々突っ込みたいところはあるが、アルワナーズさんを敵に回すのはもっと恐ろしいので、その場は黙っておくことにした
>「…血が欲しいなら…あげるわよ?」
更にふと見ると、メラルが名乗りをあげていた
……そして、見事にすっ転んだ
メラルとまだ話したこともないキサラの目には、彼女のキャラはどう写ったかは……ある意味言うまでもないか

218 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/07(土) 17:31:06 O
>>212
「みんな死んじゃえーーーー!」
ついに何かがキレたのか、吸血鬼はコウモリを解放し、辺り一面がコウモリで埋め尽される
そして、しばらく立つと、コウモリは徐々に減っていく
キサラはシャニィに守られてあまり状況がわからなかったが、実際逃げただけだったようだ
>>214
「外にラル君の流した血が残ってるからそっち行けばいいのに。
今ならきっと雪が積もってて、カキ氷かシャーベットみたいになってるかもしれないのに!」

「……本気で言ってるのか冗談なのか……
……リリアーナさんはある意味アルワナーズさんより掴めないな……」
天然恐るべし…というか、正直な感想を漏らすキサラだった
>「あっ、キサラにラル君!身体の具合はどう?」
レイドの頭の上から、こちら側に向けて声をかけるリリアーナ
「……おかげさまで
………でも……やっぱりそのカプセルに入った方がいいかもしれない
………このままじゃ…本当にただの足手まといになりそうですから」
自分の無力さを痛感し、せめて今自分にできることを選ぶ
……もっとも、さっきリリアーナに怒られたからなのは誰でも容易にわかることだが
>>216
その後、シャニィに抱えられたまま下へ飛び下りるキサラ達
降りる途中にレイアが粉をふりかけると、たちまち元の大きさに戻った

219 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/07(土) 20:40:26 0
吸血鬼が消えた後、小人サイズだった皆も天井から降りてきた。
>「こっちが体を小さくして、こっちが体を大きくするの。」 
「へえ〜!すっごいね!!」
リリアーナは金と銀の粉が入った瓶を見ながら、興味津々で眺めた。
>「あなたにも…ほら。」
「え?――――ちょっ!待っ!・・・きゃあああ?!」
降りる間もあればこそ。
リリアーナはレイドの上で元のサイズに戻ってしまった。
「ふええん!ごめんなさい先生!わざとじゃないのよ〜!!」
無事元に戻れたリリアーナは、レイドに一生懸命謝った。

>「……おかげさまで 
>………でも……やっぱりそのカプセルに入った方がいいかもしれない 
>………このままじゃ…本当にただの足手まといになりそうですから」 
リリアーナは珍しく大人びた笑みを浮かべると、背伸びしてキサラの頭をくしゃくしゃとかき回した。
「キサラはちゃんとがんばってるよ〜。薬草セットも残さず食べたし、偉い偉い!
 がんばったご褒美にキャンディあげるね〜」
リリアーナはキサラにキャンディを2個握らせた。
メロン味の何の変哲もないキャンディ・・・のはずだった。
「知ってる?甘いもの食べると体が楽になるのよ〜。カプセルはフリージアが持ってるからね」
キサラはリリアーナに押し付けられたキャンディを摘み上げる。
なぜかキャンディが発光しているように見えるのは、単なる目の錯覚だろうか?
「ん〜。なんか・・・・・・・すっごく疲れた・・・・・・」
まったく異変に気づいていないリリアーナは、欠伸をしながらだるそうに肩を落とした。

>「乳酸菌足りてるぅ?」 
「「わーヤクルトだ〜! ありがと、私もう喉がカラカラ!」
急に元気になったリリアーナはうれしそうに小瓶を受け取ると、あっさり飲んでしまった。
「乳酸菌摂ってるぅ〜?・・・・・・なんてね!
 ―――― あれ? ねえレイア、これ本当にヤクルト?」
おいしいことはおいしいが、ヤクルトはこんな味だっただろうか?

220 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/07(土) 21:46:00 O
………ようやく理解した。頭というより、体が。雪の中じゃ眠れない事を。何かよく解らないまま、ジャングルを抜け、廃墟を抜け、今度は雪山かとズンズン歩き回って手頃な洞窟を見付けて力尽きた……と。
で、寒さに叩き起こされた。カッコ悪ぅ……大体にして雪山をこんな超軽装で抜けられる筈が無いんだよなぁ………
まぁ、んな事はさて置き、ここはさっさと抜けないとだ。このフィールドはオレの長所を消し飛ばしてる。ここで何かに出会ったらアウト。逃げる以外の選択が取れない。誰に出会えて隊伍を組めたら話は別だが………

「取り合えず、山頂に行くか?」
………それだとジリ貧になるだろうな。結構歩いて魔法陣探したが無かった訳で。
この広大なフィールドで、独りで魔法陣探すのは海に落ちた指輪を探すのに等しい。つまりは無茶で無謀。やはり誰かにコンタクトを取るべきか?あるいはあの洞窟に誰かいるだろうか?
………考えても始まらないかな?動かなきゃだ。
手首に潜ませたナイフを確認。弓も呼べる。………使う気はあんま無いけど。

「行きますか!」
そう景気付けて、洞窟に向かって走り出した。
あぁ、心臓が破裂しそうだ、メチャクチャ怖い。だから、どうか願わくば誰か頼れるヤツに出会えます様に。

221 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/07(土) 21:56:30 0
ルーナが変わって語るラルヴァの血統と状態。
それを聞きながら、ミニアルナワーズは目を細めていた。

アイスクリーマー相手にその力を存分に見せつけたルーナやシャニィを凌駕する力を持っている。
だが、その力は贄としてのもの。
それを隠す為に周到で大掛かりな封印をしていたのだろう。
にも拘らず、安全装置である魔具をクドリャフカの為に使ってしまう、とは。
思うところはあったが、あえて声はかけない。
他者によって語られた秘密を、本人に問うほど無粋ではない。

>「とりあえず今は様子を見ましょうか、あの吸血鬼もそれ程恐ろしくは見えませんが・・・」
「ほんと、なんだか涙目だしぃ。」
穴の奥から戻ってきて、反応したのはルーナ自身に言葉に対してだけであった。


その後キサラとラルヴァはそれぞれ獣人に抱えられ降り、レイアによって大きさを戻す。
ミニアルナワーズもふよふよと浮遊しながらこうかし、キサラの肩へと降り立った。
「リリィ、なんだか疲れているみたいね〜。」
のんびりと声をかけると、まるで誰のせいだ!といわんばかりの目をするリリアーナ。
「まあ怖い。キサラ、これが般若の形相って言うのよ〜。
同じ科白でも私が言っても効果なかっただろうけど、リリィだからこそ効果があったのよね〜。」
キサラのこめかみに手を付いて好き勝手に言い放題。
ころころと笑いながら、キサラの肩を離れてレイアの肩に飛んで行く。
「レイア〜、ありがと。
でもリリィに足りないのは乳酸菌じゃなくってカルシウムみたいよ〜。」
お礼にレイアの頬に軽くキスをして、また宙を舞う。

その姿は人を小馬鹿にして翻弄するフェアリーのようだ。

そうして行き着いたのは、倒れたときに頭を打ったのか、まだ起き上がらないメラルの顔の上。
「あらあら、慣れない事するから。」
苦笑と共にしゃがみこむ・・・

###################################

真っ暗な中、メラルとアルナワーズが向かい合って立っていた。

「さっき話しそびれちゃったけど、私は悲しいわ〜。
良心や脅しめいた言葉より、私達の友情に訴えてくれればよかったのにぃ〜。」
などと口に出したが、わざわざ口に出す必要はない。
ここはメラルの意識の世界。
互いに思えばそれが伝わる。

ミニアルナワーズは精神的質量の大きな人間が好きなのだ。
人間は、覚悟や決意を決めたとき、その精神的質量は最大のものとなる。
なぜならば、覚悟や決意は、それまでの自分をねじ伏せる事が前提で存在するものだから。
【話そう】と決意したメラルは、ミニアルナワーズにとって何よりの餌なのだ。

「『ここにいる』学園関係者『以外』・・・
両方の仕込みはもう終わったわよ。
安心しなさい、覚悟を決めた人間に対する礼儀は弁えているわ。」
メラルに向かってにっこりと笑みを向けた。

222 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/07(土) 22:12:59 O
>212吸血鬼と闘う事になると思ったが、どうやらこの吸血鬼は闘う気は無かったらしい。
最後には蝙蝠になってどっかに行っちまいやがった。
>210蝙蝠に乱された前髪を直しつつ、珍しくズッコケたメラルに目をやる。
「あの〜…大丈夫?」

>215フリージアは俺の武器を普通のギターと思っているらしい
「あのな〜、これはただのギターじゃなくて……グハッ。」
>214>216>219フリージアに武器の説明をしている途中に頭の上に居た小さなリリアーナがレイアの薬の効果により普通サイズに戻った。
ヤバい。
結構きてるよ、これは。
ヒビ入ってても不思議じゃないね。
「ま、まあ、なんとか大丈夫だと思う…。」
とりあえず全員無傷(?)で良かった。

223 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/07(土) 22:53:24 0
>222

「だ、大丈夫ですの先生!!」
>「ま、まあ、なんとか大丈夫だと思う…。」
リリアーナがレイドの上で元の大きさに戻ったため
話は中断
結局ギターの正体はわからずじまい
フリージアは首をかしげて
「・・・・・まあそのうち判りますわね」
とポツリとつぶやいた

>218>219

自分はカプセルに入ったほうが良いのではというキサラを
お子様扱いしアメを二つ握らせるリリアーナ
母性本能でも刺激されたのだろうか?
あめを貰ったキサラは困惑しているように見える

>「知ってる?甘いもの食べると体が楽になるのよ〜。カプセルはフリージアが持ってるからね」

「入るんだったらいつでも私に言いなさいな」
フリージアはこれ見よがしにキサラの目の前で胸の谷間から使い魔収納カプセルを取り出す
その胸にはきっと夢と希望以外の何かが詰まっているに違いない
平均よりも大きいそれがパットなのかそれとも本物の胸なのかは本人のみが知っている

>221
アルナワーズが
メラルの肩に乗った
何をやっているのだろうか?
「ヒトノウエニノルトラクチン」
ギズモがこう言ったので単純なフリージアは納得した

224 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/07(土) 23:47:38 0
人間たちから敗走?して行き着いた先は自らが入ってきた洞窟の入り口付近だった。
地面に野の字を書きながらすすり泣く野郎の声が聞こえた。
なぜ泣いているのか、どうして畏怖の対象であるはずの吸血鬼が手下のコウモリに慰められているのか?
真相は何の不思議もない、ただこの吸血鬼がヘタレだっただけの話だ。
体育座りをして呟くのは離れた対象を精神的に攻撃する呪詛…ではなく、自分の不幸を呪っているだけのようだ。
「えっぐ…ううう。
 ちょっとくらい血をくれたっていいじゃないか。
 減るもんじゃないし(減ります)。
 なぜにこうもうまくいかないのだぁぁ!」

どんよりと雪山の空を映したかのように吸血鬼を中心に負のオーラが充満したフィールドが形成された。
吐き出す叫びも、やっぱり虚しく洞窟の中に響いただけだったのであった。
『泣くなよご主人…。
 次に人間に会ったらきっとうまくいくからさ!』
「嘘をつけ。そんなこと言って心の中では私のことダメな奴と笑っているくせに!」
最も信頼のおける使い魔にまで疑心暗鬼になって信用ならなくなってしまう始末。
誰かこのダメ吸血鬼を殴りに来てくれ。


>220
>「行きますか!」
「お、ああああああああああああぁぁぁぁっっ!!?」
コウモリたちが何事かと騒ぎ立てる。
使い魔たちはいきなり現れた人間に驚いたというよりも、ヴァンの叫びに吃驚仰天したというほうが適格な表現だろう。
そう思えるほどに吸血鬼の声はでかくて、いまにも眼が飛び出そうなほど目を見開いている。
これが猫なら尻尾をピンと垂直に立てて全身の毛が逆立ちをしていることだろう。

「な、なんだお前は?まさか、さっきの人間たちの仲間か!?
 ひぃぃぃ!優しく殺して。きりんぐみーそふとりぃぃ!!」
パニックに陥ってしまい、もう冷静なんて言葉は脱兎のごとく頭から逃げ出してしまったであろう吸血鬼は取り乱した。
さきほどの人間たちによる追っ手ならば洞窟の入り口から来るはずはないのだが、勘違いした吸血鬼の恐慌状態はエスカレートしていく。
まるで戦火を逃れる幼子のように、隅のほうでうずくまり頭を押さえてガクブルと震えて嵐が過ぎるのを待っている。
しかし、入り口からの訪問者はこれを見逃すわけはないだろう。

225 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/08(日) 00:28:07 O
洞窟へ足を踏み出し、さぁ誰かと合流してるぜ、コンチクショー。と息まいていると………

>「な、なんだお前は?まさか、さっきの人間たちの仲間か!?
 ひぃぃぃ!優しく殺して。きりんぐみーそふとりぃぃ!!」
となんとも哀れというか何と言うか、なご乱心な声が聞こえてきた。
……人だろうか?或いは人型の何かだろうか?どちらとも言えない。聞いただけじゃ解らない。人なら御の字、それ以外なら逃亡の一択だ。人外に身体能力だけで勝気は無い。魔法なんて巧く使えるかも怪しい。
だけど、コイツは構えるには哀れ過ぎた。開口一番「優しく殺れ」ってのは尋常じゃない。………コイツはそんな非道なヤツに出会ったのか?
だから、そう、いたたまれないから声をかけた
「びーくーる、びーくーる。落ち着け」
ただ、何時でも逃げられるよう体を洞窟の奥に向けて、足に魔力を溜めて。
お人良しでも馬鹿じゃない。

226 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/08(日) 09:57:38 0


メラルが転んだ際、ヴァンを巻き込んでしまう。
元々メラルは至近距離に近寄らせて全方位攻撃系の術を
叩き込むつもりだったようだが…転んでしまったせいで、
術を準備する時間もなくなり、かなり切羽詰った状況になっていた。
>「メラルさんダメ! 血を吸われたら吸血鬼になっちゃう! 」
>「メラルさんっ! 早まっちゃらめぇええええ!!」
(早まるつもりじゃなくて、不注意が原因だったんだけど…
そんなに私、死に急ぐように見えるのかしら?)
が、吸血鬼はレイドの警告が原因なのか、大量の蝙蝠を目くらましにして、
逃げていってしまった。その際に至近距離にいたメラルは蝙蝠の体当たりを
幾度となく受けて、少し苦しそうではある。蝙蝠の大暴れがひと段落着いてから、レイドの一言に対し、漏らした。
>「あの〜…大丈夫?」
「はい。何とか。…ほんと無様ですね、私。」

ラルヴァとキサラが下に降りてきて、レイアがリリアーナを元の大きさに戻した。
それを確認してから、メラルが起き上がる前に再度視線でアルを探し、
見当たらなかったので起き上がろうかと思ったところで、視界が急に暗転する。

=======================================================================================

真っ暗な中、メラルとアルナワーズが向かい合って立っていた。
アルの言葉が聞こえてくる。
>「さっき話しそびれちゃったけど、私は悲しいわ〜。
  良心や脅しめいた言葉より、私達の友情に訴えてくれればよかったのにぃ〜。」
それに対し、メラルが言った。実際には思っただけなのだろうが。
「ごめんなさい。友情に訴えれば言わないでくれる相手って、大抵何も言わなかったり
 軽く釘を刺すだけでも話さないでくれるから。そういうやり方、あんまりしないのよ。」


>「『ここにいる』学園関係者『以外』・・・ 両方の仕込みはもう終わったわよ。
  安心しなさい、覚悟を決めた人間に対する礼儀は弁えているわ。」
「…わかったわ。…あなた流に言えば、あなたとの友情を…
 信じさせてもらうことにするわ。本当にありがとう。」
方向性が多少ずれているものの、メラルがかなりアルに配慮した言い方をしたになった。
アルの物言いに、そういった配慮に近い物を感じ取ったのだろうか。そして、少しして視界が元に戻る。

=======================================================================================
「少し、長くなるけどいいかしら?」
特に異論が出たわけでもないため、
メラルが…ついに、今まで隠し続けてきた"過去と力"について話を始めた…。


227 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/08(日) 18:23:10 0
>225
>「びーくーる、びーくーる。落ち着け」
彼の言うとおり、いまのヴァンには落ち着いて冷静に事態を受け止める静かな心が必要だ。
恐る恐るだが見下ろす彼の者の出で立ちを確かめる。
ベースはやはりというか人間で身長は小柄な部類に入るだろう。
年齢もまだ少年と呼べるほどで、間違っても成人を迎えるような年頃ではないことはわかった。
そしてなにより重要なのは、一人だということ。
人間は魔物からみれば一部は強いかもしれないがほとんどが弱い存在だ。
ゆえに群れて一人一人の弱点を補うようにして生きている生物。
この者が果たして強者たる少数に当てはまるのかとヴァンは考える。
魔力の保有量によってそうでもなさそうだと判断するに至った。
本来ならば魔力がまったくなく己の力量のみの例外も存在するのだが、そこまで考えが辿り着くほどヴァンは世間知らずだったのだ。


かけてきた声は特に敵対心は感じなかったのだが、異形の者の前で警戒は怠らないのはやはり人間か。
立ち上がりずれた帽子の位置を戻して服についてしまったゴミをはらう。
「ふぅ…この場では一応、礼を言っておこう。
 しかし、こんな雪山で一人でいるとは一体どういうつもりだ?」
あくまで吸血鬼ということは伏せておいて、さも人間に害のないような者だという態度で演技をする。
しかし、容姿まではごまかすことはできない。
事実背中にはコウモリ羽があるし、口を開けば牙があることが即座にバレるだろう。
以上の点からしてこのままうまく騙して、隙をついてお食事タイムにありつける確率は限りなく低いといえるだろう。
吸血鬼とバレた時点で計画はおじゃんになり、へたをすると向こうの団体さん一行まで呼びつけてしまう。
計画は慎重かつ、ある程度の運も必要になってくる。
リスクの多いギャンブルだがこれを逃せば、次の機会は保証されないのでなんとしてもやるしかない。
「この洞窟の少し歩いたところに数人のグループで行動する男女がいる。
 そいつらと合流したほうがなにかと楽なんじゃないかな?」

228 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/08(日) 18:56:32 O
>>221
「まあ怖い。キサラ、これが般若の形相って言うのよ〜。」
「え……あ……そ、そうですね〜……」
誰の仕業だと一言突っ込んでもよかったのだが、やっぱりアルワナーズさんを敵に回すのは恐ろしいのd(略


>>219
>「キサラはちゃんとがんばってるよ〜。薬草セットも残さず食べたし、偉い偉い!
今まで見せることのなかった、少し大人びた笑顔を見せたリリアーナは、キサラの頭を撫でた
身長が足りず、少し背伸びはしていたが
>がんばったご褒美にキャンディあげるね〜」
>リリアーナはキサラにキャンディを2個握らせた。
だが、心なしか、メロン味と思われるキャンディは少し光っている
子供扱いされたのと、そのキャンディに一瞬疑問に思って困惑したキサラだったが、
せっかくもらったものをそのまま返すのもアレなので、2ついっぺんに口に放り込んだ
>「カプセルはフリージアが持ってるからね」
>>223
> 「入るんだったらいつでも私に言いなさいな」
「あ…じゃあ…今すぐにでも……」
と、フリージアの方を向いたキサラに対し、
これ見よがしにキサラの目の前で胸の谷間から使い魔収納カプセルを取り出すフリージア
顔を真っ赤にして思わず後ろを向くキサラ
わざとらしく見えたフリージアは、気のせいだろうか?

229 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/08(日) 19:52:13 O
………ヤバイ。
今の状況はこの一言に尽きる。相手さんはどうやら人外。多分恐らく吸血鬼。羽はともかく、辺りのコウモリの多さ、そして
「ふぅ…この場では一応、礼を言っておこう。
 しかし、こんな雪山で一人でいるとは一体どういうつもりだ?」
内容はともかく、喋った口から覗く、洞窟の入口から微かに入ってくる光を反射する鋭い、おおよそ人では有り得ない犬歯。きっと首に噛みつき易いに違いない。
しかし、会話は此方からも返さないと成立しない。
「いや〜、なんでだろ?てか何でここは雪山なんだろ?
ここは塔の………」
何階だっけ?……まぁ、いいか。それはさして重要ではない。
「中な訳だろ?独りなのは………運が無いからだな。」
力無く苦笑する。我ながら本当にツイてない。
しかし、この異様なまでにフレンドリーな様子は何だ?普通もう少しくらいは警戒するだろうに。

「この洞窟の少し歩いたところに数人のグループで行動する男女がいる。
 そいつらと合流したほうがなにかと楽なんじゃないかな?」
「!?」
え?ラッキー!
………って、待て待て。怪しいだろ。怪し過ぎるだろ。何で見ず知らずのヤツにそんなホイホイ情報を渡すんだ?
もしこの先が袋小路だったら?もしの先にコイツの仲間がいたら?
………疑心暗鬼しても仕方ないか。当たって砕けろだ。砕けそうになったら逃げるけどな!………言ってて虚しいぜ、チクショウ!
「じゃあ、アンタ案内してくれないかな?」
後ろにいりゃ、襲うのにも予備動作があるだろうし、仲間がいてもコイツを盾に取れる。
あとは、焦ったり、ビビったりしない様にするだけだ。

230 : ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/08(日) 20:12:59 O
>>219
>「あれ? ねえレイア、これ本当にヤクルト?」
そう言われたレイアは当然よ、という顔をしながらも、
リリアーナから空の子瓶を受け取りラベルをよく見た。
「やっ、ヤクルトだわ(汗)」
そう言ってそそくさと子瓶を懐に戻した。少し様子がおかしい。
「さ、さぁ、行きましょうか?」
レイアは松明をかかげ、一行を先導し歩きだした。



しばらく歩くと、前方に光が見えてきた。洞窟の出口である。
「着いたみたいね。
 …あれ?先客がいるみたい。」
洞窟を出た先にあったのは雪山の頂上とは思えない光景だった。
温暖な気候、広がる草原、大きなイチイの木、
イチイの木の下には何故か青い小鳥が落ちて動かなくなっている。
そして、その側には銀色の泉が輝いている。
最初は光の加減で銀色に見えているのかと多くの人は考える。
しかし、近づけばわかるが実際にその泉の水は銀色なのだ。
そう、まるで磨きあげられた鏡のように。
銀の泉をじっと見下ろしながらその青年は立っていた。
学園の生徒ロックでもあり闇の魔法使いマリアベルでもある青年である。
両者に外見上の違いは無い。肉体を共有し魂のみを異にする。
「こんにちは〜!」
レイアは何の警戒もせずにその青年に近づいていった。
銀の泉から顔を上げるロック(あるいはマリアベル)。
「あなたも観光に来たの?どうやって来たの?」
ロックは何も言わなかった、明らかに当惑した顔をしている。
ロックは地面からイチイの枝を拾い上げた

231 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/09(月) 01:12:00 0
>228
顔を真っ赤にして向こうを向いてしまったキサラ
やっぱり男の子ね・・・かわいいわv
ちょっと猫を見る目に似た目でキサラを見るフリージア
「別に見られて減るようなものじゃないですわ。じゃ中に入れますわよ」
そういってフリージアは使い魔収納カプセルのボタンを圧した
そして胸の谷間にカプセルを仕舞うフリージア
>230
そうしてしばらく歩くと・・・
「あら?どこかで見たような顔・・・ってロックさん?いえマリアベルじゃないの!!」
そこにいた人物に驚くフリージア
とりあえず激しい戦闘になるといけないので
アベコベールの入った例の試験管をギズモに渡すとリリアーナのほうに向わせた
そして警戒心0のレイアを救おうと雪の結晶で枝を持っている腕に狙いをつけた
呪文を唱える、特殊な動作をする等の妙な動きを見せたらあの木の枝・・・推測にしか過ぎないが魔法の杖かなにかだと思う
を叩き落すつもりなのだ
「その男は危険ですわ!!」
そしてフリージアはそうレイアに忠告した

232 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/09(月) 13:37:44 0
>223 >226 >228 >230-231
ものすごい勢いで振り向いた(実際には目を逸らした)キサラの両頬は真っ赤だ。
「やだキサラ、なんて顔してるの?」
リリアーナは思わず吹き出してしまった。
あまりの見事なまでの焦りっぷりが、誰かさんを彷彿とさせたからだ。
(ま、鼻血出さないだけましかもね〜)
何か思い出したのか、リリアーナの笑顔が少しだけ曇った。

アルはふわふわ妖精のように漂っている。
確かに、悪戯好きという点ではまさに妖精そのものだろう。
どうせさっきの吸血鬼への啖呵だって、面白そうだからやっちゃったに決まってるのだ。
リリアーナにとっては悪戯レベルの騒ぎではないのだが、やられてしまってはもうどうしようもない。

リリアーナは深いため息をつくと、ぽんぽんと幻灯機を叩いた。
「アル、そばにいなくても音声拾ってるんでしょ?今のうちに頼んでおくわ。
 頼まれたとおり幻灯機を持ち歩いてるけど、アル、あなた撮ったものはどうするの?
 ラル君の今の姿とか、メラルさんの目とか・・・・・・今から会いに行くマリアベルの顔とか。
 そんなの学園の皆に見せたらどうなるか・・・・・・。――― 私の言いたいこと、わかるでしょ? 
 撮影した映像の扱いはよくよく考えてね。友達からの切なるお願いよ」

>230
空になったヤクルトの小瓶を受けとったレイアは、明らかに動揺しているようた。
だが疲れて眠いリリアーナは、あまり深く考えなかった。
「・・・・・・? そっか、雪山で飲むヤクルトはきっと一味違うのね」
ぎくしゃくと出発を促すレイアに、リリアーナはこっくり頷いてみせた。

フリージアはキサラを収納すると、カプセルを胸元にしまった。
「やっぱり胸にしまうのね」
当然でしょう? と不思議そうな顔をしたフリージアに、リリアーナは慌てて何でもないと否定する。
(キサラはカプセルに入ったんだから、変に気にするほうがおかしいのよね。うん!)
「キサラ聞こえる〜? ちゃんと横になって休んでる〜?
  けがが治るまではおとなしくしてなきゃだめだからね〜」
リリアーナはフリージアの胸元に向かって手を振って見せた。
どんなに時間の流れが違っていても肋骨骨折は治癒が遅い。
いくら薬草セットを食べたとはいえ、マリアベルとのごたごたが終わるまで出てこられないはずだ。
(知り合ったばかり、しかもけが人のキサラを、私たちのゴタゴタに巻き込むわけにはいかないもんね〜)
リリアーナは笑顔の下で、そんなことを考えていた。

だが、彼女は気づいていなかった。
無意識のうちにキャンディに治癒魔法を付与していたことに。

メラルは静かに話し始めた。
「レイド先生、なんか・・・すごく疲れました・・・・・」
ろくに戦ってもいないのに、リリアーナはなぜかへろへろだった。
メラルの告白を聞こうと必死で耳を傾けているようだが、意識が飛ぶたびに壁にぶつかっている。
見かねたシャニィがリリアーナの腕を掴んだ。
「・・・・・・シャニィありあと〜。もし寝ちゃったら運んれくれる〜?」
とうとう冗談とも本気ともつかない事をほざき始める。
本来ならば捨てていかれそうだが、今のリリアーナは本当に具合が悪そうだ。
実力以上の上位魔法を無理やり使ったら、ちょうどこんな感じになるに違いない。

メラルの告白が終わっても、皆すぐに口を開こうとはしなかった。
それだけ重い話だったからだ。




233 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/09(月) 13:38:19 0

前方に光が見えてきた。洞窟の出口である。

トンネルを抜けると、そこは楽園だった。
「ここが山頂?―――― 雪山の?」
魔方陣を使って別世界へ転移した、と言われた方がいっそしっくりきそうだ。
地には若草が生い茂っている。
リリアーナは目にとまった若草を摘んでみた。本でしか見たことの無い珍しい薬草だった。
頭上には樹齢を何百年も経たイチイが天高くそびえている。
決して広くは無いが、本当に美しい場所だった。
だが巨木の根元には青い鳥が横たわっている。
なんとも不吉で、暗示的な光景だった。

銀の泉のほとりに、彼は佇んでいた。
「ロック・・・・・・?」
いや、マリアベルだろうか?
二人はギルハートやイレブン達と違い、外見からは全く見分けがつかないのだ。
密林で会ったとき、ロックはマリアベルを倒すと言った。
廃墟の街では、彼はマリアベルと化していた。
果たして今はどちらなのだろう?
同士討ちだけはなんとしても避けたいところだ。

リリアーナはギズモが運んでくれた薬に手を伸ばしかけ・・・止めてしまった。
ロックが用意した試験管は、たしか3本しかなかったはず。
自分が飲んでしまったら、飲めなかった人を危険に晒すことになる。
「私はいいからほかの人に・・・・・・ちょっ!!薬投げちゃだめぇぇぇ!!」
リリアーナはわたわたお手玉しつつも、試験管をどうにか受け取った。
「駄目じゃない!もし割れたらどうするのよ〜!!」

なんの警戒心も持たず、レイアはロックへと歩み寄っていく。
>「その男は危険ですわ!!」 
ギズモに薬を返そうとしていた手を止め、リリアーナは叫んだ。
「待ってフリージア、彼が今誰なのか確認するわ!」
―――― そう、リリアーナにはロックかマリアベルかを一発で見分ける秘策があった。

リリアーナは傍らのシャニィをぐいと前に押し出した。
「ロック、こっちを見て!」
リリアーナは背後から、レイアの二の腕部分を両脇から内側にぎゅっと押しつけた。
レイアの巨乳が両脇から寄せられることにより、胸の谷間がいっそう強調される。
「―――― 特盛っ!!!」

この攻撃、ロックなら絶対動揺する。
逆に無効化するならば、彼は間違いなくマリアベルだ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・念のため言っておくが、リリアーナはいつだって大真面目である。

234 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/09(月) 21:18:30 0
移動しながらメラルの話を聞く間、ミニアルナワーズは何も言わなかった。
ただ満足気な笑みを浮かべ、一行の後を浮遊していた。

そうするうちに頂上へ・・・

頂上に佇むロック、もといマリアベル。
とっさに対峙するフリージアを他所に、ミニアルナワーズはラルヴァの肩へと移動していた。
「ラル、気付いてる?リリィがもう限界だって事。
色々因縁があるみたいだからやらせてあげたいけど、人間無理なものは無理なのよね。
今のあなたならできるのでしょう?
首筋に手刀でも打ち込んで即座に気絶させる事くらい・・・
リリィを説得している時間ないから、隙見てやっちゃって頂戴。」
マリアベルとの対峙にフリージアとレイドは据えておきたい。
メラルはこういった肉体作業向きではない。
となると、消去法でラルヴァに頼むしかなかったのだ。
おそらく今のラルヴァなら、気絶させるかどうかではなく、力加減を間違えて首を飛ばすかどうかの方が注意すべき点であろうが・・・

リリアーナの限界を悟ったミニアルナワーズは、実力手段を講じるために密かに根回しを始めたのだ。
気絶させたリリアーナを使い魔収納カプセルに叩き込む為に、レイドとフリージアにも声をかけておきたいところだがそこまで手が回らない。

次の一手をどう組み込むか目線を流していたところ・・・
>「―――― 特盛っ!!!」
何を思ったのか、シャニィの胸を強調させマリアベルに見せ付けている。
「・・・ぷっ・・・あは・・・あははははっ!」
完全に虚を突かれたリリアーナの行動に、ミニアルナワーズが大笑いして転げまわる。
人を驚かしたり虚を突くことを旨とする幻術科、その中でもその人ありと謳われたアルナワーズだが、流石にこれは予想できなかった。
珍しく素の笑い声を上げ、転げまわって笑う。笑う。笑う。

「ひぃ〜・・・はぁ〜〜・・・苦し・・・これだからリリィは・・ぷっ・・・くく・・・
この期に及んでまだやってくれるとは思ってなかったから・・・。
ラル、ゴメンね。さっきの無し・・・。
気回しは無用だったわ。ああ・・・面白い・・・。もう好きなようにやっちゃって〜。」
まだ収まらない笑いをかみ殺しながら、何とかラルヴァに伝える事は出来た。
もうここまでやられてしまってはミニアルナワーズの手を回す事などありはしない。
後はゆっくりと、機を待つのみだ。

235 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/09(月) 21:49:40 O
>>232
> 「やだキサラ、なんて顔してるの?」
思わず吹き出すリリアーナ
「―――――っ///」
からかわれたように思ったのか、ますます顔を赤らめるキサラ
だが、少し曇ったリリアーナの笑顔を見逃すこともなかった

236 :ロック?マリアベル? ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/09(月) 21:50:19 O
>>231
>「その男は危険ですわ!!」
えっ、そうなの?といった顔で振り向く目の前の女の子。
青年は少しほっとしたような顔をした。
「フリージア…」
青年は手にしたイチイの杖を女の子に向けた。
そして…
「この子は誰だ?」
と呑気に尋ねた。
「うわ!うわ!」
イチイの杖をレイアに向けた途端、氷の結晶が唸りをあげて飛んできた。
体に当たり砕ける氷。体を硬化させる魔法が使えるので、
打撲や切傷を心配する必要は無い。
しかし、物が氷―しかもフリージアが出す氷は特別だ―だけに凍傷は免れない。

>>233
>「待ってフリージア、彼が今誰なのか確認するわ!」
リリアーナは虎のような女性を青年の前にぐいと前に押し出した。
>「ロック、こっちを見て!」
リリアーナは背後からその女性の二の腕部分を両脇から内側にぎゅっと押しつけた。
乳房が両脇から寄せられることにより、谷間がいっそう強調される。
そしてリリアーナの熱い叫び。
>「―――― 特盛っ!!!」
青年は異様な感覚に襲われた。
心臓を鷲掴みにされるような感覚、
高鳴る鼓動がドクドクと耳を打つ、
自分でもわかるほど紅潮するほほ、
そして…
「ひでぶっ!!」
ロックは鼻から血を噴き出し、その場にうずくまった。
リリアーナの攻撃(?)はロックに大ダメージ(かもしれない)を与えたのだ。
まさにクリティカルヒット。
その様子を見ていたレイアは何歩か後ろに下がった。
要するにドン引きしたのである。
ロックは鼻に手を当てながら必死に何かをジェスチャアしていた。
何となく『それに服を着せろ!』と示したいように見える。

237 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/09(月) 22:00:24 O
>>232
> 「やだキサラ、なんて顔してるの?」
思わず吹き出すリリアーナ
「―――――っ///」
からかわれたように思ったのか、ますます顔を赤らめるキサラ
だが、少し曇ったリリアーナの笑顔を見逃すこともなかった
>>231
> 「別に見られて減るようなものじゃないですわ。じゃ中に入れますわよ」
「…そっちが困らなくても………こっちは大変なんですよ」
消えそうなぐらい小さな声で、かろうじてそれだけ言ったのだが、誰か聞こえただろうか?
そしてスイッチを押すフリージア
その直後、キサラは吸い込まれるようにカプセルに入り込む―――

########################################
カプセルの中では、本当に時間がゆっくり流れるようで、
今まで周囲にいたリリアーナさん達がゆっくりと動いている
それにより、キサラはスローモーションで体験してしまったのだ
……その、女性の胸にしまわれるという、とてつもなく貴重な体験を
誰が見ているわけでもないのにまた顔を赤らめ、柄にもなく出てきた鼻血を慌ててふく
一瞬気絶しかけたのは内緒だ
>>「キサラ聞こえる〜?ちゃんと横になって休んでる〜?
けがが治るまではおとなしくしてなきゃだめだからね〜」
言われずとも、キサラは横になっている
何せ、ここには何もないのだ
横になっている以外にやることはないし、復帰するためには動かないべきだ

238 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/09(月) 22:06:40 O
…カプセルの中では丸一日ほど経ったのだろうか
意外にも骨折の痛みはひくのが早く、もう痛みはあまりない
カプセルの効力はすごいものだと思ったが、それだけではないとキサラは知らなかった
>>233
外では、リリアーナ達の前に一人の男性が立っている
……おそらく、これが今回の黒幕なのだろう
……おそらく彼が、マリアベルという人なのだろう


そして、本日何度目になろうか
キサラにとっての衝撃映像
>「――――特盛っ!!!」






――――カプセルの中――――今度こそ気絶したキサラ
世間知らずの純情少年には、今日は刺激が強すぎる一日だ

239 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/09(月) 23:14:09 O
>229>230軽く重い雰囲気を漂わせ、メラルの話を聞きながら洞窟を出ると、そこには草原が広がっていた。
しかも暖かい…。
別世界なんじゃないかと疑いたくなる。

銀色の泉をじっと見ている青年が居る。
ロック…いや、マリアベルだ。
レイアはマリアベルに近寄る。
>231>236フリージアに忠告されレイアの動きが止まる。
そして…
>233>「―――― 特盛っ!!!」
何やら先程から騒いでいたと思ったら…リリアーナの奴……超ナイスな事してくれたな。
カメラに納めておこう。
「アナザーゲート。
……パシャ、パシャ。」
よし、後で他の先生にも見せてやろうっと。

どうやらマリアベルには刺激が強すぎたらしい。
鼻血ダラダラだ。
ふっ…やっぱりまだまだ子供だな。
どうせならもうちょいイタズラしてやるか。
閉じ込められたお返しだ。

俺はシャニィを更にマリアベルに近付ける。
マリアベルの目と鼻の先にはシャニィの豊満な胸がある。
「よお〜マリアベル。
久しぶりだなぁ。
あん時はどうも。
それにしても、俺を閉じ込めるなんて本当に良い度胸してるよなぁ…。
まあ、今回はその度胸に免じてサービスだ。」
俺はマリアベルの目の前でシャニィに先程と同じポーズをとらせた。
くっくっく……。
あんまり大人をナメんなよ。

240 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/09(月) 23:40:50 0
>234>236>238>239
リリアーナの機転により
胸を見て盛大に鼻血を噴出すロック(仮)
この反応を見るとどうやら本当にロックのようだ
しかし本当に大きい胸だ
少なくともFは超えてる
「・・・・負けましたわ」

一応偽装のための偽者の血の可能性を考慮して匂いをかいでみる
間違いない本物の血の匂いだ

ぶちまけられた血の匂い
吸血鬼だったらカルカンの匂いをかいだネコみたいにすっ飛んできそうである

「どうやら本当にロックさんのようですわね・・・よかったですわ」
安心するフリージア・・・だが妙にロックから距離をとっている
いつマリアベルに体を乗っ取られるかわかったものではないからだ
・・・・というのは建前で本当は胸を見たぐらいで鼻血を
死体無き殺人事件か!というぐらい噴出したロックに引いたのだ

キサラが鼻血を出したのを見てもきっと引くだろうが
幸いなことにカプセルに入っているので見えなかった

レイド先生がその姿を写真に収めている
恥ずかしい写真をばら撒かれたくなかったらと脅すつもりなのだろうか?

いえ!きっと深い理由があるのよ・・・でもレイド先生だし
いえ!駄目よフリージア!先生を信じるのよ!!

あれ?でも何で先生はロックさんをマリアベルって・・・

本当に今の人格はロックさんなのかしら?

今の人格がマリアベルだとすればマリアベルも女の体に弱い!?
途中でわけが判らなくなったので考えるのをやめた

「さっきはごめんなさい・・・ところでその枝はなんですの?」
さっきからロックが持っている枝が気になって仕方がないフリージア
レイアやロックの知らないメンバーを紹介するのも忘れたずねる

241 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/10(火) 06:10:11 0
>229
「見失うなよ?この洞窟は結構複雑なところがあるから迷ったら終わりだ」
案内してくれと言う彼に対してヴァンは心の中で思わずほくそ笑んだ。
(バカめ…かかったなアホが!)
相手は術中にはまったわけだが、これで作戦は終わりではない。
後はいかにして隙を見つけて首筋に食らいつくかが問題だ。
道を知っているのはコウモリでまず先頭を行くのはこいつだ、次にヴァンが無防備に背を向けたまま歩きはじめた。


準備不足のまま行動に移すのは、失敗への最短経路。
最も避けるべきと考えている愚かな行動。
一途でビビリで愚直なほど真っ直ぐなヴァンではあるが、この時ばかりは頭の切り替えをせざるをえなかった。
案内人が道の先に歩くのは当たり前なのだが、隙をつくには一番好ましくない状態だ。
こちらが不意をつくどころか、首にかぶりつくという動作の最中に逆に反撃されてしまうに違いない。
なんでもないただの人間の子の筈なのに、なぜこうも苦戦しなければならないのか?
なにもできないで洞窟を進んで行き、徐々に目標に近づいていることに対しての焦りがヴァンの思考を鈍くする。

今の自分にできる最善の策を瞬時に思いつき、それによる結果まで詳細な予測を立てては否定するという無限ループ。
このときヴァンはあまりにも思考に没頭していてきづかなかった。
使い魔が騒ぎ立てて主人に警告していることに。
長い長い洞窟が終着を迎えて、出口が見えていたことに。
素晴らしくてくそったれな太陽が『誰でもウェルカム』と待ち構えていたことに…。


>230
「あれもダメ、これもダメ!ええい、いっそのこと……ぎゃあああああああああぁぁぁ眩しいぃっ!!」
そうとは知らずに洞窟の外まで出てしまった無防備なヴァンに太陽から放たれる日光が容赦なく降り注がれた。
日光に抱かれて全身の吹き出るように魔力が四散する。
太陽の光に抱かれてヴァンは空腹と日光というダブルアタックによりそのままぶっ倒れてしまった。

242 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/10(火) 08:37:56 0
哀れな吸血鬼が去ってからも、メラルが沈痛な面持ちで過去を語っている間も
リリアーナがへろへろになって、シャニィが肩を貸している時も
ラルヴァはただひたすらに無言でいた。
みんなの最後方をゆっくりとあるきながら。

暗い洞窟の向こうは雪山とは思えないほど温暖な地だ。
その中に立つ人影が一つ。
あれがマリアベルか・・・?

>「ラル、気付いてる?リリィがもう限界だって事。〜〜〜
>「―――― 特盛っ!!!」
この状況に多少顔を赤らめるとかリアクションはしているか、外からでは分からない。
ただ、最後の笑いながらのアルの台詞に、少しだけ身動ぎをした。
――――頷いたのだろうか?

>俺はマリアベルの目の前でシャニィに先程と同じポーズをとらせた。
「ふにゃっ?!」
とはシャニィの台詞。レイド先生の凶行、もとい追い討ちにシャニィも顔を赤らめている・・・。

 そして沈黙の数秒、レイド先生の耳に何かが[ぷちっ]と切れた音が聞こえた、ようだ。
「マスター以外のオトコに触られたぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっっっっ!!!」
シャニィの緊張と羞恥心が限界を突破した。その場でぐるんっ、と一回転し
同時にエルボーをレイド先生へ放つとラルヴァのマントへ一直線、溶け込むように消えてしまう。
余程恥ずかしかったのか・・・。

注:もう一人の使い魔・ルーナは洞窟を抜ける前に「疲れました・・・」と言って同様に消えている

そんな微妙な空気の中を一陣の風が吹き抜けていく。
それは、ラルヴァのまとったマントやフードを跳ね上げて中の姿を露わにする。
最早【ソレ】はヒトの姿を留めていなかった。二足歩行をしているという点と顔の造形の一部を除いて。

顔で目に付く異常はそのもの眼からだ。元のままの大きさの眼の中に、7つの虹彩がある。
昆虫の複眼のような虹彩はてんでばらばらに動き回って周囲を観察している。
かすかに開いた口の中は肉食獣のような牙が生え、そのどれもが鋭さを秘めていた。
マントが跳ね上げられた事によって覗く両腕は更に変異が進んでいる。
元々男というにはやや細身な腕は丸太のように太くなり、その表面を赤黒い溶岩が固まったような
鱗で覆われ、天へ逆らうように先端が上を向く。
手も同様に鱗に侵され、生える鉤爪は槍の穂先のごとく鋭い。

ばらばらに動き回る虹彩は、やがて鼻血を噴く男を捉える。
14の瞳が、その一点で止まる。
「マ・・・リア・・・ベル」
地獄の底からのように低い声。それを発すると共にラルヴァ(?)はゆっくりとマリアベルへと歩き出す。
その身に鬼気を纏って、粛々と、堂々と。

243 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/10(火) 17:42:50 O
>421
………どうしようか?これは。
着いたには着いた。凄く暖かくて穏やかな場所だ。つーかここは何処だ?雪山じゃないのか?雪はどうした、寒さはどうした?
いや、別にそんな事は気にしても仕方ない。人の常識は通用しないのだろう、どうせ。
少年が何か凄いのになっても別に構わない。此方に被害が無いなら好きにしやがれって下さいませだ。言葉が変だが、動揺なんか…………して無い…………よ?何か語尾も変だ。足もガクガク………いや、これは武者震い………って戦う気がないのにこの言い訳は苦しいか。
そりゃ怖いには怖い。あれは酷い。が、今のオレにはそれより気になる者がいた。それは………

近くで倒れている吸血鬼さん。もう予想は確信になった。具体的には日に当たって直ぐに倒れたから。さて、彼はどうしようか?穴まで引きずろうか?いや、それは首噛まれそうだな。何故そこまで構うか?………可愛そうじゃないか。
…………う〜ん、しかし。馬鹿の考え休むに似たりって言うけど、馬鹿は馬鹿なりに考えてるんだよね。今のオレはまさに馬鹿。もう色んな意味で。
「これ、どうしたら良いかな?」
だから場の雰囲気をブチ壊して、誰となくこんな質問もする。いやオレとしても困ってるから、助けて欲しいから、誰か名案プリーズ!自己主張の強い馬鹿一人。
ああ、「放っとけ」って言われそうだなとは薄々思ってるけど。

244 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/10(火) 18:27:11 0
>234 >236
アルが背後で笑い転げているようだが、リリアーナは振り返りもしなかった。
今彼女の頭にあるのは、目の前のロックが本物か否か。ただそれだけだ。
リリアーナはどんな些細な変化も見逃さないよう眼を凝らす。
時間にすればほんの一瞬、だが気の遠くなるような時間が過ぎた。
そして――――。

>「ひでぶっ!!」
茹で上がったように顔を真っ赤にしたロックは、鼻から鮮血を噴出した。
リリアーナはほっと肩の力を抜いた。どうやら今は本物のロックのようだ。
>「どうやら本当にロックさんのようですわね・・・よかったですわ」 
フリージアの言葉に、こっくりと大きく頷く。
だがロックの出血がとまりそうにない。リリアーナはだんだん心配になってきた。
「ちょ・・・ちょっとロック、血がとまらないの? 大丈夫?!」
ロックはジェスチャーで「シャニィに服を着せろ!」と言った。
「そう言われても・・・私の服じゃサイズが合わないのよね」
リリアーナはそう言いながらも自分の上着を脱いだ。
ロックの出血を止めるため、シャニィには一肌脱いで・・・否、上着を胸に巻いてもらおうと思ったのだ。

>239
だが、上着を脱いだのはいいがシャニィの姿が見当たらない。
きょろきょろと視線をさまよわせていたリリアーナは、次の瞬間悲鳴をあげた。
レイドが、ロックの目と鼻の先でシャニィに『サービス』させているからだ!!
「止めて先生、彼はロックよ!! それ以上続けたら本当に死んじゃうわ!!」
リリアーナはレイアの横を駆け抜けると、ロックに飛びつき視界を覆うような形で後退させた。
背後ではレイドがシャニィから痛烈なエルボーを頂戴しているようだが、自業自得である。

「ちょっと、すごく血が出てるけど大丈夫?!」
リリアーナはロックを地面に座らせると、上を向かせてティッシュを渡した。
ロックの目がオッドアイのままだということには気づいていたが、リリアーナは構わなかった。
「ごめんねロック、あなたが本物かどうか確認する方法、これしか思いつかなかったの。
 でもまさかここまで酷いことになるなんて・・・・どうしよう、少し横になった方がいいのかな?」
リリアーナは泣きそうな顔で、ロックの顔にこびりついた血をハンカチでぬぐった。

>240
>「さっきはごめんなさい・・・ところでその枝はなんですの?」 
フリージアが遠巻きに見ながら声をかけてくる。
リリアーナは級に我に返ったのか、慌ててロックから手を離した。こほんとひとつ咳払いをする。
「フリージア、謝ることなんて無いわよ。
 手にもった枝で人をさすなんて礼儀知らずな事をしたロックが悪いんだから!
 ―――― で、マリアベルとはどうなったの? 決着はついた?」

245 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/10(火) 18:28:19 0

>242
リリアーナは、背後から感じた異様な気配に振り向き、そのまま硬直した。
「ラル君・・・なの?」
血まみれのマントから覗いたラルヴァの姿は、ほとんど人の面影を留めていなかった。
そういえばさっき、ラルヴァのマントにシャニィが飛び込んでいった気がする。ルーナも同様のはずだ。
「もしかしてラル君、シャニィやルーナと融合して変身しちゃった?!
 でもそれなら何で虹彩が7対もあるのよ、計算が合わないじゃない!!!」
もちろんそんな馬鹿なことを叫んでいる場合ではない。

>「マ・・・リア・・・ベル」 
>地獄の底からのように低い声。それを発すると共にラルヴァ(?)はロックの方へと接近してきた。
さ――――っとリリアーナの顔から血の気が引いていった。
変身したラルヴァの腕の一振りで、ロックの首など簡単に飛びそうだ。
「ラル君待って、彼はロックよ! マリアベルじゃないわ!」
そう叫ぶなり、リリアーナはラルヴァの進路に割って入った。
だがリリアーナの声がラルヴァに届いているのかどうかも怪しい。
リリアーナは慌ててポケットを探りはじめた。あった!と取り出したのは、ロックの眼鏡だった。
「これをかけて! 早く!」
じっとこちらを見ているロックに、リリアーナはじれったそうに地団駄を踏んだ。
「その目!そのオッドアイが悪いのよ!
 きっとマリアベルは何かやらかしてラル君の恨みを買ってるんだわ!!
 だからロックが元の目に戻ったら、ラル君もあなたのこと『ロック』だって気づいてくれるはずよ!
 さあ、早く眼鏡かけて!! 急いで!!」
 

246 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/10(火) 21:11:07 0
「あっはっはっは」という笑い声を引きずりながら、ミニアルナワーズは浮遊しながら流れていく。
サイズがサイズだから笑い声が響き渡るというわけでもなく、流されるままにたどり着く。

流れ着いた先は倒れたヴァンエレンとその対処に戸惑うユユの場所であった。
「誰かと思えばユユじゃない。珍しいお友達と一緒なのね。」
ユユの存在に気付き、相変わらずのおっとりとした口調で軽く挨拶。

後ろでロックをめぐり、異形化したラルヴァが唸りを上げて迫るのも、殆ど興味ないかのように気にする様子はない。
代わりにヴァンエレンの顔に降り立ち、そっと額に手を当てる。
「ユユ、あなたがこんなところに来る様なキャラとは思っていなかったわ〜。」
アルナワーズの知るユユは、自分の本能に忠実な男だ。
決して面倒ごとにわざわざ首を突っ込むタイプではなかったはず。
そういいつつ、手はヴァンエレンからは外さない。

先ほど洞窟内での科白を思い出していた。
>「挙句に召喚されてわけわからん場所に移動したかと思えば今度は雪山かよ。
今度は・・・つまり、召喚されたのは白銀の世界ではない。
おそらくはギルハートの召喚した無数の悪魔の中の一人だろう。
召喚生物は通常、契約の終了か召喚者が死亡や封印されれば程なく元の世界に還るのが常だ。
だがこの吸血鬼はまるで還る様子はない。
となると・・・推測が正しいかどうか、気の流れを探り・・・そして核心を得た。

「あなたのお友達ちょっと厄介な事になっているわよ〜。
召喚者封印と塔の形成による空間操作の狭間で、どうも・・・呪的システムがこじれてこの塔に括られちゃったみたい。
つまり・・・地縛霊状態ね。」
この塔は元はといえば学園校舎。
おそらくは校舎が元に戻っても、ヴァンエレンは校舎に召喚され続けている状態に囚われ続けるのだろう。
「不幸な吸血鬼に憐れみを・・・くれてやってもどうにもならないし・・・
そんなことより、ちょうどいいわ。一緒に見物しましょ。
きっと楽しい事が起こるだろうから。」
散々調べたヴァンエレンについての結論が出るや否や、対処は放り投げて顎でロックたちを示す。

ユユの頭の上に寝そべりながらゆったりと、事態の成り行きを見守るのであった。

247 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/10(火) 22:20:02 O
>>239
レイド先生は虎女を更にロックに近付けた。
レイド先生が何か言っているようだが、何一つ頭に入る気がしない。
ここでロックに目に見えない変化が表れていた。
胸の中がモヤモヤし…体の一部がまずい事になっている。
杖を持っていない左手がさ迷うように少し前に出かけた時、

>>244
目の前にリリアーナが現れた。
ロックは少し落ち着きを取り戻す。
>「まさかここまで酷いことになるなんて・・・・どうしよう、少し横になった方がいいのかな?」
>リリアーナは泣きそうな顔で、ロックの顔にこびりついた血をハンカチでぬぐった。
「これくらい平気だ。…しばらくこのままにしといてくれ。」
ロックは今ある理由により動けないのだ。

>>240
>「さっきはごめんなさい・・・ところでその枝はなんですの?」
>フリージアが遠巻きに見ながら声をかけてくる。
「杖だ。」
ロックは短く答えた。さらにこう付け加えた。
「フリージア、俺の事は『ロック』と呼び捨てにしてくれればいい。」
ロックは前々から気にしていた事を言って少しスッキリした。
フリージアに『ロックさん』と呼ばれると、なんだかくすぐったい気分になるのだ。

リリアーナはロックを叱った後、マリアベルについて聞いた。
>「マリアベルとはどうなったの? 決着はついた?」
「俺にもさっぱりだ。突然消えたんだ。」
ロックは深く息を吸い込むとゆっくり話しだした。
「いいか、リリアーナ?俺とマリアベルは同一人物だ。
 俺が奴で、奴が俺だ。奴が死ねば俺が死に、俺が死ねば奴も死ぬ。
 ここまではわかるな?」
リリアーナの様子を見ながらロックは話し続ける。
「マリアベルが死ねば、この塔は魔力を失い崩れ去る。
 呪いを受けた先生達も助かるかもしれない。
 そして、マリアベルを殺すにはどうすれば良いか?」
ロックは結論を言わなかった。言えばきっとリリアーナが激怒すると思ったからだ。
それにロック自身も自分にその覚悟があるか疑問に感じていた。
すなわち、マリアベルを殺すために俺を殺せ、と。


248 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/10(火) 22:21:31 O
>242
リリアーナの背後から…化け物としか形容しえないものがこちらに近づいてくる。
>「もしかしてラル君、シャニィやルーナと融合して変身しちゃった?!
> でもそれなら何で虹彩が7対もあるのよ、計算が合わないじゃない!!!」
「そんな事を気にするレベルじゃないぞ!リリアーナ!
 なんだその“ラルクン”ってのは!?」
>「マ・・・リア・・・ベル」
さらに近づく化け物、リリアーナはこれに説得を試みている。
>「これをかけて! 早く!」
リリアーナはロックに眼鏡を差し出した。
>「その目!そのオッドアイが悪いのよ!
> きっとマリアベルは何かやらかしてラル君の恨みを買ってるんだわ!!
> だからロックが元の目に戻ったら、ラル君もあなたのこと『ロック』だって気づいてくれるはずよ!
> さあ、早く眼鏡かけて!! 急いで!!」
ロックはジュワッ!と眼鏡をかけた…がすぐに外した。
その眼鏡をかけた途端、違和感を感じたのだ。
これはいつも使っている俺の眼鏡ではない、と。
「リリアーナ…これは君が持てばいい。」
はぁ?といった顔をするリリアーナにロックは優しく言った。
「ハッピーバースデーだ、リリアーナ。
 すまない、俺にはプレゼントにそんな物しか思い付かなかった。
 ただ、もっとすまないのは…お前の来年の誕生日は祝ってやれそうにない。」
動けるようになったロックはリリアーナを横に退けて化け物の前に立った。
「受けて立つぜ!!」
ロックは目の前にいるのが学園の生徒であるとは夢にも思ってないのだ。
「オーラー・ソレム!」
ロックは杖を化け物に向けて呪文を唱えた。
杖の先から太陽の光が放たれる。

249 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/10(火) 22:49:23 O
>246
>「あっはっはっは」

びっくうっ!大袈裟なくらいに肩が跳ねた。
いや、だって目の前でシリアスさんまっ盛りなのにいきなり微妙な高笑いだよ?
何かこう、シリアスに合わせた気分作ってたのにさ………
誰だよ、一体?オレの作った雰囲気と心の余裕を返せ!

「誰かと思えばユユじゃない。珍しいお友達と一緒なのね。」

………え〜っと
「まぁ、な」
取り合えずの時間稼ぎ。
今さしあたっての急務であろう事はこれ(あるいは彼女か?)は何者だったかを思い出す事。
顔に見覚えが無い訳じゃない。かなり個性的な顔立ちだ。あと喋りにも癖が有る。

「ユユ、あなたがこんなところに来る様なキャラとは思っていなかったわ〜。」
ああ、アルナワーズか。小さいからこれっぽっちも気付かなかった。確かにそうだ。
「ビビりで馬鹿だからな。高い物には登りたくなるんだよ。」
やや皮肉臭くそう返し、投げやりに苦笑いを浮かべる。

「あなたのお友達ちょっと厄介な事になっているわよ〜。
召喚者封印と塔の形成による空間操作の狭間で、どうも・・・呪的システムがこじれてこの塔に括られちゃったみたい。
つまり・・・地縛霊状態ね。」

「難しい話は解んないし、コイツは友達じゃ無い。」
この場合、この突っ込みは正当だよな?さっき否定しなかったのは焦ってたし、ノーカンの方向で。
それにコイツへの対処は根本的には進展してない。
オマケに、コイツが地縛されようが拷問されようがどうでも良い。つーか拷問シーンは少し笑えてさえくる。

250 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/10(火) 22:50:05 O
>242>「マスター以外のオトコに触られたぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっっっっ!!!」
「へ?…グハッッ。」
顔面にエルボーを受けた俺はそのまま後ろへ倒れた。
痛いな〜。顔面にエルボーは反則だろ。
そして倒れる瞬間に俺は見てしまった。
ラルヴァの人間離れした体を……。
どうしちまったんだアイツは…。
厄介な悪魔とでも契約したのか?
>「マ・・・リア・・・ベル」
良い〜声してるねぇ。
鳥肌が立っちまった。
なんて冗談言ってる場合じゃねぇな。
「おい待て、ラル…」
>「受けて立つぜ!!」
>「オーラー・ソレム!」
あ〜あ…ついに始まっちまった。
決着は俺が着けてやろうと思ったのによ…。
生徒同士で殺し合いなんかさせる訳にいかないだろうが…。
俺の予想ではロックとマリアベルは肉体を共有している筈。
すなわちマリアベルを倒すって事はロックを倒す事に繋がる。
そんな事、俺の生徒達にさせたくない…。
「クソッ。どうすりゃ良いんだよ。
都合よくマリアベルの人格だけを消し去る方法があれば…。」

251 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/10(火) 23:01:51 O
>246 etc
「不幸な吸血鬼に憐れみを・・・くれてやってもどうにもならないし・・・
そんなことより、ちょうどいいわ。一緒に見物しましょ。
きっと楽しい事が起こるだろうから。」

結局放っとけかよ!
まぁ、良いけど。予想してたから。しかし予想を裏切らないな。
そしてアルナワーズの視線はシリアスさん達の方へ。結局そっちかよ。
「シリアスなのは苦手なんだけどなぁ……」
そうボヤキつつ、右手に弓を呼ぶ。身にふりかかった火の粉は自分で払う。
そのためには手首のナイフだけじゃ心許無い。それ以外に他意は無い。
少し、ほんの少しだけ戦うのも覚悟する。一応、念のため。

間に立った人がなんか言ってるけど、それっぽっちでアレが止まるものか。
「………なぁ、」
思わず口を突く。相手はアルナワーズ嬢。
「もし、もしだぜ?今まともな人の形した奴らが全滅したら、どうする?
オレはアレを殺すね。元がどんなであっても」
それがビビりなオレの最善だ。アレはオレじゃ殺せはしても、止められない。言っておくが、実生活でビビりであっても戦いにおいてはそうとは限らない
あぁ、目付きが鋭くなければ良いなぁ………
だからシリアスさんは嫌なんだ。

252 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/11(水) 00:03:02 0
>242>244>245>247>250

>「杖だ。」
「いやそういうことではなくって・・・」
結局どんな効果のある杖なのだろう?それが知りたかったのだ
>「フリージア、俺の事は『ロック』と呼び捨てにしてくれればいい。」
「・・・なんとなく気恥ずかしいけれど判りましたわロックさん」
やはり呼びなれているためかロックさんと呼んでしまうフリージア
これからはゴールドバグって呼んで。ああわかったよバンブル
のような感じである
まあ相手を呼び捨てにしてもいいのは恋人だけというフリージア独自の考えもあるのだが

>「フリージア、謝ることなんて無いわよ。
>手にもった枝で人をさすなんて礼儀知らずな事をしたロックが悪いんだから!
>―――― で、マリアベルとはどうなったの? 決着はついた?」
「そういうことじゃないんだけど・・・まあいいですわ」
マリアベルだと思って攻撃したことを詫びたのだが・・・と思いつつこう返答した

そんなやり取りをしていると突然リリアーナの後ろから恐ろしいバケモノが・・・・
>「もしかしてラル君、シャニィやルーナと融合して変身しちゃった?!
>「でもそれなら何で虹彩が7対もあるのよ、計算が合わないじゃない!!!」
>「そんな事を気にするレベルじゃないぞ!リリアーナ!
>なんだその“ラルクン”ってのは!?」
そのやり取りを聞いてやっとそれがラルヴァだと気が付くフリージア
「え?ちょっとこれラルヴァさんなの?・・・・ずいぶんと派手なイメチェンですわね」
どうやらいろいろてんぱっているようだ
このシリアスな場面にボケをかます

そしてロックとラルヴァの戦いが始まる
「なんて激しい戦いですの?下手に止めるとこちらにも被害が出そうですわ」
その生徒同士の争いを嘆くレイド
彼が言うように悪の人格だけを消し去ることは出来ないのだろうか?
人格ごとに肉体を二つに分ける鏡のようなものでもあれば話は別なのだが
あいにくフリージアはそんなマジックアイテムに心当たりは無かった

253 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/11(水) 17:56:44 0
正直なところこのまま寝たふりをして気づかぬふりを装いたいのは山々だが困ったことにそうはいかない。
日光が差してただでさえ不利なことにも関わらず周りには人間だらけだ。
異端であり害悪でしかない存在の吸血鬼をなぜ放って置くのか不思議でしょうがない。
兎にも角にもヴァンは五体満足で生きている。
ではこれからどうしようか?
ヴァンはからっぽの頭の中をフルに活用して考える。

またどこへなりとも逃げて、弱そうな人間を見つけて血を吸って生き長らえるか。
勝ち目の無い戦いに身を投じることこそ愚かであり、弱い敵を狙って狩るのが自然。
いままでもそうしてきたのだから、生きるためにそうすべきだ。

>251
そんなことを思っている最中にヴァンは見てしまう。
弱い存在と格付けしていたはずの彼の決意に満ちた目を……。

>「もし、もしだぜ?今まともな人の形した奴らが全滅したら、どうする?
>オレはアレを殺すね。元がどんなであっても」
ユユがいう『奴ら』とは洞窟の中で会った一行のこと。
あの連中ほどの者たちがやられるような化け物に彼が勝てるはずがない。
そのことは自分でもわかっているだろうが、もしそうなったら一人でも退かずに戦いを挑むだろう。
そう眼が語っている。
一点の嘘も迷いもない純粋な目。
対してこちらのヘタレ吸血鬼は人間たちに泣かされて日の光に現在進行形でやられている。
(な、なんだこの敗北感は!)
自分は誇り高く、気高く、孤高で、狡猾である吸血鬼ではなかったのか?
自分はどこから来たのか、自分は何者なのか、自分はどこへ行くのか…。
深い問いを投げかける彼の心の叫びは誰にも聞かれることなく、風に吹かれて彼方へと飛んでいってしまった。


「手遅れにならないうちに助けにいったほうがいいんじゃないのか?」
魔力が低下して身体が寝させろと悲鳴をあげるのを鞭打って起き上がる。
彼の言うことが予言に変わってしまってはこちらも後味が悪い。
なので、あくまで進言ではなく忠告。
誰が好き好んで人間なぞ助けねばならんのだ、と吸血鬼はそっぽを向いてしまった。
「そういえばさきほど私のことで重要なこと言っていたな。
 確か『呪的システムのこじれでこの塔に括られちゃった』だったか?
 つまりこの場所から出られないってことで……もう一回泣いていいですか?」
囚われの吸血鬼…まったく洒落にならない。

254 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/11(水) 21:41:27 0
ロックと異形形態のラルヴァの戦闘が始まる。
それを肴に一杯、なんて気分で眺めていると、ユユが深刻な口ぶりで口を開いた。
>「もし、もしだぜ?今まともな人の形した奴らが全滅したら、どうする?
>オレはアレを殺すね。元がどんなであっても」
そんなユユの言葉に、ミニアルナワーズは少しだけ眉を歪めた後・・・
「頼もしいわ〜。私はユユが餌になっている間に悠々と逃げさせてもらっちゃう〜。」
表情をニタリとしたものに変え、笑いながら言葉を続ける。

「らしくないじゃなぁい?
そういうのはね、【しぼうふらぐ】っていう死相の一種だから気をつけなさ〜い。
まあまあ、深刻にならずに。無意味な仮定だもの。」
表情はニタリとしたものだが、その言葉からはそのようにはならない・・・否、そのようにはなれない、という含みがあった。

>「手遅れにならないうちに助けにいったほうがいいんじゃないのか?」
そんなやり取りをしていると、日光に倒れていたヴァンエレンがよろよろと立ち上がる。
逃げるでもなく、一行を案じての忠告。
吸血鬼から見れば、餌でしかない人間達の為に。
そんな言動を見て、ミニアルナワーズの目からハラハラと大粒の涙が溢れ出た。

「なんて・・・なんて気高い心なの?
日光で弱って倒れた身を押して、塔に括られた不幸に泣きそうなのに、それを圧してのその言葉・・・
今、私は感動の嵐に包まれているわ〜!
衰弱するにの任せて放置しようとした自分が恥ずかしい!ユユもそう思うでしょう?」
やたらと芝居がかった言葉と踊るが如きオーバーアクションで、ユユに同意を・・・求めていない。
既に同意した事になっていた。

恩返しをしなくちゃね(はぁと)と勝手に話を進め、ユユの前で揺らめく炎に姿を変える。
「ユユ、あなたの眠りし筋肉は今目覚める。怪力無双。リミッター軽く突破しちゃいなさ〜い。」
人間は能力の30%しか使えていないというのは良く聞く話。
それは腱や骨を守る為だったりするのだが、時として100%使えるときがある。
世に言う火事場の馬鹿力というものである。
ミニアルナワーズは暗示を以ってユユの筋肉を一時的に100%使えるようにしたのだ。

「さあ、今のあなたならこの気高い吸血鬼さんを、あの血溜りまでご案内できるはずよ!」
ユユの手をヴァンエレンの襟首に導き放り投げるように促しながら、血溜りを指差す。
日光によって弱った吸血鬼も、血を吸えばかなり回復するだろう。
ただ、その血溜りは苛烈な戦いを繰り広げるロックとラルヴァ(異形形態)のど真ん中。
二人の足元にあるのだが・・・

ハラハラと流れた涙もどこへやら。とっても楽しそうな笑みを浮かべ、ヴァンエレンに惜別の手を振っていた。

255 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/11(水) 22:32:59 O
>256 etc
>「頼もしいわ〜。私はユユが餌になっている間に悠々と逃げさせてもらっちゃう〜。」
それを聞いて少し口を歪める。アレから悠々と逃げ切る?大した自信をお持ちで。正直、うらやましい。
オレには無理。あの洞窟を無闇に走り回った所でたかが知れてるし、運よく来た道戻れても外は雪山でそれこそ逃げ切れない。
…………いや、アレは見た目変温動物くさいし、案外寒くなるとダメかもだ。
いやいや、下んない事考えるなよオレ。

>「らしくないじゃなぁい?
そういうのはね、【しぼうふらぐ】っていう死相の一種だから気をつけなさ〜い。
まあまあ、深刻にならずに。無意味な仮定だもの。」
「もし、そう感じるなら、お前はオレのキャラを読み違えてるな。
怖いは怖いが、交戦が一番生き残れそうだから。ビビりだけど、馬鹿じゃない。」
実際、手も足も震えてる。ガクガクだ。最悪ここぞってトコで動かないかも知れない。
けど、安易に逃げ出せば立場はより不利になる。そこを理解すれば、逃げは出来ない。
「あと、死亡何だって?………まぁ、死にはしないさ。
多分なんとかなる。」
これはむしろ自分に言い含めてるかな?だってやっぱり怖いから。


256 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/11(水) 22:35:26 O
>「衰弱するにの任せて放置しようとした自分が恥ずかしい!ユユもそう思うでしょう?」
何か解ってきた。はらはらと泣いてはいるが、アルナワーズ、君はとにかくこの場をグチャグチャにしたいんだな?
よし!乗ってやろう、お前の手の上で踊ってやろう、他も踊らせてやろう。
じゃあ、次はどう動く?

>「さあ、今のあなたならこの気高い吸血鬼さんを、あの血溜りまでご案内できるはずよ!」
なんかやられた後にそう、高らかに言い放った。………表情の変化の激しいヤツだな。
今度からはコイツは信用しないでおこう。良くも悪くも役者だ。
「………勝手に術を掛けるな。オレだって身体強化ぐらいは出来る。」
いや、まぁ…………出来ないもの多いけどね?
「ふぅ………
てな訳だ。アルナワーズ嬢の退屈しのぎに……」
動きながら、そう吸血鬼さんに声を掛ける。
で、弓を地に刺し、歯をくいしばって……
ビュン!
左手の吸血鬼さんをブン投げた。我ながらナイスなスリークウォーターだと思う。
「死んでこい」
満面の笑みでそう呟く。まぁ、アイツは死なないだろ。吸血鬼はしぶといし、いざとなれば飛んで逃げるさ。
「ありがとな、アルナワーズ」
計らずもすっかり毒気を抜いてくれたトリックスターにそう笑い掛けて、弓を引き抜いた。
さぁ、どう転ぶ?

257 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/12(木) 06:49:17 0
>247
ロックは自分がマリアベルと同一人物だと告白した。
ギルハートやイレブンとは違い、マリアベルが倒れればロックも死ぬ、と。
>「マリアベルが死ねば、この塔は魔力を失い崩れ去る。 
> 呪いを受けた先生達も助かるかもしれない。 
> そして、マリアベルを殺すにはどうすれば良いか?」 
皆まで言わなくても、ロックが暗に何を言いたいのかは分かった。
「―――― 却下よ」
リリアーナは低く、だが断固とした調子できっぱりと言い捨てた。

ラルヴァとの戦いを避けるため一度は眼鏡をかけたロックだが、
何を思ったのかすぐに外してしまった。
>「リリアーナ…これは君が持てばいい。」 
>はぁ?といった顔をするリリアーナにロックは優しく言った。 
>「ハッピーバースデーだ、リリアーナ。 
> すまない、俺にはプレゼントにそんな物しか思い付かなかった。 
リリアーナは、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。
「―――え?!」
慌ててロックの眼鏡をよく確認してみる。
確かに同じデザインだが、言われてみれば・・・・・・ロックのものにしては小振りだった。
> すまない、俺にはプレゼントにそんな物しか思い付かなかった。 
> ただ、もっとすまないのは…お前の来年の誕生日は祝ってやれそうにない。」
呆然と立ちすくむリリアーナを横に退け、ロックはラルヴァと対峙した。
>「受けて立つぜ!!」 
>ロックは杖を化け物に向けて呪文を唱えた。 
イチイの杖の先から太陽の光が放たれた。 
もともとフラフラだったリリアーナは、あっさり爆風に煽られ地面を転がった。
「ロックのバカぁ・・・・・・・」
リリアーナの誕生日は昨日だったし、祝ってもらえなくてもいいから来年もロックには生きててほしい。

>250 >252
>「なんて激しい戦いですの?下手に止めるとこちらにも被害が出そうですわ」 
>「クソッ。どうすりゃ良いんだよ。 
>都合よくマリアベルの人格だけを消し去る方法があれば…。」 
「別にロックが命を二つ持ってても構わないけど、マリアベルの記憶は不要だわ」
リリアーナはあえてマリアベルの人格とは言わなかった。
廃墟の街で、ライールの杖や死について語った時の印象が強すぎたせいかもしれない。
また、ロックが杖を用いれば光魔法を使えることも少し引っかかっていた。

「ラル君の変身後のスペックはよくわからない。
 だけどロックはマリアベルなんだし、そう簡単に決着はつかないと思う」
リリアーナは自分に言い聞かせるように話し始めた。
「今私達がしなくちゃいけないこと。
 ラル君を元の姿に戻すことと、マリアベルの記憶をを封印するか、または削除すること。
 ・・・・・・そうですよね?レイド先生?
 だけど今のままだと、マリアベルに何かするとロックまで巻き添えにしちゃう・・・。
 必要なものだけ対象から選別し具現化する。
 そんな都合のいい魔法やマジックアイテムなんて・・・・・・・・・・・・・・・・」
何か今頭を掠めたような気がするが、リリアーナは思い出せなかった。
(どうしよう・・・どうすればいいの?)
>238
どんよりとした空気を漂わせながら、リリアーナはフリージアの胸元を覗き込んだ。
「ねえキサラ、あなたけがした後シャニィとずっと一緒にいたでしょう?
 ラル君を元の姿に戻す方法、使い魔の彼女達から何か聞いてない?
 ねえキサラ?・・・ちょっと、私の話聞いてる?」

258 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/12(木) 06:55:29 0
>253-254 >256
リリアーナの視界がふっと翳った。
見ると、例の吸血鬼がものすごいスピードで空をかっ飛んでいくところだった。
「凄いわ、あんな乱戦状態の場所に飛び込んでいくなんて!
 でもロックは太陽の光を操るのに・・・」
あの吸血鬼は平気なのだろうか? たとえ直撃しなくても、吸血鬼なら相当な痛手を被るだろうに。
「ここだって血はあるのにね」
リリアーナはロックの血を吸ったハンカチを見下ろした。ハンカチは血でぐっしょりぬれている。

吸血鬼が飛んできた方向を見ると、アルがひらひら手を振っていた。
何だか目つきの悪い人と一緒のようだ。
誰だったろう?と首を捻っていると、相手と目が合ってしまった。
睨まれたようなきがしたリリアーナは、慌ててレイドの陰に隠れた。

リリアーナはふと思い出し、傍らのレイアに尋ねてみた。
「レイア、ここはどんな場所なの? 観光客ってさっきあなたは言ってたみたいだけど」
―――― ロックの身を案じていたアンジェリーナは、前にこう言っていた。
『ロックは塔の頂上に行ってはいけない。あなた達も行かせたくない』
あのマリアベルが何の理由もなしに消えるはずがない。
もし楽園のようなこの場所が塔の頂上なら、選ぶなりの理由がきっとあるはずだ。
リリアーナは視線をさまよわせた後、銀色の泉に目を留めた。

「あの泉ってすごく変わってるわよね。まるで何でも映し出す鏡みたい」

259 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/12(木) 09:03:57 0
>245
>「ラル君待って、彼はロックよ!マリアベルじゃないわ!」
そう言ってリリアーナが立ちふさがるも、異形はリリアーナを回り込むようにロックへと近づく。
だが、その凶悪な腕を振るうでもなくロックの前で静止した。
二人のやり取りを眺めているように、観察しているようにも見える。
14の瞳がロックの一挙手一投足を観察している・・・。

その均衡を破ったのはロック自身の一撃だった。

>248
>「受けて立つぜ!!」「オーラー・ソレム!」
「・・・?!」
杖の先から放たれた光を交差した腕で受け止める。
「グゥ・・・ガァァァッ!」
腕が一瞬赤く輝き、強引に地面へと光を叩き付けた。
その爆風がリリアーナを転がしてしまったようだが、ラルヴァの瞳の内の一つがそれを確認しただけだった

異形の全身に彫られた黒い線が、ゆっくりと染み出すように赤い血を流し始める。
目の前にいる敵から殺意を感じない為に、ラルヴァ自身から積極的な攻撃に出られない。
ただロックから放たれる光を受け止め、弾くだけだ。

けれど、重なる攻撃に焦れたのだろうか。
うなり声を上げた異形は、暴風を纏ってその左腕を振るった。
ただ単に振り回すだけの一撃だが、鋭利な鱗や爪に触れただけで人間の皮膚は容易く裂けそうではある。


260 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/12(木) 21:58:39 O
>>258
>「あの泉ってすごく変わってるわよね。まるで何でも映し出す鏡みたい」
リリアーナが泉を見ると…自分の姿が映った。当たり前である。
しかし、だんだん別の人間の姿が浮かんできた。
それは故人だった。過去には確かに生きていた人達。
そして、今はリリアーナの記憶の中だけで生きている人達。
銀の泉はリリアーナが慕っていた、そして死んだ人達の姿を次々と映し始めたのだ。
「あぶないよ。」
レイアがリリアーナの肩をポンと叩いた。
「みんなこの泉を見に来るの。死んだ人に会うために。
 でもこの泉は危険だわ。この泉の虜になって、そのまま骨になった人がどれだけいたことやら。」
レイアはロックの方を見た。
「あの人はこの泉に誰の姿を見たのかしら?」



一方ロックの方はというと

>>259
>うなり声を上げた異形は、暴風を纏ってその左腕を振るった。
その一撃は直撃し、ロックは吹き飛ばされた。
鋭利な鱗や爪によりバックリと裂ける制服の上着。
ロック自身は怪我をしていない。硬化しているからである。
しかし、何にしてもそうだが万能な防御など存在しない。
「〜〜〜〜〜〜!?」
ロックは声にならない声を出しながら両手で耳を押さえている。
周りから見ている人には何が何だかさっぱりわからないだろう。
ロックは今振動しているのだ。
黒板を爪でひっかくと嫌な音が出る事は皆知ってるだろう。
ロックは今“黒板”と同じ状態なのだ。

>>256
そこへ飛来する吸血鬼。ロックは避ける事ができない。吸血鬼はロックに衝突した。
ロックは押し倒された格好になって目をぱちくりさせている。
「どけろ!馬鹿野郎!」
ロックは怒鳴った。そうしている間にも化け物はこちらに近づいて来る。

261 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/12(木) 22:22:07 0
>254
>「さあ、今のあなたならこの気高い吸血鬼さんを、あの血溜りまでご案内できるはずよ!」
「はっ?」
>256
>「ふぅ………
>てな訳だ。アルナワーズ嬢の退屈しのぎに……」
「おい、なんのつも」
「りだ?」と続くはずの声はすぐの浮遊感によって遮られた。
襟首を捕まれてそのまま…投擲されたのだ。
>「死んでこい」


ヴァンが眼を開けるとそこは大空だった。
青く済んだ空のキャンパスの上をまぶしいほどの太陽と 真っ白な雲たちがゆっくりと駆け抜けてゆきます。
いまにも手が届きそうなほどの雲はぽっかりとただ浮かんでいるだけなのに、それでも深く存在感があって見ていて心地いい。
(あれほど嫌いだった太陽も、こうしてみるとよいものかもしれないな)
実にいい笑顔で普段は見るはずのない風景をみて、素晴らしいと新たなる発見に胸を躍らせる。

>260
さて、現実逃避もそこまでだ。
ヴァンはいま空中を飛んでいてこのまま着地点を予想すると…異形のラルヴァと戦っているロックがいる地点にドンピシャだ。
だんだん上に加わる力が弱まっていき、重力にしたがって下への力が強まっていき…。
「ベヘリットっ!!」
ロックと未確認飛行吸血鬼は見事に衝突してしまった。
呻き声をあげて血溜まりの地面にロックと一緒に倒れた。
ヴァンは痙攣した後…やがて動かなくなって、お亡くなりになられました。
おお、吸血鬼よ 死んでしまうとは情けない。
>「どけろ!馬鹿野郎!」
「うぅ…あまり叫ぶな、頭に響くだろう」
生きてました。
倒れたときにもろに痛打してしまった頭を押さえながら起き上がる。
と、手についた紅く滴る液体が眼に止まった。
それこそ吸血鬼が人間を襲う意味であり、ヴァンが死ぬほど追い求めていた血だった。
むしゃぶるように、舌を這わせて綺麗に舐めとる。
全身の魔力が強くなっていくのがわかる。
太陽の下なので若干の制限があるが、これで吸血鬼として本領を発揮できる力が戻ってきたわけだ。
「さて…と。で、キミとキミはなんだね?敵ではあるまいな?」
ロックと異形と化してしまったラルヴァを順番に指差しながら首をかしげる。

262 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/13(金) 06:09:22 0
>256>260>261
異形と化したラルヴァがロックを襲う
体には傷一つ付いてないというのに耳を押さえて苦しむロック

その時である
どっからともなく吸血鬼が飛んできた
「あ、あなたはさっきの!!」
そんなことを言おうとした矢先
その吸血鬼はロックにぶつかった
「・・・・・・」
あまりの出来事に閉口するフリージア
吸血鬼に押し倒されるロック
>「どけろ!馬鹿野郎!」
>「うぅ…あまり叫ぶな、頭に響くだろう」
飛んできてそのままぶつかったところを見ると
どうやら自ら空を飛んできたのではないらしい
誰かに投げられたのか?

>「さて…と。で、キミとキミはなんだね?敵ではあるまいな?」
「こちらの方がラルヴァさん、でこっちがロックさ・・・もといロックですわ」
丁寧に紹介するフリージア
まだロックをさん付け無しで呼ぶことには抵抗があるようだ

「ところで吸血鬼さん。まだ私達の血を狙ってますの?
 事としだいによってはこの氷結のフリージア容赦しませんわよ」

氷結棍を生み出し頭の上で盛大に回転させ威嚇するフリージア
ちなみにこの二つ名あくまで自称である
周りの人からはドリルとか他の同年代より大人びているのでババァとか呼ばれてたりもする
本人に聞かせれば血の雨が降るだろうから直接は言わないだろうが


263 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/14(土) 00:35:07 0
>260>261
ギャリィィィィィ!と、耳障りな音を発して吹き飛ぶロック。
その様子に【化け物】は、少し首を傾げる。

さらに飛んできた吸血鬼に押し倒されて動けないロックへと歩み寄る。
吸血鬼が必死に血を補給している様子や、暴れるロックをしばらく眺め・・・

>「さて…と。で、キミとキミはなんだね?敵ではあるまいな?」
あろうことか、上のセリフすらシカトしてしまった。
まだ起き上がれてないロックを尻目に泉へと歩み寄り
その傍の木の根元に立って、樹に手を当てて見上げ始めた。
【化け物】の足跡や今いる辺りの大地が徐々に赤く染まってゆく。
その血を吸い上げるように、少しずつ周りの草花が伸びてきた。

264 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/14(土) 05:08:15 0
>「あぶないよ。」 
>レイアがリリアーナの肩をポンと叩いた。 
>「みんなこの泉を見に来るの。死んだ人に会うために。 
> でもこの泉は危険だわ。この泉の虜になって、そのまま骨になった人がどれだけいたことやら。」 
リリアーナはもう一度銀の泉を覗き込んだ。
人影が何を言っているのかを読み取ろうとするように、リリアーナはじっと水面を凝視していた。
やがてリリアーナは名残惜しげに泉から目をそらせると、レイアに向き直る。
「そうね、生の世界に背を向けて過去に生きるのは・・・とても危険だわ。
 この楽園は美しくて、幸せで、危険で、寂しいところ。
 でもそれは決して泉のせいではなくて――――訪れる人の問題なのね」
リリアーナはそっとぬれた頬を拭った。>「あの人はこの泉に誰の姿を見たのかしら?」 
リリアーナもロックに問いただしたい誘惑に駆られた。
彼の記憶が、あるいはマリアベルとの戦いの時の切り札になるかもしれない。
だが、リリアーナは実行しなかった。
理屈ではなく直感的に、聞いてはいけないことだと感じたからだった。

>250
鏡のような泉の謎が解けても、リリアーナ達の抱えている問題は解決しない。
「レイド先生〜『テレレテッテレ〜』って歌うから、何か便利なマジックアイテム出して〜!」
・・・・・・無茶苦茶である。

「あ―――――――――――― っ!!!!!」
頭から白い煙が出そうなくらい悩んでいたリリアーナだが、突如大声をあげた。
どうやら何かひらめいたようだ。
リリアーナはがしっとレイドの両肩を掴むなり、がくがく前後に揺さぶった。
「あった!あったわレイド先生、便利なマジックアイテム!! 鏡!! ギルハートの鏡よ!!
  ほら、昨日学園長室で、私に赤い石を盗ませるために使ってたアレ!!」
そう、闇の魔法使いギルハートは不思議な鏡を用いて映るはずのない部屋を映し、
あまつさえそこへ至る道をも具現化させた。
ギルハートの鏡があれば、あるいはロックとマリアベルを分けることができるかもしれない。
「あっ!でも今学園長室ってどこにあるの・・・・・・? レイド先生、場所知ってる?」

――――もともとこの塔は、学園を元にして作られている。
おそらくはばらばらになった校舎のどこかにはあるのだろう。
だが異空間を数珠のようにつないだ塔の内部。
この人数で探していては、見つかるのはいつになるやら。
「人手が必要だわ。たくさんの人手が!!」
なぜかリリアーナの頭の中で、星型の着ぐるみを着た一同が踊りはじめる。
「いや、そのヒトデじゃなくって!!」
変な考えを振り払おうとぶんぶん頭を振っていた彼女は、ヴァンの姿を見た途端ぴたりと動きを止めた。
リリアーナはヴァンと使い魔コウモリ、周囲の状況を見比べたあと、ぽん、と手を叩いた。
「そうだわ、たくさん使い魔を持ってる人に手伝ってもらえばいいのよね(はあと)」
また何か良からぬことを思いついたようだ。

265 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/14(土) 05:14:18 0
>263
「そうと決まれば人質・・・じゃなくて使い魔コウモリ、ゲットだぜ!!!」
リリアーナはなぜかウェストポーチから虫取り網のようなものを取り出すと、
ぶんぶん振り回しながらヴァンの使い魔を追いかけ始めた。
だがなにぶんリリアーナは消耗しており、なかなか捕まえることができない。
息が上がり膝をついたリリアーナの上に長い影が落ちた。
見上げたリリアーナはぎくりとした。影の正体は、異形化したラルヴァが立っていたのだ。
だがラルヴァは何もせず、リリアーナの脇を通り過ぎていった。
彼女の上に血を滴らせながら。
「―――― ラル君? 何見てるの?」
ラルヴァは銀の泉を覗くでもなく、大きなイチイの気を見上げている。
リリアーナはラルヴァが気になったが、今はコウモリ捕縛が最優先だと思い直す。
「もう!レ・・・レイド先生も見てないで手伝ってくださいってば!!」

>256 >250 >254
血を浴びて元気を取り戻したリリアーナだったが、走り出そうとしたとたん草花に足を取られた。
「な・・・な・・・なによこれ!?」
リリアーナは目の前でぐんぐん成長するニガヨモギやツユクサに絶句した。
そしてコウモリは、リリアーナを振り切りユユやアルの方―― 洞窟へと逃げ込もうとしている。
「逃がさないわ! ――――そこの人!!」
壁を避けるべく遠回りしていたリリアーナは、ビシィ!と目つきの悪い生徒(ユユ)差した。
「そうあなたよ! お願い、使い魔コウモリ捕まえて!そのコウモリに人ひとりの人生かかってるのよ!
 もし協力してくれないと泣いちゃうわよ、一 生 呪 っ ち ゃ う か ら !!」
目つきの悪い生徒は「何で俺が」という顔をしたが、ちゃんと蝙蝠を捕まえてくれた。
素手で蝙蝠を捕まえるあたり、動体視力と反射神経はすごぶる良いようだ。
「ありがと〜助かったわ!私はリリアーナよ、あなた見かけによらず親切ね!
 ねえ、親切ついでにあなた、私たちと協力して学園を元の姿に戻さない?
 無事成功した暁には、功績をたたえてテストや課題なんかが免除されちゃうかもよ。そうよね、レイド先生?」
リリアーナはぱちんとレイドに目配せした。
そう、人手は多い方がいいし、誰かと行動した方が彼だって安全に決まってるのだ。

「それからアル、実はロックとマリアベルを分ける魔法の鏡が学園長室に残ってるはずなの。
 で、探すにしても大変だから、吸血鬼さんに協力してもらおうと思って。
 ただ私ってアルみたいに説得上手じゃないのよね、失敗しそうなときは代わってくれる?」
コウモリが逃げられないよう使い魔用捕縛手袋をはめたリリアーナは、息を整えながら頼み込んだ。

>260-262
「ちょっとそこの変態吸血鬼! いいかげんロックから離れなさいよね!!」
吸血鬼めがけ、使い魔捕縛用手袋の片方が飛んできた。何事だと振り向いた吸血鬼の表情が凍った。
ふふん、とリリアーナが意地悪そうな(※ヴァンビジョン)笑みを浮かべている。
魔女リリアーナは、捕まえたコウモリをヴァンに見せつけるなり高笑いした。
なんとなく強そうなので、意味もなくフリージアの高笑いを真似してみる。
「お〜ほっほっほ! この使い魔コウモリを開放して欲しかったら、私達に協力しなさ〜い!
 何、そんな難しいことじゃないわ。あなたの使い魔にあるあるアイテムを探してきて欲しいだけ!!」

コウモリはご主人にしか聞き取れない声で切々と何か訴えかけているようだ。
・・・・・・・・・・・はっきりいって、これではどちらが悪人か分からない。
「お〜ほっほっほ!・・・・・・・あれ?ねえちょっと吸血鬼、私の話ちゃんと聞いてる?!」
リリアーナは不満そうな声をあげた。
だがヴァンの視線は今、リリアーナの後ろにいるレイドに釘づけになっている。
レイドの赤い目は上級悪魔との契約の証でもある。
たとえリリアーナは知らなくても、ヴァンならレイドの赤い目の意味を理解できるはずだ。

そんなヴァンに、リリアーナはさらに追い討ちをかけた。
「お〜ほっほっほ! 言っておくけどそこにいるフリージアは氷原の女王様なのよ!
 怒らせるとただじゃ済まないわよ! おとなしくした方が身のためよ!
 ・・・・・・・あ、ちなみに探して欲しいアイテムは鏡で、こんな感じね」
リリアーナはイチイの枝を拾い上げ、いそいそと地面にへたくそな絵を書き始めた。

・・・・・・・鏡の特徴については、昨日学園長室に居合わせた誰かが説明するべきかもしれない

266 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/14(土) 07:49:19 0
>262
>「こちらの方がラルヴァさん、でこっちがロックさ・・・もといロックですわ」
まるで知り合いに友人を紹介するような軽いノリで紹介される。
「……ああ、失礼。
 こちらは吸血鬼のヴァンエレン・ブランカートと申します。
 いつも大変お世話になっております」
ヴァンもまさか本当に仲間の紹介をしてくるとは思ってもみなかったので、あっけにとられた後にこちら律儀に礼で返した。

>「ところで吸血鬼さん。まだ私達の血を狙ってますの?
> 事としだいによってはこの氷結のフリージア容赦しませんわよ」
先ほどのぬるい態度から一転して、氷の武器を作り出してピリピリとした鋭い視線を吸血鬼めがけて投げかける。
まだ敵意を持つか、それとも否か。
「確かに満腹にはなったがその後はどうする?
 ここは雪山だ…食べ物が非常に少ない。
 目の前にはまだ狩れる獲物が数人いるね…。
 非常食が欲しくなるとは思わないかな?」
したがって答えは…――否だ!

不意にヴァンの眼にとまったのは紅い目をしたレイドだった。
「どおりで悪魔臭いと思ったら……そうかそうか、そういうことか」
納得したといったように何度もうなずくと、なんと愚かな人間だろうと嘲笑した。
悪魔と契約なんて身投げの奴がやる行為であり、悪魔からしても慈善行動ではないのだから不相応な対価が必ず求められているはず。
ここで彼と同じ人間ならば進言のひとつやふたつなどしてやるかもしれないが、吸血鬼であるため無関心である。
人間の生き死など魔として生きるものにとってはどうでもいいことだ。

>256
>「お〜ほっほっほ!・・・・・・・あれ?ねえちょっと吸血鬼、私の話ちゃんと聞いてる?!」
「ん?あ、ごめん聞いてなかった。
 ワンモアプリ―ズ…ってお前捕まっちゃったのか!?卑怯なり、この魔女め!」
人質(?)をとってリリアーナはアイテム探しを要求してくる。
それはどんなものであるか?言葉では説明できないらしく、枝をもって地面に書き残している。
まるでナスカの地上絵のように謎めいた暗号を残した怪絵はすでにヴァンの理解を越えていた。
「ちょっと待て……鏡っていったよな?
 もしかしてこれのことかい?」
理解の越えたものには極力触れないほうがいい。
絵のことを軽く無視して、懐から取り出したるは遥か前に偶然拾った物だった。
まだ本物かわからない品物を確認させるためにリリアーナに向けて投げてよこした。

267 :マリアベル ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/14(土) 09:43:40 O
その時、マリアベルはロックの意識の中に収まっていた。
無論、ただ何もせずにボケッとしているわけではない。
ロックが見たり、聞いたりした事はマリアベルにもわかるのだ。
…というわけでマリアベルも耳を押さえて悶絶していた。
「〜〜〜〜!?あの馬鹿が!!」
ところで、何故マリアベルがロックに体を預けたのか?
「何を躊躇うロック。お前が生き残るためには…殺すしかないんだぜ。」
そう、マリアベルはロックに一行を殺させるつもりなのだ。
マリアベルにとって一番やっかいな相手、
それは同じく闇の魔法使いであるレイドでもなく、
高い潜在能力を持つフリージアやメラルでもない。
もう一人の自分であるロックなのだ。
ではどうするか?ロックを自分の味方にすればいい。
その方法は?自分と同じ道を辿ってもらおう。
それはずばり?友を殺すこと。
一行が学園を取り戻すにはロックを殺すしかない。
ロックは自身が生き残るために戦うだろう。
銀の泉に映るものを見たのだから。
「ロック、俺とお前が求めているものは同じだろう。
 俺達二人は“母”を求めている。
 心を闇に染めろロック、そして掴めよカドゥケウス。
 その力で死者を黄昏の国から呼び戻すのだ。
 そして叫べ、“生きているとはなんと素晴らしい”と!」
ロックは葛藤していた。学園を元に戻すために、先生の命を救うために、
自分の命を犠牲にするべきではないかと。
「死より酷な事はないぞロック!!」
それに反応したマリアベルの激が飛ぶ。
「その怪物はお前に死をくれようとしたではないか!
 躊躇わず唱えよ、死の呪文!
 デスア・ブラ・カダブラ!!」

>263
ロックの口が動き始めた。
>「デスア・ブラ…」
しかし、ロックは永昌を止めた。
>「…男は背後から襲うような姑息な事はしない!!」
そう宣言するとロックは怪物の後ろで仁王立ちした。
>「怪物よ!俺と闘う気があるのなら!
 こちらを向いて、牙を剥くがいい!」
くどいようだが、ロックは目の前の怪物が実は学園の生徒であるとは夢にも思ってないのだ。

ところで、ロックは完全に吸血鬼をスルーしている。
ロックの悪い癖だ。闘う相手以外がよく見えていないのである。
しかし、この事が後にマリアベルを追い詰める事になる。

268 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/14(土) 11:27:25 0
メラルが話を終えると、暫くの間場を沈黙が支配した。
しかし…だからと言ってメラルが避けられているという訳でもなかった。
その事に、メラルは表情に出してしまう程に安堵し、一息ついた。
(…これで、最悪の事態になってもみんな対処は出来るはず。後は、最善を尽くすだけ…ね。)
そして、改めて頭の中で状況を整理し始めた。

洞窟を出て、ロックと遭遇した後もメラルの態度に大きな変化は見られなかった。
少し後ろ気味の位置で、冷静に状況を見ようとしている。だが…その態度はあっさり崩れる事になった。
リリアーナがラルの使い魔にセクシーポーズをとらせ、ロックが露骨に鼻血を噴出す。
しかもレイド先生がそれを撮影している。それを見るや、メラルは額に手をやって溜息をついた。
「…先生、緊張を解す為だとは思いますが…そのやり方はどうかと思います。」
勘違いしているのは、先生が既に相手をマリアベルと確信して話していることから、
目の前の相手がマリアベルであると信じてのものである。それにしては行動が妙な気がするが、
ロックとの付き合いがろくになかったメラルには判断材料が少なすぎたのだ。が…
その考えもロックの自らと共にマリアベルを葬れと暗示する言葉に、すぐに覆る。
(なんて覚悟…。普通に考えればこれは疑いようもないわね。でも、念には念を入れさせてもらう…。)
しかし、普段は慎重である種臆病なメラルだけに盲信とまではいかないようだ。
杖に魔力を通わせ、詠唱を始めていつでも術を撃てるように構えたようだ。


そして…異形化したラルヴァがロックに近づいていき、二人の戦闘が始まった。
ラルヴァの攻撃に積極性が見られない気がするが、ロックの側はそういうわけではない。
泉の能力は厄介そうであったが、その事を考えるのは後にしたほうが良さそうだったので保留したようである。
しかし…状況が状況だけにメラルとしても非常に介入しにくかったのだが、その空気を一発でぶち壊しにする
存在がいた。そう…吸血鬼である。

ロックを押し倒してから起き上がり、血を舐め取り…妙に偉そうにロックとラルヴァに話しかけた。
それを見て、メラルが考える。
(真祖じゃないのね。まぁ、もしこんな所に真祖がいたとしても力はたかが知れてるし、
そもそも洞窟から出るわけもないんだけど。それに、そもそもあの吸血鬼…妙な飛んでき方をしてたわよね。)
そして、振り向くと…そこにはユユがいた。
「…あら。あなたは…確かユユ…だったかしら?これは心強い増援ね。
 …私はメラル。状況は…どれくらいわかる?」
メラルは名門一家の人間のユユについては情報収集だけはしていたようだ。
その成績の内情など全く知りもしないために純粋にユユの事を
優秀な能力と血筋を併せ持つ人間と見做している。
その上で、一番必要な事を聞いた。もちろん、不足分はかいつまんで説明するつもりで、である。
因みに意図的にフルネームで名乗らないのは相手がどれだけ情報を知っているかを見る為だったりする。
ただ、メラルは相手が協力する事を前提に考えている。
身近な人間の多くがそうだった為か、由緒ある名門一家の人間は常に
ある種の品格を持つべきだと考えている為である。


>「そうあなたよ! お願い、使い魔コウモリ捕まえて!そのコウモリに人ひとりの人生かかってるのよ!
   もし協力してくれないと泣いちゃうわよ、一 生 呪 っ ち ゃ う か ら !!」
なお、リリアーナの言葉に、嫌な顔を少し見せてから蝙蝠を捕まえに走るユユを見ても、
メラルはわざわざ脅されずともやるのにという意味だと思っているようである。

269 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/14(土) 12:43:27 O
>258 etc
「………何で?」
隠れられた!いつもとは少し雰囲気違うかもだけど、そこまで露骨にビビられるとこう………ね?
若干へこんじゃったりする訳ですよ。心なしか肩下がってないかな……
そんな風に感傷に浸っていると、
「逃がさないわ! ――――そこの人!!」
なんて声も聞えてきた。何だろう?ひょっとして厄日なのだろうか?ビビりなオレに天罰が!?
現実逃避も程々に、やるせなく自分に指を指す。
「オレ?」
アルナワーズ嬢だったら良いのになぁ。ささかな願い事。

「そうあなたよ! お願い、使い魔コウモリ捕まえて!そのコウモリに人ひとりの人生かかってるのよ!
もし協力してくれないと泣いちゃうわよ、一 生 呪 っ ち ゃ う か ら !!」
勝手に泣いて勝手に呪えよ。コウモリなんか素手で掴めるか?お前がやってみろ。
…………ああもう、ああもう解ったよ!やりゃ良いでしょうが。
こんな時男は損だなぁ………とかボヤキつつ、テキパキとコウモリ共を掻き集める。まぁ、良いか。動いてるのが好きだし。頼み事を断れる程しっかりしてる訳じゃないし。
心中してくれ!って言われたら今なら「はいっ!」って言っちゃうかもだ。いや、無いけど。
「ありがと〜助かったわ!私はリリアーナよ、あなた見かけによらず親切ね!
ねえ、親切ついでにあなた、私たちと協力して学園を元の姿に戻さない?
無事成功した暁には、功績をたたえてテストや課題なんかが免除されちゃうかもよ。そうよね、レイド先生?」
「………代償目的は親切とは言わないよ。
別に課題やテストが苦な訳じゃなし。課されたらやるのは普通だろ?」
何で自分の美学を語ってるんだろ?本題はそうじゃないだろうに。しっかりしろよ………オレ。
「大体、アンタらに較べてのオレの力はたかが知れてだろうに………
そんなビビりに何を求めるんだ?………まぁ、やれるだけはやってみるけど」
最大限の譲歩。これが限界。コウモリ以上の事を頼まれたらさすがに無理としか言い様がない。
他人に実力をあまり披露したくは無い。あくまで弓は奥の手にしておきたい。


270 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/14(土) 12:45:40 O
「…あら。あなたは…確かユユ…だったかしら?これは心強い増援ね。
 …私はメラル。状況は…どれくらいわかる?」
まだ何かあるのか!
………って別の人か。今日はこの学園に知り合いが増える日なのか?大して嬉しくは無いが。
「ああ、オレはユユ。合ってるよ。
状況?さぁ?何かヤバそうなヤツが野郎と殺り合ってるんじゃ無いのか?」
せいぜいその程度。別に知りたくもない。
それはそうと、さっきからヤバそうなアレと男を見ているが、まるで大人と子供を見ている様だ。
「アレが攻撃的になったらアイツは終わるな。
もう出し惜しみ………出来ないか。」
そう苦笑して弓を確かめる。さすがに目の前で死人を出したく無い。そんの見たら寝れそうにない。
ホントは弓使うのイヤだ。普段は優秀じゃないヤツだから、こんな時も優秀じゃなくて居たいのに。後々面倒臭そうだから。
…………なんてね。やる時はやる。そういうヤツなんだよな、オレは。
今はまだやる時じゃないけど、どうせ男の分が悪くなるのは目に見えてる。その時がやる時………かな?

271 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/14(土) 15:28:46 O
まずいな…。
このままじゃマジでどっちか死んじまうぞ。
こうなったら俺が間に入って…
>256>261と、考えているて先程のヘボ吸血鬼君が突然乱入してきやがった。
いや、アイツは自分の意思で危険な所に行く様な度胸がある様には見えなかったが…。
吸血鬼が飛んで来た方向を見ると見覚えのある顔の生徒が居た。
ユユだ。アイツの仕業ですかい。
まぁ、運良く血溜まりに落ちたみたいだし大丈夫か。
>264リリアーナは俺に無茶な注文をしてくる。
俺はあまりの無茶苦茶さに苦笑いするしかなかった。
するとリリアーナは突然大声を上げ、俺の両肩をガクガクさせる。
ちょっ、そんなに揺らすなって。
頭痛くなるから。
どうやらリリアーナはギルハートの鏡を使えばマリアベルとロックを分けれると考えたらしい。
そしてソレがある場所は学園長室だが、俺もこの状態じゃ何処に学園長室があるのかは分からない。
リリアーナは人手を集めて学園長室を探す事にしたらしい。
>「そうと決まれば人質・・・じゃなくて使い魔コウモリ、ゲットだぜ!!!」
夏休み中にカブトムシやクワガタを追いかける少年の如く蝙蝠を追いかけ始めた。
その微笑ましい様子を眺めていると…
「もう!レ・・・レイド先生も見てないで手伝ってくださいってば!!」
とリリアーナに叱られてしまった。
「へいへい…今やりますよ〜。」

よし、何とか7、8匹は確保したぞ。
リリアーナはコイツを人質として使ってヘボ吸血鬼を利用しようとしてるみたいだが、そんな面倒な事はしない。
俺は捕まえた蝙蝠を一匹手に取り、顔の前に近づけた。
「俺の目を見ろ。」
空いてる手で髪を上げて俺の目を見させる。
「今からお前の主は俺だ。
分かったな?」
動物は勘が鋭い。
俺の目が赤い理由なんて簡単に察してしまう。
それ故に扱い易い。
中には俺の目を見てもビビらない奴も居るが…勘が鈍いんだか大物なんだか…。

272 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/14(土) 15:30:54 O
と、まぁこの方法で蝙蝠達を俺の下僕にして、鏡を探しに行かせているとまたもリリアーナからお呼びがかかる。
今度はユユに手伝いをさせる代わりにユユのテストや課題を免除して欲しいとの事だ。
しょうがないな……校長には俺が話をつけといてやるか。
「分かったよ。無事に成功したら此処に居る生徒は皆テストと課題を無しにしてやる。
無事に成功したらの話だぞ……ん?」
>266何やらヘボ吸血鬼君が俺の方を見ている。
あ、そういやさっき髪を上げた時に目を見られたのかも。
吸血鬼だからやっぱり分かるのかな?
「何見てんだヘボ吸血鬼?。
…ああ、言い忘れてたけどお前の蝙蝠、何匹か俺の下僕になったから。
そこんとこヨロシク〜。
それにしても…気の毒な奴だな…。」

273 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/14(土) 19:07:35 0
>266
>「確かに満腹にはなったがその後はどうする?
>ここは雪山だ…食べ物が非常に少ない。
>目の前にはまだ狩れる獲物が数人いるね…。
>非常食が欲しくなるとは思わないかな?」
その言葉に鋭い瞳を向けるフリージア
今にも戦いが始まると思ったその次の瞬間である
>265
>「お〜ほっほっほ! この使い魔コウモリを開放して欲しかったら、私達に協力しなさ〜い!
>何、そんな難しいことじゃないわ。あなたの使い魔にあるあるアイテムを探してきて欲しいだけ!!」
いつの間にかリリアーナがヴァンエレンの使い魔の蝙蝠を人質ならぬ蝙蝠質にしているではないか
「すばらしいですわ!リリアーナさん!!」
と褒め称えるフリージア
だが内心では
(危険ですわ!?素人がやるとのどが痛くなってしまいますわ
 お腹よ!お腹から声を出すのよ!!)
と高笑いを真似るリリアーナを心配していた
ちなみにこの高笑い、ウェストを細くするダイエット効果もあったりする
ただしやりすぎると腹筋が割れるので注意が必要だ

>「お〜ほっほっほ! 言っておくけどそこにいるフリージアは氷原の女王様なのよ!
>怒らせるとただじゃ済まないわよ! おとなしくした方が身のためよ!
>・・・・・・・あ、ちなみに探して欲しいアイテムは鏡で、こんな感じね」
リリアーナがのどを痛めないか心配そうに見ていたフリージアは
こちらに話題を振られたのでなるべく冷酷無比な氷の女王・・・
祖母の表情を真似、ヴァンエレンを睨みつけた
>268>270
そういえばさっきからメラルさんと話してる人誰かしら?
横目でちらりとユユのほうを見るフリージア
全校集会で見たような気もするが・・・・誰だったか思い出せない
何しろ学校にはやたら生徒が多いのである
仕方が無いことかもしれない
その会話から何とか名前だけは把握できた
どうやらユユというらしい
「ええと・・・はじめましてかしら?私は氷魔法学科のフリージア・ノクターンですわ」
とりあえず目が合ったので簡単な自己紹介をした

274 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/14(土) 22:41:58 0
「お礼だなんて水臭いわ〜。私達、お友達、じゃない?」
笑いかけながら礼を言うユユに対し、ミニアルナワーズも笑顔で応える。
ミニアルナワーズとユユは顔見知り程度でしかない。
が、それでもアルナワーズには【お友達】なのだ。

その間も続く、ロックを中心にした出来事に、ミニアルナワーズは静観、もとい、観戦の構えをとこうとしない。
相変わらずユユの頭の上で寝そべったままだ。
が、事態はそうものんびりさせていてはくれない。
リリアーナがロックとマリアベルを分ける為に学園長室にあるギルハートの鏡が必要だと言い出し、各位に協力を求めている。
当然お鉢はミニアルナワーズにも回ってくる。
「いいアイディアだわ〜。彼の吸血鬼はいまこの塔、つまり学園に括られた地縛霊状態だもの。
ある意味ここにいる誰よりも学園と強力な縁があるわけだしぃ〜。
でも、交代はもうなしよぅ?キサラの時にそのカードは使い切っちゃっているもの〜。」
切羽詰っているリリアーナとは対照的に、この期に及んでもミニアルナワーズはそのペースを崩そうとはしなかった。
それどころか、徐々にフェイドアウトを狙ってか、ユユの頭から離れ距離をとり始める。

それぞれがそれぞれに対応する事柄に当たっており、ミニアルナワーズが口を出す必要もない。
ならば観戦を取りやめてまで自分が動くつもりなどさらさらないのだ。
関心がないような態度で離れて行ったが、リリアーナはヴァンエレンの説得(?)に成功。
鏡を引き出すことに成功した。
その鏡を見て、ミニアルナワーズの表情が変わる。
「あら〜。それ、私が落とした歪みの鏡じゃない〜。探していたのよ〜。」
リリアーナの手の中の鏡に飛びつくミニアルナワーズ。

【歪みの鏡】
真実の鏡を装った呪いの鏡。
映し出す真実にほんの一滴いの嘘を混ぜて歪んだ真実にしてしまい、それを映す出す鏡。
要するに恐ろしく真実めいた真っ赤な嘘を映し出すたちの悪いカースアイテムである。
アルナワーズ愛用の一品。

雪山洞窟で接触したときに落とし、ヴァンエレンが拾ったのか、はたまた全くの偶然か。
なんにしても思いがけない再会に表情を崩すミニアルナワーズ。
「こんなラッキーもあるものね。
お祝いにいいこと教えてあ・げ・る。
さっき調べたけど、あの吸血鬼さん、学園がこの塔になる前から校舎内にいたみたいなのね。
しかも召喚者のギルハートの封印と学園の変形はほぼ同時。
(中略)
召喚システムと空間の歪みが複雑に混線した具現ともいえるの。
ここまでわかる?」
複雑な呪的システムと術公式の説明がしばし続き、一旦確認するようにリリアーナを見上げる。
そして、返事を待たずに纏めに入った。
「つまり、あの吸血鬼さんは呪術的にも物理的にも学園と融合している、って事。
そして【偶然】、彼は学園のとある場所と物理的に融合しちゃっているのね。」

【偶然】を強調するが、このような事は偶然では起こりえない。
誰かしらの介入をほのめかしつつ、ニタリと笑って顎で示す。
「そう、探す必要なんてないのよ。
ただ、彼はあれでも気高い吸血鬼。脅しても説得しても無理ね。
気取られても彼は逃げてしまうでしょうね。だからレイド先生やフリージアに相談する余裕もないわ。
だ・か・ら・リリィ、あなたがやるの。
彼の服をちょっと毟ってみればいいだけなのだから、ね。」
悪魔の誘惑か天子の囁きか・・・いや、天使の囁きは嘘でした。
どこからどう見ても悪魔の誘惑を囁きかけるミニアルナワーズの表情は本当に悪魔めいていた。

275 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/15(日) 20:13:17 0
>272
>「何見てんだヘボ吸血鬼?。
>…ああ、言い忘れてたけどお前の蝙蝠、何匹か俺の下僕になったから。
>そこんとこヨロシク〜。
>それにしても…気の毒な奴だな…。」
その特殊な眼の性質か。
魅入られた絶対服従するはずのコウモリたちは主を変えて、
「私を怒らせないうちに返しなさい、やれ返せ、そら返せ!」
残ったコウモリたちをすばやく隠れさせると、この場には捕らえられたコウモリしかいなくなった。
ヴァンは地団駄を踏みながら強制転向されたコウモリの返還を要求する。


レイドに捕えられて魔眼で虜にされた使い魔たちはすぐに力が弱くなり、やがて羽ばたくことさえままならなくなり地面に落ちてしまった。
使役コウモリたち基本的に主からの魔力供給で生きている。
そのために本来では短命ですぐに死ぬはずのコウモリたちは、自然の概念よりはずれて吸血鬼の不老の一部を与えられる。
供給されることによって不老を得る変わりに、主へ服従するという『契約』で使い魔は成り立っている。
では、魔力供給源のパイプが断たれた場合はどうなるのか?
すでに本来の寿命が過ぎているはずの生物は単独で存在し続けるのは非常に困難になる。
なんらかの例外がない限りは必ず『死』という生物からすべてを奪う消滅が訪れるだろう。


主従という契約が破棄されたいま、コウモリとヴァンを結ぶラインはすでに存在していない。
終始無言で息たえたコウモリたちに近づいていき、その身を大事そうに抱える。
「お前たち人間はいつもそうだ。
 なにもしてないのに、魔物と見るや際限なく殺しおって…。
 よく聞け人間。
 お前にとってはこの命は小さすぎて見えないかもしれないけどな…。
 たとえ事故だと決め付けてなんの罪悪感も持たなくてもな…。 
 お前が殺した!
 仲間を殺したお前をこの『ヴァンエレン・ブランカート』は絶対に忘れない!」
涙のたまった眼でまっすぐにレイドを睨み付ける。
布告が終わると俯いたまま洞窟がある方角へと歩みはじめた。
リリアーナに捕らわれているコウモリは主に呼応するように、指に噛み付きリリアーナが怯んだ隙をついて脱出する。
すばやく上空へと飛んでいき、だんだん姿も小さくなっていったコウモリは安全な場所へと避難していった。

276 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/15(日) 20:57:35 0
>269
>「分かったよ。無事に成功したら此処に居る生徒は皆テストと課題を無しにしてやる。 
課題免除の話に一通り喜んだ後、リリアーナはユユにそっと耳打ちした。
「ごめんね、私なんだかあなたのこと誤解してたみたい。
 時々あなたそっくりの人が授業や課題時間中にお昼寝したのを見かけたんだけど・・・
 うん、きっと他人の空似ってやつね!!勘違いしててごめんね〜」
リリアーナはにっこり笑うと、ユユの肩をぽんぽんと叩いた。
「それから、あの角を持つ怪人は敵じゃないから。多分。
 真に戦うべき敵はね ―――― 常に隣人の顔をして現れるのよ?」
リリアーナは意味深な言葉を残し、吸血鬼の方へと歩み去った。

ここまでが、ほんの少し前の話。

>266
そして現在。
へたくそな絵の完成を見届けないまま、吸血鬼が拾ったという鏡を投げてよこしてきた。
その鏡に、姿をくらましていたアルがフリスビー犬よろしく飛びついてきた。
>「あら〜。それ、私が落とした歪みの鏡じゃない〜。探していたのよ〜。」 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんか・・・ハズレみたい」
一瞬期待しただけに落胆も大きい。
あまりにがっかりしたリリアーナは、失意のあまり素が出てしまった。

少し離れた場所ではフリージアとメラルが、ユユと情報交換している。
レイドはこの短時間で、捕らえた吸血鬼の使い魔コウモリを洗脳したらしい。
ゆったりと会話しつつも、ロックとラルヴァの緊張に対しても警戒を怠っていない。
(さすがレイド先生。頼もしい〜)
「レイド先生、洗脳した使い魔のうち、何匹かはクドリャフカさん捜索に充ててね!」

リリアーナは、本当はロックとラルヴァの間に割って入りたかった。
だが状況が許さない。
リリアーナの内心は大荒れだったが、今は吸血鬼との交渉が先決だ。
「じゃあ吸血鬼は、私の言う鏡を探してくれる?・・・じゃなかった、私のために鏡を探しなさーい!
 お〜ほっほっほ・・・ほッ?!・・・ゲホゲホゲホゲホ!!」
リリアーナは地面の幾何学模様を指差しつつ、盛大に咳き込んだ。
どうやらフリージアが危惧したとおり、喉を痛めてしまったらしい。

>267 >272
>「デスア・ブラ…」 
「―――― ?!」
ロックの詠唱を耳にしたリリアーナは、まるでこの世の終わりのような顔をした。
だが途中で詠唱を止め、仁王立ちしてラルヴァに決闘(?)を申し込んでいる。
リリアーナはホッとしたが、泣きそうな顔は相変わらずだった。
(まさかロックは、あの呪文をただの攻撃魔法だと思ってる?!)
だが実際はそんな生易しいものではない。リリアーナは知っている。
あれは使ったが最後、二度と後戻りできない禁断の闇魔法だ。
「レイド先生、ロックを止めて!!絶対に死の呪文を使わせないで!!」
いくら『ギルハートの鏡』を手に入れても、ロック自身が闇に堕ちていては意味がないのだ。


277 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/15(日) 21:25:43 0
>274
>「こんなラッキーもあるものね。 
>お祝いにいいこと教えてあ・げ・る。 
鏡を手に入れてご満悦なアルは、リリアーナにそっと耳打ちした。

(・・・・・・・・・・先に結論を言わないのは、アルの悪い癖よね)
不得手な呪的システムと術公式の説明を聞きながら、リリアーナは内心でため息をついた。
>「つまり、あの吸血鬼さんは呪術的にも物理的にも学園と融合している、って事。 
>そして【偶然】、彼は学園のとある場所と物理的に融合しちゃっているのね。」 
「―――― はあ?!」
リリアーナは憮然とした声をあげた。

>【偶然】を強調するが、このような事は偶然では起こりえない。 
>誰かしらの介入をほのめかしつつ、ニタリと笑って顎で示す。 
>「そう、探す必要なんてないのよ。 
>(中略) 
>だ・か・ら・リリィ、あなたがやるの。 
>彼の服をちょっと毟ってみればいいだけなのだから、ね。」 

アルの話が本当なら、吸血鬼自身が塔内限定の【ゲート】のような存在。
魔方陣は決められた場所への転移装置だが、吸血鬼は違う。
彼のうちにある扉を開けば、望む場所への道を拓くことができる。
――――当然、学園長室へ至る道も。

リリアーナが葛藤している間に、レイドの虜となった使い魔達は動かなくなってしまった。
それを見た吸血鬼は、使い魔達が死んだと思い込んだようだ。
だが、それはおかしな話だ。
レイドと使い魔コウモリとの間には、何の契約も存在していないのだから。
――――そう、使い魔達はあくまで洗脳されただけで、契約主はまだ吸血鬼のはず。
ではなぜ仮死状態になってしまったのか?
リリアーナが考えこんだ隙を狙って、手の中にいたコウモリが彼女の指に噛み付いた。
力が緩んだ隙にコウモリは逃げていってしまった。彼女の足元に傷跡から血が滴った。

洞窟に入る寸前の吸血鬼を、リリアーナは鋭く呼び止めた。
「ちょっと待ちなさいよ、勝手に殺さないでくれる?」
リリアーナはつかつかと吸血鬼に歩み寄った。
彼女の青い目が爛々と輝いている。どうやら本気で怒っているようだ。
「ちょっと、杖も武器も持ってない女の子に、吸血鬼が身構えないでくれる?」
リリアーナは吸血鬼が大事そうに抱えた使い魔を覗き込んだ。
「やっぱりね。
 あのね、貴方の使い魔が動かないのはね、貴方の魔力が弱っているせいなの。
 だからレイド先生に虜にされただけで動けなくなってしまったんだわ。
 ようはおなかが空きすぎて、使い魔にまで魔力が行き渡っていないの。分かった?!」
リリアーナはふう、とため息をついた。
「かわいそうに、あなたは自分の使い魔を信じきれていないのね。 
 で、あなたはどうしたいの? 使い魔達を助けたい?」
頷いたヴァンに、リリアーナは満足げに頷いた。
「じゃあ私が助けてあげる。そのかわり、貴方は何が起こっても絶対に動かないでよ!」
吸血鬼の返事も待たず、リリアーナは吸血鬼のマントを捲った。
そして抱きつくようにして一歩足を前に踏み出した。

その場にいた一同は目を疑った。
吸血鬼の中に吸い込まれるようにして、リリアーナの胸部分までがめり込んだからだ。
彼の内側から、リリアーナの歓声が聞こえる。
「あったわ、ギルハートの鏡!!・・・っきゃああああ?!」
がくん!と腰までリリアーナの身体がめり込んだ。
どうやら魔力を持たないリリアーナにとっては、鏡が重く持ち上げる事ができないようだ。
放っておけば吸血鬼の中にある学園長室に落ちてしまうだろう。
「誰か〜お願い引っ張ってえぇええ〜!!」


278 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/16(月) 00:47:46 0
>272>275
ヴァンエレンとレイド先生がなにやら話している
が、フリージアはユユと話すためにそれとは逆方向を向いていたため
会話の内容をよく理解するとこが出来なかった

「ニンゲンハ ミサカイナク マモノヲ コロス」
ギズモはフリージアの頭の上で小さくつぶやいた

>266>274
どうやら吸血鬼が持っていた鏡は別のものだったようだ
歪みの鏡というらしい
名前からしてどうせろくでもないアイテムに違いない
美人がブスに映るとかブスが美人に映るとか・・・
とりあえず覗き込んでみるのはやめておこうとフリージアは思った

>276
>「じゃあ吸血鬼は、私の言う鏡を探してくれる?・・・じゃなかった、私のために鏡を探しなさーい!
>お〜ほっほっほ・・・ほッ?!・・・ゲホゲホゲホゲホ!!」
高笑いの失敗で咳き込むリリアーナ

「お〜ほっほっほ!リリアーナさん!こういう風におなかから声を出さないと喉を壊しますわよ!お〜ほっほっほ!」
未熟ですわねとかおばかさんとかつけるのを忘れている所を見ると本気で心配しているようだ

>277
鏡を取ろうとして吸血鬼にめり込むリリアーナ
>「誰か〜お願い引っ張ってえぇええ〜!!」
「い、今行きますわ!」
あわてて駆け寄りリリアーナの足を引っ張るフリージア
「重いですわ!!」
フリージアもある程度、力があるはずなのだが
重いものはやはり重いのだ
あまりにあわてていたためパワーのあるフリージングドール・マリオネットを使うことも忘れている
使えば簡単に引っこ抜けるのに・・・・


279 :キサラ ◆h9ZTufDZPo :2007/07/16(月) 02:55:53 O
―――カプセルの中―――気付いたら眠ってしまっていたようだ
ふと目を覚ますと、その先には落下寸前のリリアーナの姿
「……フリージアさん…!!僕を……!」
カプセルから出してください―――そう言おうと思ったが、その言葉は止まった
今フリージアが自分を出そうとすれば、リリアーナが落ちてしまう
キサラがいくら非力とはいえ、二人なら引っ張りあげられるだろうが―――

280 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/16(月) 10:05:13 0
>267
流れ出す血を吸った草木は伸び、櫟の樹の周りは赤い草むらと化す。
その中に立つ赤い化け物はただ樹を見上げていた。

その複眼は、ほんの僅かに理性の光を覗かせるが・・・
>「デスア・ブラ…」
「ッ?!」
背後でロックの唱える呪文、そこから感じ取れる死の気配に彼は反応した。

>「怪物よ!俺と闘う気があるのなら!こちらを向いて、牙を剥くがいい!」
「マリア・ベル・・・?オオオオォァッ!!」
自身に向けられた死の予感に、過敏に反応した身体は止まらない。
文字通り獣のような速度でロックへと迫るラルヴァ。
目の前まで走りこむとそこから相手の腰の高さまで沈み込む。
相手に背を向けるような回転に引きずられるように、やはり鱗を纏い変貌した脚が足払いをしかける!

その脚払いの結果を確かめるより先。
更に右腕をロックの胴体目掛けて拳を放つ。


281 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/16(月) 10:58:48 O
>>280
>「マリア・ベル・・・?オオオオォァッ!!」
>文字通り獣のような速度でロックへと迫るラルヴァ。
「ぬ!?」
そのスピードに慌てるロック。
>目の前まで走りこむとそこから相手の腰の高さまで沈み込む。
>相手に背を向けるような回転に引きずられるように、やはり鱗を纏い変貌した脚が足払いをしかける! きりめみ回転しながらロックの体が宙に浮いた。怪物の攻撃は続く。
>更に右腕をロックの胴体目掛けて拳を放つ。
ロックはバットで打たれたボールのように勢いよく吹き飛ばされた。
地面にゴロゴロ転がり、やっと停止する。
ロックはよろよろと立ち上がると口から胃液を吐き散らした。
足取りもおぼつかない。ロックは口にまだ残っていた胃液を、
唾と一緒にペッと吐き捨て杖を構えた。
「んぐっ…ペリキュラム!!」
杖から花火が飛び出した。以前リリアーナとフリージアに対して目くらましに使った魔法である。
殺傷力は無に等しいが、今は自分が回復する時間稼ぎができればそれでいい。
ロックはその場で膝をついて呼吸を整えた。

282 :名無しになりきれ:2007/07/16(月) 16:08:11 0
>278 >279
フリージアの胸にしまってあったカプセルが落ちた。
カプセルは転がり、ヴァンの足元で止まった。

283 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/16(月) 22:21:48 0
>279>282
胸元でキサラが何かを言っている
だがカプセル越しなので言葉がよく聞こえない
何か重要なことだといけないのでいったんキサラを外に出さなければいけないだろう
だがしかしリリアーナの足を引っ張っているフリージアは身動きが取れない
「ギズモちゃん!」
フリージアは頭の上のギズモに命じてカプセルを取らそうとした
フリージアの胸元に細長い腕を突っ込むグレムリン
何とかカプセルに腕が届いてそのまま外に出そうとするが・・・
途中でポロリと取り落としてしまった

落ちたカプセルはころころと転がっていく
どうやら吸血鬼の足元まで行ってしまったようだ
そしてその吸血鬼にはリリアーナがめり込んでいる
「誰でも良いからカプセルを開けて差し上げて!!」
リリアーナを引っ張りながらフリージアはこう叫んだ

284 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/17(火) 10:11:59 0
>281
ロックの胴体を打ち抜くように放った拳、その違和感と
服はともかく、皮膚に損傷の無い姿を見てラルヴァは首を傾げている。
何故、体を貫けないのか不審がる眼で吹き飛んだロックに目をやると・・・

>「んぐっ…ペリキュラム!!」
目の前の棒きれ(杖)から飛び出した花火は
ちょうどロックに眼を向けたラルヴァの顔に直撃した。
獣のような呻き声を上げ、右手で顔を多い蹲る。
その左手が何かを探すように地面を叩いている。

ロックの狙い通り、立ち直るまでの僅かの隙ができた。

285 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/17(火) 18:33:43 0
>「ああ、オレはユユ。合ってるよ。
  状況?さぁ?何かヤバそうなヤツが野郎と殺り合ってるんじゃ無いのか?」
>「アレが攻撃的になったらアイツは終わるな。
  もう出し惜しみ………出来ないか。」
当たり前なのだろうが…ユユは現状に関して一部誤解をしているようだ。
なので、事実とは異なる、しかし誤魔化しにはなる程度のことをまず言った。
「…間違っても殺さないで。彼、多分…魔力が暴走してるだけで、人間だから。それと…」
更に、概ねの事情は説明し…しかし、肝心な所。ロックに関しては深く言及せず、
マリアベルが無理やり"体を乗っ取ったが今はどういう状況かわからない"
と言う程度の説明に留めた。因みに自分の目については…言うまでもなく語りはしなかった。
その後で一言付け加える。
「そうそう。この件が解決した後で、この事件について下手に口外すると…多分、
 洒落にならない人間を怒らせる事になると思うから気をつけた方がいいわ。」


リリアーナが鏡を探しているようだが、そちらにはメラルは口を出さなかった。
アルがいろいろ暗躍しているのが見えたのと、そもそもメラルはそのヴァンパイア
に対しては、もうそこまで警戒する必要を感じなかったのだ。
それよりも問題はロックであった。呪文の詠唱を途中で中断したようだが、
それだけで、禍々しい魔力が周囲に漏れ出していたのに気付いたのだ。
(術も発動してないのに、これだけの魔力…。今更だけど、今の術…
…暴走してた時の私のあの術とは…比べ物にならない…。)
ロックに視線を向けていると、リリアーナの声が聞こえた。
>「レイド先生、ロックを止めて!!絶対に死の呪文を使わせないで!!」
(…死の呪文?…禁呪の筆頭ともいえる…偶発的発見をした者ですら処刑されかねない
代物の一つじゃない!それじゃ、今の彼は…)

呪文に呼応するようにラルヴァがロックに襲い掛かり、ロックが逃げの一手を打った。
リリアーナの方はなにやらややこしい事になっているようだが、力仕事では自分は役に立たない。
重力系の術を併用すればいいのだが、リリアーナへの影響が不安であった。
逆に、リリアーナ達に考えがあるのなら、ラルヴァとロックの戦闘に対しては…
少なくとも決着を引き延ばす必要がある。
「…ユユ…悪いけど…リリアーナの方は任せたわ。私は…時間を稼ぐ。」
相変わらずその小柄さに似合わぬ強い口調で言い、ラルヴァとロックの方に向け、飛び出すと…
「…ピンポイント。」
ラルヴァに向けて、杖から斥力球の術を撃つ。狙いは、体の重心から明らかに遠い…脚。
しかも、圧縮率を中途半端にして範囲を広げた為、当たってもバランスを崩す事こそあれ、
大怪我をする事はまずないだろう。そして、メラルは更に接近して行った。
かなりの近距離からロックに手を向ける。
「ウォーターバスター。」
これも、吹き飛ばすならともかく、殺傷力はろくにない技である。
雪山で使うのは、ある意味かなり凶悪なのだが、寒さに慣れている
メラルにその自覚はない。メラルは、言葉通り…他の皆が対処に動くまでの間、
時間を稼ぐ為だけの攻撃を目的にしているのだ。

286 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/17(火) 22:08:44 O
>>284>>285
ラルヴァの視界が回復する頃には、ロックは既に準備万端で杖を構えていた。
「デスア・ブラ・カ…」
しかし、またロックは永昌を中断した。
メラルがロックとラルヴァの間に割って入ったからだ。
>「…ピンポイント。」
メラルの術がラルヴァに放たれる。
ロックは怒りながら彼女に怒鳴った。
「これは男同士の戦いだぞ!女は邪魔をするな!」
ロックは自分で言って驚いた。
本来ロックはこんな怒り方をしない。
ロックは自身で気づいていた。
デスア・ブラ・カダブラ、つまり死の呪文。
これを唱える度に(しかも完全に唱えたわけでもないのに)、
自分の心が黒くなるような気がするのだ。そして、メラルは
>かなりの近距離からロックに手を向ける。
>「ウォーターバスター。」
不意をつかれる形となったロックは、
あっさりとメラルのウォーターバスターに吹き飛ばされた。
「ゲホ!ゲホ!」
ロックは少し水を飲んでしまった。
ロックはむせ終わると、何事も無いように(実際何事も無いのだが)立ち上がる。
「邪魔をするなと…!」
ロックはメラルに杖を向けたが、すぐに空いた方の手で杖腕を押さえた。
男は女に手をあげない!が、ロックの信条だからだ。
しかし、今は違った。
>「やるんだロック!殺せ!殺せ!」
もう一人の自分がしきりに彼女を襲いたがっている。
「何故?…」
ロックはいきなり独り言を呟いた。
いや、実際は心の声に対する返答なのだが、周りからすれば独り言でしかない。
「女の子は…」
ロックは杖を持っていない片手で頭を押さえた。
「男が命を賭けて守るものじゃないのか?」
しかし、言葉とは裏腹に杖は再びメラルを狙う。
杖先に小さな光がともる。このままでは何かしらの魔法が発動しそうだ。

287 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/17(火) 22:43:20 O
>285 etc
何かゴタゴタ隣の人が説明している事に時々耳を傾けつつ、吸血鬼さんに吸い込まれている少女をさらに引っ張る少女という凄くシュールな様を見ていた。
これ絵にしたら騙し絵くらいに見られるんだろうな。絵心の無いオレが残念だ、良い絵になるだろうに。
またどうでも良い考えに耽っているオレに隣の人は何やら不穏な言葉で説明をしめた。
「そうそう。この件が解決した後で、この事件について下手に口外すると…多分、
 洒落にならない人間を怒らせる事になると思うから気をつけた方がいいわ。」
御忠告どうも。でも誰が『校舎が塔になったんですぅ』なんて与太話を信じるんだ?ソイツの頭ん中はお花畑か農作地に違いない。
………いや色々有り得ないだろう事は起こってるけど、オレが相手するのは大抵が非魔術師なので。
魔術師は好きじゃない。………なんとなく。

「…ユユ…悪いけど…リリアーナの方は任せたわ。私は…時間を稼ぐ。」

ほら、これだもん。勝手に役割決めて、勝手に突っ走る。
まぁ、少しは観戦してやろう。………あれ?何かオレも尊大な気が。まっ、良いや。
少し見てて解ったが、あの野郎も大概だ。ハンパ無く強いんだろう。
でも、それは魔力の話。魔術師君達には悪いが、戦闘の優劣は魔力の量じゃ決まらんのよ。
一対一ならモノを言うのは『速さ』。反射、詠唱、行動、思考。etc
これらの『速さ』は相手と較べ、どれだけ事を有利に運べるかが決まってくる。あくまでオレ個人の経験上の実感として。
で、力や経験といった諸々が続くと。

見たところ野郎と隣にいた人は図らずして連携し、アレの姿勢を崩す様だ。
んで、どうするんだ?マウントでもとるか?とりにいったらミンチになるんだろうけど。
駄目だ。先の展望が無さ過ぎる。こかしたトコであの腕が届く範囲は割れないんなら意味が無い。
時間を稼ぐにしても牽制して、意識こっちに向けて逃げ回った方がまだマシに思う。
力押しが通じる相手でも無いだろう。
だから、見ていられないから、少し隣に居た人を追い掛けて提案する。
「オレさ、女の子って何処掴んで引っ張ったらいいか解んないんた。
でさ、こういうのは同性の方が後腐れが無くていいんじゃ無いかな〜、とかね?
どうかな?…メラル嬢。」

それから舐められてると多分、却下されるので力を誇示してみる。
………好きじゃないんだけどね?こういうの。
足下の草を引き抜く。
集中。
(精製、開始。………形状変換、………材質改変、………魔力、付加……)
これぞ努力の結晶。『精製』。かなり難しいが、弓兵にとってカサバって邪魔な矢を現地調達できる、便利魔術。オレの体質的にも魔力を安定して使えるので、コンスタントに使える。
草だった物も今では立派に矢。
それをつがえる時、メラルの巻き添えを喰らった野郎が悪態を吐きながら、その杖に薄い光を灯らせた。
おいおい………。味方同士で潰し合いか?
仕方ないから、野郎の杖を吹き飛ばすべく、矢を放っち、野郎に作った不遜な笑みを見せる。
「オレはすっこんでろとは言わんけどね?」
そして気付いてくれるか解らないけど、メラル嬢にアイコンタクト。
(どっちもヤバそうだし、二人で対応しようや。……矢面に立つのは君の方向で)

288 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/18(水) 00:21:21 0
>278
吸血鬼の中――――学園長室に落っこちそうなリリアーナを支えたのは、フリージアだった。
>「重いですわ!!」
「ご、ごめん、また足引っ張っちゃったー!!」
リリアーナは掠れ声で謝った。

フリージアと二人がかりで引っ張っているというのに、鏡の重さはいや増すばかりだった。
引き上げようとすればするほど重みを増していく。
おかしな話だった。そもそも、ただの鏡がこんなに重いはずが無いのだ。
(そういえば・・・ギルハートは鏡を動かすのにこんな苦労してなかったわよね?)
――――結果、考えられることはひとつ。
「わかったわ!この鏡は持ち主以外扱えないんだわ!」
鏡を動かすには、所有者をギルハートからリリアーナに変更すればいい。
やり方は簡単だ。リリアーナの名前を鏡に書き込めばいい。
だが、実際のところ話はそんなに単純なものではない。契約解除には膨大な魔力を消費するのだ。

だが迷っている暇は無い。
片腕にかかる重みに腕が千切れそうだが、今は耐えるしかない。
(あれ・・・・・・・?)
少しだけ鏡が軽くなった気がする。まるで、誰かが下から支えてくれているようだ。
だが学園長室には誰もいない。
リリアーナは首を傾げながらも、ごそごそとペンを取り出した。
(・・・・・??? 私、こんなの持ってたっけ?)
ポケットから出てきたペンは、翼があしらわれた軸に、二匹の蛇が絡み付いていた。
だが今はそんなことを考えている場合ではなかった。
リリアーナは急いで鏡の裏にペンを走らせた。
抵抗するギルハートの残留思念がどっと流れ込んでくる。
たとえ残留思念とはいえ、前契約者はギルハートだ。抵抗も並大抵のものではなかった。
「や・・・やっぱり・・・キツイかも・・・・・」
名前を刻むたび、痛みとともに魔力がごっそりもっていかれるのを感じる。
でも、止める気など無い。
ギルハートの呪詛を聞きながら、リリアーナはせせら笑った。
「貴方は言ったわよね、私と貴方は互いに分かり合えると。
 ええ、本当にそう思うわ。
 ギルハート、私がやろうとしている事は、私の友人ロックが望んでいる事なのよ!」
リリアーナは震える腕で、最後のスペルを書き込んだ。
「――――だから、鏡は私が貰っていくわ!」
彼女の刻んだ名前から白い閃光が走り、瞬く間に鏡全体に広がった。
あまりの眩さに目を閉じたのと、鏡から『重さ』が消えたの同時だった。

289 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/18(水) 00:23:11 0
「取った!・・・・・・・って嘘 ――――――――っ?!」
突然鏡の『重量』が消失したのだからたまらない。フリージアを巻き込み、もんどりうって倒れてしまった。
それでも鏡だけは手放さなかったのはさすがというべきか。

「ご・・・ごめんフリージア、大丈夫だった?!」
謝罪するものの、リリアーナは地面に転がったままだった。
消耗しすぎて起き上がれないのだ。
だが蒼白な顔色とは裏腹に、彼女の目は喜びに輝いていた。
「見て! ついに手に入れたわ、ギルハートの鏡!・・・ううん、今はリリアーナの鏡、かな?」
リリアーナは得意そうに笑うと、鏡をフリージアに差し出した。
フリージアに託すのは所有者の意思なので、鏡が重いと感じることは無い。
「フリージアお願い。手遅れになる前にこの鏡にロックを映して。
 そして強くイメージするの。鏡を使って、ロックの内にある『闇の魔法使い達』を引き剥がすのよ。
 フリージアの強い精神力があれば必ずできるわ。だから・・・手遅れになる前に・・・」

>279
リリアーナは手を伸ばすと、使い魔収納カプセルのボタンを押した。
「ここは危ないわ。キサラ、レイアを連れて早く逃げて。
 マリアベルも15センチに縮んだ部外者を追ったりはしないと思うから。
 ・・・・・・ああ、私のことは気にしないで。今からこの吸血鬼と大事なお話があるから」
どうもリリアーナは、キサラのけがが治っていないと考えているようだ。
回復魔法を付与したキャンディを知らずに渡したのだから当然と言えば当然である。

>275
リリアーナは地面に手足を投げ出したまま、吸血鬼を見上げた。
「吸血鬼、魔女に二言は無いわ」
だるそうに大きなため息をつくと、ゆっくりと目を閉じる。
放っておけばそのまま眠ってしまいそうだ。
「・・・やっぱり血を吸われたら、私も吸血鬼になるのかしらね?
 だとしたら・・・ネズミ講みたいに世界中吸血鬼だらけになっちゃうわね・・・」

290 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/18(水) 06:08:25 0
>289
>「取った!・・・・・・・って嘘 ――――――――っ?!」
リリアーナさんが急に軽くなった?
と思うと同時に盛大にすっぽ抜けた
「あ〜れ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
どんがらがっしゃん
巻き込まれるフリージア
一緒に倒れるギズモ
ちょっと痛くて涙目だ
>「ご・・・ごめんフリージア、大丈夫だった?!」
「特に問題はなくてよ」
お〜ほっほっほと笑うフリージア
>「見て! ついに手に入れたわ、ギルハートの鏡!・・・ううん、今はリリアーナの鏡、かな?」
>「フリージアお願い。手遅れになる前にこの鏡にロックを映して。
>そして強くイメージするの。鏡を使って、ロックの内にある『闇の魔法使い達』を引き剥がすのよ。
>フリージアの強い精神力があれば必ずできるわ。だから・・・手遅れになる前に・・・」

「判りましたわ!!」
力強く返事をするフリージア
そのまま鏡をロックの方向に向け
「こっちを見るのよロック!!」
さん付けなしで呼ぶのに成功するフリージア
そして念じるロックとそれ以外の邪悪な人格が別々の存在になるようにと
「鏡よ鏡、鏡さん!今こそその力を示すのよ!!」

291 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/18(水) 08:16:16 O
>275段々と弱まっていく蝙蝠を見て、吸血鬼は俺を睨みつけやがった。
この野郎。
ヘボ吸血鬼の分際で俺を睨みつけるとは良い度胸だ。
「おい、ヘボ。お前は勘違いしてるぞ。
俺はお前の使い魔とは契約を交わしちゃ…」
と、説明をしようと思ったがわざわざ説明をするのも面倒なので止めた。
勝手に勘違いしてろアホ。

>276そういやリリアーナに言われて思い出したが、まだクドリャフカの捜索が残っていたのを忘れていた。
最近物忘れが激しいね…。
もう歳かな…嫌だ嫌だ。
>「レイド先生、ロックを止めて!!絶対に死の呪文を使わせないで!!」
なんだと…ロックの奴…死の呪文なんか覚えていやがったのか。
本格的に闇の魔法使いに近づいてやがるな…。
ロックは俺が止める前に詠昌を止めた。
ロックの無駄な男気が背後からの攻撃を認めなかったらしい。
>280->281が、多分マトモに殺り合ったらロックに勝ち目は無いなこれは…。
戦闘能力に差が有りすぎる。
だが、男同士のタイマンに俺が割って入るってのは…
>285->286って、俺が遠慮してたのにメラルちゃんがやってくれたよ…。
しかし…ロックの様子が何かおかしいぞ。
いくら邪魔をしたからって女子にあんな言い方をする様な奴じゃないと思っていたが…。
アイツ、もしかしてマリアベルに体を乗っ取られかけてるのか?
しまいには独り言まで始める、メラルに杖を向ける始末だ。
>287メラルに向けた杖の先が光を灯した瞬間、一本の矢が魔法の発動を阻止する。
「ヒュ〜。なかなかやるじゃないか。」
>「見て! ついに手に入れたわ、ギルハートの鏡!・・・ううん、今はリリアーナの鏡、かな?」
おっと、ついにリリアーナは鏡をゲットしたみたいだ。
事態は大分良い方向に向いてきてるな。
後はタイマンをさっさと終わらせないと…むしろタイマンじゃなくなったが。
「召喚!グラビティ!」
傷付けつけたくない相手の動きを止める時はこういう系統の武器に限るね。
俺はロックとラルヴァに向けて2発ずつ銃弾を放った。
2発当たれば40kg…マトモには動けないだろう。

292 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/18(水) 17:18:03 0
>277
>「ちょっと待ちなさいよ、勝手に殺さないでくれる?」
コウモリの場合、死を弔うために行われる祭儀は仏教方式でいけばいいのか教会方式のほうがいいのか。
どっちが成仏しやすいのかということを悩みに悩んでいるときに、リリアーナから一声がかかった。
主であるヴァンの体調が万全ではないため、この使い魔にまで魔力が行き渡っていないので衰弱が始まったのだ、とリリアーナは説明する。
不審と警戒しつつも、律儀に人間の言うことを最後まで聞いているあたりはまだ希望が捨てきれないということ。
まだその使い魔は生きている。
懐の死体と思っていた仲間たちを見てみると、確かにごくかすかだが生きているのがわかった。
ほっと安堵のため息をポツリとして表情が和らいだ。
しかし、まだ生きているというだけであって、このままではいずれは死んでしまう。
このコウモリを助けたいかという問いに対して、ヴァンは黙って頷いた。


現在の状況を見てみることにしよう。
リリアーナがヴァンにめり込んでいます。
どこかおかしい説明になっているが、正確にいうと彼女の上半身はヴァンの内部にある空間にずっぽりと身を埋めている。
学園のとある一室と融合しているためにこのようなことが可能であるのだが、
一体なにをされているのかわからないヴァンはおろおろとするばかり。

>283
カプセルが足元落ちてきたようだが、リリアーナ曰く「絶対に動かないでよ!」ということなので拾うことはしない。
代わりに元気な使い魔のコウモリが洞窟から現れると、カプセルを足で掴んで主人の手の届く位置まで持ってきた。
「開けろっていったって、どうすりゃいいのよ?」
わからないことは考えてもしょうがないと、使い魔に命令してカプセルを地面に投げ捨ててしまう。


>289
>「取った!・・・・・・・って嘘?――――――――っ?!」
暇すぎて欠伸がでそうな頃合になって、ようやく目当てのものを見つけたリリアーナが飛び出てきた。
手にしていたのは鏡であり、それを一緒になって倒れたフリージアに手渡ししている。

>「・・・やっぱり血を吸われたら、私も吸血鬼になるのかしらね?
> だとしたら・・・ネズミ講みたいに世界中吸血鬼だらけになっちゃうわね・・・」
使い魔を助ける方法とはつまり、自らの血を差し出してそれを魔力の糧とせよということだった。
「安心しろ…血を吸ったからといって別に吸血鬼になるわけではない」
大昔から続いている正純な本家本元の吸血一族ならともかく、名も売れていないたかが没落吸血鬼一族にそんな真似は不可能だった。
ある程度研究と年月をかければ使えるようにはなるのだがまったく必要もないし、できなくても困る訳ではない。
さして問題もないのなら別に使えなくてもいいじゃない、というような考え方でまるで生産性がないのが没落吸血鬼たるゆえんであろう。


魔女の血の味はどんな味がするのかな?
早速確かめるべくヴァンは食事の前に手を合わせた後、リリアーナの腕に鋭く尖った二本の犬歯を突きたてた。
しばし吸血中。
これでもかというくらいに吸いまくる。
リリアーナが立ちくらみしてきて、軽い貧血気味になったところでヴァンはその口を離して一言。
「いまいち」

満腹なるまでの吸血によって魔力が湧き水のごとく溢れてくる。
さっきまで死にそうになっていた使い魔たちも、いまではすっかり元気になり空を飛んでいた。

293 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/18(水) 21:43:25 O
>>287
ユユの放った矢はロックの持つ杖を強く打ち、砕いた。
ロックはほっと安心したような、そして怒ったような顔をした。
「貴様ぁ!」
ロックの右手が燃え出した。
「燃え上がれ!俺の魔力!
 はあぁあ!ホウヨクテンショウ!!」
ロックがユユに向けて右手をつき出すと、そこから大きな炎の拳が吹き出した。

>>291
そこへ飛来する二発の銃弾、体にめり込むその感触にロックは懐かしい気分になった。
ああ、そうだ。三ヶ月前もこれにやられたなぁ。ははは。
ロックはがくりと膝を落とした。それでも気合で何とか立とうとしている。
「気合いだぁ!!」

>>290
>「こっちを見るのよロック!!」
「何だ?」
フリージアに呼ばれてそちらを見るロック。
>「鏡よ鏡、鏡さん!今こそその力を示すのよ!!」
フリージアの言葉に反応し煌めく鏡。
一際強く輝いた瞬間、魔法の鏡はバーンと派手な音を立てて砕け散った。
フリージアが再びロックの方に目をやると、
二人のロックがびっくり仰天した顔をして地面に転がっていた。
そう、ロックとマリアベルは今まさに“他人”となったのだ。


294 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/19(木) 10:24:16 0
激しく戦う二人の所にさまざまな乱入者が訪れた・・・。

>「…ピンポイント。」
突如接近してきたメラルの放つ斥力球はラルヴァの左足に直撃、一瞬よろける・・・が
ラルヴァはそこから自分でバランスをより崩し回転、右足で斥力球を踏みつける!
斥力の反発を利用するように跳躍したラルヴァは、ウォーターバスターを放った後のメラルの頭上を越えて・・・・・・

>言葉とは裏腹に杖は再びメラルを狙う。
メラルへ杖を向けるロックの前に立った。
その杖が輝きを灯した瞬間、真横からの矢が杖を弾く・・・。
>「オレはすっこんでろとは言わんけどね?」
殺気のない乱入者の攻撃にラルヴァはいささか困惑した表情を浮かべていた。

だが、ロックが再び動き出した事でラルヴァは迷いを捨てて動く。
>俺はロックとラルヴァに向けて2発ずつ銃弾を放った。
>はあぁあ!ホウヨクテンショウ!!」
自分に向かって飛来する銃弾二発を左腕を振り上げるようにガードする。
銃弾が鱗を食い破って肉に達する。そして左腕に計40kgの負荷が発動する。
ラルヴァはその勢いを駆って、ロックの右腕から吹き出す炎の拳に向かって自分の拳を振り下ろした。

40kgの重りも、動きを遅滞させるぐらいでラルヴァは全身の力で拳を持ち上げる。
単純な破壊だけでは駄目だと悟ったのだろう。腕力+40kgの負荷のかかった拳をロックへと向けるが・・・
>二人のロックがびっくり仰天した顔をして地面に転がっていた。
これには流石にラルヴァも眼を見開く。獲物が二体になったのだから、どうしたものだろう?
迷いは、すぐに消える。野生の勘を持ってただ打ち砕く、それが現在のラルヴァの心理。
右腕の力も借りて、ゆっくりと頭上へと振り上げた拳は二体のロックの内の片方へと勢いを持って振り下ろされる!

295 :アルナワーズ・アル・アジフ ◆WHO16bBEDg :2007/07/19(木) 15:59:54 0
両手両足を投げ出し倒れたままのリリアーナ。
貧血気味で霞んだ視界に、何か小さな黒いものが映りこむ。
ふわりふわりとまるで落ち葉のような動きを見せながら、それは徐々に大きくなってくる。

「リリアーナの体の上を通り過ぎていく男達。
そして今、願いの代償を払うため、見も知らぬ吸血鬼に身体を開こうとする。
嗚呼、リリアーナの愛の劇場。終着駅はいずこ?」

朦朧とした頭にもやたらとはっきりと届くその声は、嫌というほど聞き覚えがあっただろう。

倒れたリリアーナの顔の上に着地したミニアルナワーズ。
「リリィ、起きなさい。
貧血も血を吸われたのも気のせいよ。」
リリアーナの耳元でぱちんと指を鳴らすと、今までの貧血症状が嘘のように消えているはずだ。
そして腕にあるはずの吸血痕も・・・

そう、ヴァンエレンがリリアーナを前に頂ますをした瞬間、二人はミニアルナワーズによって催眠状態に陥ったのだ。
「協力してくれた吸血鬼さんにリリィの貧乳な・・・
じゃなかった・・・あ、うぅん、リリィが貧乳なのはあっているんだけど・・・ぷぷっ・・・
この場合は魔法の使えない貧相な血でもてなすなんて失礼だとおもてぇ〜。」
くすくすと笑いながら、横道に逸れつつ、何とか本題を言い切る科白はいかにも楽しそうだ。
ひらひらと旗のように振りかざすのは、一枚のハンカチだった。
それはロックの鼻血をたっぷり吸い込んで滴っていたハンカチ。
だが、今はヴァンエレンによって吸いきられ、干乾びた状態になっている。

魔力濃厚の血を含んだとはいえ、ハンカチを吸って満腹気分にさせているのだ。
その味は限りなく薄まって「いまいち」という感想も仕方がないだろう。
それでも元気一杯になっているヴァンエレンを見ながら
「プラシーボ効果ってす・て・き(はぁと)」
と嘯きながらキサラに目配せをした。

当事者であるリリアーナとヴァンエレンは血を吸ったつもりでいても、傍から見ればハンカチを吸っていた間抜けな姿だったのだ。
それを合えて口に出さないように、と含みを持たせた目配せである。

そんなことをしつつ、リリアーナが起き上がるのを待っていた。
吸血こそされなかったものの、蓄積された疲労は実際にあるのだから。
「リリィ。寝ている暇はないのよ?
メラルも、ユユも、レイド先生も、足止めしててくれてる・・・。
ラルなんてあんな燃費の悪い・・・ううん、魔力垂れ流し状態で頑張ってくれているのよ。」
ラルヴァの足跡から茂る木々は、その限界は近く訪れるだろうと物語っている。
そして響き渡るガラスの砕ける音。
「さあ、フリージアのおかげで漸くスタートラインに立てたんじゃない。
もう少し頑張って。私は応援してるから(はぁと)」
二人のロックが現れるのを見ながら、リリアーナに手を振りつつ後ろに下がるのであった。

296 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/19(木) 21:27:27 0
>292
「いまいち」と評され、リリアーナは渋い顔をした。
「そりゃそうでしょ。出がらし同然なんだから。・・・ちょっとは遠慮しなさいよね〜」
ギルハートの鏡を手に入れるのに大幅に魔力を消費したのだ。血が不味いのは当然でもある。
「・・・・・・ま、良かったわね」
朦朧とした意識の中で、リリアーナは小さく呟いた。
たとえ魔物相手でも、仲間が死んだと目の前で泣かれては目覚めが悪い。
特に相手から人的被害を受けていなければ、なおさらである。

>295
今にも眠り込んでしまいそうなリリアーナの頭に、嫌なモノローグが直接響いてきた。
>そして今、願いの代償を払うため、見も知らぬ吸血鬼に身体を開こうとする。 
>嗚呼、リリアーナの愛の劇場。終着駅はいずこ?」 
こんなことを面と向かって言える生徒は、学園広しといえども一人しか知らない。
「身体を開くって・・・あのねぇアル、私は魚の干物じゃないっての。
 あんまり誤解を招くようなこと言わないでくれる?」
リリアーナのぼやきなどどこ吹く風で、アルはマイペースに続けた。
>「リリィ、起きなさい。 
>貧血も血を吸われたのも気のせいよ。」
「ちょっとアル、人の話を聞いてる?・・・って・・・・・・・・・・・あれっ?」
アルが指を鳴らしたとたん、失血の症状は嘘のようにきれいさっぱり消え去っていた。
腕の吸血痕も跡形も無い。
まるで白昼夢でも見たかのようだ。

呆然としているリリアーナを尻目に、アルは心底楽しそうに状況を説明し始めた。
>「協力してくれた吸血鬼さんにリリィの貧乳な・・・ 
>じゃなかった・・・あ、うぅん、リリィが貧乳なのはあっているんだけど・・・ぷぷっ・・・ 
>この場合は魔法の使えない貧相な血でもてなすなんて失礼だとおもてぇ〜。」 
アルはひらひら干からびたハンカチを手にしながら悪びれもせずに言った。

今の説明で、大体の事情はわかった。
アルはリリアーナが血を吸われる直前、催眠術を駆使して庇ってくれたのだろう。
確かに魔力も体力も低下している状態で血を失えば生死にかかわる。
アルは命の恩人だと言えよう。だが。
「魔法の使えない貧相な乳・・・じゃなかった!血でわぁるかったわね!!」
さすがに今の暴言はあんまりである。
リリアーナは怒りのオーラを纏いながら、ふらふらと立ち上がった。
そのとたん、アルは急に真面目な顔になった。
>「リリィ。寝ている暇はないのよ? 
>メラルも、ユユも、レイド先生も、足止めしててくれてる・・・。 
>ラルなんてあんな燃費の悪い・・・ううん、魔力垂れ流し状態で頑張ってくれているのよ。」 
思いきり出鼻を挫かれたリリアーナは、拳を振り上げたまま口をパクパクさせた。

>そして響き渡るガラスの砕ける音。
リリアーナは殴られたかのような表情を浮かべると、強く胸を押さえた。 
>「さあ、フリージアのおかげで漸くスタートラインに立てたんじゃない。 
>もう少し頑張って。私は応援してるから(はぁと)」 
「・・・一応礼は言っておくわ。ありがと、アル」

>292
リリアーナは何度か呼吸を整えたあと、まだ呆けたような顔をした吸血鬼に視線を向けた。
「あなたさっき言ってたわよね?『なにもしてないのに、魔物と見るや際限なく殺しおって』
 じゃあ魔物はどうなの?  あなただってさっき、私を食べようとしてたじゃない」
聞こえているのかどうか怪しいが、フリージアの頭を眺めながらリリアーナはなおも続ける。
「魔物がみんなギズモみたいだったら、私たちだって血なまぐさいことをしなくて済むのにね」

297 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/19(木) 21:28:36 0
>290 >293-294
リリアーナは、精一杯急いでフリージアへと駆け寄った。
「フリージアありがと! ところで、体のほうは何とも無い?」
鏡が砕けた時ダメージが自分に返ってきた。
だからリリアーナは、使用したフリージアの体が心配だったのだ。

役目を果たした鏡はこなごなに砕けたが、目論見どおりロックとマリアベル達を別の存在に別ける事には成功したようだ。
ラルヴァの右手が、勢いよく振り下ろされる。
(さすがに一筋縄ではいかないわね)
先ほどロックに、レイドの銃弾が命中したのをリリアーナも見ていた。
銃弾の効力は、3ヶ月前身をもって知っている。
「ロック、早くこっちへ!」
次にリリアーナはマリアベルに目を向けた。
鏡の持ち主だったリリアーナには、どちらがマリアベルか何となく見分けがつくようだ。
「マリアベル、あなたいったいここへ何をしに来たの?」
リリアーナはあえて『学園』とも『山頂へ』のどちらとも取れるような言葉を選んでいた。
「もうこんな無意味なこと止めない?
 ねえ、おとなしくギルハートが先生達にかけた呪いを解いて、学園を元に戻す気は無い?」
召喚したロックバスターを構えつつ、一応の説得を試みる。

298 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/19(木) 22:07:33 0
>297
鏡を使った負担は思ったよりは大きかった
具体的にはフリージアの最大の魔法であるフリージングディストラクション一発分の魔力を持っていかれたのだ
「こんなにも魔力を消費するなんて思いませんでしたわ」

>「フリージアありがと! ところで、体のほうは何とも無い?」
「お〜ほっほっほ!体は大丈夫ですわ!!・・・魔力はすっからかんですけれど」

そして簡単にマリアベルとロックを見分けるリリアーナ
「・・・・やっぱり鏡の魔力で分離したから左右逆なのかしら?」
何とかリリアーナのように二人を見分けようとするが・・・・難しいようだ
フリージアにはどっちがどっちか判らなかった

「お祖母さまならこういう時どうするのかしら?」
と祖母が同じ状況に立った場合をシュミレーションしてみるフリージア

・・・・結論
両方とも問答無用で攻撃呪文で吹っ飛ばす

「どう考えてもこれは駄目ですわね」
フリージアは即効でこの考えを却下した

では先ほどのように女性の胸を見せてはどうだろうか?
「好きでもない殿方に胸なんか見せられませんわ」
これも却下である

とりあえずリリアーナを信じて見ることにするフリージア
見分けをつけるために
「とりあえず見分けが付かなくてややこしいからこれを着けてくださる?」
と自分が着けていた猫耳バンドをロックに手渡した
別に頭に着けろとは言ってはいない
首にでもぶら下げればいいのである

299 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/20(金) 19:21:52 0

ラルヴァはメラルの攻撃を逆に利用し、空高く跳躍した。
(とんでもない反射神経ね…。いえ、それ以前に…こんな作戦を取れるなんて…
理性を保っている?それとも本能で?)
>「これは男同士の戦いだぞ!女は邪魔をするな!」
(そんな都合。知らないわよ。それに、男優位の考え方も気に入らないわね。)
メラルはロックを水で吹き飛ばした後で、術を継続せずに解除して次の術を準備し始める…と、
ユユが話しかけてきた。
>「オレさ、女の子って何処掴んで引っ張ったらいいか解んないんた。
> でさ、こういうのは同性の方が後腐れが無くていいんじゃ無いかな〜、とかね?
> どうかな?…メラル嬢。」
(…今更下がる事はできないわよ。多分、もう二人とも。)
考える素振りを見せつつも、結論はほぼ決めていた。しかしまだ術の詠唱は続けている。
>「ゲホ!ゲホ!」
>「邪魔をするなと…!」
>「何故?…」
>「女の子は…」
>「男が命を賭けて守るものじゃないのか?」
口調、行動。そのどれもが不自然である。ロックがメラルに杖を向け、
メラルが呪文を使おうとすると、ラルヴァがロックの前に着地、
更にユユがロックの杖を破壊した。
「オレはすっこんでろとは言わんけどね?」
(要は二人で…って事ね。でも…実際それしか無さそうね。)

ロックがユユに反撃しようとしたので、メラルが迎え撃つ為の術を放とうとして…止めた。
(確かこれ…炎の術…!あの氷の術じゃ防げない…!)
「…ユユ、避け…!」
途中で言葉を止めたのは、レイドの術がロックとラルヴァにクリーンヒットした事と
ラルヴァが炎の拳の阻止に入った事が原因だ。
(レイド先生の今の術…重力系列だったみたいだけど、私にもわかるほど明らかに傾向が違ったわね…。
動きが不自然になってるし、多分これなら私の術の効果も…。)

フリージアの声が響き、鏡の力で、ロックが…増えた。恐らくどちらかがマリアベルなのだろう。
そこにラルヴァが判別もつけずに追い討ちをかけようとしているように見えたので、制止に入る。
「…ピンポイント。」
今度は殴ろうとしている方と逆側の腕と脚辺りを狙った二連射である。特に
脚辺りを狙った方は下手をすればロックを巻き込むのだが、先ほどと同じで
当たっても大したダメージにならないよう調節はしてあるようだ。
その上で、メラルが視線をロックとラルヴァから外さずに言った。
「先生。…この状況で、ロックと…もう一人…まず、マリアベルでしょうけど…
 を…魔力で見分けられませんか?どうせマリアベルも偽装位既にしている
 でしょうけど、先生なら何とかなるかもしれませんし。
しかし、メラルの狙いは別である。メラルが狙ったのは、今の状態から、どちらかのロックが
不自然に魔力を動かそうとするかを見極める事である。最も、マリアベルがそちらにも
しっかり気を回して偽装を強化でもすれば、メラルには見抜けるわけが無さそうだが。
そして、ドサクサに紛れてレイド先生から言質を取ろうとし出したようだ。
「後、言う機会を逃しちゃったので今言いますが、テストや課題の免除は…
 自分の為にならないので私は遠慮します。
 それより、今の重力の術を個人的に教えて頂けますか?」


300 :マリアベル ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/20(金) 20:51:00 O
>>294>>299
>「…ピンポイント。」
二連射の斥力球がラルヴァに当たる。
(少し時間が稼げたな…これだけあれば十分だ)
片方のロック、つまりラルヴァに殴られそうなロックは両掌を前に突き出した。
「ヘクト・プレ…」
この時点でラルヴァの拳がロックにコンタクトする。
「ッシャー!!」
肉に拳が食い込む前に術が発動した。
ロックの掌から見えない力、圧力波が放たれる。
今度はラルヴァが吹き飛ばされた。
(対したダメージは無いだろうな、ただの圧力だし。)
ロックはゆっくりと立ち上がった。
(やっぱり杖が無いとだめだな。)

>>297
>「ロック、早くこっちへ!」
>「お…おう!」
呼ばれたロック、つまり何もしていなかったロックはリリアーナの方へ移動した。
体に負荷がかかっているためか、ハイハイで移動する。
そしてリリアーナはこちらに目を向けた。
「…バレたか?」
マリアベルはおどけたような笑みを向けた。
ラルヴァの勘は正しかった。彼が襲いかかったのはマリアベルだったのだ。
>「マリアベル、あなたいったいここへ何をしに来たの?」
マリアベルはその表情を崩さずに応えた。
「君達こそどうなんだ?何を思ってここまで来たのか…
 俺は理解に苦しむぜ。」>「もうこんな無意味なこと止めない?
> ねえ、おとなしくギルハートが先生達にかけた呪いを解いて、学園を元に戻す気は無い?」
マリアベルは周りを、まるでたった今その素晴らしさに気づいた、
といった感じで見回しながら言った。
「悪いが俺にはこの場所が必要だ。よって、学園を元には戻せない。
 それに…あいつらの呪いを解いたら俺の邪魔するに決まっているじゃないか。」
マリアベルはやれやれといった感じで頭を振った。
「そんな武器で俺を殺すつもりか?
 もっと良い物はないのか?例えば…カドゥケウス。」
目的は不明だ。しかし、マリアベルがカドゥケウスを求めているのは明白だった。

>>298
ふと見るとロックはいつの間にかフリージアの側に居た。
してやったり!な顔をして頭に猫耳を装着している。
マリアベルは本気でロックを馬鹿だと思った。

301 :レイド ◆M07.CI9OF2 :2007/07/21(土) 12:51:46 O
>293->294銃弾は見事に命中してくれたが、コイツ等には40kgじゃあまり効果は無いみたいだ。
どんな気合いと身体してんだかね…

>299メラルは俺にロックとマリアベルの見分けてくれと頼むが…
>297「ロックの事に関しては俺よりもリリアーナに聞いたほうが良い。
ほら、リリアーナに近寄って行ってる方がロックだよ。
何でリリアーナがロックとマリアベルの区別がつくのか、ハッキリとした理由は分からんが…
きっと愛の力ってやつなんじゃないかね?」
俺のセリフを聞いてメラルは一瞬
「何言ってんだこの人?」みたいな顔になったがすぐにいつもの冷静な顔に戻る。
>「後、言う機会を逃しちゃったので今言いますが、テストや課題の免除は…
 自分の為にならないので私は遠慮します。」
それは良い心がけだね、流石優等生だ。
>「それより、今の重力の術を個人的に教えて頂けますか?」
そうきましたか。
意外な発言にちょっとビックリだよ。
「ああ、分かった。
でもあの術はマスターするまでに結構時間かかるぞ?
それに召喚魔法だから魔力の消費も大きい。
それでも良いなら教えてやるよ。」
>300と、メラルに告げ、ロックを見ているマリアベルに対し、6発の銃弾を発砲する。
「よそ見してんなよ。
まだ戦闘中なんだぜ?」

302 :マリアベル ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/21(土) 23:09:41 O
>>301
「ディ・ベクトル!」
マリアベルが永昌したのは物体の持つ“方向性”を打ち消す魔法だ。
質量のある物体なら自由落下さえ阻止できる。
マリアベルが手をかざすとレイドの放った銃弾は空中で静止した。
空中に浮かんだ4つの銃弾…4つ?
マリアベルはがくりとヘタリこんだ。
放たれた6発の内、2発はマリアベルに命中したのだ。
肉体に加わる40+40kgの負荷、肉体の強化でごまかせる範囲を既に越えている。
「…良かったな。これで俺は自力では動けない。」
マリアベルはレイドに挑戦的な視線を送った。
「…しかし、俺自身が動く必要は無い!」
草むらからイチイの杖が飛び出した。そして、そのままマリアベルの手元へ。
マリアベルが用意した即席の杖は、先程ユユに破壊された一本だけではない。
このフィールド内に何本も隠されているのだ。
マリアベルは早速、杖をレイドに向ける。
「エクスペリ・アルマ!武器よ去れ!」
マリアベルはレイドに武装解除魔法を放った。

303 :リリアーナ ◆7O/3IU/E7M :2007/07/21(土) 23:46:02 0
ロックは無事フリージア達と合流した。
とりあえずロックに、この場に居合わせた人物達の紹介を行う。
「――――で、最後にあの怪人はラル君。
 ラル・・・えーとね、えーと・・・ラル、ラル・・・あっ思い出した! 『ラルヴァ』って名前なの!」
どうやら今の今までラルヴァの本名が思い出せなかったようだ。
リリアーナはひとつ咳払いをすると、さらに続ける。
「ま、まあそんな具合でちょっと影が薄かったけど、一応同じ第二過程の生徒なのよ。
 今はちょっと魔力が暴走してるみたいだけど、仲良くしてあげてね?」
>294
「そうよラル君、頑張って! 立つのよ〜!!」
リリアーナはロックに一通り説明を終えると、拳を振りまわしつつラルヴァに声援を送った。
「そうよ、や〜っておしまい!」
まるで覆面悪役美女のような高飛車さで、ビシィっとマリアベルの方を指差す。

>「悪いが俺にはこの場所が必要だ。よって、学園を元には戻せない。 
> それに…あいつらの呪いを解いたら俺の邪魔するに決まっているじゃないか。」 
「ふうん、じゃあ学園を元に戻すと、貴方はこの場所に存在できなくなるって事なのね。
 で、まだ私の質問には答えてもらってないんだけどな〜」
リリアーナは会話を引き伸ばそうとしていた。
少しでも長く続け、レイド達から気をそらせようとしているようだ。
>「そんな武器で俺を殺すつもりか? 
> もっと良い物はないのか?例えば…カドゥケウス。」 
「あなたに私を殺せるの? ―――― 杖も無しで?」

その間にフリージアは、ロックに猫耳バンドを渡している。
「ナイスアイディア、フリージア!」
これで誰でもロックとマリアベルを見分けることが出来るだろう。
だが、マリアベルは心底馬鹿にした顔をしてこっちを見ていた。
(何か・・・ムカツク・・・)
リリアーナはロックの猫耳がよく似合っていると思うのだが、絶対に認めそうに無い人物が約一名。
そのレイドは、マリアベルに向かって6発の銃弾を発砲した。 
そのうちの2発が命中し、マリアベルは地面に倒れた。
だが彼は杖を物体操作で呼び寄せると、レイドに向けて武装解除の呪文を唱えていた。
「彼はロックでもありマリアベルでもあり・・・か。面倒ねえ。
 ロック、あなたもイチイの杖を召喚してみたら?あ、闇の魔術は絶対使ったらダメだからね」
リリアーナはさらりとそう言ったものの、目は全く笑っていなかった。

「マリアベル、さっきの話だけど、例の赤いアレなら吸血鬼にあげちゃったわ」
嘘ではない。
さっきリリアーナは、ハンカチに含ませた赤い(ロックの)血を吸血鬼に与えたのだから。
リリアーナはカドゥケウスの場所がマリアベルにわかるか試す気のようだ。

「フリージア、例の奴、誰に渡すかはあなたに任せるわ」
リリアーナは小声で伝えた。
何を、とは言わなかったものの、フリージアにならアベコベールの話だとピンとくる筈だ。

「ねえロック、マリアベルはカドゥケウスなんか手に入れてどうするつもりなの?」
リリアーナは手のひらサイズのカドゥケウスをロックにだけ見せた。
さっきはペンだとばかり思ったが、多分これがカドゥケウスなのだろう。
(違っていたら雪山のどこかで落っことした事になる)
「ロックは知ってるんでしょう?マリアベルはなぜ10年前、この学園を選んだか。 
 この泉のある場所にくるのが目的だったのなら、ここで何をするつもりだったの?」
ロックはカドゥケウスをじっと見ている。まるで魅入られてしまったかのようだ。
「ロック?・・・・・・・ねえロック、ちゃんと聞いてる?」
リリアーナはカドゥケウスを握った手をポケットに突っ込むと、ロックから距離を取るために一歩後退した。

304 :ユユ ◆LZfunhEVsc :2007/07/22(日) 00:21:06 O
>293 etc

「燃え上がれ!俺の魔力!
 はあぁあ!ホウヨクテンショウ!!」

………!駄目だ、違い過ぎる。同じ種なのにここ迄の個体差が有るってのか?
打ち消せる程の力は無い。逃げられる程の威力でも無い。
(動け、動け、動け!)
いくら念じても、出来る事はせいぜい顔の前で腕をクロスさせる程度。
「………!?」
熱が消えた。何故?
答えはカンタン。ヤバげなヤツが炎を打ち消していた。
圧倒的な力量。それこそ、オレは足許にさえ届かない高み。越えられない力の壁。
……無理だ。両手が震える。絶対に勝てっこない。どうする?どうするのがベターだ?
そこで、ふと、頭に、何時かで、聞いた言葉が蘇る。
『もし、一発で仕留められそうに無い敵に遇ったらユユはどうする?』
──もちろん、にげる。──
『それじゃダメ。いいかな?
一撃で駄目なら一撃に、一発にこだわら無ければ良い。
一撃で仕留めなきゃいけないってルールは無いんだ。』
そう言って、ソイツは3矢でオレがかすりもしなかった野兎を射殺した。

だからどうしろと?相手は恐らく百戦錬磨の兵で、こっちはアンタじゃない。
勝てっこないよ、ムリ。

さっきのに呑まれて狙いがまともに定まらない。
分裂した野郎の片割れが先生に何かしてるけど、オレに何が出来る?
また杖を弾くか?それとも喉を貫くか?
……一発目に喉抜いとけば良かった。

どうにも狙いが定まらない。一応立って動けるらしい。
なら………
「なぁ、メラル嬢。あの野郎の気、引けるか?
………駄目なら駄目で良いんだ。距離とって暴れれば良いから」

かなり卑劣な手しか無い。一方を餌に別のが本命を叩き込む。
一方は文字通り、駒で使い捨てになる可能性が高い。オマケに弱いと餌にも成らない事もある。
メラル嬢がどれ程かは判らない。だから聞く。つまり簡単にするとこういう事。「餌になるのと、しくじれない最後の仕上げ、どっちが良い?」
先生は当てにしない。実力が釣り合ってないと連携しても足を引っ張り合うだけだから。
死番はオレかな?いいさ、必ず潰して見せる。

305 :フリージア ◆cOOmSNbyw6 :2007/07/22(日) 09:08:54 0
フリージアは悩んだ
一体誰に薬を渡すべきなのか

まず確定なのはロック
やはり自分で決着を付けたいだろうし
元々この薬はロックの物だろうからだ
「ロック!これをうけとりなさい!!」
ぽーんと試験管を投げるフリージア
くるくると回転して飛んでいき
すぽっと手のひらに収まった

次の一本はどうしよう?
やはり確実性を求めるためにこのメンバーの中では最強の人物
つまるところレイド先生にでも渡しておきましょうか
「レイド先生!例の物ですわ!!」
やはり確実に手のひらに収まる試験管
だてに普段から雪の結晶を投擲していない

さあ問題は最後の一本である
最初は自分が飲もうかとも思ったのだが
今の自分は鏡を発動させるために魔力を使いすぎた
はっきり言って戦力外であろう

この薬の効果を発するためには前に出なければならないのよね
ラルヴァさんが正気なら早いのでしょうけど・・・今は暴走中
ユユさんはさっきから見ている限り遠距離戦闘タイプですわね
アルナワーズさんもキサラさんも前衛タイプではないし
メラルさんもリリアーナさんも同様でヴァンエレンに限ってはぶっちゃけ敵ですし

・・・あれ?そういえばメラルさんって接近戦用の剣みたいな魔法が使えたような?
まったく接近戦が出来ない訳じゃないのよね
「最後の一本!メラルさん受け取って!!」

すべての薬を配り終えるとフリージアは後ろに回った
ここからマリアベルの杖を狙い石を投げて攻撃するつもりなのである

306 :ヴァンエレン・ブランカート ◆u1rU/e.jL2 :2007/07/22(日) 16:11:05 0
騒がしいと思ったら人間たちは化け物と戦ったり、双子になって一方はウサ耳をつけていたりとお遊戯に夢中らしい。
一人科長の外の吸血鬼は体育座りをしながら事態を傍観していた。
そんな状態の中考える。
どうして自分はここにいるんだっけか?と。
人間を騙そうとして洞窟を抜けたまでは『空腹を満たす』という明確な目的があったわけだ。
そして現在、血もいただいた(間接的にだが)ので空腹も満たされている。
目的も達成できたしええじゃないか。
これ以上欲張りすぎてヘタするとこの人数に一斉にかかられて殺されちゃうかもしれない。
「よし帰ろう」
ヴァンの脳内会議で一瞬にして可決された「逃亡」という二文字。
大きく伸びをしながらひとまずじりじりと焦がす日の光を嫌い、暗い洞窟を目指した。


>296
>「あなたさっき言ってたわよね?『なにもしてないのに、魔物と見るや際限なく殺しおって』
> じゃあ魔物はどうなの???あなただってさっき、私を食べようとしてたじゃない」
不意にさきほどのリリアーナの言葉をヴァンは思い出した。
魔物側の主張があるように、人間側にもこれが正しいと思う主張がある。
そもそも発端はいつ、誰が、誰に対して、何を行なったのか?
それがわからないほど大昔のことを誰それが悪いと責めたててなんになる?
答えの見つからない問題を解きあって人間と団欒する趣味はこの吸血鬼にはない。
「人間と馴れ合う魔物はもう魔物ではない」
誰にも聞こえないようにポツリと言った。


洞窟を目指す短いとも長いともとれる道程の中でマリアベルと目が合ってしまう。
その一瞬でマリアベルの眼が暗殺者の眼にみえた!
スタイリッシュかつアクロバティックな動きでより速く、より豪快に後方へとバック飛びの連打連打連打!
洞窟のほうまでたどり着くと、影からマリアベルのほうを見て様子を窺がっている。
「私は敵対しないし、お前が欲しがりそうなものはなにももってないぞ!」

307 :ラルヴァ ◆sy1IQNBWp6 :2007/07/22(日) 16:27:59 0
>299>300
>「…ピンポイント。」
>今度は殴ろうとしている方と逆側の腕と脚辺りを狙った二連射である。特に

>「ヘクト・プレ…」
>この時点でラルヴァの拳がロックにコンタクトする。
>「ッシャー!!」
暴力となってマリアベルへ振り下ろさんとした拳。
メラルの妨害によって、ラルヴァがバランスを一瞬だが崩した。
ただ、それだけでマリアベルが自身を守るには十分だった。

バランスを崩して尚、攻撃をせんとしたがら空きの体に巨大な圧力が飛んでくる。
結果としてラルヴァは吹き飛ぶようにぽー・・・ん、と飛ばされた。
受身をとることすらせずにラルヴァは地面へとたたきつけられる。ごきっ、と嫌な音を発しながら

折れたのは右腕、歪な形状となったそれを地について体を起こそうとするが
力が入らないのか、何度も地面に突っ伏してしまう。
「■■■■■■■■■ーーーーーーーーーーー!!!!」

起き上がれていない事が悔しいのか彼は咆哮をあげる。最早言葉として認識すらできない獣の声だ。
それでも14の瞳は敵意と憎悪を宿したまま、マリアベルを睨みつける。
獣の咆哮に慄くように、大地に散乱した彼の血液がゆっくりと動き出していく・・・・・・


308 :ロック ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/22(日) 20:08:54 O
>>303
リリアーナから説明を受けたロックはやっとラルヴァを仲間だと認識した。
>「そうよラル君、頑張って! 立つのよ〜!!」
「立て〜!立つんだラルヴァ〜!」
リリアーナと一緒にロックも叫んだ。その様子は隻眼の元ボクサーそっくりである。
>「ロック、あなたもイチイの杖を召喚してみたら?あ、闇の魔術は絶対使ったらダメだからね」
ロックは適当な草むらに手をかざして探り始めた。
「…ちぃ、ちょっと時間がかかりそうだ。」
マリアベルが魔力で偽装したせいだろう、
ロックは簡単に杖を引き寄せることができなかった。その後、リリアーナはロックにマリアベルの目的を尋ねた。
「カドゥケウスは知恵と医療の力を宿した杖だ。その力は死者をも蘇らせると聞く。
 リリアーナ、奴の目標は死の克服だ。奴はきっと誰かを生き返らせたいのさ。」
ロックは深刻な顔をした。マリアベルが誰を生き返らせようとしているのか、本当は知っているのだ。
「…でもカドゥケウスをそんな事に使うのは危険が大きすぎる。
 この世界の森羅万象は様々なバランスの上に成り立っているんだ。
 人間のエゴで生死の境を外してしまったら、世界はやがて崩壊してしまうだろう。」

>>305
フリージアがこちらにアベコベールを投げてくれた。
ロックは一瞬ためらったがそれをいっきに飲み干した。
マリアベルが最初に殺したいと思うのは自分であると感じたからだ。
実際ロックもマリアベルを殺したくてしかたなかった。
リリアーナの忠告とは裏腹に、ロックは杖を見つけたらマリアベルを即死呪文で殺そうと考えていた。


309 :マリアベル ◆jWBUJ7IJ6Y :2007/07/22(日) 20:37:37 O
>>303
>「マリアベル、さっきの話だけど、例の赤いアレなら吸血鬼にあげちゃったわ」

「………君は正直だな。」
>>306
マリアベルは吸血鬼を見た。
>「私は敵対しないし、お前が欲しがりそうなものはなにももってないぞ!」
マリアベルが無言で杖を軽く振ると、杖先から小さな黒い玉がでた。
そして黒い玉は吸血鬼に近づくと膨れ上がり、吸血鬼を飲み込む。
すると、マリアベルの前に吸血鬼がぱっと現れた。
マリアベルはある種の転移魔法を使ったのだ。
「ずいぶん勇敢だな。俺の前に立つなんて。」
脅える吸血鬼に、マリアベルは先程静止させたレイドの銃弾を押し付けた。
彼にもマリアベルと同じだけの負荷がかかるはずである。
「まぁ、ゆっくりしてけよ。」
マリアベルは吸血鬼を乱暴に蹴った。
「リリアーナ、こいつはカドゥケウスを持てるような器ではない。
 嘘はもっとうまくつくもんだ。」
そう言ってさらに蹴るマリアベル。
「さて、お仕置きの時間だ。」
マリアベルは銀色の玉を杖から出した。
「弾けて突き立てよ!」
銀色の玉はその言葉に反応し、辺り一面に鋭い針をばらまき始めた。
要するに全体攻撃である。

310 :メラル ◆1LtyyBHC/M :2007/07/22(日) 23:08:01 0
ラルヴァの攻撃していたのは、本物のマリアベルであり…
結果、マリアベルを利してしまったようだ。ラルヴァが後方に転倒する。
怪我もずいぶん酷いようだ。
(…あの状態でここまで判断できているなんて…私の判断ミスね。
 私は…どうしてこうなのかしらね。全く…。)

>「ロックの事に関しては俺よりもリリアーナに聞いたほうが良い。
>ほら、リリアーナに近寄って行ってる方がロックだよ。
>何でリリアーナがロックとマリアベルの区別がつくのか、ハッキリとした理由は分からんが…
>きっと愛の力ってやつなんじゃないかね?」
もちろんメラルは愛の力のくだりはマトモに考えるつもりはない。
少しジト目になりつつも、頭の中では長い付き合いだからこそ
分かるものもあるのだろうと自己完結した。
>「ああ、分かった。 でもあの術はマスターするまでに結構時間かかるぞ?
>それに召喚魔法だから魔力の消費も大きい。 それでも良いなら教えてやるよ。」
「卒業までに習得出来れば構いません。」
レイドの言葉に対し…即答する。すぐに習得できないのは想定範囲内だったのだろう。

次に、ユユが声をかけてきた。
>「なぁ、メラル嬢。あの野郎の気、引けるか?
> ………駄目なら駄目で良いんだ。距離とって暴れれば良いから」
「…気を引けばいいのね?わかったわ。」
メラルが、杖を構えなおす。と、フリージアから薬を投げ渡された。
しかし、メラルにはどう使えばいいか、知る術はなかった。
もちろん対マリアベル用の代物である以上説明を求めるのは愚策である。
ロックは飲み干しているようだが、飲んだ後で外からは見えない
何かを行う事が発動条件の魔法薬だって存在するのだ。
(…リリアーナに預けるべきね。本格的な攻撃は…それから。
マリアベルには杖を砕くような手法は通用しない。
今、動けないと言っているけど…口だけの可能性もある。厄介ね…。)
「フリージア、悪いけど…これは、リリアーナに預けるわ。」
メラルは、栓つきの試験管を水球に包み、リリアーナに向けて放った。
それはリリアーナのすぐ近くでぴたっと止まり、静止した。
そしてメラルが地を蹴り、前に出る。

>「さて、お仕置きの時間だ。」
>「弾けて突き立てよ!」
(…針を大量に?…こういう時は…)
「ハイドゲイサー」
周囲数箇所の地面に魔法陣が出現し、そこから水が空高くにまで噴出し始める。
根本的な対策にはなっていないものの、水に触れた針の軌道を大きく逸らして
しまう事で、安全地帯を作る事は出来るだろう。因みに、ラルヴァとユユについては
フォローできるよう、位置は調節したようである。
(…後は…マトモに気を引けそうで、一発勝負じゃないのは…。)
メラルが、その"水柱"の影から出て、多数の斥力球と
新しく作った氷の盾で攻撃を防ぎながら接近しようとしている。
いくつかは服や体を掠めているようだが、決定的な一撃はもらっていない。
その最中、明らかに詠唱時間の長い術を詠唱しているようだが…。

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